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第二巻刊行記念特別編~フロルの短期留学~
ふうちゃん再び~1
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第二巻出版記念、番外編短編です。10話くらいで終了予定☆
◇
「それでだね、フロル。実は、折り入って話があるんだ。二人分お茶を入れてくれないかな?」
いつものライルの執務室の遅い朝の時間。
今日のお仕事があらかた終わりそうになった頃、ライルに言われてお茶を用意すると、彼に手招きされてライルの目の前に座らされた。
二つ目のティーカップは自分のだったらしい。
「えっと、それはどんなご用でしょうか?」
ちょっと機嫌がよさそうなライルの表情に、フロルは少し用心する。
いつものとんでもないことをしでかそうとする顔とはちょっと違うけど、ライルの表情がいつもとなんか違う。
「そうだね」
ライルは一口、お茶を啜ると軽快な調子で口を開く。
「いつか魔力が暴走して、魔力玉が爆発したことがあったよね」
そう、忘れたくても忘れられないあの事件だ。王宮に上がって間もなくの頃、魔力の検査をしてもらう時のことだった。
魔力の種類をチェックするために、魔力玉というものに魔力を注いだ瞬間、魔力が暴走して爆発を起こしたのだ。
その結果、ライルが数日意識を寝込んでしまうほどの事故につながったことは、未だ記憶に新しい。
フロルは、少ししょんぼりしながら、床に視線を落とす。
「ライル様、あの時は、本当にすみませんでした……」
「いいんだよ、フロル。あれは事故だったんだ。それでね、折り入っての話というのは、君に魔術学校で短期間だけど、少しの間だけど、期間限定で学びに行ってもらおうという話が決まってね」
「はあ、でも、そんな学校ってありましたっけ?」
この辺の学校は普通の教育機関であり、魔術などを教えてくれるような所は一つしかない。
けれども、それはエリートしか進めないとう狭き門である王立魔術学院くらいしかないのだが、まさかそんな所に行けと言われる訳はなく。
「もちろんさ。君にピッタリな所だよ」
にっこりと笑うライルは今日も美人さんだ。黒い髪がさらりと肩にかかり、形のよい口元に浮かんでいるのは魅惑的な笑みだ。
「えーっと、それはどこですか?」
「王立魔術学院だよ、フロル」
フロルはぱっと顔を上げる。
「はあ?」
思わず眉間にしわを寄せてしまうのは仕方がないことだと思う。
そこは、特に貴族とか裕福で血筋が正しい子供たちが通うような場所だ。その中でも、特に魔術の才能に恵まれた者が集まるという話は、フロルも聞いたことがある。
そんな場所に行くなんて恐れ多い、と竦みあがるフロルに、ライルはこともなげに言う。
「ああ、魔力コントロールが足りないのを補うにはうってつけの場所だからね」
「いやいや、ライル様っ」
フロルはがばっと椅子から立ち上がり、拳を握りしめる。
「平民の宿屋の子が行っていい場所じゃないですよねっ」
そんな所に行ったらいじめられるじゃないか。
しかも、相手は貴族、やり返したら、後で無茶苦茶面倒なことになる。
めんどくさいことは避ける。避けて避けて避けまくり、事なきを得る、というのが、フロルのポリシーである。
鼻息荒いフロルを前に、ライルは相変わらず平然とした様子で落ち着き払っている。物事にあまり動じないのがライルなのである。
「まあ、フロル、落ち着いて」
ライルにいなされて、椅子に座るものの、ちょっと荒ぶりかけたフロルに、ライルは手元にあったクッキーを進める。
王立ご用達、高級クッキーだ。
「ほら、これも美味しいよ。食べてごらん」
目の前に出された超高級クッキー。
フロルくらいの格付けの人間には、絶対に口に入らない希少な菓子だ。
ライルだって、フロルの扱い方くらいは心得ているのである。
「あ、そのクッキー」
フロルの目がぱっと輝く。王室最高級品のクッキーである。
美味しそうなクッキーを目の前にしても、フロルの不安が消えることがない。
王立魔術アカデミーは選びに選び抜かれた血筋、そして、才能の持ち主だけが許される場所なのである。
そこに行けと命じられた、ただの平民出身の宿屋の娘、フロルの憤りはどれほどのものか。
しかし、目の前に差し出された王室ご用達クッキーがどれほど絶品であるかはフロルも知っている。
「ん~、美味しい!」
口にいれた瞬間、あっという間に、フロルはクッキーの虜となる。
もぐもぐとクッキーを咀嚼し、一通り堪能した後、フロルは素敵な香りのするお茶と一緒に飲み干し、満足のため息をつく。
ああ、やっぱり王宮の菓子は最高……じゃなくって!
