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22話 よくわからんが、お前たちがそういうなら
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「さて、何をさせようかしら。」
「そうだな、悩むところだ。」
「どうしましょう。」
「だから、屋敷の周り....。」
『ダメ!』
あっ、はーい。
くそ、これなら負けるんじゃなかった.....
「それぞれがしてもらいたいことを決めてそれをみんなにやってもらうというのはどうだろう?」
「え?なに?1人3つ?」
聞いてないんだけど?
「それはちょっと.....。」
「アレス君、君は前に私に言ったな。『自分のしたいことは自分で決めていい』と。」
うわあ、言ってたわそんなこと。
よく覚えてんなあ。
「へえ、セリスにそんなこと言ったんだあ。じゃあ、断る理由はないわね。」
「あらあら、これは面白くなってきましたね。」
こりゃあ、大変なことになりそうだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「まずは私からだな。そうだな、アレス君にしてほしい事.....。」
頼むぞセリス、簡単なやつにしてくれ。
簡単なやつじゃないと俺が応えられる気がしない。
「純粋に褒めて欲しいな。私は勇者として振舞ってきたわけだが、称えられたことはあれど、褒められたことがあまりなくてな。アレス君、頼む。」
まあ、褒めるぐらいなら....
「そうだなあ、セリスは剣の腕もさることながら、体術にも優れている。そして趣味が裁縫と女の子らしい一面もあり、正直可愛い。」
「かっ、可愛い!?あ、ありがとう.....。」
「さあ、次は私を褒めなさい。」
「んー、アリサは魔法の才能に恵まれていて魔力の制御がうまい。そして....。」
「そして?」
「料理ができないという人間味があって、そこは個人的に気に入っている。」
「あんたそれ褒めてるの!?」
「最後はわたくしですね。」
「ヘレナは類まれなる治癒魔法の使い手で、誰にでも分け隔てなく接する女神のような人間だ。」
「あらあら、うふふっ、嬉しいです。」
まあこんなところか。
一人不満そうなやつおるけど。
「次はあたしが命令する番ね!」
命令ってお前な....
「頭をなでなさい、あの時みたいに。」
まあ、それくらいなら.....
別に減るもんでもないしな。
「ほーらほら、よーしよしよし、いい子だなあ!」
「うへへへ、なんか子ども扱いされてる気がするけど、まあ、いいわ。」
次はヘレナにするか。
「よく頑張ったな。今回の訓練無事合格だ。」
「ふふっ、いいものですね、これは。」
最後にセリスっと。
「お前は確実に成長している。お前の努力は俺にも届いてるぞ。」
「はうっ、こういうのも悪くないな。うん。」
セリスの『はうっ』なんだかんだ好きだわ。
「最後はわたくしがお願いする番ですね。」
まあ、ヘレナのことだから大丈夫だろう。
変なことは言わないはずだ、うん。
「膝枕なんてどうでしょうか?」
「なっ、ヘレナ正気!?」
「流石にそれは....やるのか、私...?」
え?膝枕?
むしろご褒美じゃね?
「では早速、わたくしから。」
どれどれ、うっわ腿やわらけええ。
「アレスさんにはいつもお世話になって、本当にありがとうございます。あなたのおかげでわたくしは今、自分を肯定することができるのです。」
「そうか、それは良かった。」
「次は私の番ね、仕方ないからしてあげる!」
「いや別に無理にしなくても.....。」
「いいからほら早く!」
「あっ、はい。」
「あんたには少しだけ感謝してるわ。魔法をうまく使えるようになったのも、料理を少しだけできるようになったのも....。とにかくありがとね!」
あれ、お礼言うの最後って前.....
いや、考えるのはやめよう。
にしても、腿やわらけええ!
「私の番か....こういうのは初めてなんだが.....うまくできるだろうか。」
あああ、いい匂いがするう。
「鎧痛くないか?」
「大丈夫だ、問題ない。」
なぜなら痛みより、いい匂いが勝ってるからなあ!
「君のおかげで私は自分と向き合うことができた。自分のしたいことをできるようになった。本当にありがとう。」
「気にするな、俺がしたくてやっただけだ。」
「最後、私の番。」
んん?あれ、今何人目だっけ?
「アレス好き。大好き。」
いや、これ絶対.....
「なんでレイ、お前がいる?てか何さらっと混じってる?」
「見てて楽しそうだったから。」
なるほどねえ、見ててねえ。
「いつからだ?」
「アレス式強化訓練その1から。」
やっぱこいつ怖ええええ!
「ちょっと!なんであんたがいるのよ!離れなさい!」
「無理、アレスからは離れられない。」
ああ、今日も一日疲れたなあ。
俺は現実逃避していた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
屋敷にて.....
「とりあえずレイには帰ってもらった。本当に帰ったかは知らんけど。とにかくみんなご苦労、見事訓練を終え、晴れて強くなった君たちを俺は誇りに思う。」
「アレス君のおかげだ。」
「アレスさんが優しく教えてくれたからです。」
「まあ、意外と簡単だったわね。」
「ほう、じゃあ、アリサはまだいけそうだな?」
「ちょっ、冗談よ!冗談!何本気にしてるのよ!」
『ハハハハハハ』
こいつらがした努力を俺は忘れない。
セリス『私の事、可愛いって.....。』
アリサ『あたしだけ2回なでてもらった.....へへっ。』
ヘレナ『膝枕なんてわたくしなんて大胆なことを.......。』
レイ『アレスアレスアレスアレスアレスアレス』
「そうだな、悩むところだ。」
「どうしましょう。」
「だから、屋敷の周り....。」
『ダメ!』
あっ、はーい。
くそ、これなら負けるんじゃなかった.....
