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第4話 ホンモノの君が恋をした
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結局放課後どこで話すかってことで、久しぶりにショウの家に行くことになった。
私の家から徒歩30秒だから、ほんと目と鼻の先なんだけど。
彼女ができたとか、好きな子ができたとかの相談は絶対聞きたくない私は、高校に入ってからは土日はイベントを自主的にいれたり、リサ姉と知り合ってからはリサ姉と遊んだり。
自分なりにショウと距離を置いてたつもりだった。
だから、久しぶりにお邪魔する家。
まぁ、散々遊びに来たから、勝手知ったる第二の我が家みたいなもんなんだけどね。
徒歩30秒だから、行きたくないなぁって私が家でチンタラしていたところで呼びに来られちゃうし。
意を決するしかないのだ。
ポテトチップスのり塩という手土産片手に出陣である。
呼び鈴を押さずに扉を開ける。
呼び鈴が鳴らずドアが閉まった音がすれば、自分の家族か私が来たのがわかっちゃうため、ショウは玄関に出迎えることはなく2階から声をかけてきた。
「遅い~今飲み物とってくるから部屋入ってて」
そう声をかけられて、私は実にあっさり好きな男の部屋に今日も友達として訪問できてしまう。
冷蔵庫に飲み物を取りに行ったショウと入れちがいに部屋に入る。
珍しく少し片付いているショウの部屋。
隅に寄せられている私愛用のクッションに座り、ショウの到着を待たずに持ってきたポテチを開けて待つ。
なるべくいつも通りにしてないと余計なことを考えてしまって頭がグルグルしちゃいそうだ。
「わり~。どっち飲む?」
いつも通り、コーラとカルピスを持ってショウはニカっと笑って現れた。そういうところですら可愛いと思ってしまうのは惚れた弱みなのだと思う。
「両方~」
「欲張りめ、これ俺の小遣いから買ってんだからな」
といいつつも、両方を部屋において、グラスを取りに言ってくれるのだいつも。
「でっ、突然の呼び出し何?」
ポテチを口に運ぶ、というか何か食べながらじゃないと、いろいろ考えちゃって駄目だ。喉もいつもよりひどく乾く。
「あーっと……それ、なんだけどさ。あっ、とりあえずモンハンやらない?」
「持ってきてないよ、狩りに行くなら先に言っておいてっていつも言ってるじゃん。くつろぎモード入ってから家にとりに行くのしんどい」
いつも通りのやり取りでちょっとだけホッとする。
「うんうん、そうか。うん」
すると突然彼は正座したのだ。
「何よ突然……」
内心動揺でいっぱいである、なぜ今正座をしたの?
「あのさ、俺……その」
珍しく言いにくそうにしている。なんだ、やっぱり昨日のことか、私だとわかったけど知らないふりしてみたけど、もう無理ですってか!?
一度知らないふりしたなら最後まで貫いてよ!
「何?」
「好きな子できた」
私の世界から色が消えた。
彼の口からは、できれば一生聞きたくない言葉だった。でさ、だの。それで、だの話しているのはわかるけど、私の耳にはショウの言葉がちっとも入ってこない。
私の体はここにあるのに、心だけ本体から離れていくような切ない気持になる。
覚悟してたはずだった。
仲も良かったし、いつかそんな風に報告や相談をされるんじゃないかなって。
覚悟はずっと前からしていたはずだったのに、私の心が追い付かない。
笑え、笑え、笑え。ちょっとでいいから、笑え私。
表情金を無理矢理動かす。
「それは、おめでとう」
泣きそうな気持とは裏腹に、私はヘラっとした笑顔を浮かべて精いっぱいのお祝いの言葉を口にしたのだ。
こうなることはわかってたじゃん。