もっと言わなきゃならないことがあるはずだ。
「あの、もう一枚もらっていいですか?」
そうじゃない。言わなきゃならないことはそれじゃない。
そうわかっているのに、勝手に口から言葉が出てしまったんだよ!
「もちろんだよ。沢山あるから、好きなだけお食べ」
自分の迂闊さを呪いながらも、フロルは二枚目のクッキーに手を伸ばそうとする。
「はい、ありがとうございます」
目の前のクッキーの誘惑にあっさりと負けるが、クッキーになんの罪もないではないか。
それを一枚、口にいれモグモグと咀嚼する。
うん、美味しい。
さすが王室ご用達。さくさくとした食感と、バターの風味、そのすべてが素晴らしい。
それでもクッキーを咀嚼しながら、フロルはちょっと考えた。
行きませんと言えば、魔術アカデミー入学は避けられるかもしれない。少なくとも、拒否権は自分には与えられているはずだ。
フロルはクッキーとお茶をごくりと飲み干して、口を開く。
「いやあ、ライル様、私にはどうしたって、それは身に余りすぎる光栄と言いますか、それを辞……」
フロルの言葉を遮ぎながら、ライルはにっこりと笑う。
「実は、もう願書を出しちゃって、受理されちゃったんだよねえ」
ここでライルが爆弾を投下した。
「はあ?!」
王宮ご用達の素晴らしいクッキーも、香り高いお茶も、爆弾発言により全てがふっとんだ。
フロルは仰天して、ソファーからがばっと立ち上がった。
「なんで、そんなこと勝手に決めるんですかっ!」
そんな所に行ったら絶対にいじめられるっ!
怒りにぷるぷると震えながら、フロルはきっとライルを睨みつける。
「絶対に、絶対に、そんなとこ、行きませんからねっ!」
しかし、ライルのほうが一枚も二枚も上手だということをフロルはまだ知らない。
「まあ、フロル、座ったら?」
幾らフロルが怒っていたとしても、ライルは上司である。とりあえず、気持ちを落ち着かせようと、フロルがお茶を手に取った時だ。
ライルの目がきらりと光る。
「研修による出張費として、銀10枚ほど特別に出るんだけど?」
銀10枚!
フロルは思わずクッキーをむせそうになりながらも、気を落ち着かせるために、ごくごくとお茶を飲み干した。
銀10枚はフロルにとっては大金だ。
「通常の賃金に上乗せされるから、留学している間は随分と高級取りになれるよね、フロル」
ライルがそう言った瞬間、フロルのテンションはうなぎ上りに急上昇した!
「いやあ、ライル様、それで、いつから行きましょうか!」
やや姿勢が前のめりになったのは致し方ない。平民であるフロルにとっては、銀10枚は大金。しかも、二か月間分の給料である。
ライルはそれを見越していたように、にっこりと笑う。
「明後日からだね。場所はここから10里ほど離れた所だから、ギルに送ってもらおう」
「いいんですか?」
「ああ、ギル達の遠征途中にあるそうだから、快く受け入れてくれたよ」
じゃあ、荷物をまとめておいてね、とライルは言い、そして、フロルの短期留学が決まったのである。
ライルは、これから殿下と打ち合わせがあるからと言ってソファーから立ち上がる。フロルも一緒に立ち上がろうとしたら、彼に止められた。
「ああ、フロルはそのままお茶を終わらせておしまい。高級な菓子がもったいないから」
ライルはそう言うと、執務室にフロル一人を残して立ち去ってしまった。
部屋の扉がぴしゃりとしまった後、フロルはお茶とお菓子を片手にほんの少しばかり物思いに浸っていた。
「王立魔術学校かあ」
思ってもいない機会に、フロルはまだぴんとこないでいる。
学校に行かなくなって、早10年。
「ライル様はいじめられないから大丈夫だって言ってたけど、ほんとかな……」
今までずっと行ってなかった学生生活。
学べていなかったことも、やっぱりある。
「……ちょっとだけ楽しみかも」
フロルは紅茶を片手に窓の外を眺めると、大きく広がる青い空に、優しい雲がゆっくりと移動している。所々に、風船鳥がぽつりぽつりと空に浮かんでいた。
◇
「それでだね、フロル。実は、折り入って話があるんだ。二人分お茶を入れてくれないかな?」
いつものライルの執務室の遅い朝の時間。
