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#80 お茶会には沢山のスイーツを
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王城内にある食堂にて。
そこには10人以上の女性が集まっていた。
「シュージ様、こんなに早く準備をしてくださってありがとうございます」
「いえいえ。 かなり期待してもらっていたみたいなので、こちらもそれに応えなければと思ったまでですよ」
その中から代表して、今回の場を設けるきっかけになった第一王女のエヴェリーナがそう声をかけて来た。
それ以外にこの場にいるのは、まずは王族から第一王妃のフローリア、第二王妃のユフィエラ、そして……
「シュージ様、お久しぶりです!」
第三王女のルビィもいた。
「ルビィ様、お久しぶりですね。 今日は来てくださりありがとうございます」
「来ないわけないですっ! すっごく楽しみにしてましたから!」
「あら、貴方がお話に聞くシュージという料理人?」
久々に会ったルビィと話していると、その横からルビィに似た顔立ちで、ルビィよりも少し吊り目で強気そうな少女が声をかけて来た。
「はい、シュージと申します」
「私は第二王女のサフィナよ。 ふふ、喜びなさい? これから私が貴方の作るスイーツを食べて差し上げるのですから」
「もちろん嬉しいですよ。 ぜひ楽しんでいってくださいね?」
「えっ? ふ、ふんっ! 精々楽しませてみせなさい!」
そう言い残すと、サフィナはプイッと背を向けて行ってしまった。
「シュージ様、サフィナお姉様は素直じゃないんです。 本当は誰よりも甘いものが好きで、この会を楽しみにしてたんですよ」
「おや、そうなのですね」
どうやら素直になれないお年頃のようで、どことなく出会ったばかりのアンネリーゼに似ているなーと、ほっこりするシュージだった。
シュージくらいの年齢になると、素直になれずにツンケンしてしまう子供というのはむしろ微笑ましく映ってしまうものだ。
まぁ、あんまりその事について本人に伝えると不機嫌になってしまう気がするので、素直に料理で喜ばせようと思う。
「あっ、私達も良いですか?」
すると、新たに2人の貴族の令嬢と思わしき女性達が近づいて来た。
「初めまして。 私は第一王太子妃のラピスと申します」
「私は第二王子、ジュスメル王子の婚約者のアンジェラです」
その2人は、第一王子アマルスと第二王子ジュスメルの大切な人のようで、ほぼ王族ということもあって今回呼ばれたみたいだ。
「初めまして、シュージと申します」
「お話は聞いています。 今日はとても楽しみにしていましたよ」
「甘いもの好きなので、どんなものが出てくるかとても期待してます」
「はは、ありがとうございます」
他にも、この城の侍女長であったり、それぞれのお付きのメイドも何人かこの場におり、皆んなかなり期待に胸を膨らませてここに来てくれているようだった。
「では、挨拶も済んだところで、ご用意しますね」
全員揃ったところでいよいよ、食堂の大きなテーブルの上には沢山のスイーツが王城の料理人やメイドさん達によって運ばれて来た。
今回はスイーツオンリーという事で、以前セネルブルグ家のパーティーで出したものも含め、それの1.5倍くらい品目が増えている。
「まぁ、これ全てクッキーですか?」
まず1番に運ばれてきて目を引いたのは、鳥籠のような形のスタンドに沢山盛られたクッキーの山だった。
オーソドックスなバタークッキーから、ナッツ系統を生地に混ぜてキャラメルを塗ったフロランタン、チェック模様のアイスボックスクッキー、丸い形のスノーボールクッキーなど、クッキーだけで10種類ぐらいはあった。
「このぷるぷるしてるのはなんですか?」
「こちらはゼリーというものになります」
