第二次サイバー世界大戦

kashiwagura

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第1章 AI監査グループ(2)

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「明日行く西東京の正式名称は、中央統合情報処理研究所。ここで、日本中のシステムに実用解を提供しているのさ」
「うんっ? 量子計算情報処理省の研究所なのに、量子計算って文字がつかないんですか?」
「量子計算という文字がついている研究所や外局は、ダミーとまでは言わないが・・・。まあ、量子コンピューターの周辺機器の研究とか、国際機関での量子コンピューターの仕様調整とか、メーカーとの共同開発の企画とかなんだよね」
「あの~、アタシも訊いて良いですか?」
 オレの隣に座っている香奈ちゃんも、門倉さんに質問をしたい部分があったようだ。だが、今の話の中で、他に引っかかるトコがあんのか?
「もちろん構わないさ」
 門倉の声で、真田は視線を前に戻した。
「実用解なんですか? 最適解ではなく・・・」
 門倉の横に座り、体を斜めにしているのは、教えてもらう者として態度が悪いと考えた。そのため真田と香奈は、門倉の前のイスへと移動していたのだ。その時、真田と香奈は、山咲の座っていたイスを避けていた。
「実用解で間違いないよ。膨大な時間をかけて最適解を目指して演算しても、日々収集されるデータに追いつけないと意味がないからね。IoTによって、ありとあらゆる物からデータが集まってくるから、現実的な選択として実用解にしている。たとえば渋滞にならないように各車からの現在位置や行先データを受け取り、信号機をリアルタイム制御できるようにしているし、各車へナビゲーション情報を瞬時にフィードバックしている。緊急車両のルート決定なんかは最優先で瞬時にフィードバックしないとね」
「最適解を圧倒的な演算能力で求めるんじゃないんですか?」
「そういう量子コンピューターもあるよ。量子コンピューターのハードウェア実現方式によって、向き不向きがあってね。中央統合情報処理研究所には全ての実現方式のハードウェアが揃ってるから、もちろん最適解を求めているのもある。ただ最適解は研究用で、外部に提供してる情報は実用解なのさ。つまり、リアルタイム性が要求される分野には、実用解を導き出すのに適した量子コンピューターに演算させてるんだ」
「なるほど・・・」
 その辺りはオレでも理解できたので思わず呟いた。
 しかし、量子コンピューターの実現方式を掘り下げて質問できるほどの知識はないため、それ以上の言葉は出なかった。
 門倉は腑に落ちた様子の2人をみて、話を再開する。
「西東京は、今の量子コンピューター博物館に入口の一つがあってね」
「えっ、それって昔の量子コンピューター研究開発機構跡地ですよね。アタシ何回も行ってますよ、そこに。でも、それっぽい施設なんか見当たりませんでしたけど・・・」
「中央統合情報処理研究所の場所は秘密だからね。簡単に発見されないよう、色々工夫しているのさ。その工夫の結果、今では研究員から、ダンジョンとも呼ばれているらしいね」
「はっ? ダンジョン?」
「もしかして、最奥の部屋にはラスボスがいるんですか?」
 深く頷いた門倉の顎は、横に、二つに割れた。
 門倉啓太の身長は平均的な男性だが、体重は平均を超えている。偏差値でいうなら65を越えていて、勉強なら優秀な部類に入る。
 まあキャリア官僚になるには、偏差値65では全く足りないのだが・・・。
「ああ、その冥き最奥の部屋には、世界最強が鎮座している」
「へっ? 世界最強?」
「凄いですね~」
「そのダンジョンは地下80メートルより深い場所で、長い時間をかけ大きく拡張されていったのさ」
「えーっと、中央統合情報処理研究所の話では?」
 生真面目に尋ねる真田を、香奈が軽く睨みつけ、打つ手なしとの諦め口調で話す。
「付き合い悪いですねぇ~、真田先輩。それにしても付き合いが良いですね、門倉さんは」
 頬を綻ばせ、門倉は諭すように自分の考えを説明する。
「仕事は愉しくないと辛くなるし、遊び心がないと心が折れる。それに余裕がないと、ケアレスミスをするからね」
「はあ・・・」
「真面目な話をすると、地上に施設を作ったら全世界にバレてしまうからね」