今日のお仕事があらかた終わりそうになった頃、ライルに言われてお茶を用意すると、彼に手招きされてライルの目の前に座らされた。
二つ目のティーカップは自分のだったらしい。
「えっと、それはどんなご用でしょうか?」
ちょっと機嫌がよさそうなライルの表情に、フロルは少し用心する。
いつものとんでもないことをしでかそうとする顔とはちょっと違うけど、ライルの表情がいつもとなんか違う。
「そうだね」
ライルは一口、お茶を啜ると軽快な調子で口を開く。
「いつか魔力が暴走して、魔力玉が爆発したことがあったよね」
そう、忘れたくても忘れられないあの事件だ。王宮に上がって間もなくの頃、魔力の検査をしてもらう時のことだった。
魔力の種類をチェックするために、魔力玉というものに魔力を注いだ瞬間、魔力が暴走して爆発を起こしたのだ。
その結果、ライルが数日意識を寝込んでしまうほどの事故につながったことは、未だ記憶に新しい。
フロルは、少ししょんぼりしながら、床に視線を落とす。
「ライル様、あの時は、本当にすみませんでした……」
「いいんだよ、フロル。あれは事故だったんだ。それでね、折り入っての話というのは、君に魔術学校で短期間だけど、少しの間だけど、期間限定で学びに行ってもらおうという話が決まってね」
「はあ、でも、そんな学校ってありましたっけ?」
この辺の学校は普通の教育機関であり、魔術などを教えてくれるような所は一つしかない。
けれども、それはエリートしか進めないとう狭き門である王立魔術学院くらいしかないのだが、まさかそんな所に行けと言われる訳はなく。
「もちろんさ。君にピッタリな所だよ」
にっこりと笑うライルは今日も美人さんだ。黒い髪がさらりと肩にかかり、形のよい口元に浮かんでいるのは魅惑的な笑みだ。
「えーっと、それはどこですか?」
「王立魔術学院だよ、フロル」
フロルはぱっと顔を上げる。
「はあ?」
思わず眉間にしわを寄せてしまうのは仕方がないことだと思う。
そこは、特に貴族とか裕福で血筋が正しい子供たちが通うような場所だ。その中でも、特に魔術の才能に恵まれた者が集まるという話は、フロルも聞いたことがある。
そんな場所に行くなんて恐れ多い、と竦みあがるフロルに、ライルはこともなげに言う。
「ああ、魔力コントロールが足りないのを補うにはうってつけの場所だからね」
「いやいや、ライル様っ」
フロルはがばっと椅子から立ち上がり、拳を握りしめる。
「平民の宿屋の子が行っていい場所じゃないですよねっ」
そんな所に行ったらいじめられるじゃないか。
しかも、相手は貴族、やり返したら、後で無茶苦茶面倒なことになる。
めんどくさいことは避ける。避けて避けて避けまくり、事なきを得る、というのが、フロルのポリシーである。
鼻息荒いフロルを前に、ライルは相変わらず平然とした様子で落ち着き払っている。物事にあまり動じないのがライルなのである。
「まあ、フロル、落ち着いて」
ライルにいなされて、椅子に座るものの、ちょっと荒ぶりかけたフロルに、ライルは手元にあったクッキーを進める。
王立ご用達、高級クッキーだ。
「ほら、これも美味しいよ。食べてごらん」
目の前に出された超高級クッキー。
フロルくらいの格付けの人間には、絶対に口に入らない希少な菓子だ。
ライルだって、フロルの扱い方くらいは心得ているのである。
「あ、そのクッキー」
フロルの目がぱっと輝く。王室最高級品のクッキーである。
美味しそうなクッキーを目の前にしても、フロルの不安が消えることがない。
王立魔術アカデミーは選びに選び抜かれた血筋、そして、才能の持ち主だけが許される場所なのである。
そこに行けと命じられた、ただの平民出身の宿屋の娘、フロルの憤りはどれほどのものか。
しかし、目の前に差し出された王室ご用達クッキーがどれほど絶品であるかはフロルも知っている。
「ん~、美味しい!」
口にいれた瞬間、あっという間に、フロルはクッキーの虜となる。
もぐもぐとクッキーを咀嚼し、一通り堪能した後、フロルは素敵な香りのするお茶と一緒に飲み干し、満足のため息をつく。
ああ、やっぱり王宮の菓子は最高……じゃなくって!
