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第150話 放送事故

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洋介にぐっと近づいた金髪の少女

そのままキスでもするんじゃないかという距離感だ


「えっと、ここは国の運営して・・会議してる人、大臣とかもいるよ」

「なるほど、元老院のようなものですわね、先におっしゃってほしかったですわ」

「これに向かって話してね」


説明無しで連れてきたの!!?国会に??www


「こほん、ヨーコルノリア・メレニ・フォプセ・ケメヌ・セセ・マリュニャロ・ガムボルト・マルディですわ、以後お見知りおきを、それで何を聞きたいんですの?」


美しいとも言えるが両手を胸に当てすっと目を瞑った謎の所作をした少女

それよりも長い!え、なに?ヨーコリ・ケセニャ、え?すごく長い名前だったよね?


「ヨーコさん?それでは」

「ヨーコルノリア・メレニ・フォプセ・ケメヌ・セセ・マリュニャロ・ガムボルト・マルディです、ヨーコと呼ぶなんて無礼ですわね」

「すいません、こちらではあまり無い語感でして」

「ではマリュニャロとお呼びくださいまし」


少し怒ったような表情

日本人じゃないしやっぱり考察掲示板にあるように髪の色から異世界から来たって説が当たっていたのかな?

マリュリャリョ?駄目だ、言えない


「マニュニャロさん」

「マリュニャロです、もう良いから質問してくださいまし」

「すいません、んん、では、出身は?」

「小人族の国ですわ」


?!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

いや、落ち着け、そう、ただの幼女かもしれん

いかんな、全部が全部疑って見えてしまう

本物の異世界幼女ではなく地球の幼女かもしれない

何人もの治癒された人間がいて、空を飛んでるのも見たのに常識に囚われすぎている


「年齢は?」

「女性の年齢を聞くものではありませんわ、いい加減にしないと我が神ヴェーヴァに誓って貴方を葬りますわ」


幼女激オコだった、流石に年齢はまずいのか

トゲトゲした空気が画面越しにでも見て取れる

ヴェーヴァに誓って葬るって、あ、小人族って言ってたし見た目通りの幼女じゃなくて実は結構な歳?ロリババアか?

ふむ、ありだな

掲示板でも-国会で堂々とした殺人予告きたー-などとお祭り状態だ

結婚したいだと?気持ちはわかる


「・・・・・ご職業は?」

「35代目国王でしたけど、この間退位しましたし・・何でしょう?元杉のお嫁さんですわ」

「国王・・・?」

「はい、弟に譲りましてよ」


王様、女王様………?いや、それも驚きだが元杉の、洋介のお嫁さんってどういうことだ!!?

洋介チャンネルの初期の質問で「黒葉と付き合ってるんですか」って質問に「はるねーちゃんと婚約しました」って言ってたじゃねーか!!?羨ましいぞ!そこ代われ!!

レアナー教は結婚に関して寛容で一夫多妻ではなく多夫多妻もオーケーとはいっていたがまさか・・・

憎しみで人を・・・アカン、相手魔法使い、そんな感情を持っているだけで魔法食らったらどうする


「・・ありがとうございます、でも元杉さんに質問戻ってもよろしいですか?」


あ、渡辺議員諦めたな、ざわついて騒ぐ議員とは違って目が死んでる


「異世界への行き来はできるのですか?何かあった時その責任をどう取るおつもりですか?」

「たまに魔法で向こうには行ってるけど責任って?」

「異世界がもしもあると仮定して、その土地の病気などの脅威をこの国に持ち込んでいる責任です、そこの獣、検疫など受けていませんよね?」


確かに、それは気になる

テレビでも「もしも異世界があってそこから帰ってきたのが真実ならウイルスが発見されるのはこれが原因はこれではないか?」なんて洋介を叩くためか囃し立てていた

俺は洋介を責めるつもりはないがそれはちょっと気になる


「けん?どうなんですかね?どう思います神様?」

「えーとですねぇ、世界と世界はたまにつながってますし問題ないのでは?」

「繋がってる・・?」

「そうですぅ、世界と世界はつながってますぅ、向こうからこちらへ、こちらから向こうへ行くこともありますぅ、色んな場所でつながってますぅ、じゃないと同じ種族がいるわけないじゃないですか?」

「・・・と言うと?」

「こちらと向こうで同じ人間がいますぅ、たまに双方繋がってるし問題ないですぅ」


なるほど、我々に認知されてないだけでそういうことはある?のか??

確かに生物というくくりで考えるなら向こうにも同じような人間がいるのは不思議だと思う

そこの幼女も普通に超美人な幼女に見える

地球上にも様々な生物がいるが骨があって似たような筋肉の構造をして、似たような臓器があるものは多数いる

猫や牛、カンガルーだって脳があって、心臓があって、胃袋があって爪がある

形は違えど人間と同じ機能の内臓がだいたい揃ってるのは生物としての同じような進化をしたらか、元々同じようなものだったのか

ヒトデやウニ、ミミズみたいにもっと違う生き物が向こうの標準でもおかしくないのにだ

 
洋介チャンネルで出された異世界の動画では完全にわけの分からない生物だけではなくこちらの常識が当てはめられる生物は数多くいた

もしも映像が作り物でないのなら異世界の人間も同じ進化の過程を辿った同じような生き物だと思われる

もしかしたらこちらの人間とルーツは同じなのかもしれない


・・・・・・・・・ん?それじゃ俺も魔法使えるかもってこと!!?

情報が多すぎて脳が追いついてない、この世界のどこかに異世界へのゲートのようなものがあるってことなのか!!?


「渡辺くん、続きを」

「・・・・・・・・・では死者蘇生についてです、元杉さん、貴方に可能ですか?」

「出来ないです」


それは治癒の質問で聞かれていたけど出来ないって言っていた

うん、できるんだったらとんでもない話だもんね


「では貴方のご両親と思われる方がLIVE動画に写っていましたが似た方ですか?」

「本人です」


似てる別人ではなく本人ってことは生き返った、もしくは死んでいなかったということになる

これはすごく気になる、多分世界共通で気になる話だろう


「では死者の蘇生はどうやってたのですか?」

「神様のご褒美で」

「レアナー様に頼むとできるのですか?」


それにしても渡辺議員は敵意でもあるかのか嫌な顔をして質問している

裏表のない洋介だ、もしかしたら洋介に出来ないだけで神様ならできるのかもしれない

心臓が一時停止したのが蘇ったとか、冷凍睡眠状態から回復したとか、脳死判定からの復活なんてものじゃない

火葬からの、肉体が消失してからの蘇生だ

気になる、気になってしまう、掲示板では魔道具説なんてのも出ている


「出来ないと思います、どうです神様?」

「あれはよーすけが頑張ったからですぅ」

「頑張った?なにか条件があるのでしょうか?やはり高額な金銭が必要ですか?」


頑張ったから?なんだろう?レアナービルの最初期にあった誤字で儀式や読めない字もあった、もしかしたらレアナー教が集まって、頑張って魔法とかでもすれば可能なのか?!


「いや。魔王討伐で頑張ったから・・・こんな感じで」


洋介が何もない空間からいくつか玉を出すと空中に映像が出た

音は無いが洋介くんが大きなモンスターによってばらばらになったり、切られたり押しつぶされたり焼かれたりして、かなりショッキングな映像だ、内臓が飛び出しててもモンスターに向かって斬りかかってる

「こうやって千回ぐら-不適切な映像が流れました、放送を一時中止してます、少々お待ちください-

・・・・・あ
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