85 / 105
番外編
書籍化記念SS マークの受難日~2
しおりを挟む
発売記念SSスペシャル、二話で終了しますが、この後も、番外編は続きます。発売状況などは、著者近況ボードにアップしてありますので、ご参考にしてください。
◇
町につくと、二人は馬車から降り、マークとユーゴも馬をつないで後を追う。
二人は手をつなぎながらぴったりと寄り添っている。
─ あれじゃ、まるで新婚さんカップルだな。
あまりの甘さに胸焼けがしそうだ。マークはげっそりしながら二人を見つめる。
(あー、これクレスト様に見せられたもんじゃないな・・・)
ジュリアが、公爵領に行った後、エミリーと破局したクレスト伯爵は、見事なまでに落ち込んでいた。
毎日、執務室の机の上につっぷして、立ち直れなさそうな姿が痛々しい。
その上で、この二人の様子を見たら、あの人、壊れるかも・・・
その後、二人は町の中を手をつないで散策していた。二人とも控えめな表情だが、口元には柔らかな微笑みが浮かんでいる。
公爵に手を引かれながら、ジュリアも嬉しそうに公爵様を見上げている。
(あんなジュリア、俺、見たことなかったな)
マークがいつも見ているのは、ジュリアの騎士としての厳しい顔とか、敵を目の前にして、好戦的な笑みを浮かべているような姿ばっかりだった。
こんな風に、普通の女性としての顔を、そういえばマークは見たことがない。
「・・・綺麗ですね?」
宝飾品のショーウィンドウを覗くジュリアを、公爵様は優しい顔で見つめている。
「じゃあ、中にはいろうか」
「えっ、でも、今日は、宝飾品なんかは必要ないですし・・・」
驚いたように言うジュリアの手を引いて、公爵様はさっさと扉を開けてしまった。彼に連れられて、ジュリアもおずおずと店に入ったので、マークとユーゴも、ゆっくりとその後に続く。
「いらっしゃいませ」
店の店主ともおぼしき初老の男が、柔やかに自分達を迎えいれた。
「少し、宝飾品を見せていただこう」
堂々とした様子で、公爵様が言えば、店の店主は恵比寿顔で頷いた。客の善し悪しを見極める目を持っているのだろう。
ジュリアは、感心したように宝飾品に見入っている。
そんなジュリアの肩をジョルジュは抱きよせ、ジュリアの耳元でそっと囁く。
「これを身につけた貴女は綺麗だろうね?」
店主がガラスケースの中から取りだしたのは、サファイヤとダイヤモンドがあしらわれたブレスレットだ。
一体幾らするのか想像もつかないような代物だ。
(あれ一個で、きっと、俺の年収分くらいだな)
ジュリアの手首にジョルジュがそれをつけると、ジョルジュがとても艶っぽい笑みを浮かべた。
「なんて綺麗なんだ」
ジュリアをじっと目つめる公爵様の視線が熱い。ブレスレットにかこつけて、ジュリアが綺麗だと暗にほのめかしているようにも見える。
ジョルジュがため息交じりの賞賛をジュリアに向けると、ジュリアはさらに真っ赤になって恥ずかしそうに頬を染めた。
(公爵様、なんて顔してジュリアを見つめてるんだ?)
そんな公爵様をジュリアも戸惑ったように顔を上気させながら、見つめた。
(そしてジュリア、お前もか!)
どうして、この二人はこうもイチャイチャのオーラを店全体に溢れさせているのか。
店主も二人の関係がわかったのだろう。
「ご結婚したてなのですか?」
店主が冷やかすように言うと、公爵様は、とても上機嫌に口を開いた。
「まあ、そのようなものかな」
公爵の爆弾発言に、マークは衝撃を覚えた。
(なんで、いきなり結婚する話になってるんだ?! おい、ジュリア、いい加減に、公爵様に反論しろ!)
