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序 ごく普通の女子高生、福沢加奈に起こった出来事 2
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ファミマの店の中に入ってすぐ入り口近くにある新聞スタンドに並べられたスポーツ新聞に清音美実(きよねよしみ)の名前と顔写真が出ているのを見てその瞬間思わず怖くなってしまった。
今、世間を騒がせている連続暴行殺人事件の容疑者だ。
学校で美春や真咲とかから聞かされた清音の話はワタシの様ないたいけな17歳の少女には恐怖以外の何者でもなかった。
清音は少年の時から女子中高生などへの暴行事件を起こしては少年院、刑務所への入出所を繰り返して来たらしい。
今年の9月に何処かの刑務所から出て来たけど、一月も経たない内に美春のウチがある練馬区で独り暮らしの21歳の女性宅に侵入して暴行を加えた後惨殺。
すぐに清音の犯行と判明して警察は行方を追っていたにも関わらず一週間後に同じ練馬区内で同様の犯行を重ね世間を凍り付かせた。
連日、ニュースやワイドショーで報じられ警察も全力で行方を追っているけれども未だにその行方はわかっていない。
ワタシはテレビとかでヘビやトカゲみたいな冷たい目をした清音の顔を見る度にすごく怖くなってしまって、気分が悪くなってしまう事すらあった。
だけど美春のお父さんは今頃はすごく大変なんだろうなと思う。
美春のお父さんは警視庁で捜査一課の刑事をしている。
大変だろうけど頑張って何とか清音を捕まえて欲しい。
ワタシは心からそう思う。
ファミマを出た後、再びさくらトラムの停留所の方に向かって歩いて行く。
歩いている途中ふと目の前に見える若い女の人がワタシの方をじっと見ているのに気付いてワタシはドキッとした。
彼女は桜の木を照らし出す様に建っている外灯の傍らに立ってワタシの方にずっと視線を向けている。
年齢はたぶん20歳かそれ位、まだ距離が少し離れているから良くはわからないけど短めの髪型が似合ったかなりキレイな人みたいだ。
しかしワタシは段々距離が近付いて来るその人に全く見覚えが無い。
たぶんワタシが今までに会った事の無いワタシの知らない女の人だと思う。
けれども女の人はずっとワタシの方をじっと見ている。
ワタシは歩き続けているので女の人との距離がどんどん近くなって来る。
視線を背けようかとも思ったけれど、何故かその視線が妙に気になって出来なかった。
ワタシは彼女と目を合わせたまま歩きながら何だか良くわからない胸騒ぎを覚えたけど顔がはっきり見えてくると本当にキレイな人だなと内心思った。
いよいよその女の人のすぐ近くまで来た時ワタシは目を反らしてそのまま通り過ぎようとしたけど彼女の方がワタシに駆け寄って来たのでワタシは驚いた。
今、世間を騒がせている連続暴行殺人事件の容疑者だ。
学校で美春や真咲とかから聞かされた清音の話はワタシの様ないたいけな17歳の少女には恐怖以外の何者でもなかった。
清音は少年の時から女子中高生などへの暴行事件を起こしては少年院、刑務所への入出所を繰り返して来たらしい。
今年の9月に何処かの刑務所から出て来たけど、一月も経たない内に美春のウチがある練馬区で独り暮らしの21歳の女性宅に侵入して暴行を加えた後惨殺。
すぐに清音の犯行と判明して警察は行方を追っていたにも関わらず一週間後に同じ練馬区内で同様の犯行を重ね世間を凍り付かせた。
連日、ニュースやワイドショーで報じられ警察も全力で行方を追っているけれども未だにその行方はわかっていない。
ワタシはテレビとかでヘビやトカゲみたいな冷たい目をした清音の顔を見る度にすごく怖くなってしまって、気分が悪くなってしまう事すらあった。
だけど美春のお父さんは今頃はすごく大変なんだろうなと思う。
美春のお父さんは警視庁で捜査一課の刑事をしている。
大変だろうけど頑張って何とか清音を捕まえて欲しい。
ワタシは心からそう思う。
ファミマを出た後、再びさくらトラムの停留所の方に向かって歩いて行く。
歩いている途中ふと目の前に見える若い女の人がワタシの方をじっと見ているのに気付いてワタシはドキッとした。
彼女は桜の木を照らし出す様に建っている外灯の傍らに立ってワタシの方にずっと視線を向けている。
年齢はたぶん20歳かそれ位、まだ距離が少し離れているから良くはわからないけど短めの髪型が似合ったかなりキレイな人みたいだ。
しかしワタシは段々距離が近付いて来るその人に全く見覚えが無い。
たぶんワタシが今までに会った事の無いワタシの知らない女の人だと思う。
けれども女の人はずっとワタシの方をじっと見ている。
ワタシは歩き続けているので女の人との距離がどんどん近くなって来る。
視線を背けようかとも思ったけれど、何故かその視線が妙に気になって出来なかった。
ワタシは彼女と目を合わせたまま歩きながら何だか良くわからない胸騒ぎを覚えたけど顔がはっきり見えてくると本当にキレイな人だなと内心思った。
いよいよその女の人のすぐ近くまで来た時ワタシは目を反らしてそのまま通り過ぎようとしたけど彼女の方がワタシに駆け寄って来たのでワタシは驚いた。
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