闘う二人の新婚初夜

宵の月

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闘う二人の敗北宣言 後編

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 執務室からひっぱり出されたラルクは、腕を引くルーナに苛立ちのまま声を荒げた。

「そんな戯言信じるわけないだろ!! 下らない! アニエスが、アニエスがロナウドをなんて……そんなわけないだろ!!」
「そう言い切れるってことは、アニエスとうまくいってるってこと?」
「当然だ! あの女神の美貌に跪いて祈りたくなっても、辛うじて堪えてるからな。美人過ぎるアニエスの隣で、犬にならずに夫が出来るのは俺しかいない。なにせとんでもなくいい匂いが……」
「黙ってラルク。あんたの変態度合いを知りたいわけじゃないの。アニエスに愛されてるのかを聞いてるのよ。」
「そ、それは……」

 意気込みはあっても結果は出てない。ラルクはぐっと唇を噛みしめた。主導権はもう無理だと悟った。何もかもが完璧すぎて、もう声だけで理性がぶっ飛ぶ。勝てるわけがない。

「けど、アニエスに浮気する余力なんてない……」

 毎晩限界まで貪っている。余分な体力なんて残していないはずだ。拗ねたように呟くラルクに、ルーナは呆れたように瞳を眇めた。

「どうせバカバカしいって分かり切ってるから、そう思う根拠は言わないで。聞きたくない。私が確認したいのはそういうことじゃないし。」
「バカバカしいってなんだよ! 俺は真剣に……!」
「アニエスに愛してるって一度でも言われたことがあるの?」
「……っ!! そ、それは……」

 じっと見つめてくるルーナの視線から気まずげに顔を背け、奥歯を噛みしめた。

(俺だってその一言のために必死だよ……!!)

 出会った時から夢中なのだ。勉強も訓練も死に物狂いでやった。アニエスに振り向いて欲しくて。愛おしくて愛おしくてもうおかしくなってるに違いない。それなのにほんの少しも手に入らない。

「お、俺とアニエスは結婚したんだ! あれだけ盛大に式を挙げたんだ。俺の妻だって知らない奴はいない! ロナウドだって参列した! 既婚者同士でそんなこと起きない!!」

 焦燥に焦れるように怒鳴ったラルクに、ルーナは疲れたように首を振った。

「親が決めた婚姻でしょ? 私たちも貴方達も。恋焦がれた上での結婚ではないわ。」
「それでも!! それでも誓ったんだ!! ロナウドにはルーナがいるだろ! だからそんな……そんなことは……」
「第三騎士団の騎士団長。忘れたの? 既婚者同士の不貞で、派手に修羅場を繰り広げてたじゃない。」
「……っ!!」

 見ないようにしていたものを、目の前に突き出されてラルクは顔を歪めた。結婚がゴールだと思っていた。もう安心だ。自分だけのものだと。現実は日々アニエスの魅力を思い知るばかり。アニエスなら例え既婚者でも構わない。ラルクでさえもそう思う。ぐっと痛みに耐えるかのようなラルクを眺め、ルーナは広げた扇に口元を隠した。

「繊細で優美。知的な文官タイプ。」
「……何?」

 訝し気に眉根を寄せたラルクに、ルーナは笑みを浮かべて痛恨の一撃を放った。

「アニエスの好みのタイプよ。ロナウドは中身はともかく、外見だけは完璧に理想だろうから。だからそんな噂が立ったのよ。」
「繊細で優美……知的な文官……そんな……」

 ぐらぐらと回り始めた視界に、ラルクは口元を手のひらで覆った。ゴリゴリと鍛えまくった紛うことなき騎士の身体。父に似た彫りの深い顔立ちは、お世辞にも繊細で優美とは言えない。

(だから、なのか……? だからアニエスは俺に興味がないのか……? ロナウドに惚れてるなら、ロナウドだって……)

 アニエスに惚れないわけがない。ぐうっと喉が詰まって息が出来なかった。喉元をかきむしり、滲んて来た視界に歯を食いしばる。アニエスに惚れない男なんて存在しない。アニエスに比べたらルーナ程度では太刀打ちできるはずがない。
 
(虫の息ね。相変わらずチョロいわ)