そんなマークの心の声は、当然ジュリアには通じていない。
・・・なるほどな。と、マークは思う。
公爵様のこんな顔を部下たちには見せられない。
だからこそ、今回の護衛は、公爵側からはユーゴ一人な訳だ。そして、チェルトベリー側からは、俺を呼び出した訳か。
「店主、これをいただこうか」
あっさりと公爵が言う。
「ええっ?」
マークの内心の驚きの声がジュリアの言葉と重なった。
「いいです!必要ありません」
ジュリアが慌てて首を横に振る。
そりゃそうだ。とマークは思う。
ジュリアの金銭感覚は庶民と同じなんだから。年収分の宝石を買ってもらうなんて、恐れ多すぎる。
「貴女のために私が手に入れたいのですよ。私が買ったものを貴女に身につけていて欲しいのです」
公爵様が指の背で、つ、とジュリアの頬を撫でる。その言葉の意味を知ったジュリアが頬を真っ赤に染めた。あの色気で押されたら嫌とは言えんだろう。
けれども、ジュリアも頑として首を縦には振らなかった。
意外と、ジュリアも頑固なのだ。そして、一度言い出したら聞かない所もある。
そういう所は、さすがだな。とマークは思う。ジュリアの金銭感覚はしっかりしているのだ。
二人はいちゃつきながら、買う、買わないの問答を繰り返し、結局、公爵様は、ジュリアに小さな指輪を買ってあげることで決着がついた。
もっと貴女にふさわしいものを買ってあげたかったのに、と少し恨めしげにジュリアを上目遣いで見つめる公爵様の顔は、蕩けるように甘い。
(はあ、俺・・・なんか疲れた)
どっと疲労を感じたマークは、ふと視線を感じて顔を見上げた。ビクトール・ユーゴが、ちらと自分に視線を向けているのがわかる。
彼の目に、一瞬、同情の色が浮かんだのが見えた。
強面で鉄面皮の男の目にも、同じような疲労の色がちらと見える。
ああ、やっぱり、ユーゴも惚気に当てられたか。
◇
その後、二人は幾つかの店を覗き、ついに、武器店へとジュリアが入ろうとした時は、マークが蒼白になってジュリアを止めた。
ジュリアを武器店に入れたら最後、絶体にジュリアがボロを出す。
当然、公爵様からはブリザードのような冷気を浴びせられたが、マークはなりふり構わずジュリアを止めた。
ジュリアはああ見えて、剣や弓のコレクションには目がない。
あいつの目の前に古いアンティークの剣などを見せたら、公爵様の前で嬉々として振り回すのが目に見えている。
ジュリアが男言葉を発する度にマークは青くなり、二人が目の前でイチャイチャする度に、マークは赤くなった。
赤くなったり、青くなったり、俺、一体何をしているんだろう。
そうして、二人は十分に町を堪能したように見えた。
─ そうだ。二人とも早く屋敷へ帰れ。
そんなマークの願いは神へと届いたのだろう。公爵様が彼の願い通りの言葉を言ってくれた。
「じゃあ、そろそろ戻ろうか。ジュリア」
「はあ?」
失礼だとは分かっていたが、マークは思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。
今、公爵様は、「ジュリア」と呼ばなかったか?
「ジュリアって・・・? どうして?」
あんぐりと口を開いたマークにジュリアが事も無げに言う。
「ああ、彼は全てを知っているんだ」
「へ?」
「私は最初から全部知っていたんだ。彼女がチェルトベリー騎士団長であること含めてだが」
ふふ、と公爵様が口元に笑みを浮かべ、してやったりと言う顔をしてマークに言う。
「そして、私たちは、結婚することも決まっている」
「・・・結婚?!」
思いがけない言葉に、目をぱちくりとさせるマークに、公爵様は追い打ちを掛けた。
ジュリアが幸せそうな声で言った。
「ああ、すまない。まだマークには言ってなかったな。ジョルジュが言う通り、私たちは結婚するんだ」
「どうやって?まだ伯爵夫人のはずだろ?」
そんなマークに公爵様は悪戯っぽい笑顔を向けて言う。
「それはまだ秘密だ。君は黙って見ていればいい」
そういう公爵様の視線には、だから彼女には手を出すなよ。と言う暗黙の意味が込められていることを、マークは十分に悟った。