そして、今回は小さなカップに入れたゼリーも何種類か用意した。
これらのゼリーは、セネルブルグ家から贈られた世界中の色んな食材の中にあったゼラチン粉を使って作られた。
こちらの世界では、遠い国の一部で煮凝りのような郷土料理を作るために使われているようで、スイーツを作るための物では無いとされているが、シュージからしたらゼラチンはスイーツ作りに使えるものだと認識しているので、今回はゼリーを作ってみた。
今回用意したゼリーは透明なカップに入っており、オレンジやグレープを使って色付けしたので、中々見栄えも良くなっていた。
「わぁ……! ケーキが沢山……!」
そして、やはりスイーツと言えばケーキみたいなところもあるので、今回はそれはもう沢山のケーキを一口サイズで用意した。
定番のショートケーキからチーズケーキ、チョコケーキ、タルト生地の物もあれば、モンブランなんかもあって、甘い物好きにはたまらないであろう光景が広がっていた。
「お好きなものからどうぞ。 紅茶もありますので、喉が渇いた方はいつでも声をかけてください」
シュージがそう声をかけると、うずうずしていた女性陣がスイーツに突撃していった。
「あぁ、なんて美味しいクッキーなのかしら……!」
「どのクッキーも味や食感が違くてすごいわ!」
まずクッキーに手を伸ばしたのはラピスとアンジェラで、そのあまりにも多い種類と味や食感の違いにとても驚いていた。
「どんな食材を使ったらこんなに美味しく仕上がるのかしら?」
「意外と大して珍しいものは使っていないんですよ」
「そうなのですか?」
「はい。 例えばこの白いクッキーはメレンゲクッキーと言うんですけど、砂糖と卵の卵白部分しか使ってないんです」
「まぁ。 卵白って黄身以外のところですよね?」
「そうです。 他のスイーツ作りに卵の黄身を良く使うのですが、卵白は結構余りがちなので、折角ならと思って作ってみました」
「それでこの不思議な食感と甘さを引き出すなんて、凄いですわ」
クッキーは本当に地域によって色んなものがあるので、今回作ったもの以外にも色々とある。
それに、焼き加減や砂糖の使い方などで結構仕上がりにも差が出るので、クッキー作りは簡単なようで意外と奥が深いのだ。
「フローラ! このケーキすごいわ!」
「あらユフィったら。 子供達もいるのにそんなにはしゃいで。 でもまぁ、気持ちは分かるわ」
その横のケーキゾーンでは、王妃であるフローリアとユフィエラが舌鼓を打っていた。
「シュージ様、こちらのケーキは何で出来ているんですか?」
「それはモンブランと言って、栗…… この辺りではマロンと呼ばれているものを使って作りました」
「マロンって確か、棘が沢山生えている植物てしたっけ?」
「そうですね。 この辺りでは食べられずに捨ててしまうと聞いて驚きました。 結構色んな料理に使えて美味しいんですよ」
今回モンブランに使ったマロンは、お馴染みケットシー商会のマルゥとメルゥが「これ食べれますかー?」とちょくちょくギルドに持ってくる食材の中にあったものだ。
「それにしても、以前食べたチョコケーキで満足した気になっていたけど、こんなにまだ沢山作れたのですね?」
「いやー、隠してた訳では無いですよ? ケーキ作りは手間もかかりますから、以前のセネルブルグ家のパーティーでは出せなかっただけで」
「流石にこれで知ってるものは全てですか?」
「いや、作ろうと思えばまだ色々ありますかね?」
「それもいずれ食べてみたいわね」
「はは、分かりました」
ケーキと言うのは材料や生地を変えれば、本当に無限に等しいくらいの種類があるので、そこが楽しいところでもある。
「これ、とっても美味しい……!」
「ぷるぷるしてて甘くて好きです!」
「おっ、ゼリー美味しいですか?」
「あっ、シュージ様っ! はい! 美味しいですよ! ねっ、サフィナお姉様?」