「それぞれがしてもらいたいことを決めてそれをみんなにやってもらうというのはどうだろう?」
「え?なに?1人3つ?」
聞いてないんだけど?
「それはちょっと.....。」
「アレス君、君は前に私に言ったな。『自分のしたいことは自分で決めていい』と。」
うわあ、言ってたわそんなこと。
よく覚えてんなあ。
「へえ、セリスにそんなこと言ったんだあ。じゃあ、断る理由はないわね。」
「あらあら、これは面白くなってきましたね。」
こりゃあ、大変なことになりそうだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「まずは私からだな。そうだな、アレス君にしてほしい事.....。」
頼むぞセリス、簡単なやつにしてくれ。
簡単なやつじゃないと俺が応えられる気がしない。
「純粋に褒めて欲しいな。私は勇者として振舞ってきたわけだが、称えられたことはあれど、褒められたことがあまりなくてな。アレス君、頼む。」
まあ、褒めるぐらいなら....
「そうだなあ、セリスは剣の腕もさることながら、体術にも優れている。そして趣味が裁縫と女の子らしい一面もあり、正直可愛い。」
「かっ、可愛い!?あ、ありがとう.....。」
「さあ、次は私を褒めなさい。」
「んー、アリサは魔法の才能に恵まれていて魔力の制御がうまい。そして....。」
「そして?」
「料理ができないという人間味があって、そこは個人的に気に入っている。」
「あんたそれ褒めてるの!?」
「最後はわたくしですね。」
「ヘレナは類まれなる治癒魔法の使い手で、誰にでも分け隔てなく接する女神のような人間だ。」
「あらあら、うふふっ、嬉しいです。」
まあこんなところか。
一人不満そうなやつおるけど。
「次はあたしが命令する番ね!」
命令ってお前な....
「頭をなでなさい、あの時みたいに。」
まあ、それくらいなら.....
別に減るもんでもないしな。
「ほーらほら、よーしよしよし、いい子だなあ!」
「うへへへ、なんか子ども扱いされてる気がするけど、まあ、いいわ。」
次はヘレナにするか。
「よく頑張ったな。今回の訓練無事合格だ。」
「ふふっ、いいものですね、これは。」
最後にセリスっと。
「お前は確実に成長している。お前の努力は俺にも届いてるぞ。」
「はうっ、こういうのも悪くないな。うん。」
セリスの『はうっ』なんだかんだ好きだわ。
「最後はわたくしがお願いする番ですね。」
まあ、ヘレナのことだから大丈夫だろう。
変なことは言わないはずだ、うん。
「膝枕なんてどうでしょうか?」
「なっ、ヘレナ正気!?」
「流石にそれは....やるのか、私...?」
え?膝枕?
むしろご褒美じゃね?
「では早速、わたくしから。」
どれどれ、うっわ腿やわらけええ。
「アレスさんにはいつもお世話になって、本当にありがとうございます。あなたのおかげでわたくしは今、自分を肯定することができるのです。」
「そうか、それは良かった。」
「次は私の番ね、仕方ないからしてあげる!」
「いや別に無理にしなくても.....。」
「いいからほら早く!」
「あっ、はい。」
「あんたには少しだけ感謝してるわ。魔法をうまく使えるようになったのも、料理を少しだけできるようになったのも....。とにかくありがとね!」
あれ、お礼言うの最後って前.....
いや、考えるのはやめよう。
にしても、腿やわらけええ!
「私の番か....こういうのは初めてなんだが.....うまくできるだろうか。」
あああ、いい匂いがするう。
「鎧痛くないか?」
「大丈夫だ、問題ない。」
なぜなら痛みより、いい匂いが勝ってるからなあ!
「君のおかげで私は自分と向き合うことができた。自分のしたいことをできるようになった。本当にありがとう。」
「気にするな、俺がしたくてやっただけだ。」
「最後、私の番。」
んん?あれ、今何人目だっけ?
「アレス好き。大好き。」
いや、これ絶対.....
「なんでレイ、お前がいる?てか何さらっと混じってる?」
「見てて楽しそうだったから。」
なるほどねえ、見ててねえ。
「いつからだ?」
「アレス式強化訓練その1から。」
やっぱこいつ怖ええええ!
「ちょっと!なんであんたがいるのよ!離れなさい!」
「無理、アレスからは離れられない。」
ああ、今日も一日疲れたなあ。
俺は現実逃避していた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
屋敷にて.....
「とりあえずレイには帰ってもらった。本当に帰ったかは知らんけど。とにかくみんなご苦労、見事訓練を終え、晴れて強くなった君たちを俺は誇りに思う。」
「アレス君のおかげだ。」
「アレスさんが優しく教えてくれたからです。」
「まあ、意外と簡単だったわね。」
「ほう、じゃあ、アリサはまだいけそうだな?」
「ちょっ、冗談よ!冗談!何本気にしてるのよ!」
『ハハハハハハ』
こいつらがした努力を俺は忘れない。
セリス『私の事、可愛いって.....。』
アリサ『あたしだけ2回なでてもらった.....へへっ。』
ヘレナ『膝枕なんてわたくしなんて大胆なことを.......。』
レイ『アレスアレスアレスアレスアレスアレス』
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