ドS編集M男と少し売れてる漫画家A子

君といつまでも

編集長も恐れをなす大御所漫画家B子

ある日、B子は仕事場を兼ねた豪邸で編集長の到着を待っていた。
「……お久しぶりね編集長さん。あなたが私の原稿を取りに来るなんていつ以来かしら？」
B子はたっぷりと化粧を施した顔で微笑み、編集長の顔をしげしげと見つめた。
「は、はいB子先生！　私が副編集長のころ以来です。この度はどうも……」
編集長は深々と頭を下げ、B子の好物である和菓子をB子のアシスタントに渡した。
「本当に申し訳ございませんB子先生。私の管理不行き届きで担当のM男が……」
「あら、いいのよ私は。こうして編集長が私の担当になってくれればウフフ……」
B子は完成原稿を編集長に見せ、笑顔で手招きした。
「は、はいB子先生！　M男が退院するまでは精いっぱい担当させていただきます！」
「え～、やだあ。この際だから担当に戻ってよ編集長さん。ね？」
B子は差し出していた原稿を引っ込めて楽しそうに笑った。
「い、や、あ、あの、なんというか、M男が早く退院するよう最善を尽くします！」