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第560話 恩人達との対面
しおりを挟む事務手続き自体は兄貴がするから説明だけしっかり受けて一晩過ごし、このあたりも変わったと自覚した
宗教施設のために空き地を巨大立体駐車場にする意味はあるのかとも思ったけどクリスマスのイベントなんかでは道にまで停められていたそうだ
外国人の出入りもあったり迷惑は確実にかけているからやはり地元の人間にはよく見られない・・いや「宗教始めました!」とか白い目で見られるのが日本人的には普通だと思う・・・それでも自治会費求めてくる辺り稼いでるってわかってるんだろうなぁ
このあたりには使っていなかっただだっ広い空き地もあるしゲートだけでも良いんじゃないかと思ったが、思ってた土地は患者が来ることを考えてホテルとアパートを建設中のようだ
城にも施設あるけど開放するかは兄貴と洋介の判断だし外の人からすれば城に泊まるのは怖い部分もあるし需要はあるようだ
死ぬ前の自分に向かって「巨大新興宗教施設に泊まりますか?」なんて言ったら全力でNOと言うだろう
地域でも迷惑をかけているみたいだしいくつかは解決できるだろう
今度、この親戚共をレアナー教でもてなそうと兄貴と洋介には伝えておこう・・洋介は嫌がるだろうが
親族は洋介から見て従兄弟や再従姉妹は年上の女の子ばかりで男の子はいない、彼女たちからすれば珍しかったのか猫可愛がりされていた、人の上に立っているのにいじられるのはやりづらかろう
運動不足を指摘されて畑をいくつか手伝い、無心で光るきゅうり畑を拡張するエリアに肥料を撒いてまた耕す
この肉体になってから自分で体を動かすことはあまりなかったが完全に超人である
重機の代わりに残像を残すような速度で耕して「土遁の術」ってやってた、詩乃さんも早く動けるのが面白かったのか二人で多分軽く十人分は働いた
こんな事ができるのも、生まれ変わった時に俺達の肉体を作ったのが神様だからだと思う
魔法も結構使えるようになってきたけど魔法よりもゴーレムに魔力を流したほうが早い
生き返らせてくれた洋介や洋介の神様方や洋介の味方だった人たちには感謝してもしきれないな
山間の畑、少し坂になっているが木の根っこも二人で引っこ抜いて大きく1つ分は作れたと思うしこれで呼び出しも減るだろう
信徒から城にお客さんが来たという知らせが入った
「誰だろう?」
「吾郷さんじゃないかしら?」
聞いてみると異世界から洋介の旅の仲間の人たちが来たそうだ
シーダリアさん、洋介の嫁候補のダークエルフのおっぱいおっきい人を筆頭に大きな人と、狼か犬っぽい人?と和服のエルフさん、きっちりした男性、それと三つ目の女性、杖をついたおばあさん
なるほど、俺たちの命の恩人たちであり、洋介を助けてくれた人達だ
他にも領地の子どもたちがいっぱい
「急ごう」
「ええ、ちゃんとお礼言わないといけませんしね」
ダッシュで実家に帰って二人で風呂に入る
二人がかりで泥だらけになって畑を作って、肥料も使った
めちゃくちゃ汚いし臭い
二人で全身の皮がむけるんじゃないかと言うほど体を洗って城に向かう
洋介たちは甚平を着てゼリーを食べていた
「これは美しい・・げい「食べ物だから」
「このますかっとぜりーは美味ですね、見た目が草のような色ですが果実の旨味がそのままで、とても爽やかな味です」
「こういう形の実がなっているのではないか?」
「果実を加工したものよ」
イケメンな人がゼリーに感動していた
エルフの人に、エルフのおばあちゃん、あったことのあるシーダリアさん、狼の人というよりまんま狼さん、3つの目がある女性は見当たらないがそれよりも巨大な人が目につく・・近くで見ると奈良の大仏みたいなサイズだな
遥ちゃんがゼリーについて教えていて、皆和服でリラックスしている
巨人の大きさに驚いたが前に出て挨拶する
「洋介の旅の仲間の方でよろしいでしょうか?」
「あ、とーさん、どこか行ってたの?」
「と・・爺さんに呼び出されてな」
「うん、みんな僕の仲間だよ」
「わかった」
絨毯の上に正座になって詩乃さんとならぶ
「はじめまして、私は元杉栄介、洋介の父親です、こちらは嫁の元杉詩乃です・・・息子を助けてくれて、我々に第二の人生を与えてくれてありがとうございます」
「本当に感謝しています、よーくんを助けてくれただけじゃなくて私達まで・・!」
以前にシーダリアさんが来たときとは違って今度は団体さんだ
しっかりお礼を言わないといけない
過酷で残酷なこともあった息子の旅、それを息子を助けて息子を生きて返してくれたのだ
親として感謝してもしきれない
「そんな、むしろ我々のほうがヨウスケ殿に助けていただいた身です」
「それでも、辛く苦しい旅を息子に寄り添っていてくれたと聞いています、本当にありがとうございます」
「父上殿、それを言うのなら我々の世界を救ってくれたこと、本当に感謝しております、生き残ってこうして出会えたのですから共に天上の芸術品のようなこのゼリーを食し、共に喜びを分かち合いませんか?」
「勿論」
ぶどうゼリーをすくって突き出してきた
間髪入れずに食べる
異世界のマナーは分からないがこの好意には応じるべきだろう
海外のテレビではこういう時はこちらも同じようにするのが良いんだったかな?
何が入っていようともよくわからない肉を差し出されたら食べ、よくわからない酒を差し出されたら飲まねば失礼になるかもしれない
ぶどうのゼリーを食べさせてもらったし、こちらはいちごのゼリーを同じように差し出して食べてもらう
男同士でこういうのはなんか恥ずかしくなってきた
「そちらの方もどうぞです」
「おっえっ?あ、はい」
巨人の人が大きな顔を近づけてきたのでゼリーを掬って食べさせる
詩乃さんもシーダリアさんや他の人に食べさせていっている
・・・・・
・・・・・・・・・・なんだこれ?
「息子を助けてくれて本当にありがとうございます・・・・洋介、礼儀はこれであってるか?」
「え?いや、そうなの?エゼル?」
「いえ、多分ニロンの悪ふざけでしょう」
「「えっ?」」
背筋のまっすぐしていて紳士的な方だと思ったがこれは悪戯だったか・・なかなかユーモアのある人のようだ
詩乃さんと固まって、笑ってしまった
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