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第78話 世界王者・謎の会に参加する
しおりを挟むまだ国籍的に話せそうなトーマスは空いている席から遠い
仕方ないし驚く彼に手を軽くふって椅子に座る
最悪なことに隣はこの国のトップのアゴウだ
「Hello」
「………」
なぜかウムウムと頷いて親指を立てて拳を突き出してきた
よくわからんが合わせると人差し指を口の前で立ててきた
あ、ここ喋っちゃだめな感じなのか
周りを見てもそこそこ狭い空間なのに何十人といる
なのに一言も話さないし周りの奴らなんて物音一つたてないようにしてる、仕事熱心だねぇ
待ってるとマジカルボーイが来た
にっこり笑って杖をブンと振り回した
魔法?
「こんにちは!」
あれ?日本語わかる
「こんにちは」
アゴウが喋った、俺もハローと……
「こんにちは」
あれ?俺喋れてる?なんでだ?
「日本語が喋れてるし理解できてる?」
「はい、僕の言語に合わせたので、ボブは明日来るって聞いてたんだけど早かったね」
「え?誰に?」
「ランディから、今日つくから明日には来るって聞いてたんだ、早く会えて嬉しいよ」
「こちらこそ、で、早くついちまったんだがこの会はなんだ?俺がいてもいいのか?」
とりつくろえた、が、ランディ、あいつ、何やってんだ?
「ボブと同じで治して欲しい人や治してほしい家族がいる人がたまたま今日集まったんだ、みんな偉い人で、何かあったらーってことでまとまってもらってる」
「なるほど、君の交友関係には驚いたよ」
「それじゃ寄進や寄付をお願いします、もちろんうちの教徒になってもいいんだけどね!」
「それも吝かじゃあ無いんだが、今のところは寄進でお願いしよう」
「うちもだ」
「私も」
アゴウが答えたのだが俺は話し合いがしたくてきたので手ぶらだ
「俺はここには持ってきてない」
「あ、ランディさんから受け取ってるので大丈夫です、それじゃあ僕は隣で用意するんで説明受けててくだはいね!」
ランディィィ!!?ちょ、おま
受付の子達が説明してくれた
治癒の魔法を受けるには条件があるそうだ
ここの神様に宗旨変えして規則を守る、これが一番望ましい
次が常に金を払うこと
これが教徒にならずによく使われている方法、給料や自分に入ってくる10分の1を支払っておけば治癒をかけてもらえる権利をむこう一年得られる、治癒のたびに月の収入の3割が必要で、神官の活動が優先されるため無理はできない
そして今回のような場合、自分の持ってる財産の半分を払うことで治癒してもらえる
その際、神様に財産を他人に預けるというようなことをしたことがバレた場合、神罰が落ちる
もちろん信徒になってもいいって宣伝が挟まって苦笑してしまう
財産の半分以上、高いと思うけど異世界ではモンスターに人類は追いやられていたので入ってきた金銭の9割は寺院や神殿の運営など、人類の為に使われていて、神官は毎日倒れるぐらい魔法を使ってたそうだ
神官や女神様も贅沢しますと声高に言われるが毎日倒れるほど人を癒やしてるのなら納得だ
高額だが素晴らしい
司祭達は腐ってるわけでもなく懸命に働く
入ってくる金額から支払う、すでに持ってる分から支払う
もしも持ってなくても神殿に貢献する働きをすればいい
支払えないなら死ねってわけじゃないし本来金で解決できない問題を金で解決できるようになる、いいな魔法
「治らなかったらその金はどうなる?」
「魔法の使用は完治を確約するものではありません、寄付・寄進によって彼がその魔法を使用するだけです、ご不満ならお帰り下さい」
「いや、そういうわけではないんだが」
「私は銀行から預けてるキャッシュの半分を持ってきている、条件を知ってから株や不動産はいくつか減らして総資産の半分は持ってきた、だが神としては土地や建物のほうがいいのか?」
「その必要はないはずです、このルールは異世界のものを当てはめているので、その審議は神様が行います、問題があれば神様からなにか言われると思います」
「神……本当に話せるのか?」
「はい、人間とは別の存在ですがかなりフレンドリーですよ?初めからやましい気持ちがあれば問題かもしれませんがそうじゃ無かったら大丈夫だと思います」
「君は春日井遥だね?君の病は完治したというのは本当か?」
「はい、私はステージ4の癌でした、もうステージ5まで行っていたかもしれません、彼が来なければもうながくなかったと聞いています」
「再発は?」
「まだ退院し2ヶ月ほどなので病院通いですよ・・・今のところは再発もありません、4つの病院で隅から隅まで検査されたのでもうウンザリです」
「なら良かった、私の妻もなんとかなるかもしれない・・」
「彼いわく病気や怪我は基本的に治るそうです、ある程度健康に問題のない範囲であればそのままですが彼は最も高い位の神官なので関係のない部分まで治る、いえ、良くなることも多いですし、どうしようもない部分は神様がなんとかしてるそうです」
「良くなるとは?」
「闘病でガッサガサの私の肌もきれいになりました、それは病とは関係がないと思います、だけど異世界にはない病もこちらにはあるはずと言っていたので確約はできません」
「神官殿は我が国に来ていただけませんか?国賓として遇しましょう」
「彼は今のところこの国を出るつもりがありません」
「金なら払おう、好きな額を」
「あまりいうと神罰が降る可能性を忘れていませんか?巻き込まれるのは嫌なので下がってください」
そう言うとただでさえ狭いのにそいつの周りから人は下がった
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