魔法熟女三姉妹の物語

北条丈太郎

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戦えマンデー

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「……マンデーさん? 何か覚えてる? 忘れたならそれでいい。じゃあ僕は行くよ」
マンデーが目を開くと金色の髪が遠ざかっていくのが見えた。銃弾が飛び交う音を聞いたマンデーは目をこすって起き上がった。そこは戦場だった。
「おいお前! そんなところで寝てたら死ぬぞ。おお? 魔法少女か? 城に戻って城を守ってくれ。ここは俺たちが守る。流れ弾に当たるなよ!」
魔族男が指さした方向へ、マンデーは必死に走った。
「あなたは! 確か魔法少女のマンデーさん。オラダ城へ戻ってください。ダイヤ王子を守ってください。要塞からの攻撃は我々がこの防衛線で防ぎます。急いで!」
マンデーは走りながら、近くに見える石垣作りの城を見た。走っている間にマンデーの頭の上を砲弾が音を立てて飛んで行った。砲弾は石垣に命中し、煙を上げた。
「マンデーさん! よくぞお戻りで。後方で同志ジョーが待っています。我々が先導しますから急いでください。マンデーさんが戻ったならオラダ城の防御も厚くなる」
マンデーは魔族男部隊に守られながら走り、城の前にある陣地に到着した。
「……これはこれは同志マンデー。あなたやメリーさんたちがいない間に我々シンハーはすっかり追い詰められました。ジェットを失い、このオラダ城を守るのが精いっぱいですよ。まあ、済んだ話はいいでしょう。城内の母さんに会ってください」
ジョーは力なく笑い、マンデーを城の中に案内して部下に引き渡した。マンデーは城の地下に連れていかれ、そこで年老いた魔女と再会した。
「おやマンデーじゃないか。久しぶりだね。……ああ、いろいろあったようだね」
魔女はマンデーの瞳を見つめると何度もうなずき、再び口を開いた。
「人間界へ行ってたんだね。いや、戻ってたんだね。……そうかい。王子も勝手なことをするね。お前が戻ったならじきにグロウ家の嬢ちゃんたちも戻るだろう」
「……おばば! 私には何がどうなってるかわからない。王子さまはここにいるの?」
マンデーが尋ねると年老いた魔女はにやりと笑い、自分の後ろを指さした。
「そこの部屋に隠れとるよ。会っていろいろ聞いてみな。おや? 出てきたかい」
「魔女オンプさん。確かに僕は勝手なことをしました。でもマンデーさんは……」
マンデーの目の前に魔王子ダイヤが現れた。
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