「ん? そうか、人工衛星・・・」
「それと、理由はもう一つある。空爆対策でもあるのさ」
「だけど地下80メートルでも空爆されたら、地下施設が破壊されるのでは?」
「入口は量子コンピューター博物館にもある。だけどね。中央統合情報処理研究所の地上にあるのは、西東京市市民の森なのさ。もちろん、これは重要機密だよ」
「量子コンピューター博物館の近くに市民の森なんてあります?」
「2キロばかり離れているよ」
「地下道が2キロもあると・・・」
「量子コンピューター博物館と、中央統合情報処理研究所の入り口の間までは、そうさ」
 この後も質疑応答を繰り返しながら、中央統合情報処理研究所の機密内容を、門倉は1時間以上に亘って開示したのだ。
 説明が一段落したところで、門倉の切れ長の眼が細まりサラっとした口調で、真田に彼の現状を知らせる。
「これで・・・君が、どんなに望んだとしても戻れなくなった」
 戸惑い気味に真田は尋ねる。
「今の話の何処に、戻れなくなる要素があるんですか?」
 香奈が門倉に視線を送り、微笑を浮かべる。
「気づいてないようですねぇ~。どうも真田先輩は、察しが悪いようです。あんなにも門倉さんがヒントを散りばめてたのに・・・」
「仕方ないか・・・。真田君には自分で気づいて欲しかったんだけどね。その方が衝撃は少ないだろうと・・・」
 門倉は、再び楕円形の会議机に両肘を置き、組んだ指の上に顎をのせる。すると、眼鏡のグラスから光が放たれた。
 重々しく門倉は口を開き、真田の夢と希望を奪いとる宣告をする。
「君は警察庁に戻れない。正確にいえば、今後防衛省以外の省庁への異動はない。民間企業への就職も、盛大に制限される。情報漏洩が認定でもされたら、君は最低5年間の禁固刑になる」
 唖然とした表情になり、真田は口を上手く動かせない様子だ。
「・・・何だって」
 漸く絞りだした声には、真田の若さが抜け落ちていた。それに視線が揺れている。
「ああ、これかい」
 門倉はクールグラスをとり、真田の目の前でグラスの両面を交互にみせる。
「最新モデルのクールグラスでも、MLEDの光量を最大にすると、光らせることができるのさ」
 クールグラスは、眼鏡のフレーム・・・主にリムとテンプルにあるMLEDが、顔側のグラス面に光を当て反射させる。その反射を見ることにより拡張現実”AR”機能を実現しているのだ。
 しかし、クールグラスには構造上の欠陥がある。少なくはなってきているが、MLEDの発する光がグラスの前面へと透過してしまう。門倉は光量を最大にしてクールグラスを光らせていた。
 だが門倉の台詞は、真田の問いの答えになっていない。
「いや、それは聞いてない」
 段々と、自分の言葉づかいが素になりつつある。自覚はしてるが止まらないし、止める気にもならない。
「そういう人生を左右する内容は、本人と合意した上で話すべきだ」
「合意してましたよ♪」
 香奈ちゃんは声を弾ませ、会ってから一番良い笑顔をしていた。
「機密保持契約なんかは、通常締結してから内容を説明するのさ。警察庁出身なんだから知らないはずないよね?」
「書面で説明すべきでしょう」
「口頭でも有効だね」
「証明できなければ無効だぜ」
「もちろん動画は撮影しておいたさ」
「ぐっ」
「あのですね、真田先輩。どうやっても、もう遅いんです」
 リズミカルに人差し指を左右に振ってから、何故か得意げな表情で言葉を継ぐ。
「ダンジョンの場所は国家機密なんです。一介の国家公務員が知って良い訳ないんですよ。それに門倉さんは、ちゃんと言ってましたよ。《もう戻れなくなる》の言葉の後に《警察庁に》と」
 聞いた覚えがない。首を傾げ、脳内で記憶の再生を試みる。
「オレが《構わないぜ》と言った・・・時にか」
 拍手しながら、香奈がお墨付きを与える。
「正解ですよ~」
 そんな拍手は貰いたくなかったぜ。
「そうそう、説明中に音声を文字起こしして、動画と一緒に所定の形式で保存し、提出しておいた。これで君にも、西東京を自由に歩き回れる許可証を発行できる。2時間後には発行されるだろうから、安心していてくれて構わないよ」
 速い、仕事が速いぜ、門倉さん。今のオレは、そんな速さを望んでなかった。
 それと、まっっったく安心できないぜ、門倉さん。これから、どこに罠が張ってあるか、常に気をつけなきゃいけねーのか?
