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自由の天地を求めて
命がけの一騎打ち
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ラシア皇国治安部隊の騎兵たちは突っ込んでくるハルマンを見て一斉に身構えた。
「……マソリン隊長! あのバスターも捕えますか? なかなかのマシンに見えます」
騎兵の一人が言うと笑いが起こったが、マソリンと呼ばれた騎兵が笑いを制した。
「まあ待て、勇敢な突騎兵と見える。俺が奴を試す。弱ければ殺してマシンをいただく」
マソリンは騎兵に指示してターナの鎖を解かせ、ライダースーツのままハルマンに近づいた。
「勇敢な突騎兵よ! 我々ラシア軍人に単騎で戦いを挑むとは見事! 来い! ウラー!」
マソリンが雄たけびを上げたとき、ハルマンは戸惑って突進をやめた。
「そこな突騎兵よ! 武装を解除して一騎打ちに応じろ! でなければ子供を殺す」
赤いヘルメットを投げつけられたハルマンは装甲を解除し、ライフルを捨てて一歩進んだ。
「まずターナを逃がしてやってくれ。俺は戦いに来たんじゃない。でも一騎打ちには応じる」
「一騎打ちに応じるのなら子供は逃がす。ではラシア格闘術コマンドを味わってもらおう!」
マソリンは言うや否やハルマンのひざ元にタックルを仕掛けた。ハルマンは間一髪で交わした。
するとマソリンは立ち上がりつつハルマンの胴に組み付いた。そして胴を強く締めた。
「さて、ここからお前の足を折るか、腕を折るか、絞め殺すかどうするかだな……」
マソリンが言って息を吸ったとき、ハルマンは両手でマソリンの頭を抱えて膝蹴りを見舞った。
「うぐっ! お、お前! ボックスの使い手だったのか! こ、殺してやる!」
マソリンが倒れると騎兵たちは一斉にライフルを構えたが、銃声と共に一人の騎兵が倒れた。
「ハルマン! ニコルです! 僕が狙撃する間に逃げてください!」
ハルマンが通信を聞いている間に騎兵たちは倒れ、大混乱が起きた。
「隊長! た、タルタスです! タルタスの騎兵が! ぐわっ!」
「……マソリン隊長! あのバスターも捕えますか? なかなかのマシンに見えます」
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「まあ待て、勇敢な突騎兵と見える。俺が奴を試す。弱ければ殺してマシンをいただく」
マソリンは騎兵に指示してターナの鎖を解かせ、ライダースーツのままハルマンに近づいた。
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「そこな突騎兵よ! 武装を解除して一騎打ちに応じろ! でなければ子供を殺す」
赤いヘルメットを投げつけられたハルマンは装甲を解除し、ライフルを捨てて一歩進んだ。
「まずターナを逃がしてやってくれ。俺は戦いに来たんじゃない。でも一騎打ちには応じる」
「一騎打ちに応じるのなら子供は逃がす。ではラシア格闘術コマンドを味わってもらおう!」
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「さて、ここからお前の足を折るか、腕を折るか、絞め殺すかどうするかだな……」
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「うぐっ! お、お前! ボックスの使い手だったのか! こ、殺してやる!」
マソリンが倒れると騎兵たちは一斉にライフルを構えたが、銃声と共に一人の騎兵が倒れた。
「ハルマン! ニコルです! 僕が狙撃する間に逃げてください!」
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