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第224話 被害者Aの苦難の日々
しおりを挟む魔法少女と呼ばれる洋介くんに物件を紹介し、マスコミから逃げ続けた
すっかり丸くなった金道社長によって幾つかの避難先を手配してもらった
街中では光人間などと呼ばれて隠れようがなかったので深夜に山間にある物件にまで行って過ごしている
ペットのウーパールーパーは同僚に任せた
社長の部下が食料を持ってきてくれるし、この家、やけに快適な空間となっている
漫画やアニメ、ゲームに映画、シアタールームやゲーム専門の部屋がある
強盗用のセーフルームだってあるし・・・地下には酒の保存部屋もある
以前に社長に進められた任侠ドラマのコンプリートBOXがあることから社長の趣味だろう
あとはどこかのマンガ喫茶の判子が入った漫画もズラリ
調べたところその喫茶店は潰れていたことからきっとこれも捨て値で収集したのだろう
地下には缶詰がやたらとあるし多分これは金道社長の趣味のはいった終の棲家で間違いない、もしくは逃亡先の隠れ家
以前の金道社長ではありえない優しさだな
もしかしたら除霊ができるらしいこのネックレスの使用目的かもしれないな
この家入った瞬間嫌な感じしたし・・・事故物件かもしれない
ゆっくりと外に出て見る
マスコミはいない
ど田舎の山の中の別荘、当然周りには自然しかない
屋敷にタバコの匂いをつけるのも良くないよな
外で切り株に座ってタバコを吸う
スマホを見て世間がどうなってるのか調べて見るといくらでも出てくる
光人間と評された自分の詳細なデータに有る事無い事
それに作文に至るまで・・ん?元カノのコメントまで!!!??
ざっけんな!!
思わずスマホを投げそうになったが手から離れるのをギリギリ阻止する
たまに勝手に再起動することがあるし何もしないでも壊してしまいそうだ、買い替えまでは大事にしないと
屋敷の周りは本当に何もない、森や木々だけはある
暗くなってきたから周りをよくは知らなかったのだけど屋敷をぐるりと一周見て回ると小池に石窯まである、あの社長・・・
設備を見るにそこまで使われてはいなさそうだ
暖炉もあったし割ってない木材もあった
やることもないし薪を割っていく
新品らしき斧とナタを使ってコンコンと無心になって薪にしていく
昔から野外活動は得意でキャンプも得意なんだ
平穏の日々を過ごした
が
そんなある日、地球外生命体に連れ去られた
透明なそれはぼやけたなにかの形や人の形となって俺をくおうとしたり抱きついてきたり、キュルキュルと謎の言語を発してくる
大きさは中型犬ぐらいか?
逃げ回っていたのだがどこからかマスゴミどもが来て・・・・透明な存在に空に連れ去られた
風圧か気圧で気絶したんだと思う
意識を取り戻したらどう見ても日本ではない荒野で、その存在と話してみて、逃げて、戦って、何をどうしたってその謎の透明な存在のもとに連れ戻される
漏らした
何がしたいのか全くわからない、魔法少女の次は宇宙人かよ
腹をきって内蔵を抜いて別の何かと入れ替えられるんじゃないかと毎日のように想像してしまう
怖いのだがやつは攻撃的なことはしないし移動すると大体1週間は固まって寝て、また次の場所に行く
人里からは離れたような場所にいつも飛んで連れて行かれる
謎の透明な存在は寝ているのかはわからないが何もしなければ動かなくなる
だけど俺に危機が迫ればその敵を倒してくれた
熊であったりデカいねじれた角のシカであったり、が、ちぎれ飛ぶ・・
謎の優しさすら感じる、だったら家に返してほしい
普段は全く動かないそれの意図がわからない
観察されているのか?