 真田は思考を巡らせ、言い返す内容を検討する間に、門倉が先に動く。
「それでは明日の朝、駅の改札口で」
 そう言い残すと、門倉は会議室から颯爽と立ち去った。偏差値65の体に似合わない軽快さで・・・。
 あー、終わった・・・オレの人生。

 真田は15秒ほど会議机に突っ伏した後、顔だけ香奈の方に向け話しかける。
「香奈ちゃん。あまり上司の悪口を言わない方がイイぜ。門倉さんが、山咲さんに教えたらどうすんだ?」
 香奈ちゃんを心配して忠告した・・・。というより、オレは他の事を考えたかった。だから適当に話題を選択したのだが、予想外の答えが返ってくる。
「大丈夫ですよ。理由は3つあります」
 真田は上体を起こして、マジマジと香奈を見つめる。
「それは?」
 不思議でならなかったが、聞いてみると、もの凄く単純な理由だった。
「元上司から聞いてきましたぁ~~。なんとぉ~、元上司は門倉さんと同期なんだそうです」
 得意げな表情で、香奈が胸を張る。
 小学生6年生なみの身長しかなく香奈は小さいのだが、スタイルは良く、つい胸に目がいってしまった。
 香奈は姿勢を戻すと話を続けた。オレは視線に気づかれないよう徐に、そして充分に注意して香奈の顔を見る。
「それで元上司が言うに、門倉さんは部下や後輩に分かるように、話のレベルを調整しながら教えてくれるそうなんですね」
「あー・・・確かに」
 西東京の説明は理解しやすかった。疑問を顔に出すと、何処が理解できないか門倉さんが質問してくれて、理解していないところを特定してたな。つまり問題を切り分けながら、コミュニケーションを取ってくれた。
 右手の人差し指と中指を立て、香奈は説明を続ける。
「2つ目、門倉さんは良い人だから、他人を売るような真似しないそうです」
「売られなかったが、引き込まれたけどな」
 香奈は人差し指と中指をくっつけた。
「戻れなくなるって教えられたのに、自分で選択しましたよね? それと門倉さんは、人事に絡んでいないと思いますけど。どこか間違ってますかぁ~?」
 さっきの指の動きは、どうやらハサミで戻る道を切るパフォーマンスだったらしい・・・。
「間違ってはいない。間違ってはいないが・・・心情的に納得できない」
 無論、人事異動の発令が、門倉さんの所為でないのは理解している。
 自分で判断し、戻れなくなる方を選択した結果、オレの人生の計画が狂った。
 たから、もっと感情のままに行動したいし、怒りを発散させたかった。
 しかし、香奈の所為ではないのに、彼女を怖がらせるのは本意でない。
 それでも、真田は会議机を握った両手で叩いてしまった。
 それ以上は表に出さないよう自分を抑えつけ、怒りを見せないようムリヤリ表情を固めた。
「それでは、いよいよ最後の3つ目ですよ」
 香奈ちゃんは全く気にしていないようで、ニコニコと愉しそうな笑顔を浮かべながら説明を続けた。
 怖がらせなかった事は良かった・・・だが香奈ちゃん、オレの事を軽く見過ぎてやしないか?
「なあ、オレの気持ちはスルーか? 聞いてみようとはしないのか?」
 オレは少し拗ねた口調で、文句を口にしてみた。
「聞きませんよ~。それでは準備は良いですかぁ~。なんと、門倉さんと山咲さんは仲が悪いそうなんです。門倉さんは山咲さんを軽蔑している。山咲さんは門倉さんを苦手としているって、前の上司が言ってましたぁ~」
「それってさ、前の2つ要らなくないか? 3つ目の理由だけで構わないよな」
 人差し指を顎に持っていき、香奈は軽く首を傾げる。
「そしたら、アタシは聞かれたことを要点だけ伝えることになりますよね?」
「それは、社会人として正しい姿だよな?」
 香奈が首を横に振ると、栗色セミロングの髪がふわりと舞う。
「最初はコミュニケーションを密にした方が良いと思います。どうですか?」
「理由としては妥当だと思う・・・。だけどよ、それって今考えついたよな?」
 今迄で一番良い笑顔を披露すると、香奈は快活に答える。
「はい。正解です」
 そうか・・・と、笑顔に釣られて納得してしまいそうになった。
 全く・・・前途多難だぜ。
 オレは落ち着こうと大きく深呼吸してから、イスの背にもたれ掛かり目を閉じた。
 そうして落ち着いてみたら、一つの疑問が湧いてきた。
「そういや香奈ちゃんは、いつ契約したんだ」
 上体を戻し、香奈の胸・・・ではなく、顔をみて尋ねた。
「アタシは門倉さんに、会議の直前にメールもらったんですよ。それ読んで契約OKの返事を入力している時に、ロイヤルミルクティーのボタン押しちゃったみたいで・・・」
「マグカップ入れる時、ボタンに触れたって言ってたよな」
「どんなに不注意でも、マグカップ入れる時、ボタンに触れるなんてしませんよ」
 いや、オレ、信じてた。
 今日1日だけで、常に人の言葉の裏を読む習慣が身につきそうだぜ。
 オレの人を信じる純粋な気持ちを返せ。
「大体において、マグカップ入れる時にボタンが押せちゃうような構造だったら、そのベンダーマシンは欠陥品ですね。ちょっと想像力を働かせれば、出来ないって分かりますよね?」
「そうか・・・うん、そうだな。ちょっと想像すれば、分かるな。・・・うん」
 門倉さんと香奈ちゃんの考えが、オレには全く読みない。読みづらさは警察庁のキャリア官僚以上だな。
 しかし、それは真田の勘違いであった。
 省庁間の文化の違いなのだ。
 特に量子計算情報処理省は文化は特殊である。他の省庁と比較すると官僚っぽくないのだ。
 他の省庁は、政治家に政策を提案するのに対して、量子計算情報処理省は政治家に政策を押し付けて通させると言われている。
 言葉を選ばず言えば、普通の省庁は政治家に取り入る。量子計算情報処理省は政治家を脅すのだ。
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