女捨てて恋人の座をあきらめる代わりに友達として傍にいようって決めたのは自分じゃないと何度もいいきかせる。
ジャージにTシャツの私は彼のヒロインにはなれないのだから。
「それでさ、聞いてる? どうしたらいいと思う?」
もう何を言ってるか頭に入ってこない。
ちょっと明後日の方向を見ながら恥ずかしそうにいつもより早口で口元が動くのはわかるけど、なんて言ってるか理解できない。
もう心のHP0だわ。今年最大にショック受けた、もうやだ。
ちょっと間をおいて先ほどショウが言った言葉が断片的に処理が追いつく。
よりによってなんで私にそれ相談してきちゃうかなって、私が友達として傍にいたからなんだけどね。
「ショウはさ、見た目だけは整ってると思う」
「おう」
否定しないんだそこは……まあいいんだけどね。
「だから、ショウのほうから何かアクション起こしてみたらどうかな。そしたら、きっと最初は戸惑っててもさ、受け入れてもらえるんじゃない? 話したことない子ってわけじゃないんでしょ」
私、何言ってるんだろう。誰との恋を応援しないといけないんだろう、つらい。
「まぁ、うん。一応二人っきりでお茶くらいはしたことがあってそれで」
「はいはい、大丈夫大丈夫。二人っきりでお茶するの受け入れたわけでしょ。ならいけるって。また、進展あったら聞くから。とりあえずモンハン家に取りに行ってくる」
もうこれ以上聞けないと思った私は話を打ち切りゲームを取りにいくを理由にしてショウの部屋を後にした。
部屋を出てからちょっと泣いた。
私の大事にしていた恋は、とうとう今日終わりを迎えたのだ。
恐れていた日が来てしまったのだ。ショウに好きな人ができる日が……
いつかそんな日は来ると思ってたけれど、実際報告受けたら全然受け止めきれないし、どうやって気持ちを消化したらいいかわかんない。
この後モンハンしに戻るとかどんなドMプレイだよ。泣くな私、友達じゃんか、大泣きするなら夜だ。
ショウは見た目も整ってるし、中身だっていいやつだ、一緒にいて楽しいし、気遣いもできるし、友達思いなところもあるし――だから、きっとうまくいっちゃう。
私が一番傍でその良さをずっと見てきたのに、とうとう違う子のものになっちゃう。
どんな子を好きになったんだろう。
動揺してちっとも頭にはいってこなかったけれど、ちゃんと聞いとけばよかったかも、いや聞いてしまったらガチで目の前で泣いてたかもしれない。
きっと、告白されたらその子は受けるに違いないと思う、学校でさえわりとキャーキャーなっちゃってるし、中学の時も私を通してチョコ渡してってしてきた子がいたくらいだし。
いやだいやだいやだ。全然納得できないじゃん。
駄目よ私、友達に戻れ。
友達でいればまだ傍に入れるかもしれないじゃん。そのうち私だって他に好きな人ができてショウを……忘れられるはずなんだから。
顔を洗ってモンハンを手に取る。こういうときスッピンだと顔をサッと洗えるのがいいわよね。
ショウの家に向かうのだから、ショウを好きな気持ちはしまって友達に戻れ、私は友達友達友達。何度も暗示をかける。
ゲームは偉大だった。画面を見ていればいいし、やりこんでいることもあって、自然と指が動く。捕獲も狩りも上手くいった、こうやってさ一緒に遊べるだけで満足しろ私。
1時間ほど遊んで私は家に戻った。
「がんばりなさいよ~」
とニヤニヤしながら言ってやった、精いっぱいの虚勢だった。
「おう」
恥ずかしそうにショウはそう答えた。
ショウと鉢合わせたから、もう当分やるまいと決めていた。
だけど私は好きな人がいるってことを埋める楽しいことはこれ以外思い浮かばなかった。
リサ姉には、友達ポジションおさまってたら絶対後悔するよと年長者らしいアドバイスをされたけれど、それができたらとっくにしてた!?
