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第130話 山、ほしいよ、山!

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じーちゃんのところにとーさんとかーさんを連れて行くとすごく驚いていたしいっぱいいる親戚は何人か腰を抜かしていた

部下の何人かも連れてきてるし人前でその態度は・・いやそれどころじゃないだろう


徳田たちにはビルに残って守ってもらってるがサーバーというものを作ってる田辺と三上は外せない、なにかと気の利く陸斗もつれてきた


だいたいじーちゃんとばーちゃんは兄弟姉妹が多い

それぞれ6人兄弟でおじさんたちもいっぱいいる、はとこや従兄弟は数えられないほどいる

僕の世代もいっぱいいるけど近い親戚だとねーちゃん達ばかりで男は僕1人

ねーちゃんたちには、すごく、ものすごーく振り回された


山を欲しがったのは単純に土地がほしいというのもあったのだ

初めはレアナービルの近くの山でもいいと思ったんだけど康介おじさんや信徒金道に聞いたらそれは駄目らしい

どうやら山というのはそれぞれ所有者がいるから勝手に神殿を建ててはいけないそうだ


神でもないのに所有者がいるなんて驚きだ


そこで康介伯父さんはいい土地があるといっていて思い出したのだ

ぼくんちの山だ

特に何もなく、高速道路からも離れていて中途半端に人の行き来もないらしい

あるのは家の墓と湧き水ぐらいだ

麓や周りの土地もうちの親戚が固めてるから好き勝手できるし親戚が多いから僕がなにかするにはぴったりということだ


完璧すぎる条件だ!


そしてこの山、相続しても最近は墓参り用に本家が持っておくだけで地味に税金がかかるだけで基本的に使い道がない

相続したがる人もいないしそもそも親戚は相続になると土地や家屋、金銭といった財産は欲しがるよりもむしろ押し付けあってるほどだそうだ

普通こういう相続って逆で奪い合ったりするものじゃないかなって思うけどうちはいい人ばかりで良かった


僕がレアナービルで何やってるのか知ってる人もいたみたいで何故かサインを求められたりもした

そのへんに僕の書いた紙ぐらいあるだろうに

メイド服着てと言われて拒否したが神棚で暇をしていたレアナー様に<私も見たいですぅ>と言われた

ちらりととーさんとかーさんを見て、その場で収納から取り出して着替えた

田辺とヨーコは顔を抑えてこちらを見てプルプルしているしはるねーちゃんはやれやれという目でこっちを見てて・・・黒葉が僕にスマホを向けて従兄弟のねーちゃん達に写メをとられた・・・・・帰りたい・・・・・・・・・・・・・・・・・いやここもぼくんちだけどさ



魔法見せてと言われたので【清浄化】ぶちかまそうかとしたら伯父さんにタックル気味に止められた

この家をマスコミだらけにする気かと

仕方ないのでレアナー様に魔力を注いで見えるようにする


「私がレアナーですぅ」

「「「「ははぁ!」」」」


なぜだろう、みんな飛び上がって正座してレアナー様に土下座した

仏教の神様じゃないんだけど・・信心深いってやつなのかな


神棚にいるのに飽きてウズウズしていたっぽいのでちょうどよかった


カミザってやつに座ってるじーちゃんのテーブルの上に仏具用の小さい座布団を設置してレアナー様に座ってもらう、じーちゃん達が対応してくれた

山はあっさり「良いぞ」と言ってもらえることになったのだがそもそも僕や父さんでは面倒になるらしのでじーちゃんが所有したままにしてじーちゃんが亡くなったら僕に継がしてくれるようにその場で言ってくれた

なにやら康介おじさんがこの辺の土地を買えるだけ買って店をすれば儲かるぞと言っていたがそもそもこの辺はうちの土地ばかりだとみんな大笑いしていた


もともと地主で名士だしね、うん


異世界の話しろよってねーちゃん達がうるさいし映像を記憶する水晶で戦争中のを出して見せる

元々は音だけを記録する魔道具だったんだけどこれを改良してもらった

僕が捕まったり動けない状況になったら僕の現状を映像に写し取って誰かに知らせに飛んでいく事ができる超高機能モデルだ

音声は殆ど聞こえなくなったがこのほうが便利だよね


・・・・

・・・・・・・


バジリスクと僕の戦いだった・・・結構僕の内蔵がぐちゃぐちゃと気持ち悪いシーンが続き、はるねーちゃんに頭スパーンって殴られた

何人か泣いてしまった・・うーむ、これぐらいでもだめなのか、モザイクかける機能って無いしなぁ

かーさんやねーちゃんたちに傷は大丈夫なのかとメイド服は脱がされた

黒葉が持ってきていたスマホと田辺のノートパソコンとリビングの100インチぐらいありそうなテレビでこの前に行った時の動画を映してもらえた

うん、これならまだマシのはず


みんな興味津々でテレビを見ながらお酒を飲んでいた

こっちじゃ獣人はいないしケーリーリュみたいなエルフはいないから珍しいよね

こんなに盛り上がったことはないだろうってぐらい宴会は盛り上がってしまった


従兄弟のねーちゃん達はヨーコとルールで遊んだりご飯あげるのに夢中だし、僕は伯父さんや父さん達と山をどうするつもりなのか話し合っていった

山の地図を取り出していっぱい書き込んでいく

あーでもないこーでもない、こっちの山の方がいい、いやいや道はこうしようと


三上さんとレアナー様は真剣だし僕は蚊帳の外である


「なんですの!?あのトイレはぁっ!!」

なにやらヨーコがやらかしたようだが気にしない

はるねーちゃんたちもいとこのねーちゃんと楽しそうにしてるしヨーコもすぐにねーちゃん達に連れて行かれた


とりあえずなにかするなら相続してからの方がいいということがわかった

役所に勤めてる親戚のおじさんや弁護士のおじさんたちが教えてくれる

でもどうすれば良いんだって話になった

手続きは結構かかるらしい・・・でもこういうの待ってたら楽しみにしてる神様に申し訳ないしなぁ


「なんとかできそうな人に聞いてみるね」

「誰にかけてるんだ?もう結構遅い時間だし明日でも」

「あ、つながった、もしもし、ちょっとお願いがあるんだけどさ」


電話して事情を話す

神様を喜ばしたいっていうのと今のビルだと来る人が多すぎて苦情来てるしって話をした

レアナー教としては人の多い場所や交通量多い場所のほうが都合が良いのだ

だけどこちらにはレアナー教の神殿の数に対して来る人間の数が多すぎて対応が追いついてない

レアナー様と話した結果も<仕方ないですぅ>と、この計画に賛同してもらえた


「誰と話してたんだ洋介?」

「吾郷って総理大臣やってる人、明日話してみるって」


結構怒られてしまった、なぜだ、げせぬ

話し込んでる大人たちから抜け出してブラシでツヤピカにされたらしいルールの腹毛に突入して寝た
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