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第221話 レアナー様には頼れない

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「んー!あー!!もうっ!ですわぁ!!!」

「ちょっとヨーコ!落ち着いて!私達にもどういうことか教えて」

「ヨーコさん、お、お願いします!」


2人には意味がわからないでしょうね

この酷いモヤモヤは


「コルルルル」


ルールにゴスゴスと額で押される

話せってことですわね、でも、だめですわ

話せないです、特に春日井にはどうしても

でも2人には話さないと納得しないだろうし・・・悩ましいですわ


「話せないことも多くありまして・・そうですね、んー・・・」

「じゃあ大体で教えて、それと私達にできることは何?」

「・・ついてきてくださいまし」


城の中に増えた部屋の中で多くの神像が立ち並ぶ祈りの間まで行く

何をどう伝えれば良いのか、伝えられる範囲で話さないといけない

話さなければ問題であるし、話しても問題である


悩ましいですわ!



「簡単に話すと、洋介は拐われたのだと思いますわ」

「そう、で?なんで帰ってこないの?」

「それは・・おそらく、いえ、まだ伝えられないですわ」

「つ、伝えると問題があるのですね?レ、レアナー様も口ごもってましたが」


2人は意味がわからないでしょう

でも伝えることで良くないことになる可能性がある

最悪、加護を失うことになる


「レアナー様とは言えない理由が異なりますわ、そうですね、伝えると不具合がおきる可能性があります」

「どんな不具合?」

「元杉が、いえ、これも伝えないほうが良いでしょう」

「煮えきらないわね!はっきりしてよ!!」


掴みかかられた、体格差もあって体が浮いた


「これは2人と元杉のためでしてよ!?」

「ならわかるように教えて、それと洋介たちのために何が出来るのかも」


おそらく元杉を拐った敵を知っている

向こうでもあれを知っているのはごくごく少数だろう

敵は強大、どうあがいても勝てるわけがない相手だ


「簡単に言うと洋介は拐われて、無事なはず、ですわ」


苦い顔をしたままの2人、遥に手を離してもらえた


「どんな相手?」

「・・・それを伝える前に2人はここで試練を受けてくださいまし」

「それはどうして?」

「元杉を助けるためですわ」


色々と伝えていない、不安そうな2人ですけど助けるためというと目に力が戻った

もしもわたくしが同じ立場なら切りかかっていたかもしれません

元杉のためであり、そしてわたくしのことを信頼してくださってるのがわかって少し嬉しい


「わかった、何をすれば良い?」

「春日井はここで神々に祈って加護を授かりなさい」

「神々に?レアナー様ではなく?」

「はい、レアナー様にだけは祈ってはいけません、別の神の加護が必要なのですわ」

「わかったわ」

「なにかの試練を受けるかもしれませんが気を強く持ち、焦らず正直に進みなさいまし」


必要なことだ、もしも何も授からなければ・・・元杉のもとにはいけないかもしれない

これも伝えたほうが良いのかしら?いえ、焦らせなくてもいいでしょう


彼女ならやれる、何かしらの加護を授かれる

わたくしはそう信じます


焦らせても無理をするだけかもしれないですし、もしも授からなくてもそれは仕方ないでしょう


「わ、わたしは!?」

「あなたはサシル様の加護を授かってますのよね?」

「はい」

「・・・そうですねわたくしに言語の魔法を最大限かけて下さい、それとここでサシル様に祈ってくださいまし、なにかわかるかもしれませんわ」

「はい!」


この判断があっているのかはわかりません

ですが今はこれが最善の選択肢だと思います


「レアナー様には頼れないの?」

「これは、どう言えば良いのか、そうですね元杉と会えるまでレアナー様とは顔を合わさないほうがいいと思いますわ」

「そ、それはどうして?」


これだけは伝えておかないと・・・


「大事なことなので心に留めておいてくださいまし・・・元杉は生きています、それともう一つ








レアナー様は味方ではありません」


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