もっと言わなきゃならないことがあるはずだ。
「あの、もう一枚もらっていいですか?」
そうじゃない。言わなきゃならないことはそれじゃない。
そうわかっているのに、勝手に口から言葉が出てしまったんだよ!
「もちろんだよ。沢山あるから、好きなだけお食べ」
自分の迂闊さを呪いながらも、フロルは二枚目のクッキーに手を伸ばそうとする。
「はい、ありがとうございます」
目の前のクッキーの誘惑にあっさりと負けるが、クッキーになんの罪もないではないか。
それを一枚、口にいれモグモグと咀嚼する。
うん、美味しい。
さすが王室ご用達。さくさくとした食感と、バターの風味、そのすべてが素晴らしい。
それでもクッキーを咀嚼しながら、フロルはちょっと考えた。
行きませんと言えば、魔術アカデミー入学は避けられるかもしれない。少なくとも、拒否権は自分には与えられているはずだ。
フロルはクッキーとお茶をごくりと飲み干して、口を開く。
「いやあ、ライル様、私にはどうしたって、それは身に余りすぎる光栄と言いますか、それを辞……」
フロルの言葉を遮ぎながら、ライルはにっこりと笑う。
「実は、もう願書を出しちゃって、受理されちゃったんだよねえ」
ここでライルが爆弾を投下した。
「はあ?!」
王宮ご用達の素晴らしいクッキーも、香り高いお茶も、爆弾発言により全てがふっとんだ。
フロルは仰天して、ソファーからがばっと立ち上がった。
「なんで、そんなこと勝手に決めるんですかっ!」
そんな所に行ったら絶対にいじめられるっ!
怒りにぷるぷると震えながら、フロルはきっとライルを睨みつける。
「絶対に、絶対に、そんなとこ、行きませんからねっ!」
しかし、ライルのほうが一枚も二枚も上手だということをフロルはまだ知らない。
「まあ、フロル、座ったら?」
幾らフロルが怒っていたとしても、ライルは上司である。とりあえず、気持ちを落ち着かせようと、フロルがお茶を手に取った時だ。
ライルの目がきらりと光る。
「研修による出張費として、銀10枚ほど特別に出るんだけど?」
銀10枚!
フロルは思わずクッキーをむせそうになりながらも、気を落ち着かせるために、ごくごくとお茶を飲み干した。
銀10枚はフロルにとっては大金だ。
「通常の賃金に上乗せされるから、留学している間は随分と高級取りになれるよね、フロル」
ライルがそう言った瞬間、フロルのテンションはうなぎ上りに急上昇した!
「いやあ、ライル様、それで、いつから行きましょうか!」
やや姿勢が前のめりになったのは致し方ない。平民であるフロルにとっては、銀10枚は大金。しかも、二か月間分の給料である。
ライルはそれを見越していたように、にっこりと笑う。
「明後日からだね。場所はここから10里ほど離れた所だから、ギルに送ってもらおう」
「いいんですか?」
「ああ、ギル達の遠征途中にあるそうだから、快く受け入れてくれたよ」
じゃあ、荷物をまとめておいてね、とライルは言い、そして、フロルの短期留学が決まったのである。
ライルは、これから殿下と打ち合わせがあるからと言ってソファーから立ち上がる。フロルも一緒に立ち上がろうとしたら、彼に止められた。
「ああ、フロルはそのままお茶を終わらせておしまい。高級な菓子がもったいないから」
ライルはそう言うと、執務室にフロル一人を残して立ち去ってしまった。
部屋の扉がぴしゃりとしまった後、フロルはお茶とお菓子を片手にほんの少しばかり物思いに浸っていた。
「王立魔術学校かあ」
思ってもいない機会に、フロルはまだぴんとこないでいる。
学校に行かなくなって、早10年。
「ライル様はいじめられないから大丈夫だって言ってたけど、ほんとかな……」
今までずっと行ってなかった学生生活。
学べていなかったことも、やっぱりある。
「……ちょっとだけ楽しみかも」
フロルは紅茶を片手に窓の外を眺めると、大きく広がる青い空に、優しい雲がゆっくりと移動している。所々に、風船鳥がぽつりぽつりと空に浮かんでいた。
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