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第471話 日曜大工とバーベキュー

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領地で仕事をすることになったのだけどこっちの書類仕事は人に任せている

むしろ僕がやると面倒な仕事が諸外国から雪崩のように舞い込むと怒られるのでやらない


魔力も結構使ったし今日は無理しない




木の柱を取り出して、難民たちに仕事をしてもらう


「集まってー、仕事だよー」


結構ぶっとい、四角い柱を出していく

それと塗料だ

手袋とメガネ、マスク、それと刷毛を塗料用のバケツを渡す

木は雨風や日光に晒すとすぐに痛むそうだが何かしら塗っておけば長く使えるらしい

なので気に色を塗ってコンテナに立てかけていってもらう


乾いたものにセンサーライトをつけて高い位置から照らす予定だ・・・建物にも設置する予定だけどまずは治安の悪そうなこっちにつけてみせる

まず一箱開けて説明書を読む


よくわからない

なんかボタンが有る、オンオフとモードが有るだけ

夜になったら光るモードと人が通ったら光るモード?

押してみてもどっちかわからない


「どう使うんで?」

「よくわかんないけど光の力を貯めてから使う物っぽいから何日かしないとわかんないみたい、とりあえずつけようか」

ネジと白いネジのキャップみたいなのがはいってる・・・??

