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第525話 チョコ作りと個人面談
しおりを挟む研究におけるサンプルというものは多ければ多いほど良いらしい
人と言っても、人は様々大人もいれば子供もいる
人種も違えば身長も年齢も体重も皆様々だ
既病歴などの条件もあるが最低でも1000人は実験体がほしいらしい、10万人もいればデータとしてとても良いらしい
条件としてこの城で過ごしたことがあるというのにはチェックは入ってしまうが・・・・ちょうど、来たばかりで反省しなければいけない事もあって自ら志願する人たちが飲みすぎた人が500人ほどいる
むしろ彼らは喜んで立候補してくるし懲罰にはならないが、一時的に苦しむ可能性が高い
はるねーちゃんは鍛冶場でガンガンと叩いて何かを作り、その破片を使って・・
「まさか、あんなクソ不味いチョコを遥に指示されて作る日が来るなんて・・人生わかんないわね」
「まぁまぁ」
「あれよ、魔力さえあえばまともらしいわよ・・もう、洋介だって普通に食べてくれたからね」
「っ!!?ようくんは無事なの?!」
「大変だ!だれかー!聖下がチョコを食べたぞー!!?」
「普通に食べてたから・・ひどくない?」
「「ひどくない」」
何を作ってくれてるかはわからないのだが、僕は部屋の幾つかを濃度別で白い炎を作っていく
終わったら少しボルボルさんに聞いたやり方で城の人と話すことにした
コンコン
「はいってー」
Gさんがアビゲイルとグレースを相手に面接したときのように、レアナー教の人たちを面接する
まずは康介伯父さんからだ
「洋介?どうかしたのか?」
「んー、組織としてはたまには一人ひとり話を聞いていったほうが良い?らしいから呼んでみた、まずは康介伯父さんから!」
企業や組織というものはやはり話し合いが大切と言われた
働きやすい環境づくりというのはトップから示すのが大切らしい
ヨーコも変装で気に入ったのかヒゲメガネをして横に座ろうとしたけど1対1だから話せることもあるかもしれない、はるねーちゃんの手伝いをしに行ってもらった
「そ、そうか?何が聞きたい?」
「弁護士を任せる人は集まってる?」
「そうだな、集まってきている」
「問題は?」
「山積みだな、法的な問題は山ほどある・・対処はしていっているが、まぁ仕方ないだろう」
こういう時改善するためにどうすれば良いのだろうか?
「おじさんに任せるよ、人もお金も、おじさんの好きにしてね」
あれ?おかしいな今まで通りである
「わかってる、洋介も無理しないようにな?他には?」
<村田とはどうなんですぅ?結婚しますぅ??>
「ええっ!!?そ、あ、ええっ!!!!??」
レアナー様が質問したが、え、なにそれ、全然知らないんだけど!!?
