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第379話 愛は容易く恋に変わりうる
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偽物と気付いてから警察署に戻ると今度は似た体格の顔を隠した人を3方向に車を走らせ、散らされた
人員を割いて追いかけたがどれが本物かはわからない
蟻が背を駆け回るように焦りが現実のものとなっていく
レアナー教への襲撃も相まって警察との戦いは始まった
相手もこちらを攻撃してきたしこちらも容赦しない
まだ簡単な強化しか出来ないけど簡単な強化と魔道具でブーストして立ち向かう
偽物の康介さんを連れていた男の足と腕の関節を増やしてやったが命は助かるだろう
もっと強く尋問したかったがこいつらは本物の康介さんの居場所を知っていなさそうだ
康介さんの行方がわからなくなって人員を割いたが意外なことに康介さんがいたのは初めに捕まった警察署の中だそうだ
これまでレアナー教関係で何度もお小言を言われに警察署に顔を出していた
その際に顔を覚えていた警察官がいてそこから連絡が入った
警察の中の間取りを確認し脱出ルートも考えた上で突入した
抵抗はあったが道を開けて向こうだと教えてくれる警察も多かったし、警察同士でも戦っていた
混乱の中、目的の部屋から金属音が聞こえた
SOSだ
檻にしがみついて明らかにぼろぼろな康介さんを見て怒りが湧き上がった
「えぐぁっ!?」
「こいつがどうなぁっ!?いでぇええええ!!!??」
「や、やめ、ぎゃあああ!!!ぁぐっ・・・」
懐から何を取り出そうとした男を真横から裏回し蹴りで壁に蹴り飛ばし、前に出てきた男の足を体を落として両足纏めて一撃で蹴り折った
康介さんを人質にしようと後ろからつかんだ男の腕を両方握りつぶし、勢いのまま天井まで逆立ちになって、更に体を丸めて顔を踏み潰した
このクソどもは多分死んではいないが拷問する時間もない
がっしりした体格の康介さんだが思ったよりも軽い
「康介先生!大丈夫ですか!!?」
「・・・・・」
目は半開きで、意識は朦朧としている
涙をこらえて抱きしめ、屋上に駆け上がる
明らかに酷い目にあっていたのが据えた臭いとコケた頬ではっきりわかる
さっきの男にとどめを刺しておけばよかったとも頭をよぎるがそんな時間はない
事前にビルから降りる練習もしていたし躊躇なく飛び降りたのだが
「元杉康介ぇぇっ!!!」
パン!パァァン!!
火事場の馬鹿力か、もう屋上から足は離れていたが無理やり康介さんの盾になって背中を撃たれた
後ろに仲間はいたし、これ以上の追撃はない、大丈夫だろう
かなり無理矢理、康介さんを抱きしめたまま酷い着地をしたがおもったよりも痛みはない
着地も私の足を犠牲に康介さんはあまりショックを与えずにうまく出来たと思う
だけどちょうどそこにパトカーが来て、思い切り轢かれた
とっさに身を入れ替えたのだけど、守りきれなかった
血を流す彼を見て不甲斐なさに涙が出る
起きた康介さんは私の謝罪を受け入れてくれた
「私は助けてもらったのに、うまく助けられなくて、ごめんなさい!」
「こちるぁこそたふけてもらったのふぁうっすらとだけろおぼえていりゅよ」
顎をやられて歯も抜けてしまった康介さん
そのボロボロの体にどうしようもない怒りを感じる
「むらふぁえみひゃん」
「はい」
「わらしを、ふらんで、ないふぁい?」
「恨むなんてとんでもないです!私はずっと貴方に感謝してたんです!!実は弁護士になったんです!貴方のおかげです!!」
「へっきりふらまえてるのかほ・・でほおおひふなってへんひほうへよふぁった」
「分かりましたから寝てください!」
だけど私を覚えていてくれて、感極まってしまった
麻酔も効いていて歯も抜けた康介さんは話しにくそうだけどゆっくり話を聞くと康介さんは名前を覚えてくれていた
しかし陸斗さんはリストの書き換えを康介さんに報告していて、私を工作員か何かと考えて調べて康介さんと報告していた
康介さんは私の離婚の案件、父さんと母さんが死んだのを今でも悔いていて、私に恨まれているのかと思っていたそうだ
だから何も言わずに私と一緒にいて待っていたそうだ
もしも刺されるならそれも受け入れようとしていたのだとか
そんなことをするわけがない、だって私は康介さんを愛している
彼の邪魔にならず、彼の為に生きようとしていた
荒れた父親と母親を見て育った私にはまともな『家庭』なんて作れるはずがないと諦め、表舞台に出ずに裏からのサポートに徹しようとしていた
だってこの人がいたから私は生きてこれたし、あの日、善意を受けて人生の幸福を知った
「私は本当に貴方に感謝しているんですよ?だから頑張ってこれたんです!」
いちごのショートケーキを一緒に食べた
私も撃たれて足が折れて手術していたが抜け出して買いに行ったのを後でお医者さんにはものすごく怒られた
でも、一緒に食べたショートケーキは最高に美味しかった
彼の生活を邪魔せずにできるだけ干渉せずにいたかったけど、もう無理だ
康介さんはいつの間にか離婚していたようだし・・・・・狙ってもいいよね?