 ナチュラルにディスられているルーナは、ラルクを可哀そうな子を見る目で見つめた。
 このネタで何度騙されたら気が済むのか。毎回律儀に騙されるほど盲目のラルクに、ルーナはため息をつく。
 精悍で男らしい色気のある美形。長身で鍛え上げられた颯爽とした立ち姿。その見た目ももう、アニエスにとっては忌むほどなのに。アニエスにとって大事なのはラルクであることだけだ。
 ともあれラルクはもうぺしゃんこ。絶望に涙目になって小刻みに震えている。ルーナは扇を閉じた。捨て犬のような顔で、打ちひしがれるラルクに遠慮なく追い打ちをかけた。
 
「アニエスに護衛騎士を断られたわ。が無くなるからって。?今の護衛じゃ年季の入ったサボりの天才を、王宮からしょっちゅう抜け出すのも止められないし。」
「…………」
「ロナウドの城下の視察って言い訳が本当だといいけど。とにかく急ぎましょ? ロナウドがアニエスを呼び出したらしいから。」

 真っ青になって急ぎ始めたラルクを見やり、ルーナは扇で笑みを隠した。


※※※※※


「ラルク、ちょっと待って……!」
「……何やってんだ!! 急いでくれよ!!」

 よろけたルーナに苛立ちながら、背中に手を回して支えると一刻も早くと客室に急ぐ。ちらりとラルクを見やり、ルーナはぽつりと呟いた。

「どうして客室に呼び出したのかしら……」

 いつもなら応接室。客室にはベッドがある。添えられた手がぶるりと震えるのを感じて、ルーナはニヤリと笑った。全速力で辿り着いた客室を開けようとするラルクの手が震えているのを見て、ルーナは無言で押しのけるとそのまま扉を押し開く。

「……アニ、エス……」

 視界に飛び込んできた光景に、ラルクは呆然と立ち尽くした。ロナウドに肩を抱かれた涙目のアニエス。優美で繊細なロナウドの美貌が、アニエスを覗き込んでいた。寄り添って座る二人は、一幅の絵画のように完成していて、ラルクの心を打ち砕いた。

 扉の開く音に顔を上げたアニエスは、頭を殴られたような衝撃を受けた。心を満たすような可憐な美貌の小柄なルーナ。労わる様に回されたラルクの腕。並び立つ二人は感嘆するほどにお似合いで、アニエスの心を叩きのめした。

「……ラルク……や、だ……いやだよぉ……ラルク……」

 アニエスはついに涙腺を決壊させ、ぼろぼろと涙をこぼし始める。どれほど二人がお似合いだったとしても、ラルクを手放すことなどできるわけがない。縋るように手を伸ばし、力が入らない足でラルクに歩み寄る。

「……ダメだ……アニエス……お願いだ……」

 懇願するように手を伸ばし、ラルクはふらふらとアニエスに歩み寄る。自分よりアニエスの相応しい奴がいようと、どうあっても諦められない。

 お互いしか目に入らないかのように、歩み寄る二人をロナウドが腕を組み本格的に見学体制に入った。その腕をルーナが苛立ったように引っ張る。

「ちょっと! もう出るわよ!」
「これからがいいところじゃないか。」
「そうだけど、後で殺されるわよ? 私は護衛騎士が欲しいの。」
「……わかったよ。」

 渋々退室したルーナとロナウドが退室した室内で、互いの震える指先が触れ合った。その途端、きつく抱きしめ合う。

「ラルク! ラルク! 好き! 好き! 大好きなの! お願い、捨てないで!」
「アニエス! 頼むよ、俺のものでいてくれよ……愛してるんだ! アニエス……アニエス……」

 散々不安に煽られて叩きつぶされた意地と矜持は、恐れていた事態を目の当たりにして消え失せた。嫉妬や疑念より先にわき出すのは、ただただ必死な哀願だった。どうか好きになってほしい。どうか側にいてほしい。長年の片思いを支え続けた意地さえも張れなくなった、拗らせ夫婦の敗北宣言でもあった。
 懇願するように、長年溜め込んで肥大化した恋心が、堰を切ったようにあふれ出していく。

「好き……好きなの……どうしようもないほど好きなの……ラルクだけなの……ラルクしか見えないの……」
「アニエス……愛してる……アニエス……お前のためなら何だってする……好きだ……好きだ……」

 貪るような口づけの合間に、涙をあふれさせながら愛を囁き合う。際限なく僅かな隙間さえなく膨らんだ恋心を必死に吐き出す。溜め込み過ぎた恋心を吐きださなければ、相手の愛の言葉さえ入り込む隙間もない。
 