「・・ん?レアナー様なにか言いました?」
「あ、えー、あー、伯父さんは離婚したらしいけど、誰かと再婚する気は?」
「ごっふ!ごっふ!!?れ、れあなーさま!!えぇっと、忙しくてなんとも!!」
<むぅ、まだ早かったですぅ>
伯父さんの面接は簡単に終わった、洋介も身体に気をつけてなと逆に心配されて終わった
元々、伯父さんには全権を任せているし僕が聞く必要はないと思うが・・たまにはこうやって話を聞くのもいいかもしれない
それにしても驚いた、伯父さんに佳い人が居たなんて・・・
陸斗や德田達にも話を聞いていく
なにか問題があっても普段留守がちな僕に届いていないこともあるしね
陸斗は科学者達が阿部を筆頭に自由にしすぎているのでしめつけたいと・・・うむ、やるべきだとは思う
だけどまぁこれからちょっと苦しむことにもなるし、研究に使う道具もすぐには届かない
魔法の研究に力を入れることになるだろうから少し様子見するように言っておいた
六太は神田兄弟と付き合いそうだとレアナー様はニヤニヤと見ている
Gやアビゲイル、山田にも不満点や問題点、改善点を聞いていくが大した問題はないようだ
問題は・・・
「三上、田辺、どうぞ入って」
「失礼します」
「失礼します」
「なんで呼ばれたかわかる?」
「・・・・結婚式場の進捗でしょうか?」
三上は結婚式場の元スタッフさんで結婚式部門の長を任せている
礼儀作法や喋り方が丁寧で、鉄板を使った料理も得意
様々な結婚方式をここで行えるようにセッティングしてくれている
更に要人や新郎新婦の家族も泊まれるようにここ独自の結婚式ができるようにホテルやリゾート開発も物凄い早さで行ってくれている
「それもある」
「新しいサーバーの高額な費用でしょうか?それともスーパーコンピュー「それは好きにしてもらって大丈・・・今なんて?」
「スーパーコンピューターの導入が検討されています」
「・・・・・えっと、うん、初耳だったけどそれも教えてほしいな」
スーパーなコンピュータとか気になる、スーパーとかハイパーってつくってかっこいい!・・・何に使うかは分からないが田辺が言うのなら間違いはないだろう
田辺さんは、僕に女装させた人・・でもあるが、地球のレアナー教を始めてすぐに身体がぼろぼろになるまで働いたしすてむえんじにあーの人だ
ホームページウェアーを作るのに手助けしてくれてメールの管理やサーバーのメンテナンスをずっとやってくれている
二人とも心から信用も信頼もしている
以前の会社で何があったのかは詳しくは知らないけど、レアナー教では部下もいっぱい居て偉い立場である
「まず聞きたいんだ・・・」
面と向かって、言いにくい
少し床を見て、考える
どう伝えれば良い?どう聞けば良い?う、うーん・・・・・
「何をでしょうか?」
「・・・・・えっとその、レアナー様にも僕にも気にすること無く答えてほしいんだけど」
「私はここでの仕事に満足しています、結婚式を自由に作れて予算無制限なんて最高の環境ですし」
「引き抜きのことでしょうか?すべて断ってますが」
気を使われているのかな?嫌でも・・・
「単刀直入に聞くね?もちろんどう答えても、お給料に響いたり、二人の立場を悪くすることもしないって約束する」
「・・・・・はい」
「・・・・・」
どう言い繕っても無理だ
そのまま言ってみることにする
「二人は、その、僕に不満があるんだよね?何に不満があるの?」
「「・・・え?」」
「お酒の場で2人が叫んでた「クソ上司が」って僕だよね?僕が未熟なのはわかってるから言ってくれるとありがたいな」
「本当にすいません違います、前の職場の話です」
「あれ聞いてたんですね、ほんとに違いますから!ここでの生活に不満なんて無いですよ!!?」
この後二人にめちゃくちゃ謝られた
僕の不満を叫んでいたわけじゃなくて、お酒の席で、前の職場について盛り上がっていたようだ
僕は二人にもお金は渡していて、後はほぼ丸投げだ
自由にしてもいいって言って、何を書いてるか読めない報告書は康介伯父さんに任せきっている
だけどいつも忙しそうに働いてくれているしビルを捨てて城での生活になった
理由はどうにしろ、敵対者が現れて城への襲撃があったということは身の危険を感じたはずだ
忙しい職場に、身の危険、全部丸投げしてる面倒見の悪い上司・・・それは不満に思っていたとしても不思議ではないのだ
だが不満はないようで良かった・・仕事の進み具合も確認していく
「結婚式も過剰とも言えるリゾートホテルエリアや特殊な結婚以外なら出来るように準備出来ておりますが職員の練度は流石に追いついていないのが現状です」
「スーパーコンピューターは科学者エリアの人たちの要望でして、あると便利だそうですが電力や金銭面を考えて現在草案を纏めている最中です」
とりあえず反乱を起こされることはなさそうだ
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