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第303話 邂逅の記録『王女との出逢い』
しおりを挟む結局デデスガという敵を無視してしまっては魔王と同時に戦うことになるかもしれない
小人の問題はどう転ぶかは分からないがデデスガだけでも打倒しに向かうと決まった
傭兵ギルドや狩猟ギルドを回って小人族領に行くガイドを探している
「誰か案内できるものはいないか!」
「馬鹿言うな!今向こうは危険だぞ!」
「止めとけ止めとけ、死ににいくようなもんだぞ」
「そのうち勇者様方がなんとかしてくれるって、それまで関わるな」
「デデスガがいるんだから俺たちもここから逃げるんだよ」
数件回ったが相手にもされない
デデスガと言うのはそんなに強いのだろうか?
いや、洋介達はフードをかぶっているし怪しすぎるよね
「わたくし、ヨーコルノリ・・じゃないヨーコですわ!わたくしの祖は・・・ごほっごほごほ!!んぅ!普通のハンターをしています!」
あ、ヨーコだ
明らかに怪しい
服はハンターのものだがネックレスをつけているし指輪も見える
肌は化粧がしてあるし髪も艷やかだ、ギルドに居た血や泥で汚れた人たちとは違いすぎる
ナイフも装飾がしてあって狩猟を生業をしている人どころかどう見ても一般人ではない
「私は道に詳しくてよ?」
「じゃあ金貨2枚でお願いできるかしら?」
「勿論ですわ」
「この人と道の話してもらえる?」
「わかりましたわ!勇者様のお役に立てるなんて光栄ですわ!」
なんだろう、子供のお遊戯を見ている気分だ
演技だろうが・・・下手すぎる
一度ヨーコから離れた洋介
「どう見てもヨーコルノリアだな、やっとくか?」
「いや待て、奴は王家の人間だ、上手くいけば王家との繋ぎになるぞ」
「それにしても馬鹿じゃないのか?香水の匂いのするハンターが何処に居るんだ?」
「名前もそのままで短くしただけ、値段の交渉もしない、道の確認もしない、我々が勇者一行と知っている・・・加護持ちがこんなに馬鹿な訳がない、奴は囮で別に刺客がいると見た」
「王家の娘だし演技出来ないだけでしょう」
ヨーコはバレバレな演技をしている
下手したらその場で殺されていてもおかしくはない
けどヨーコって色々とポンコツなところがあるし本気だと思うな
「どうします?」
「僕は、助けたいし先に進みたい」
「わかりました、途中の野営でヨーコルノリアについている見張りは殺してその間に説得しましょう、それまでお気をつけください」
「わかった」
スパイ映画やバトル映画は結構好きだしなんかドキドキするな
他の扉に書いてあったような正統派のラブロマンスはなさそうだけど・・・・ん?この扉に書いてあったのってこの後に熱い夜を過ごしたんだっけ?
エッチな意味じゃないよね?
別の意味で覗いてるような気がしてドキドキしてきた
「食べる?」
「いただきますわ」
屋台で買った肉の串を渡した洋介、打ち解けたようだ
その後も洋介は果物を歩きながら一緒に食べたりと仲良さげである
「この先の崖を越えれば後は楽ですわ」
崖道を進むヨーコと勇者一行
足元に気をつけ、空を飛ぶ魔物に気をつけ、切り立った岩山を進んでいる
「洋介っ!!!??」
洋介で1人で通るのがやっとな道まで行って・・・ヨーコが後ろから背中を突き刺して崖を落ちていった?!
すぅっと景色が変わっていった
待って待って待って!!!??
「続きは!?」
「続きみせてよ!!!??」
熱い夜は!?いやそれ以前に大丈夫なの!!?
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