「好き……ラルク……貴方が好き……貴方の目が好き。柔らかい髪が、引き締まった筋肉が、たまらなく好き。全部好き……愛しているの……」
「愛してるアニエス……お前は奇跡だ……祝福だ……もう夢中なんだ。離れてなんて生きていけない……愛してる、愛してる……」
 
 言葉がこぼれるたびに、身体は体温を上げ見つめ合ったまま、互いの身体をまさぐり合う。好きだと口に出すたびに、細胞が悲鳴を上げるように身体全部で目の前の相手を欲しがり出す。

「あっ!!……あぁ!……ラルク! ラルク!!」

 トロトロに溶けた熱いアニエスの中を、差し入れた指で掻き回す。縋りつくアニエスをきつく抱きしめて、ラルクが首筋に舌を這わせる合間に囁いた。

「アニエス……愛してる……キレイだ……俺だけのものでいてくれ……頼む……頼む……」
「ラルク……好き……好き……気持ちいい……あぁ……もっと……」

 じわりと汗の滲むラルク肌に縋り、唇を押し付けながらアニエスは蕩けた声で懇願した。欲しくて欲しくてたまらない。余すところなく、全てを手に入れたい。

「アニエス……愛してる……愛してる……あぁ……もうどうにかなりそうだ!!」

 抱え上げて寝台にアニエスを放り込む。震える手で張り詰めた欲望を引き出すと、むわりとラルクを誘う蜜壺に押し込める。

「あああぁーーー!!」
「アニエス!……好きだ!!……アニエス!!」

 まとわりつく様に受け入れられたアニエスの中を、胸に渦巻く吐き出しきれない想いのままに蹂躙する。
 汚して犯して全てを手に入れたい。一つも余さず自分のものだと刻み込みたい。

「ラルク!……あぁ!!……好き!……好き!」
「愛してる! 愛してる!………アニエス!」

 溜め込んだ知識も技量も吹っ飛び、焦がれ続けた相手への際限なく湧き上がる熱のままに、ただひたすらに貪る。
 責め苦のような快楽に、息を弾ませ肌から汗が滴り落ちていく。

「うっ……あぁっ!……アニエス!!」
「ラルク! ラルク! ……あぁ! あああーーーー!!」

 高まり続ける熱が弾け、快楽に二人分の咆哮が響いた。見下ろしたアニエスが、涙をこぼしながら、ラルクの頬に手を伸ばした。

「ラルク……愛してるの……ずっとずっと好きだったの……貴方しかいないの。お願い……私を好きになって……」
「アニエス……アニエス……初めて会った時からお前だけを愛してる。お前以外考えられないんだ……!」
「……本、当に……? 私を愛してくれるの……? ルーナみたいに小柄でも清楚じゃなくてもいいの……?」
「ルーナ? 俺にはずっとお前だけだ。なんでもする。だからロナウドなんかやめろよ。俺だけ見てくれよ……」
「ラルク……ッ!! 私だって貴方しか見てないわ……!! 好きなの! 大好きなの!!」
「アニエス……ッ!! 俺のアニエス!! お前がいてくれるなら他には何もいらない!!」

 吐き出し続けた恋心。共に快楽の頂きを極めて、ようやくほんの僅かにできた隙間に、やっと相手の言葉が染み込む隙間が出来た。
 ずっと伝えたかった想いと、ずっと聞きたかった言葉を噛み締め、互いに歓喜の涙を溢しながら抱き合い舌を絡める。夢じゃないことを確かめるように、抱きしめ合う腕には力がこもった。


※※※※※


「……殿下。あの、客間のお客様の件ですが……」
「ん? あぁ、帰ったか……礼でも述べてたのか?」

 執務に集中していたロナウドは、遠慮がちな補佐官の声に顔を上げた。

「いえ……それがその……」

 補佐官がチラリと視線を走らせた時計に、ロナウドは眉根を寄せた。頃合いを見て護衛の打診に行くつもりでいた。二人が静かになったら声をかけろと伝えていたが、執務に集中していたせいで聞き逃したらしい。
 ルーナに嫌味を言われるな。ため息を零したロナウドに、気まずそうに補佐官は口を開いた。補佐官の報告を何度か聞き返して、ロナウドは衝撃に目を見開いて、やがて疲れた様に立ち上がった。


