112 / 126
第二部 フロルの神殿生活
リルが子供になった?!
しおりを挟む
「と、ととと、父さんっ!」
リルを抱きあげたまま、フロルはおたおたと叫びながら家の中へと駆け込む。
「フロル、どうした? おや、その子は誰だね?」
フロルの様子に少し驚いて、父は朝食の手を止めていた。 フォークに突き刺さったまま、宙ぶらりんになった目玉焼きは、焼き立てなのだろう。 湯気を立てている目玉焼きを口に運ぶのも忘れてしまったようだった。
その横では、ウィルも朝ごはんをもぐもぐと咀嚼しながら、きょとんとした顔でフロルとリルをかわるがわる見つめているし、フロルの母も、一体何事かと、フライパン片手に台所から顔を出していた。
母が調理しているのは、きっとフロルとギルの朝食だろう。フライパンの上には、じゅうじゅうと美味しそうな匂いをまき散らしながらソーセージが踊っていた。
「あら、フロル、その子、どうしたの?」
見知らぬ子どもを見て、母も眉を顰める。
「あ、あの、あのっ!」
フロルが驚きすぎた時には、いつも言葉が出てこないことを知っている母は、フライパンを手元の台の上において、フロルの所に駆け寄った。そして、リルをフロルから抱き上げると大きな声をあげる。
「あらまあ、こんなに冷え切って。どこの子かしら。風邪でも引かなきゃいいけど」
母は手元にあったショールを大慌てでリルに巻き付ける。
「フロル、ウィルのクローゼットからこの子に温かい洋服をもってきて」
すぐに回れ右をして、ウィルの部屋にリルの着替えを取りに行った。その帰り道、ばったりとギルに出くわした。彼も起きてシャワーを浴びたばかりなのだろう。濡れた髪をタオルで拭いていた。ダーマ亭のお客さんは、宿屋の湯屋を使うことになっているのだ。
「あ、ギル様」
「ああ、フロル、おはよう。どうした? そんな慌てた顔をして」
こういう時には、ギルに相談するのが一番いいはずだ。
「ギル様、ちょっと相談したいことがあるので、急いで下に降りてきてもらっていいですか?」
「ああ、構わないが」
きょとんとした顔のギルを後ろにフロルは慌てて、家族専用のダイニングルームに戻った。母にウィルのフードを手渡すと、母は手際よくリルに着せてやった。
椅子にちょこんと座ったリルに、暖かいミルクを飲ませてやろうと、母が台所にたつと、リルは嬉しそうにフロルにちょこまかと走り寄ってきた。
「フロルー」
ちょっと甘さの入った幼い声。これがリルの声なのか。
フロルはリルをぎゅっと抱きしめると、リルは嬉しそうに笑う。フロルは心配そうにリルの顔を見つめた。
「リル、大丈夫? 具合が悪いとか、寒いとか、変なとこない?」
リルがぶんぶんと顔を横に振っていると、ちょうどタイミングよくギルが姿を現した。
「リード様、おはようございます」
「おはようございます」
ギルがフロルの父に挨拶を返しつつも、ダイニングにいたもう一人の子供に怪訝な視線をむけた。
「フロル、その子は?」
「ああ、ギル様、実は、どうも、リルが子供になっちゃったようで……」
「はあ? リルが子供にってどういう……」
ギルが驚いて子供を見つめると、その子の頬にうっすらと青い竜の鱗が生えていた。
「朝起きたら、馬屋にいるはずのリルがいなくて、この子がそこに……」
フロルが困った様子で言うと、リルは嬉しそうにギルを指さして声を上げる。
「セイケンのキシ!」
ギルはふと優しい笑顔を浮かべ、リルの頭を撫でていた。
「ああ、そうだ。俺は聖剣の騎士だ。よくわかったな、リル」
「えへへ」
褒められたのがわかったのだろう。リルは恥ずかし気な笑みを浮かべた。
「ギル様、どうしよう。リルが子供になっちゃった」
不安げな気持ちを打ち明けるフロルに、ギルはおおらかに笑う。
「見た所、この子はリルに間違いなさそうだ。こんな姿になったのはきっと何か理由があるんだろうが、リルが失踪した訳でもないじゃないか。ここにいるんなら、心配しなくても大丈夫だ」
「でも……」
煮え切らないフロルにも、ギルは優しく笑いかけた。
「リルが竜じゃなくても、別に困ることはないだろう? 移動はエスペランサでできるし、竜騎士団には竜はたくさんいるから、別にリル一匹、いや、一人が抜けても何も支障はないはずだ」
ギルはいつもおおらかで優しくて頼りになる。
確かに彼の言うことには一理ある。なんだか、おたおたしていたことが恥ずかしくなって、フロルはリルを見つめた。
「オナカ スイタ」
まだ人の言葉はぎこちないが、とりあえず意思の疎通ができることを知って、フロルはほっと胸をなでおろす。
「そうだったね。リル、朝ごはん、まだだったね。すぐに用意してあげるね」
