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第378話 憧れは愛となり、寄り添うことを決めた

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洋介くんの、いえ、洋介様が杖を振ると光が走り、私にぶつかった


治った・・のか?


なんだか全身が酷くムズムズする

背中に多く出来ていた傷を確認するために全てをパージする

右手で胸元をつかんで服をブラごと引き千切ってスカートもタイツも同じく破り捨てる

姿見があったので体を動かすと引きつっていた背中のミミズ腫れが全くなくなっていることに気がついた

美しい肌ツヤ、髪をかき分けてうっすら残っていた缶で切ったハゲがなくなっているのを確認した

たったまま体を曲げてアキレス腱の横にできたいたはずの傷跡の位置を数センチの距離から目で舐め回すように確認する


「服!服着てください!」

「ヒョッホワァアアアアアアアアアアアアア!!!!」


心から、魂から、ソウルから声が飛び出した

治してくれた洋介魔法少女ちゃんを神官っぽい女の子から奪い取ってから抱きしめ、天井までタカイタカイする


「あぶっ!?」

「元杉神官!」

「だめだこりゃ、黒葉抑えて」


天井にぶつけちゃった魔法少女ちゃんが杖を神官ちゃんに振って光が・・全力で間に入って奪い取る!


「「あ」」


光は私に染み渡り


「いまならなんだってできるぜえええええええ!!!!!」


最高の気分になった!


「黒葉!退避!退避!!」

「はいぃいい!!?」


「ヒィヤホォォォォ!!ヒィヤホォォォォ!!ヒィヤホォォォォ!!」


そのあとよく覚えてないが魔法少女ちゃんをボコボコにして謎の布で簀巻きにされた

時間にして数十分








「・・・・・・・・私は・・・貝に・・・・・・・なりた・・・い」




なんで成人した私がいきなり全裸になってこんなことしてるんだ・・恥ずかしくて死にそうだ

子供に暴力を振るったのも最悪だ

更にあれだけボコボコに殴ったのだから彼に話はいってしまうだろう

聞くと治療でたまにこうなる人もいるらしい

気にしてないからと魔法少女ちゃんは言っていたが子供だしどうなることか


クソ親に蹴られて折れていたのか曲がっていた腰や足がスッキリして動かしやすい

弁護士は続けるけど私はこの宗教に身を捧げることにした


あの人よりも好きな人なんてこの先いないし、考えることも出来ない


彼のことを見届けたいし何かあったときのために手助けできるように裏から動く

役に立つために聖騎士候補としても鍛錬を積む


「おっと、ごめんね」

「いえ、大丈夫です」


すれ違っても康介さんは私を覚えていなかった

施設を出た時になにかの証拠になるかもと、施設に入る前の私の写真付き資料を見せてもらったことがある

父親と母親の縁者は見つからなかったが後で見つかったりすることもあったり、私の覚えていない病歴が書かれていたりすることもあったりするらしい

写真の私は酷いものだった

栄養が足りてないのかくっきりと出ていた肋骨、傷だらけの背中、髪は汚い茶髪で、今の私とは似ても似つかない


二度と理不尽に負けないように結構鍛えたと思う


今の私はくっきりと腹筋が浮かんでいるしその辺の男に負けることはない


・・・・・この力で洋介さんを殴ったんだな、私


鍛錬にたまに来てくれる洋介さんには本当にノーダメージだったということがわかったがそれでも自分の行為には自己嫌悪してしまう


康介さんには背中から首筋に見えてしまっている傷跡を治したら顔を見せるつもりだったのに言い出すタイミングを失ってしまった

今更言い出しても迷惑になるかもしれないしこのまま彼を、レアナー教を支える


弁護士を探しているそうだけど私は名乗り出ない


レアナー教会の名簿には学歴や仕事も載っていたがこっそり消した

こういうことは知られていないほうが裏から動けるかもしれないしね


ある日、いつものように康介さんの護衛をしていたのだけどいつもどおりにはいかなかった

警察に捕まった康介さん

すぐに信徒で警察署を囲んだが布で顔を覆われて移送されてしまった



追いかけるも別人だった


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