140 / 618
第139話 ヨーコと愛する人
しおりを挟む方向だけを頼りに突き進む、夜に移動し、昼に何処かの領地で寝てまた移動する
ここからなら次の移動で行ける、旅で汚れた身体は【清浄化】だけでは落とせませんし、それぐらいの余裕はあるでしょう
連合軍で顔を知っていた貴族の館を宿に借りて身を清め、夜を待った
日が落ちてから装備を身に着けているとミャーゴルが入ってきた
このミャーゴルが元杉と繋がるなんて思わずに斬り殺しそうになってしまいましたわ
やっと会えた元杉はボロボロでお世辞にもかっこいいとはいえるものではないはずなのに、私には世界で一番かっこいいと心の底から思いましたわ
まさか、また会えるなんて
ただ光の柱が異世界人との婚約のためだったとは夢にも思いませんでしたわ
元杉と同じ黒目黒髪の2人
一人は背が高く元杉神官と呼び、おそらくこちらが正妻候補、もうひとりは大きな胸で周りの神官とは違って洋介呼びをしていましたわ
まさか元杉が家名だとは思いもしませんでしたわ・・・
それからは驚きの連続でしたわ
レアナー教国へ伝説の転移魔法を使い、何十、もしかしたら何百もいる神とお食事をして、元杉の御父様と御母様とお会いできて、わたくしもアオキチキュー世界に行けました
食べたプリンの味が忘れられません
小さな家だと聞いていたのですが住んでいる家は立派で縦に長く、勝手に上の階に行ける魔道具までついていました
きっと身分が高いのでしょう
すぐに元杉の家族に会わせてもらえて気付いた、これは私達小人式の結婚のお披露目と同じですわ!!
後は新居に案内していただければ・・いえ、わたくしからまだ愛を伝えていないのにそれはないだろうと心が重くなる
むしろ黒葉奈美と春日井遥のほうが場にあっているように思う
歓待の料理を食べてみるとこんなに美味しいものを食べたのは生まれて初めてですわ
この世のものではないほどに美味でしたわ・・・スブタ・・なんの肉なんでしょう・・・・・?あ、ここ異世界でしたわ!?
元杉の従兄弟のおねーさま方に可愛がられます、いえ、わたくしのほうが歳上なのですが・・・
元杉の過去の話などを聞けて嬉しかったです
しかしトイレというものに驚きましたわ
元杉がなにやら拡めようとしていたトイレの魔道具に近かったのですがこれが完成形というものなのですわね
座ると鳥の鳴き声や川のせせらぎが聞こえました
どこから聞こえるのか、指先よりも小さな鳥がどこかにいるのかと不思議でしたわ
それよりも水が出てくるのに心の底から驚きましたわ
山に登ると御父様と御母様のお墓・・・というよりも先祖のお墓がありました
黒葉奈美のように手を重ねて目を閉じる
元杉を生んでくださり、ありがとうございますわ
山に登ると元杉が料理の準備をしてくれたのでわたくしも一狩り行こうとしたのですが黒葉奈美に止められました
この国ではそういうことをしてはいけないらしい
・・・・・・・?
意味がわかりませんわ?
と、とにかく役に立とうと元杉を手伝う
肉を切ったり果物を切ったりして行く
異世界の肉や野菜というものはここまで美味しいものなのですね・・・!!
ですが気がかりもあります
この山の土地の問題を聞いていましたがまさかあの小さな山小屋に私たちは住むのでしょうか?
風が吹けば崩れそうな・・・・騎獣舎よりも小さいと聞いていたのですがまさかあれがご実家・・・?
元杉が前に出て魔力が大きく揺らぐのを感じ、御家族の前に出て【魔力障壁】を張りました
出てきたのは城、それもおそらく神器です
置かれた城が膨らむように大きく、広く、こちらからは全てが見えないほどに大きくなりました
しかし大きな城であるにも関わらず激しい音はしても振動は殆ど感じられない
・・まるで昔読んだ魔法のお城の物語みたい
「元杉ー!」
「なに?」
「愛してますわー!!」
はしたないかも知れませんが振り向かせるためにも抱きついて愛を告白したのに「はいはい」とあしらわれてしまいました
たまに思うのですがわたくし、エルフほどではないにしろ長命種ですし元杉よりも歳上なのですが子供のように見られてるのかも知れませんわ・・・・・
あの2人を出し抜いて振り向かせてみせますわ!!