あと白い板


「試しに4つだけつけるから君たちは木に塗料を塗って、ミーキュの指示に従ってこの木を運んでね」

「「「「はいっ」」」」



付け方はわからなかった、絵では電動ドリルみたいなのでつけている

電動ドリルを出してみてみる

絵に載っている真ん中の棒が足りない・・中からなにか出てくるわけじゃないのか、わからん

仕方ない、分かる方法で取り付けるのだ

使えない電動ドリルをしまって釘と金槌を出す

塗り終わって色が黒くなった柱の端の4面に引っ掛ける部分になるように釘を打ち付ける

うまく出来たかはわからないけどあとで光ってくれたら誰かうまくやるだろう


「塗り薬、なくなりました!」
「次は何しましょう?」
「お腹すいたぁ」


そうだ、こういうときは疲れたりするものだし喉が渇くとよくない

近くで手伝っていた見たことのない小さな子どもたちを呼ぶ


「飴ちゃん上げるからおいでー」

<はーい>


レアナー様じゃないです

でも一つ開けて渡すと両手で持って舐め始めた


「お仕事任せたいんだけど出来るかな?」


お腹をすかせているのか羨ましそうに見ている子どもたち


「出来る!」
「ぼくも!」
「わたしも」


一人一個ずつ開けて見せて口に入れていく


「あまーい!!」
「もっとちょうだい!ね!ねぇ!!」
「スースーする、面白い味ー」

「人から奪っちゃ駄目だからね!奪おうとするならここには居られなくなるかもしれないからね!!」


何人かかたまった

飢えた子供は、容易に悪事に手を染めてしまう

子供の社会、奪える自分よりも小さな相手がいる

奪うことも悪い面ばかりではない

それは生きるためであり「それしか手段が無い」のだから、そう考えている神もいる


だけど統治の視点からすると法やルールに従えないものは悪であり、ちゃんと生きれないものはいつか裁かざるをえない

だからなおせるうちになおさないといけない


難民の中でも小さな子が働いていたので手をおいでと言ってペンとお菓子を渡す


「ここに居る皆にひとりひとつずつこのお菓子を配ること、お菓子を上げた人の腕に色のつくペンで線を書くことひとりひとつまで、出来る?」

「できる!」
「でもこれ茎じゃないよ?」
「食べていいの?」

「終わったら後で食べ物上げるからねー出来る人は手を上げて!」

「「「はい!」」」


まだ解放奴隷や難民の治安や意識が高いとはいえないからペンで色を付けるのは区別だ

ズルして持って帰って売ろうとする人は絶対にいるはずだ

全部奪って帰られたり子供が持って帰るかもしれないけど、それはしかたない


「奪い取ったりしようとしたら駄目だからね!数はいっぱいあるから大人の人は仕事の合間に貰ってね!!」


一人には水差しを渡してコップを台に用意しておいた

うむ


「飲み物はみんな好きなだけ飲んでね!」


塗料の一つがなくなってしまったので別のものを開ける

業務用の20キロのものもあるけど先に買ったものから消費していこう


作業しているとボブたちが来た


「洋介!何してるんだ!?」

「なんだっけ?インフラってやつやってる!」

「いん・・ふら・・・?」

「あー、洋介くん・・・手伝おうかい?」

「いいの?うまく行ってなくてさ!助かるよ吾郷!!」


柱を立ててみたのだけどセンサーライトが落ちてしまう

こういう作業はやったことなくてなれてないんだ


「じゃあ俺も手伝う!」

「じゃあ私も」

「父さんも手伝うよ」

「何やってるんだ?」


ボブとダートはペンキ塗りを、とーさんと吾郷はセンサーライトの取り付けをしてくれることとなった

ペンキは開け方がわからなかったんだけど簡単に開けてくれたし、電動ドライバーは先になにかつけないといけなかったようだ

合う道具を渡すとしっかり固定してくれた

僕の釘ではぷらぷらして落ちるし駄目だったようだ、うむ

作業はサクサク進んで塗料もいくつも使って大統領もボブもカラフルになった

ペンキはいくつもあった出来た柱もカラフルだ

ステインと言うやつと違ってペンキはすぐには乾かないから作業は終わり


「皆ご飯にしよっか、お菓子もあるよー」


大きな肉焼き用のドラム缶でできたコンロを5つほど出す

炭を入れて魔道具で着火する

・・・ん?燃えないなこの炭、箱から出してすぐだから新品のはずなんだけど・・不良品?

まだ結構あるんだけどな


「洋介、その炭駄目なんじゃねぇか?」

「備長炭はなかなか火がつかないからな・・着火剤はないのか?」

「そういえば陸斗がいれてたと思う」


ジェル状の着火剤、とーさんに渡すと火のついていない炭に垂らして・・僕が火をつけようとしていた表面しか火がついていない炭を入れるとそこからすぐ火がついた

こんなにも火の付き方が違うとは・・・


「便利ですね、ボクも欲しいです」

「ん、ロム師匠にも上げる」

「嬉しい!」


ドラム缶を半分切ったようなコンロに骨付きのあばら肉を載せていく

味はついているので焼いて切るだけ


「えぇい、みてられん!蓋をしなさい蓋を!」

「そうだ!せっかくの肉だろう!?」

「蓋?」


蓋はないんだけど・・ドラム缶コンロセットを作っていた時に別のサイズのコンロがあったはずなのでまとめて出して蓋がないか探しているとコンロ自体をひっくり返して肉を焼いているコンロの上に載せて蓋にしてしまった

ダートとボブには肉の焼き方にはこだわりがあるようだ


「これでいい!」

「素晴らしい!」


その間にロムととーさんとベルスとオルジュがいた

ベルスとオルジュはうちの子でせーちゃんに捕まったときも助けに来ていた子である、僕と背格好が似ているから同じような服装でよくいたずらしている双子だ


「「俺達も食べて良い?」」

「うん、準備・・はいいや、ここを手伝っていた人達、手に色が付いてるから子どもたと並ばしていってね」

「「りょーかい!」」


こういうときはかさ増しだ

ステンレス製の台を出して全体を拭く

工場で大きな機械で作られていたポーランドのポテトサラダを200リットルほど出して・・・あとは大量に入っているパンを山盛りで出していく

収納にいれたものは時間が止まって腐らない、便利である

これで足りるだろう


「お菓子は?飴もうなくなったよ?」

「御飯のあとでね、お腹いっぱいご飯もあるから待ってねー」

「はーい!」


余ったスペースにおはぎを出していく

よもぎの緑、あんこの小豆色、きなこの黄色

どれも美味しそうだ

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