吃音

赤松康祐

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第一章

出生

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秋桜が咲き乱れるそよ風が心地よい小春日和の昼下がり、一人の元気な赤子が産声を上げた。
その子の名は長塚浩志、製薬会社に勤める健吾と、保育士の洋子の下へ待望の第一子として産まれた。その出産は決して容易いものではなかった。出産予定日になっても、産まれる気色が全く無く、帝王切開による出産が行われた。産まれてきたのは、3624グラムの元気な男の子。
この頃はまだ、これから待ち受ける波瀾万丈な日常を誰も知る由も無かった......。

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