――――――


 ルーナと連れ立って客室に向かう。扉が見えるころには、壮絶に怒鳴り合う声は、廊下の外まではっきりと聞こえた。ロナウドとルーナは顔を見合わせると、ため息を吐いて扉を開けた。

「だから! 私のほうが好きに決まっているでしょ? 何度ただ存在しているだけで尊い貴方に、呼吸困難を起こしたと思っているの? 」
「ふざけるな! 俺のほうがどう考えても愛してる! 女神でしかないお前のことをチラリとでも考えると、心臓が不整脈を起こすんだ! 今生きてるのは奇跡なんだからな!!」
「貴方の筋肉美で私はご飯三杯はいけるんだから!!」
「それがどうした! お前の美貌で腹いっぱいの俺は、飯さえいらない!」
「私の方が絶対愛してる!」
「いいや、これだけは譲らない! 俺の方が絶対に好きだ!!」
「いや、どうでもいいからお前ら帰れよ……」

 興奮に頬を染めたアニエスとラルクが、割って入ったロナウドの声に勢いよく振り返った。すかさずロナウドからアニエスを隠そうとするラルクが、ルーナからラルクを隠そうとするアニエスともみ合い始める。

「……はあ……嘘だから。」

 頭が痛むように額を押さえたロナウドが、深くため息を吐き出した。

「最初っからアニエスはラルクが好きだし、ラルクはアニエスが好き。ルーナとか俺とか噂すらないから。」
「本当……!?」
「本当か……!?」
「ええ……本当よ。お互いの気持ちは……十分伝わったようね……」

 わやくちゃな寝台をチラリと見つめ、ルーナはこめかみを押さえた。赤くなって見つめ合う二人に、ロナウドはイライラした。

「分かったか? 感謝なら後日たっぷり聞いてやる。」

 だからもう帰れ。続きは家でやれ。その横でルーナも疲れたように頷いた。わざわざ客室にしたのは、想いを確かめあったらヤるだろうなと思ったからではあった。でも盛り上がったとしてもせいぜい二、三回だろうと思っていた。舐めてた。バカップルを舐めてた。王宮は王族のお家で国政の中枢。そういうお宿じゃない。五時間もヤッてるとか頭おかしい。
 やっと終わったと思ったら、今度はどちらかがより好きかと、犬も食わないような不毛な争いを開始したらしい。心底どうでもいい。使用人達には特別手当を出そう。

「分かった。長々邪魔したな。決着は家でつける。」
「私の愛の大きさに跪かせたら、連絡するわ。」
「ハッ! 上等だ。俺の愛の深さを思い知れ。」
「「…………」」

 だからもう帰れって。挨拶もそこそこに睨み合いながら、ドスドスと去っていくラルクとアニエス。その背中を見送り、ロナウドはルーナを連れ執務に戻る。

「……多少は落ち着くわよね……?」
「……私に聞くな。」

 護衛騎士は確保できるだろう。嘘だと分かっても万が一がないようにするはず。なにより顔を合わせる機会を逃すはずがないから。言いようのない疲労感に、王太子夫妻はどちらともなくため息を吐いた。
 ちょっと早まった気がしていた王太子夫妻だったが、後日護衛騎士の打診は二人そろって断られることになる。理由は第一子懐妊。書信を覗き込み魂魄を飛ばす、王太子夫妻を盗み見て補佐官は心の中で呟いた。

(悪さばかりするから、そうなるのです……)

 日頃の行いが悪かったせいなのかは不明だが、闘い続ける夫婦はようやく相手の気持ちを知り、自分の気持ちを伝えるに至った。不毛な闘いは幕を閉じても、どっちの愛の方が大きいか。という新たな闘いに身を投じたので、結局はこの先も闘い続けていくことのだろう。


※※※※※


 猫倉ありす先生より、FAをいただきました。





 猫倉ありす先生がアルファポリスにて第18回漫画大賞 春の陣 奨励賞を受賞された漫画
   ↓
https://www.alphapolis.co.jp/manga/439939580/683560947

 こちらの受賞をきっかけに商業デビューされました。おめでとうございます!
 ありす先生のTwitterにて、コミカライズデビュー作の確認できます。チェックしてみてください!

 ここまでお付き合いありがとうございました。また別作でお会いできれば嬉しいです。
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