「へっ!? そ、そうねっ! まぁ、悪くは無いわ!」
「もう、お姉様…… またそんな言い方して……」
「うっ……!? ま、まぁでも、ゼリーは他の物より種類は無いみたいね?」
「そうなんですよねぇ。 もう少し用意したかったんですけど、材料が生憎あまりなくて」
「材料さえあれば作れるという事?」
「そうですね。 今回は果汁を使って色付けしましたけど、花の蜜やエキスを使って、色んな形の型を用意すれば、例えば何色も層になったゼリーとか、その中に星型のゼリーを浮かべるなんてこともできたり」
「はわ……! 食べてみたい……!」
「いずれ出来たら持って来ますね」
「で、でも、今日が終わったら、当分こんなスイーツは食べれないのよね……?」
「いえ、そんな事も無いと思いますよ? 流石に今日明日とはいかないですが、王城の料理人の方々に今回作ったスイーツのレシピはお渡ししましたし、今回用意したものも彼らに作ってもらったりもしましたから、割とすぐに食卓のデザートや間食なんかに出てくるんじゃないですかね?」
「本当!? やったぁ……!」
「ふふ、良かったですね、お姉様」
「はっ!? そ、そうねっ! まぁ、多少は待って差し上げますわ!」
ゼラチン粉に関しては、シュージもセネルブルグ家にもっと欲しいと伝えさせてもらってはいるので、その内また手に入るだろう。
ゼリーの美味しさが広まれば、こちらでも作られるようになるかもしれない。
「シュージ様、本当に期待以上のものをありがとうございます。 本当にどれも美味しいですわ」
「そう言ってもらえると嬉しいですね。 エヴェリーナさんも会場の準備をありがとうございました」
「こちらがした事など些細な事ですわ。 これからこんな美味しいスイーツが食べれるようになるなんて、夢みたい」
「また何か美味しいスイーツのアイデアが浮かんだら、おすそ分けにきますね」
「ふふ、それは楽しみね。 期待して待っていますわ」
主催者も今回のお茶会は満足いくものだったようで、突発的に行われたお茶会は大成功に終わるのであった。
そこには10人以上の女性が集まっていた。
「シュージ様、こんなに早く準備をしてくださってありがとうございます」
「いえいえ。 かなり期待してもらっていたみたいなので、こちらもそれに応えなければと思ったまでですよ」
その中から代表して、今回の場を設けるきっかけになった第一王女のエヴェリーナがそう声をかけて来た。
それ以外にこの場にいるのは、まずは王族から第一王妃のフローリア、第二王妃のユフィエラ、そして……
「シュージ様、お久しぶりです!」
第三王女のルビィもいた。
「ルビィ様、お久しぶりですね。 今日は来てくださりありがとうございます」
「来ないわけないですっ! すっごく楽しみにしてましたから!」
「あら、貴方がお話に聞くシュージという料理人?」
久々に会ったルビィと話していると、その横からルビィに似た顔立ちで、ルビィよりも少し吊り目で強気そうな少女が声をかけて来た。
「はい、シュージと申します」
「私は第二王女のサフィナよ。 ふふ、喜びなさい? これから私が貴方の作るスイーツを食べて差し上げるのですから」
「もちろん嬉しいですよ。 ぜひ楽しんでいってくださいね?」
「えっ? ふ、ふんっ! 精々楽しませてみせなさい!」
そう言い残すと、サフィナはプイッと背を向けて行ってしまった。
「シュージ様、サフィナお姉様は素直じゃないんです。 本当は誰よりも甘いものが好きで、この会を楽しみにしてたんですよ」
「おや、そうなのですね」
どうやら素直になれないお年頃のようで、どことなく出会ったばかりのアンネリーゼに似ているなーと、ほっこりするシュージだった。
シュージくらいの年齢になると、素直になれずにツンケンしてしまう子供というのはむしろ微笑ましく映ってしまうものだ。
まぁ、あんまりその事について本人に伝えると不機嫌になってしまう気がするので、素直に料理で喜ばせようと思う。