少し落ち着きを取り戻して、フロルは慌ててリルの朝ごはんはどうしようかと少し悩んだのである。
◇
「で、朝、起きたら突然、リルが子供になっていたと」
つややかな黒髪がゆらりと揺れる。女と見まごうばかりの美貌の持ち主であり、100年に一度の逸材を呼ばれているライル・ノワール魔道師長は、今、ダーマ亭の宿屋にいる。
リルが子供になった翌日、竜騎士とライルは、フロルからの知らせを受けて、慌ててダーマ亭に駆け付けたという訳だ。
ライルの目の前に座っている子供は、ウィルの服を借りて、半ズボンにシャツといういで立ちだったが、普通の子供と違う所は、髪の色が海のように濃い青で、瞳も同じような色をしていた。
彼は目をつぶって、その子が出している密かな波動を感じていたが、それは紛れもなく、竜のものである。頬にうっすらと残っている青い竜の鱗の様子からも、その子がリルであることは間違いないと感じていた。
「……確かに、この子はリルに間違いなさそうだけど、ドレイク殿はどう思いますか?」
ダーマ亭の窓枠に腕を組みながら、身を預けていたドレイクもゆっくりと腕組みを解く。リルが子供になったという知らせを聞いて、ドレイクがライルをここまで連れてきたのだ。
「たしかに、ノワール殿の見解で間違いなさそうだ」
ドレイクも、その子が確かにリルだろうとは思っていたが、竜が人間の子供に変化するなどという話は聞いたことがない。
「あの、本当にその子が子竜のリルなんでしょうか?」
宮廷魔道師長、王立竜騎士団騎士団長という双璧を前に、フロルの父も信じられないように言うと、ドレイクが静かに頷く。
「しかし、子竜が子供になるなんて、聞いたことがないよ。原因はわからないのかい、ギル」
「ああ、俺にも全く見当がつかない。道中、特に変わったことはなかったし」
「フロルも心あたりはないのかい?」
「ええ、ライル様、それが全くないんです」
前代未聞の出来事に、その場にいた全員が不思議そうに頭をひねっていたが、その横では、リルが甘えた様子で嬉しそうにフロルの膝の上にちょこんと座っていた。
リルを抱きあげたまま、フロルはおたおたと叫びながら家の中へと駆け込む。
「フロル、どうした? おや、その子は誰だね?」
フロルの様子に少し驚いて、父は朝食の手を止めていた。 フォークに突き刺さったまま、宙ぶらりんになった目玉焼きは、焼き立てなのだろう。 湯気を立てている目玉焼きを口に運ぶのも忘れてしまったようだった。
その横では、ウィルも朝ごはんをもぐもぐと咀嚼しながら、きょとんとした顔でフロルとリルをかわるがわる見つめているし、フロルの母も、一体何事かと、フライパン片手に台所から顔を出していた。
母が調理しているのは、きっとフロルとギルの朝食だろう。フライパンの上には、じゅうじゅうと美味しそうな匂いをまき散らしながらソーセージが踊っていた。
「あら、フロル、その子、どうしたの?」
見知らぬ子どもを見て、母も眉を顰める。
「あ、あの、あのっ!」
フロルが驚きすぎた時には、いつも言葉が出てこないことを知っている母は、フライパンを手元の台の上において、フロルの所に駆け寄った。そして、リルをフロルから抱き上げると大きな声をあげる。
「あらまあ、こんなに冷え切って。どこの子かしら。風邪でも引かなきゃいいけど」
母は手元にあったショールを大慌てでリルに巻き付ける。
「フロル、ウィルのクローゼットからこの子に温かい洋服をもってきて」
すぐに回れ右をして、ウィルの部屋にリルの着替えを取りに行った。その帰り道、ばったりとギルに出くわした。彼も起きてシャワーを浴びたばかりなのだろう。濡れた髪をタオルで拭いていた。ダーマ亭のお客さんは、宿屋の湯屋を使うことになっているのだ。
「あ、ギル様」
「ああ、フロル、おはよう。どうした? そんな慌てた顔をして」
こういう時には、ギルに相談するのが一番いいはずだ。
「ギル様、ちょっと相談したいことがあるので、急いで下に降りてきてもらっていいですか?」
「ああ、構わないが」
きょとんとした顔のギルを後ろにフロルは慌てて、家族専用のダイニングルームに戻った。母にウィルのフードを手渡すと、母は手際よくリルに着せてやった。
椅子にちょこんと座ったリルに、暖かいミルクを飲ませてやろうと、母が台所にたつと、リルは嬉しそうにフロルにちょこまかと走り寄ってきた。
「フロルー」
ちょっと甘さの入った幼い声。これがリルの声なのか。
フロルはリルをぎゅっと抱きしめると、リルは嬉しそうに笑う。フロルは心配そうにリルの顔を見つめた。
「リル、大丈夫? 具合が悪いとか、寒いとか、変なとこない?」
リルがぶんぶんと顔を横に振っていると、ちょうどタイミングよくギルが姿を現した。