「さあ、私たちに結婚の祝福をしてくれたまえ。エリオット君。私の将来の妻におめでとうを言ってくれるかな?」
将来の妻、と言う部分を彼が柔らかく強調している。
さりげなく、ジュリアに気づかれないように、こちらを威嚇する彼は凄腕だ。
「二人が結婚するって、知らなかったのは俺だけか?」
ユーゴに目を向けると、申し訳なさそうにユーゴが目を伏せた。
・・・・なんだ。ユーゴは知っていたのか。
メンタルをごりごりと削られたマークがそっとため息をつくと、背中に暖かい手の感触を感じた。
ユーゴが、軽くマークの肩を叩いていたのだ。その目は、俺もわかるよ、と言いたげだ。
・・・持つべきものは友だよな。
マークは、言葉にこそ出さなかったが、ユーゴは友情に熱い男だと思う。こいつとはいい友達になれそうだ。
そうして、マークはロベルト様ともう一人の友人を手にいれたのだった。
◇
町につくと、二人は馬車から降り、マークとユーゴも馬をつないで後を追う。
二人は手をつなぎながらぴったりと寄り添っている。
─ あれじゃ、まるで新婚さんカップルだな。
あまりの甘さに胸焼けがしそうだ。マークはげっそりしながら二人を見つめる。
(あー、これクレスト様に見せられたもんじゃないな・・・)
ジュリアが、公爵領に行った後、エミリーと破局したクレスト伯爵は、見事なまでに落ち込んでいた。
毎日、執務室の机の上につっぷして、立ち直れなさそうな姿が痛々しい。
その上で、この二人の様子を見たら、あの人、壊れるかも・・・
その後、二人は町の中を手をつないで散策していた。二人とも控えめな表情だが、口元には柔らかな微笑みが浮かんでいる。
公爵に手を引かれながら、ジュリアも嬉しそうに公爵様を見上げている。
(あんなジュリア、俺、見たことなかったな)
マークがいつも見ているのは、ジュリアの騎士としての厳しい顔とか、敵を目の前にして、好戦的な笑みを浮かべているような姿ばっかりだった。
こんな風に、普通の女性としての顔を、そういえばマークは見たことがない。
「・・・綺麗ですね?」
宝飾品のショーウィンドウを覗くジュリアを、公爵様は優しい顔で見つめている。
「じゃあ、中にはいろうか」
「えっ、でも、今日は、宝飾品なんかは必要ないですし・・・」
驚いたように言うジュリアの手を引いて、公爵様はさっさと扉を開けてしまった。彼に連れられて、ジュリアもおずおずと店に入ったので、マークとユーゴも、ゆっくりとその後に続く。
「いらっしゃいませ」
店の店主ともおぼしき初老の男が、柔やかに自分達を迎えいれた。
「少し、宝飾品を見せていただこう」
堂々とした様子で、公爵様が言えば、店の店主は恵比寿顔で頷いた。客の善し悪しを見極める目を持っているのだろう。
ジュリアは、感心したように宝飾品に見入っている。
そんなジュリアの肩をジョルジュは抱きよせ、ジュリアの耳元でそっと囁く。
「これを身につけた貴女は綺麗だろうね?」
店主がガラスケースの中から取りだしたのは、サファイヤとダイヤモンドがあしらわれたブレスレットだ。
一体幾らするのか想像もつかないような代物だ。
(あれ一個で、きっと、俺の年収分くらいだな)
ジュリアの手首にジョルジュがそれをつけると、ジョルジュがとても艶っぽい笑みを浮かべた。
「なんて綺麗なんだ」
ジュリアをじっと目つめる公爵様の視線が熱い。ブレスレットにかこつけて、ジュリアが綺麗だと暗にほのめかしているようにも見える。
ジョルジュがため息交じりの賞賛をジュリアに向けると、ジュリアはさらに真っ赤になって恥ずかしそうに頬を染めた。
(公爵様、なんて顔してジュリアを見つめてるんだ?)
そんな公爵様をジュリアも戸惑ったように顔を上気させながら、見つめた。
(そしてジュリア、お前もか!)
どうして、この二人はこうもイチャイチャのオーラを店全体に溢れさせているのか。
店主も二人の関係がわかったのだろう。
「ご結婚したてなのですか?」
店主が冷やかすように言うと、公爵様は、とても上機嫌に口を開いた。
「まあ、そのようなものかな」
公爵の爆弾発言に、マークは衝撃を覚えた。
(なんで、いきなり結婚する話になってるんだ?! おい、ジュリア、いい加減に、公爵様に反論しろ!)
