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第22話 光の柱
しおりを挟む【魔力障壁】をといて廊下のちょっと離れた廊下の先の三方で人を止めてる3人を呼ぶと伯父さんはドアの前に残って2人は病室に入っていった
僕も入ろうとしたが中から出てきた亮二おじさんが大丈夫だから時間をくれと追い出されてしまった
あー寝汗とか服とかかな?
伯父さんに聞くとはるねーちゃんは昨日暴れて大穴を開けたらしい
伯父さんと病院の屋上に行く
「ここなら誰もいない、疑ってるわけじゃないが魔法とやらを見せてくれないか?まだ、わしも信じられなくてな」
「いいよ」
何にしよう、危険性のないやつ・・・そうだ!
杖を上に構え、気合を入れる、向こうでも神官が親や親戚、結婚相手に見せる行事があった
「待て何をす」
【清浄化】の魔法を真上にぶちかました
この魔法は攻撃力は無いし、弱いと軽く光る程度だ
この光が強いほどその神官の力量が強いとわかる
いくらうっても害はない、それどころか辺り一帯の空気は良くなるし魔物は減る、夜に撃てばちょっと綺麗
向こうでは訓練にもなるし、力量を誰かに、特に家族に見せるものであった
光の柱が立つと拍手が起きたり祈られる、喜捨をもらうなんてこともある
僕は実用でしか使ったことがなかったけど伯父さんに見せるときがくるなんてなぁ
雲を軽くちらして光の柱が空に立った
こんなもんかな?
「ふぅ、伯父さんどうかな?」
きっと「すごいじゃないか洋介」って褒めてくれる、うん、どやぁ?
ゴスっ!
「バカモンが!!!!」
「いったぁ!!!??」
褒められるどころかげんこつを食らった
なんでぇ!?
またお説教されると思ったら伯父さんに抱えられて伯父さんの病室まで走って戻った
上を向いた伯父さんが怖い、ふぅーっと息を吐いてから優しげな伯父さんに戻った
「わしが悪かった、ごめんな洋介、すごかったぞ」
「うん!」
「だけどな、こっちでは常識的にありえない、これから騒動になるぞ?」
「え?そうなの?向こうじゃ当たり前だったんだけどなぁ」
「どんな世界だ、全く」
普通の世界だと思うんだけどなぁ
しばらく魔法についてとか向こうの文化について伯父さんと話してた
向こうは魔法がいっぱいあるけど文化がぜんぜん違うし、いろんな種族の人がいた
僕としてはいろんな部分で不満であった
食べ物は口に合わないし、服は痒いし、道路は汚い、騎獣の糞とか当たり前、安全なんてものがそもそもない
なんかしずしずとはるねーちゃんが屋上に来た
「あー、はるねーちゃん、もう大丈夫?」
「う、うん、えっと、ごめんね?わたし夢見心地で洋介に暴力振るったみたいで」
「いーよいーよ、すぐ治るし、それよりお腹すいたから御飯食べるんだけど食べる?」
「え?それだけ?いや、いいんだけど」
収納からいつものご飯を出す向こうでおなじみのスープとパンだ
「はい、伯父さん、はるねーちゃん」
パンは小麦の味が強く、ちょっと渋くて硬い
スープはこちらにはない野菜と肉でちょっと砂っぽく、据えた匂いがする、うん、金属の味もしててまずい
食べてるとひとくち食べて固まった二人がこちらを向いてきた
「向こうではこういうものを食べてたのか?」
「うん」
「洋介は美味しいと思うの?」
「いやすごいまずいけど?いっぱいあるし」
「・・・・・・・・そうか、わし等は病み上がりだしな病院の勧めるものぐらいしか食べれなくての」「うん」
昔テレビで見たと思う、栄養管理?だったかな?こっちだと食べれる野菜を選べるの良いよね
向こうでも氷を使って新鮮な野菜や肉、魚を保存することはあった
けど余って捨てるほどはなかった
味付けも向こう向けでそもそも美味しくないし、素材そのものも品種改良されてないから当たり外れがすごく大きかった
「そっかー、デザートもいらない?これだけでもどう?」
「ためしてみよう、かな?」「やめとく」
向こうでは定番の茎を渡す
「なにこれ?」
「ダイドンの茎、向こうではこれが甘味で滋養強壮効果もあるんだ」
硬そうな茎を渡されねーちゃんが困ってる、うん、僕も困った
「かじって吸うといいよ」
スープをかき込んで僕もダイドンを噛む
この苦甘いまずさ、珈琲と紅茶を煮詰めて砂糖をちょっと入れてその辺の雑草をブレンドしたような味、健康にもいいし力がつく、どこにでも生えてる
「洋介、あんた苦労したんだねぇ」
なんかねーちゃんが泣いた
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