0
お気に入りに追加
114
あなたにおすすめの小説
異世界転移に夢と希望はあるのだろうか?
雪詠
ファンタジー
大学受験に失敗し引きこもりになった男、石動健一は異世界に迷い込んでしまった。
特殊な力も無く、言葉も分からない彼は、怪物や未知の病に見舞われ何度も死にかけるが、そんな中吸血鬼の王を名乗る者と出会い、とある取引を持ちかけられる。
その内容は、安全と力を与えられる代わりに彼に絶対服従することだった!
吸血鬼の王、王の娘、宿敵、獣人のメイド、様々な者たちと関わる彼は、夢と希望に満ち溢れた異世界ライフを手にすることが出来るのだろうか?
※こちらの作品は他サイト様でも連載しております。
異世界の親が過保護過ぎて最強
みやび
ファンタジー
ある日、突然転生の為に呼び出された男。
しかし、異世界転生前に神様と喧嘩した結果、死地に送られる。
魔物に襲われそうな所を白銀の狼に助けられたが、意思の伝達があまり上手く出来なかった。
狼に拾われた先では、里ならではの子育てをする過保護な里親に振り回される日々。
男はこの状況で生き延びることができるのか───?
大人になった先に待ち受ける彼の未来は────。
☆
第1話~第7話 赤ん坊時代
第8話~第25話 少年時代
第26話~第?話 成人時代
☆
webで投稿している小説を読んでくださった方が登場人物を描いて下さいました!
本当にありがとうございます!!!
そして、ご本人から小説への掲載許可を頂きました(≧▽≦)
♡Thanks♡
イラスト→@ゆお様
あらすじが分かりにくくてごめんなさいっ!
ネタバレにならない程度のあらすじってどーしたらいいの……
読んで貰えると嬉しいです!
種族統合 ~宝玉編~
カタナヅキ
ファンタジー
僅か5歳の若さで「用済み」という理不尽な理由で殺された子供の「霧崎 雛」次に目覚めるとそこは自分の知る世界とは異なる「世界」であり、おおきく戸惑う。まるでRPGを想像させる様々な種族が入り乱れた世界観であり、同時に種族間の対立が非常に激しかった。
人間(ヒューマン)、森人族(エルフ)、獸人族(ビースト)、巨人族(ジャイアント)、人魚族(マーメイド)、そしてかつては世界征服を成し遂げた魔族(デーモン)。
これは現実世界の記憶が持つ「雛」がハーフエルフの「レノ」として生きて行き、様々な種族との交流を深めていく物語である。
追放シーフの成り上がり
白銀六花
ファンタジー
王都のギルドでSS級まで上り詰めた冒険者パーティー【オリオン】の一員として日々活躍するディーノ。
前衛のシーフとしてモンスターを翻弄し、回避しながらダメージを蓄積させていき、最後はパーティー全員でトドメを刺す。
これがディーノの所属するオリオンの戦い方だ。
ところが、SS級モンスター相手に命がけで戦うディーノに対し、ほぼ無傷で戦闘を終えるパーティーメンバー。
ディーノのスキル【ギフト】によってパーティーメンバーのステータスを上昇させ、パーティー内でも誰よりも戦闘に貢献していたはずなのに……
「お前、俺達の実力についてこれなくなってるんじゃねぇの?」とパーティーを追放される。
ディーノを追放し、新たな仲間とパーティーを再結成した元仲間達。
新生パーティー【ブレイブ】でクエストに出るも、以前とは違い命がけの戦闘を繰り広げ、クエストには失敗を繰り返す。
理由もわからず怒りに震え、新入りを役立たずと怒鳴りちらす元仲間達。
そしてソロの冒険者として活動し始めるとディーノは、自分のスキルを見直す事となり、S級冒険者として活躍していく事となる。
ディーノもまさか、パーティーに所属していた事で弱くなっていたなどと気付く事もなかったのだ。
それと同じく、自分がパーティーに所属していた事で仲間を弱いままにしてしまった事にも気付いてしまう。
自由気ままなソロ冒険者生活を楽しむディーノ。
そこに元仲間が会いに来て「戻って来い」?
戻る気などさらさら無いディーノはあっさりと断り、一人自由な生活を……と、思えば何故かブレイブの新人が頼って来た。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる