マッチョな料理人が送る、異世界のんびり生活。 強面、筋骨隆々、非常に強い。でもとっても優しい男が異世界でほのぼの暮らすお話

かむら

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#232 圧力鍋で肉じゃがを作る

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「さて、今日はこちらを使ってみましょうか」


 いつもの晩ご飯の準備の時間。

 今日は見習い組の3人が手伝いに来てくれており、そんな3人の前にシュージは先日ナーナに提供してもらった圧力鍋を出していった。


「おお、新しい道具か!」

「見た目は普通の鍋に蓋が付いてる感じですね」

「これはかなり便利な道具なんですよ。 とりあえず、材料の準備をしちゃいましょうか」


 そう言って、シュージはじゃがいも、にんじん、バッファローの細切れ肉、玉ねぎを厨房のテーブルに並べていき、リック達と協力してそれらを食べやすいサイズに切り分けたり、下処理をしていく。


「そうしたら、圧力鍋でこれらを炒めていきましょう」


 まずは油を敷いた圧力鍋で、バッファロー肉を炒め、あらかた火が通ったらじゃがいも、にんじん、玉ねぎも入れて炒め、油を全体に馴染ませていった。

 それが済んだら、和風の顆粒出汁を溶かした出汁汁を注ぎ入れ、軽く煮立たせたら、酒、醤油、みりん、砂糖も加えて軽く混ぜる。


「後はしっかり蓋をして、強火にかけながら圧力をかけていきます」


 安全機能は付いているそうだが、しっかりと蓋が閉まっているかを確認し、そこからゆっくりと圧力をかけていく。

 どれくらい圧力がかかっているかは、鍋肌に付いているメーターで分かるようにしてくれたので、しっかりと圧力がかかり始めたのを確認したら、火を弱火寄りの中火くらいにして、あとは変に触ったりなどはせずに放置する。


「圧力かけるって言ってたけど、圧力がかかるとどうなるの?」

「圧力がかかると、沸点という水が沸く温度が高くなるので、普段より高い温度で加熱することができるようになるんですよ」

「へぇー。 って事は、こういう煮込んでる時間が短くなるのか?」

「そうなんですよ。 大体半分ぐらいに調理時間が短縮できるので、凄く便利なんです」


 やはり煮込み料理は万人に好まれると言っていいぐらい美味しい料理だが、作るのにはかなり手間がかかる。

 そんな時にこの圧力鍋があれば、調理の時間をかなり短縮できるので、気軽に煮込み料理を作ることができるのだ。

 それに、煮込み料理だけじゃなく、他にも色々と応用は効くので、その内他の使い方もしてみようと思っている。


「待っている間は別の物を作りましょうか」

「「「はーい」」」


 圧力鍋の中身が出来上がるのを待つ間、シュージ達は分担してほうれん草のお浸しと、グリルを使って焼き鮭を作っていった。


「そろそろいい感じですかね」


 そんな風に別の作業をしていたらそれなりに時間が経っていたので、火を止めて圧力が抜けるのを待ってからパカっと蓋を開けた。

 するとその中には、見事に味が染みていそうな肉じゃがが出来上がっていた。


「おおー、本当にあの短時間でこんなの出来るんだね」

「ちゃんと全体に圧力がかかっていそうですね。 流石ナーナさんです」


 圧力鍋はものによって合わない食材があったりもするのだが、ナーナが作ってくれた圧力鍋は肉にも野菜にも問題なく使えそうだった。
 
 それに、かなりの大きさの圧力鍋なので、これ一つでメンバー全員分の料理が一度に作れるのは、本当にありがたかった。

 それから出来上がった肉じゃがを軽く混ぜて、鍋ごと食堂のテーブルに運んでいった。

 早速晩ご飯を待っていたメンバー達はそれぞれ立ち上がり、ライスや肉じゃがを食べたい分だけお皿によそい始めた。

 シュージも同じように一人前を自分でよそい、席に座って早速、まずは肉じゃがを口に運んでいった。


「うん、いい感じですね」


 すると、口の中にはしっかりと味の染み込んだ柔らかいじゃがいもと肉の旨味が広がり、これだけでライスが何杯もいけそうな仕上がりになっていた。
 

「美味いの、これは」


 その味には隣に座っているジンバも舌鼓を打っており、今日の料理に合うような清酒をクイッと飲んでいた。
 

「ナーナさんが作ってくださった圧力鍋を使って作ってみました」

「これだけ美味いもんが作れる便利な道具なら、あいつも嬉々として作るじゃろうな。 ああ見えて、自分が気に入らんもんは作らないからの」

「やっぱりナーナさんも職人さんなんですねぇ」

 
 その後も便利な道具を作ってくれたナーナに感謝しながら、味が染み染みの美味しい肉じゃがを堪能するシュージなのであった。
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