「あっ、私達も良いですか?」
すると、新たに2人の貴族の令嬢と思わしき女性達が近づいて来た。
「初めまして。 私は第一王太子妃のラピスと申します」
「私は第二王子、ジュスメル王子の婚約者のアンジェラです」
その2人は、第一王子アマルスと第二王子ジュスメルの大切な人のようで、ほぼ王族ということもあって今回呼ばれたみたいだ。
「初めまして、シュージと申します」
「お話は聞いています。 今日はとても楽しみにしていましたよ」
「甘いもの好きなので、どんなものが出てくるかとても期待してます」
「はは、ありがとうございます」
他にも、この城の侍女長であったり、それぞれのお付きのメイドも何人かこの場におり、皆んなかなり期待に胸を膨らませてここに来てくれているようだった。
「では、挨拶も済んだところで、ご用意しますね」
全員揃ったところでいよいよ、食堂の大きなテーブルの上には沢山のスイーツが王城の料理人やメイドさん達によって運ばれて来た。
今回はスイーツオンリーという事で、以前セネルブルグ家のパーティーで出したものも含め、それの1.5倍くらい品目が増えている。
「まぁ、これ全てクッキーですか?」
まず1番に運ばれてきて目を引いたのは、鳥籠のような形のスタンドに沢山盛られたクッキーの山だった。
オーソドックスなバタークッキーから、ナッツ系統を生地に混ぜてキャラメルを塗ったフロランタン、チェック模様のアイスボックスクッキー、丸い形のスノーボールクッキーなど、クッキーだけで10種類ぐらいはあった。
「このぷるぷるしてるのはなんですか?」
「こちらはゼリーというものになります」
そして、今回は小さなカップに入れたゼリーも何種類か用意した。
これらのゼリーは、セネルブルグ家から贈られた世界中の色んな食材の中にあったゼラチン粉を使って作られた。
こちらの世界では、遠い国の一部で煮凝りのような郷土料理を作るために使われているようで、スイーツを作るための物では無いとされているが、シュージからしたらゼラチンはスイーツ作りに使えるものだと認識しているので、今回はゼリーを作ってみた。
今回用意したゼリーは透明なカップに入っており、オレンジやグレープを使って色付けしたので、中々見栄えも良くなっていた。
「わぁ……! ケーキが沢山……!」
そして、やはりスイーツと言えばケーキみたいなところもあるので、今回はそれはもう沢山のケーキを一口サイズで用意した。
定番のショートケーキからチーズケーキ、チョコケーキ、タルト生地の物もあれば、モンブランなんかもあって、甘い物好きにはたまらないであろう光景が広がっていた。
「お好きなものからどうぞ。 紅茶もありますので、喉が渇いた方はいつでも声をかけてください」
シュージがそう声をかけると、うずうずしていた女性陣がスイーツに突撃していった。
「あぁ、なんて美味しいクッキーなのかしら……!」
「どのクッキーも味や食感が違くてすごいわ!」
まずクッキーに手を伸ばしたのはラピスとアンジェラで、そのあまりにも多い種類と味や食感の違いにとても驚いていた。
「どんな食材を使ったらこんなに美味しく仕上がるのかしら?」
「意外と大して珍しいものは使っていないんですよ」
「そうなのですか?」
「はい。 例えばこの白いクッキーはメレンゲクッキーと言うんですけど、砂糖と卵の卵白部分しか使ってないんです」
「まぁ。 卵白って黄身以外のところですよね?」
「そうです。 他のスイーツ作りに卵の黄身を良く使うのですが、卵白は結構余りがちなので、折角ならと思って作ってみました」
「それでこの不思議な食感と甘さを引き出すなんて、凄いですわ」
クッキーは本当に地域によって色んなものがあるので、今回作ったもの以外にも色々とある。
それに、焼き加減や砂糖の使い方などで結構仕上がりにも差が出るので、クッキー作りは簡単なようで意外と奥が深いのだ。