人員を割いて追いかけたがどれが本物かはわからない
蟻が背を駆け回るように焦りが現実のものとなっていく
レアナー教への襲撃も相まって警察との戦いは始まった
相手もこちらを攻撃してきたしこちらも容赦しない
まだ簡単な強化しか出来ないけど簡単な強化と魔道具でブーストして立ち向かう
偽物の康介さんを連れていた男の足と腕の関節を増やしてやったが命は助かるだろう
もっと強く尋問したかったがこいつらは本物の康介さんの居場所を知っていなさそうだ
康介さんの行方がわからなくなって人員を割いたが意外なことに康介さんがいたのは初めに捕まった警察署の中だそうだ
これまでレアナー教関係で何度もお小言を言われに警察署に顔を出していた
その際に顔を覚えていた警察官がいてそこから連絡が入った
警察の中の間取りを確認し脱出ルートも考えた上で突入した
抵抗はあったが道を開けて向こうだと教えてくれる警察も多かったし、警察同士でも戦っていた
混乱の中、目的の部屋から金属音が聞こえた
SOSだ
檻にしがみついて明らかにぼろぼろな康介さんを見て怒りが湧き上がった
「えぐぁっ!?」
「こいつがどうなぁっ!?いでぇええええ!!!??」
「や、やめ、ぎゃあああ!!!ぁぐっ・・・」
懐から何を取り出そうとした男を真横から裏回し蹴りで壁に蹴り飛ばし、前に出てきた男の足を体を落として両足纏めて一撃で蹴り折った
康介さんを人質にしようと後ろからつかんだ男の腕を両方握りつぶし、勢いのまま天井まで逆立ちになって、更に体を丸めて顔を踏み潰した
このクソどもは多分死んではいないが拷問する時間もない
がっしりした体格の康介さんだが思ったよりも軽い
「康介先生!大丈夫ですか!!?」
「・・・・・」
目は半開きで、意識は朦朧としている
涙をこらえて抱きしめ、屋上に駆け上がる
明らかに酷い目にあっていたのが据えた臭いとコケた頬ではっきりわかる
さっきの男にとどめを刺しておけばよかったとも頭をよぎるがそんな時間はない
事前にビルから降りる練習もしていたし躊躇なく飛び降りたのだが
「元杉康介ぇぇっ!!!」
パン!パァァン!!
火事場の馬鹿力か、もう屋上から足は離れていたが無理やり康介さんの盾になって背中を撃たれた
後ろに仲間はいたし、これ以上の追撃はない、大丈夫だろう
かなり無理矢理、康介さんを抱きしめたまま酷い着地をしたがおもったよりも痛みはない
着地も私の足を犠牲に康介さんはあまりショックを与えずにうまく出来たと思う
だけどちょうどそこにパトカーが来て、思い切り轢かれた
とっさに身を入れ替えたのだけど、守りきれなかった
血を流す彼を見て不甲斐なさに涙が出る
起きた康介さんは私の謝罪を受け入れてくれた
「私は助けてもらったのに、うまく助けられなくて、ごめんなさい!」
「こちるぁこそたふけてもらったのふぁうっすらとだけろおぼえていりゅよ」
顎をやられて歯も抜けてしまった康介さん
そのボロボロの体にどうしようもない怒りを感じる
「むらふぁえみひゃん」
「はい」
「わらしを、ふらんで、ないふぁい?」
「恨むなんてとんでもないです!私はずっと貴方に感謝してたんです!!実は弁護士になったんです!貴方のおかげです!!」
「へっきりふらまえてるのかほ・・でほおおひふなってへんひほうへよふぁった」
「分かりましたから寝てください!」
だけど私を覚えていてくれて、感極まってしまった
麻酔も効いていて歯も抜けた康介さんは話しにくそうだけどゆっくり話を聞くと康介さんは名前を覚えてくれていた
しかし陸斗さんはリストの書き換えを康介さんに報告していて、私を工作員か何かと考えて調べて康介さんと報告していた
康介さんは私の離婚の案件、父さんと母さんが死んだのを今でも悔いていて、私に恨まれているのかと思っていたそうだ
だから何も言わずに私と一緒にいて待っていたそうだ
もしも刺されるならそれも受け入れようとしていたのだとか
そんなことをするわけがない、だって私は康介さんを愛している
彼の邪魔にならず、彼の為に生きようとしていた
荒れた父親と母親を見て育った私にはまともな『家庭』なんて作れるはずがないと諦め、表舞台に出ずに裏からのサポートに徹しようとしていた
だってこの人がいたから私は生きてこれたし、あの日、善意を受けて人生の幸福を知った
「私は本当に貴方に感謝しているんですよ?だから頑張ってこれたんです!」
いちごのショートケーキを一緒に食べた
私も撃たれて足が折れて手術していたが抜け出して買いに行ったのを後でお医者さんにはものすごく怒られた
でも、一緒に食べたショートケーキは最高に美味しかった
彼の生活を邪魔せずにできるだけ干渉せずにいたかったけど、もう無理だ
康介さんはいつの間にか離婚していたようだし・・・・・狙ってもいいよね?
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