そんなマークの心の声は、当然ジュリアには通じていない。
・・・なるほどな。と、マークは思う。
公爵様のこんな顔を部下たちには見せられない。
だからこそ、今回の護衛は、公爵側からはユーゴ一人な訳だ。そして、チェルトベリー側からは、俺を呼び出した訳か。
「店主、これをいただこうか」
あっさりと公爵が言う。
「ええっ?」
マークの内心の驚きの声がジュリアの言葉と重なった。
「いいです!必要ありません」
ジュリアが慌てて首を横に振る。
そりゃそうだ。とマークは思う。
ジュリアの金銭感覚は庶民と同じなんだから。年収分の宝石を買ってもらうなんて、恐れ多すぎる。
「貴女のために私が手に入れたいのですよ。私が買ったものを貴女に身につけていて欲しいのです」
公爵様が指の背で、つ、とジュリアの頬を撫でる。その言葉の意味を知ったジュリアが頬を真っ赤に染めた。あの色気で押されたら嫌とは言えんだろう。
けれども、ジュリアも頑として首を縦には振らなかった。
意外と、ジュリアも頑固なのだ。そして、一度言い出したら聞かない所もある。
そういう所は、さすがだな。とマークは思う。ジュリアの金銭感覚はしっかりしているのだ。
二人はいちゃつきながら、買う、買わないの問答を繰り返し、結局、公爵様は、ジュリアに小さな指輪を買ってあげることで決着がついた。
もっと貴女にふさわしいものを買ってあげたかったのに、と少し恨めしげにジュリアを上目遣いで見つめる公爵様の顔は、蕩けるように甘い。
(はあ、俺・・・なんか疲れた)
どっと疲労を感じたマークは、ふと視線を感じて顔を見上げた。ビクトール・ユーゴが、ちらと自分に視線を向けているのがわかる。
彼の目に、一瞬、同情の色が浮かんだのが見えた。
強面で鉄面皮の男の目にも、同じような疲労の色がちらと見える。
ああ、やっぱり、ユーゴも惚気に当てられたか。
◇
その後、二人は幾つかの店を覗き、ついに、武器店へとジュリアが入ろうとした時は、マークが蒼白になってジュリアを止めた。
ジュリアを武器店に入れたら最後、絶体にジュリアがボロを出す。
当然、公爵様からはブリザードのような冷気を浴びせられたが、マークはなりふり構わずジュリアを止めた。
ジュリアはああ見えて、剣や弓のコレクションには目がない。
あいつの目の前に古いアンティークの剣などを見せたら、公爵様の前で嬉々として振り回すのが目に見えている。
ジュリアが男言葉を発する度にマークは青くなり、二人が目の前でイチャイチャする度に、マークは赤くなった。
赤くなったり、青くなったり、俺、一体何をしているんだろう。
そうして、二人は十分に町を堪能したように見えた。
─ そうだ。二人とも早く屋敷へ帰れ。
そんなマークの願いは神へと届いたのだろう。公爵様が彼の願い通りの言葉を言ってくれた。
「じゃあ、そろそろ戻ろうか。ジュリア」
「はあ?」
失礼だとは分かっていたが、マークは思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。
今、公爵様は、「ジュリア」と呼ばなかったか?
「ジュリアって・・・? どうして?」
あんぐりと口を開いたマークにジュリアが事も無げに言う。
「ああ、彼は全てを知っているんだ」
「へ?」
「私は最初から全部知っていたんだ。彼女がチェルトベリー騎士団長であること含めてだが」
ふふ、と公爵様が口元に笑みを浮かべ、してやったりと言う顔をしてマークに言う。
「そして、私たちは、結婚することも決まっている」
「・・・結婚?!」
思いがけない言葉に、目をぱちくりとさせるマークに、公爵様は追い打ちを掛けた。
ジュリアが幸せそうな声で言った。
「ああ、すまない。まだマークには言ってなかったな。ジョルジュが言う通り、私たちは結婚するんだ」
「どうやって?まだ伯爵夫人のはずだろ?」
そんなマークに公爵様は悪戯っぽい笑顔を向けて言う。
「それはまだ秘密だ。君は黙って見ていればいい」
そういう公爵様の視線には、だから彼女には手を出すなよ。と言う暗黙の意味が込められていることを、マークは十分に悟った。
「さあ、私たちに結婚の祝福をしてくれたまえ。エリオット君。私の将来の妻におめでとうを言ってくれるかな?」
将来の妻、と言う部分を彼が柔らかく強調している。
さりげなく、ジュリアに気づかれないように、こちらを威嚇する彼は凄腕だ。
「二人が結婚するって、知らなかったのは俺だけか?」
ユーゴに目を向けると、申し訳なさそうにユーゴが目を伏せた。
・・・・なんだ。ユーゴは知っていたのか。
メンタルをごりごりと削られたマークがそっとため息をつくと、背中に暖かい手の感触を感じた。
ユーゴが、軽くマークの肩を叩いていたのだ。その目は、俺もわかるよ、と言いたげだ。
・・・持つべきものは友だよな。
マークは、言葉にこそ出さなかったが、ユーゴは友情に熱い男だと思う。こいつとはいい友達になれそうだ。
そうして、マークはロベルト様ともう一人の友人を手にいれたのだった。
10
お気に入りに追加
7,168
あなたにおすすめの小説
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。