肉をなんとかその辺の石で解体して食う
タバコ吸っててよかった、ライターあってよかった
ちょっと足首が痛む
煙で燻していたはずの肉がなくなってることがある、絶対こいつが犯人だ
その謎の存在は俺を連れてたまに移動するが場所は決まっていないし法則性はわからない
ジャングルだったり山の上だったり熱帯雨林であったりと明らかに日本列島じゃない
謎の存在はどうやら敵意があるわけではないようだが意味がわからない
一度透明なそれを地面に埋めて大岩を載せて逃げたのだがあっさり目の前に現れた
姿は見えないし一緒に移動した場所の電子機器はなんでも壊れていた、電磁波でも出してんのかこいつ
長く使っていた相棒であるスマホもうんともすんとも言わない、距離をとっても同じだ
ある時、熱帯地まで連れてこられてトラブルにあった
いきなり銃を持った人間たちに襲われ、よくわからないところに目隠しで連れて行かれた
何語か全くわからない
怖い怖い怖い
自動小銃や抜身のナイフが恐ろしく、男たちは言葉の通じない自分をナイフでつついて笑って弄んでいるのはわかった
他の人質らしき人たちと震えていたのだが透明な宇宙人がきてくれてみんな気絶した
泡を吹いて白目をむいていたが死んでいないと思いたい
「遅いよ!!」
クルァアアルカ
相変わらずなにか意味のわからない音を出す謎の宇宙人
流石に命の危機を感じたしもっと速く来いとか日本に返してくれと怒鳴り散らしていたらまた動かなくなった
「ふぅっ!ふぅっ!!・・・・ふぅ・・・・・・え?」
周りを見ると人質であったような人たちが頭を下げていた
祈りを捧げるものまでいる
何語か全くわからない、肌を見るに映画で見たアフリカの何処かか?
えぇ・・・なにこれ
タッ・カァン!!
ダンダンダン!!!
パパパパパ!!!
「えっちょっ!!なに!!?」
戸惑っていると銃を持った男たちが現れて撃たれまくっている
周りの人も悲鳴を上げているし危ない、前に出てそいつらをぶん殴った
「わーーーー!!!」
「Aaaaaaaaaaaaaa!!!!!???」
恐怖を顔に貼り付けて吹っ飛んでいく男たち、俺のほうが怖かった
あれ?俺こんな力あるっておかしくない?
いつの間にか人質の人たちに崇拝された
いつの間にか体にはドラゴンのマークのようなものが現れた・・・俺は厨二病か?
足首の痛みもなくなった?また普通に走れるようになった
周りの人となんとか話をしようとしても話が通じない
テレビを見ようとしてもスマホを見ようとしても使えない
周りの人の壊れてしまったスマホを見て申し訳なくなる
テレビはなんとか見ることができた、双眼鏡で
文字も読めないしすぐに諦め、スマホも双眼鏡でどうにもならなかった
今の生活はまだましだ、飯も食えるし服も手に入れた・・なぜかズボンだけしかくれないのだが・・・シャツくれ、熱いけどさ
祈ってくる人々と会話する方法は無い、地面に絵を書いてなんとかコミュニケーションをとる
方法は地面に描いた絵
透明な存在・Xも何故か落ち着いたようで他の土地には行かずに動かないでいる
ある日周りの人が騒がしくなった
手を引っ張ってくるしどこからか叫び声が聞こえる
痩せた現地民に地面に絵を描かせる
お札を持った金持ちのような人
銃を持った人と車
倒れた人を描かれて、指をさされ・・・え、俺?
お腹の中身を抜き取ろうとする人が描かれて
銃を持った人と腹の中身を持ち、金持ちは札束を渡して交換
・・・・・・・・え?
すぐに叫ぶ男たちが現れて戦いになった
「うぉおおおおおおおおおおおお!!!!???」
とにかく殴ってどうにかする
銃弾はなんでか肌の前で弾かれるのでダメージはないが怖い怖い怖い怖い!!!!???
力も異常なほどあって車だって蹴り飛ばせる、あ、足首は痛いかも?
なんでこんな狙われてるんだ!!?
何度も変な奴らを撃退し、何故か次々と集まる人々
貢ぎ物や祈りを捧げられる日々
怖いのは宇宙人よりも地球人であった・・・日本に帰りたい
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