「リード様、おはようございます」
「おはようございます」
ギルがフロルの父に挨拶を返しつつも、ダイニングにいたもう一人の子供に怪訝な視線をむけた。
「フロル、その子は?」
「ああ、ギル様、実は、どうも、リルが子供になっちゃったようで……」
「はあ? リルが子供にってどういう……」
ギルが驚いて子供を見つめると、その子の頬にうっすらと青い竜の鱗が生えていた。
「朝起きたら、馬屋にいるはずのリルがいなくて、この子がそこに……」
フロルが困った様子で言うと、リルは嬉しそうにギルを指さして声を上げる。
「セイケンのキシ!」
ギルはふと優しい笑顔を浮かべ、リルの頭を撫でていた。
「ああ、そうだ。俺は聖剣の騎士だ。よくわかったな、リル」
「えへへ」
褒められたのがわかったのだろう。リルは恥ずかし気な笑みを浮かべた。
「ギル様、どうしよう。リルが子供になっちゃった」
不安げな気持ちを打ち明けるフロルに、ギルはおおらかに笑う。
「見た所、この子はリルに間違いなさそうだ。こんな姿になったのはきっと何か理由があるんだろうが、リルが失踪した訳でもないじゃないか。ここにいるんなら、心配しなくても大丈夫だ」
「でも……」
煮え切らないフロルにも、ギルは優しく笑いかけた。
「リルが竜じゃなくても、別に困ることはないだろう? 移動はエスペランサでできるし、竜騎士団には竜はたくさんいるから、別にリル一匹、いや、一人が抜けても何も支障はないはずだ」
ギルはいつもおおらかで優しくて頼りになる。
確かに彼の言うことには一理ある。なんだか、おたおたしていたことが恥ずかしくなって、フロルはリルを見つめた。
「オナカ スイタ」
まだ人の言葉はぎこちないが、とりあえず意思の疎通ができることを知って、フロルはほっと胸をなでおろす。
「そうだったね。リル、朝ごはん、まだだったね。すぐに用意してあげるね」
少し落ち着きを取り戻して、フロルは慌ててリルの朝ごはんはどうしようかと少し悩んだのである。
◇
「で、朝、起きたら突然、リルが子供になっていたと」
つややかな黒髪がゆらりと揺れる。女と見まごうばかりの美貌の持ち主であり、100年に一度の逸材を呼ばれているライル・ノワール魔道師長は、今、ダーマ亭の宿屋にいる。
リルが子供になった翌日、竜騎士とライルは、フロルからの知らせを受けて、慌ててダーマ亭に駆け付けたという訳だ。
ライルの目の前に座っている子供は、ウィルの服を借りて、半ズボンにシャツといういで立ちだったが、普通の子供と違う所は、髪の色が海のように濃い青で、瞳も同じような色をしていた。
彼は目をつぶって、その子が出している密かな波動を感じていたが、それは紛れもなく、竜のものである。頬にうっすらと残っている青い竜の鱗の様子からも、その子がリルであることは間違いないと感じていた。
「……確かに、この子はリルに間違いなさそうだけど、ドレイク殿はどう思いますか?」
ダーマ亭の窓枠に腕を組みながら、身を預けていたドレイクもゆっくりと腕組みを解く。リルが子供になったという知らせを聞いて、ドレイクがライルをここまで連れてきたのだ。
「たしかに、ノワール殿の見解で間違いなさそうだ」
ドレイクも、その子が確かにリルだろうとは思っていたが、竜が人間の子供に変化するなどという話は聞いたことがない。
「あの、本当にその子が子竜のリルなんでしょうか?」
宮廷魔道師長、王立竜騎士団騎士団長という双璧を前に、フロルの父も信じられないように言うと、ドレイクが静かに頷く。
「しかし、子竜が子供になるなんて、聞いたことがないよ。原因はわからないのかい、ギル」
「ああ、俺にも全く見当がつかない。道中、特に変わったことはなかったし」
「フロルも心あたりはないのかい?」
「ええ、ライル様、それが全くないんです」
前代未聞の出来事に、その場にいた全員が不思議そうに頭をひねっていたが、その横では、リルが甘えた様子で嬉しそうにフロルの膝の上にちょこんと座っていた。
1
お気に入りに追加
12,378
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
殿下、側妃とお幸せに! 正妃をやめたら溺愛されました
まるねこ
恋愛
旧題:お飾り妃になってしまいました
第15回アルファポリス恋愛大賞で奨励賞を頂きました⭐︎読者の皆様お読み頂きありがとうございます!
結婚式1月前に突然告白される。相手は男爵令嬢ですか、婚約破棄ですね。分かりました。えっ?違うの?嫌です。お飾り妃なんてなりたくありません。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。