この心を癒すのは、コラボカフェしかない。推しが出るまでドリンクを飲んで飲んで飲んでやる! リサ姉が『私も行きたかったから一緒に行こう』って言うから、とびっきりイケメンで来てくださいとお願いすると。
『しょうがないなぁ、お姉さんがイケメンのお兄さんになって慰めてあげる』ときたもんだ、もうすがりついて失恋大泣き確定である、コラボカフェで泣かないように気をつけよう。
化けた時用に服もお古何着かくれるっていうし、ほんとリサ姉様々である。
失恋のことを忘れて今日を楽しむぞ! とキャリーバックに今日の変身セットをいれて出陣である。
そんなときラインがきたのだ、ショウである。
とにかくお前に振られた失恋に今日くらいは浸らせろ。
今日は恋の相談など絶対にしてくるなよと思った私は、『今日は友達と池袋遊びに行くから今からなら無理』と答えてしまったのである。
私の家から徒歩30秒だから、ほんと目と鼻の先なんだけど。
彼女ができたとか、好きな子ができたとかの相談は絶対聞きたくない私は、高校に入ってからは土日はイベントを自主的にいれたり、リサ姉と知り合ってからはリサ姉と遊んだり。
自分なりにショウと距離を置いてたつもりだった。
だから、久しぶりにお邪魔する家。
まぁ、散々遊びに来たから、勝手知ったる第二の我が家みたいなもんなんだけどね。
徒歩30秒だから、行きたくないなぁって私が家でチンタラしていたところで呼びに来られちゃうし。
意を決するしかないのだ。
ポテトチップスのり塩という手土産片手に出陣である。
呼び鈴を押さずに扉を開ける。
呼び鈴が鳴らずドアが閉まった音がすれば、自分の家族か私が来たのがわかっちゃうため、ショウは玄関に出迎えることはなく2階から声をかけてきた。
「遅い~今飲み物とってくるから部屋入ってて」
そう声をかけられて、私は実にあっさり好きな男の部屋に今日も友達として訪問できてしまう。
冷蔵庫に飲み物を取りに行ったショウと入れちがいに部屋に入る。
珍しく少し片付いているショウの部屋。
隅に寄せられている私愛用のクッションに座り、ショウの到着を待たずに持ってきたポテチを開けて待つ。
なるべくいつも通りにしてないと余計なことを考えてしまって頭がグルグルしちゃいそうだ。
「わり~。どっち飲む?」
いつも通り、コーラとカルピスを持ってショウはニカっと笑って現れた。そういうところですら可愛いと思ってしまうのは惚れた弱みなのだと思う。
「両方~」
「欲張りめ、これ俺の小遣いから買ってんだからな」
といいつつも、両方を部屋において、グラスを取りに言ってくれるのだいつも。
「でっ、突然の呼び出し何?」
ポテチを口に運ぶ、というか何か食べながらじゃないと、いろいろ考えちゃって駄目だ。喉もいつもよりひどく乾く。
「あーっと……それ、なんだけどさ。あっ、とりあえずモンハンやらない?」
「持ってきてないよ、狩りに行くなら先に言っておいてっていつも言ってるじゃん。くつろぎモード入ってから家にとりに行くのしんどい」
いつも通りのやり取りでちょっとだけホッとする。
「うんうん、そうか。うん」
すると突然彼は正座したのだ。
「何よ突然……」
内心動揺でいっぱいである、なぜ今正座をしたの?
「あのさ、俺……その」
珍しく言いにくそうにしている。なんだ、やっぱり昨日のことか、私だとわかったけど知らないふりしてみたけど、もう無理ですってか!?
一度知らないふりしたなら最後まで貫いてよ!
「何?」
「好きな子できた」
私の世界から色が消えた。
彼の口からは、できれば一生聞きたくない言葉だった。でさ、だの。それで、だの話しているのはわかるけど、私の耳にはショウの言葉がちっとも入ってこない。
私の体はここにあるのに、心だけ本体から離れていくような切ない気持になる。
覚悟してたはずだった。
仲も良かったし、いつかそんな風に報告や相談をされるんじゃないかなって。
覚悟はずっと前からしていたはずだったのに、私の心が追い付かない。
笑え、笑え、笑え。ちょっとでいいから、笑え私。
表情金を無理矢理動かす。
「それは、おめでとう」
泣きそうな気持とは裏腹に、私はヘラっとした笑顔を浮かべて精いっぱいのお祝いの言葉を口にしたのだ。
こうなることはわかってたじゃん。
女捨てて恋人の座をあきらめる代わりに友達として傍にいようって決めたのは自分じゃないと何度もいいきかせる。
ジャージにTシャツの私は彼のヒロインにはなれないのだから。
