蒼き風の突騎兵

北条丈太郎

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自由の天地を求めて

ラシア皇国タイフーン

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「……あれ? ここってどこ? ちょっとタイソンから離れすぎたかな? わあ!」
 ポケットRBに乗って北へ進んだターナは自分が数機のRBに囲まれていることに気付いた。
「ここから先は我がラシア皇国の領土だ。治安維持のため、お前を拘束する」
 ターナのポケットRBは赤く塗装されたRB隊に捕らわれ、ターナは鎖で縛られた。
「ハルマン! ターク! マギーが認識した! 騎兵部隊はラシア皇国タイフーンだ!」
 ターナを追って出撃したハルマンとタークはトールからの緊急通信を聞いた。
「やべえぞハルマン! タイフーン相手じゃ殺される! 一度タイソンに戻ろう!」
「タイフーン? すごい敵なのか? ならターナも危険だろ! 俺は助けに行くぞ!」
 タークの通信を聞いたハルマンはスロットルを全開にして急加速した。
「無茶だハルマン! タイフーンはラシア領土に入った奴を皆殺しにするんだ! 戻れ!」
 ラシア皇国治安部隊の位置を確認した地上艦タイソンはあわただしく発進準備をしていた。
「待ってください艦長! 外へ出た仲間を見殺しにするんですか? 僕が助けに行きます!」
「おいニコル、俺たちは全滅するわけにはいかねえ。艦長命令だ! 出るな!」
 ジャック・リンゼイににらまれたニコルはそれを無視し、飛ぶように格納庫へ向かった。
「ユキノさん! 仕入れたLライフルを! 僕がハルマンを援護します! 行きます!」
 ニコルは自分の身長よりも長いライフルを背負い、ユキノが指さす方角へ出撃した。
「あああ! ハルマンだ! ハルマンの白いVTが来てくれた! おーいハルマン!」
 縛られたままのターナは南を見て叫び、目を輝かせて笑った。
「ターナ! 俺だ! バスター変形! 絶対に助けてやる!」
 バスター形態に変形したハルマンはターナを取り囲む騎兵部隊に向かって突進した。
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