「フローラ! このケーキすごいわ!」
「あらユフィったら。 子供達もいるのにそんなにはしゃいで。 でもまぁ、気持ちは分かるわ」
その横のケーキゾーンでは、王妃であるフローリアとユフィエラが舌鼓を打っていた。
「シュージ様、こちらのケーキは何で出来ているんですか?」
「それはモンブランと言って、栗…… この辺りではマロンと呼ばれているものを使って作りました」
「マロンって確か、棘が沢山生えている植物てしたっけ?」
「そうですね。 この辺りでは食べられずに捨ててしまうと聞いて驚きました。 結構色んな料理に使えて美味しいんですよ」
今回モンブランに使ったマロンは、お馴染みケットシー商会のマルゥとメルゥが「これ食べれますかー?」とちょくちょくギルドに持ってくる食材の中にあったものだ。
「それにしても、以前食べたチョコケーキで満足した気になっていたけど、こんなにまだ沢山作れたのですね?」
「いやー、隠してた訳では無いですよ? ケーキ作りは手間もかかりますから、以前のセネルブルグ家のパーティーでは出せなかっただけで」
「流石にこれで知ってるものは全てですか?」
「いや、作ろうと思えばまだ色々ありますかね?」
「それもいずれ食べてみたいわね」
「はは、分かりました」
ケーキと言うのは材料や生地を変えれば、本当に無限に等しいくらいの種類があるので、そこが楽しいところでもある。
「これ、とっても美味しい……!」
「ぷるぷるしてて甘くて好きです!」
「おっ、ゼリー美味しいですか?」
「あっ、シュージ様っ! はい! 美味しいですよ! ねっ、サフィナお姉様?」
「へっ!? そ、そうねっ! まぁ、悪くは無いわ!」
「もう、お姉様…… またそんな言い方して……」
「うっ……!? ま、まぁでも、ゼリーは他の物より種類は無いみたいね?」
「そうなんですよねぇ。 もう少し用意したかったんですけど、材料が生憎あまりなくて」
「材料さえあれば作れるという事?」
「そうですね。 今回は果汁を使って色付けしましたけど、花の蜜やエキスを使って、色んな形の型を用意すれば、例えば何色も層になったゼリーとか、その中に星型のゼリーを浮かべるなんてこともできたり」
「はわ……! 食べてみたい……!」
「いずれ出来たら持って来ますね」
「で、でも、今日が終わったら、当分こんなスイーツは食べれないのよね……?」
「いえ、そんな事も無いと思いますよ? 流石に今日明日とはいかないですが、王城の料理人の方々に今回作ったスイーツのレシピはお渡ししましたし、今回用意したものも彼らに作ってもらったりもしましたから、割とすぐに食卓のデザートや間食なんかに出てくるんじゃないですかね?」
「本当!? やったぁ……!」
「ふふ、良かったですね、お姉様」
「はっ!? そ、そうねっ! まぁ、多少は待って差し上げますわ!」
ゼラチン粉に関しては、シュージもセネルブルグ家にもっと欲しいと伝えさせてもらってはいるので、その内また手に入るだろう。
ゼリーの美味しさが広まれば、こちらでも作られるようになるかもしれない。
「シュージ様、本当に期待以上のものをありがとうございます。 本当にどれも美味しいですわ」
「そう言ってもらえると嬉しいですね。 エヴェリーナさんも会場の準備をありがとうございました」
「こちらがした事など些細な事ですわ。 これからこんな美味しいスイーツが食べれるようになるなんて、夢みたい」
「また何か美味しいスイーツのアイデアが浮かんだら、おすそ分けにきますね」
「ふふ、それは楽しみね。 期待して待っていますわ」
主催者も今回のお茶会は満足いくものだったようで、突発的に行われたお茶会は大成功に終わるのであった。
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