「それでさ、聞いてる? どうしたらいいと思う?」
もう何を言ってるか頭に入ってこない。
ちょっと明後日の方向を見ながら恥ずかしそうにいつもより早口で口元が動くのはわかるけど、なんて言ってるか理解できない。
もう心のHP0だわ。今年最大にショック受けた、もうやだ。
ちょっと間をおいて先ほどショウが言った言葉が断片的に処理が追いつく。
よりによってなんで私にそれ相談してきちゃうかなって、私が友達として傍にいたからなんだけどね。
「ショウはさ、見た目だけは整ってると思う」
「おう」
否定しないんだそこは……まあいいんだけどね。
「だから、ショウのほうから何かアクション起こしてみたらどうかな。そしたら、きっと最初は戸惑っててもさ、受け入れてもらえるんじゃない? 話したことない子ってわけじゃないんでしょ」
私、何言ってるんだろう。誰との恋を応援しないといけないんだろう、つらい。
「まぁ、うん。一応二人っきりでお茶くらいはしたことがあってそれで」
「はいはい、大丈夫大丈夫。二人っきりでお茶するの受け入れたわけでしょ。ならいけるって。また、進展あったら聞くから。とりあえずモンハン家に取りに行ってくる」
もうこれ以上聞けないと思った私は話を打ち切りゲームを取りにいくを理由にしてショウの部屋を後にした。
部屋を出てからちょっと泣いた。
私の大事にしていた恋は、とうとう今日終わりを迎えたのだ。
恐れていた日が来てしまったのだ。ショウに好きな人ができる日が……
いつかそんな日は来ると思ってたけれど、実際報告受けたら全然受け止めきれないし、どうやって気持ちを消化したらいいかわかんない。
この後モンハンしに戻るとかどんなドMプレイだよ。泣くな私、友達じゃんか、大泣きするなら夜だ。
ショウは見た目も整ってるし、中身だっていいやつだ、一緒にいて楽しいし、気遣いもできるし、友達思いなところもあるし――だから、きっとうまくいっちゃう。
私が一番傍でその良さをずっと見てきたのに、とうとう違う子のものになっちゃう。
どんな子を好きになったんだろう。
動揺してちっとも頭にはいってこなかったけれど、ちゃんと聞いとけばよかったかも、いや聞いてしまったらガチで目の前で泣いてたかもしれない。
きっと、告白されたらその子は受けるに違いないと思う、学校でさえわりとキャーキャーなっちゃってるし、中学の時も私を通してチョコ渡してってしてきた子がいたくらいだし。
いやだいやだいやだ。全然納得できないじゃん。
駄目よ私、友達に戻れ。
友達でいればまだ傍に入れるかもしれないじゃん。そのうち私だって他に好きな人ができてショウを……忘れられるはずなんだから。
顔を洗ってモンハンを手に取る。こういうときスッピンだと顔をサッと洗えるのがいいわよね。
ショウの家に向かうのだから、ショウを好きな気持ちはしまって友達に戻れ、私は友達友達友達。何度も暗示をかける。
ゲームは偉大だった。画面を見ていればいいし、やりこんでいることもあって、自然と指が動く。捕獲も狩りも上手くいった、こうやってさ一緒に遊べるだけで満足しろ私。
1時間ほど遊んで私は家に戻った。
「がんばりなさいよ~」
とニヤニヤしながら言ってやった、精いっぱいの虚勢だった。
「おう」
恥ずかしそうにショウはそう答えた。
ショウと鉢合わせたから、もう当分やるまいと決めていた。
だけど私は好きな人がいるってことを埋める楽しいことはこれ以外思い浮かばなかった。
リサ姉には、友達ポジションおさまってたら絶対後悔するよと年長者らしいアドバイスをされたけれど、それができたらとっくにしてた!?
この心を癒すのは、コラボカフェしかない。推しが出るまでドリンクを飲んで飲んで飲んでやる! リサ姉が『私も行きたかったから一緒に行こう』って言うから、とびっきりイケメンで来てくださいとお願いすると。
『しょうがないなぁ、お姉さんがイケメンのお兄さんになって慰めてあげる』ときたもんだ、もうすがりついて失恋大泣き確定である、コラボカフェで泣かないように気をつけよう。
化けた時用に服もお古何着かくれるっていうし、ほんとリサ姉様々である。
失恋のことを忘れて今日を楽しむぞ! とキャリーバックに今日の変身セットをいれて出陣である。
そんなときラインがきたのだ、ショウである。
とにかくお前に振られた失恋に今日くらいは浸らせろ。
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