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第四章 帝都動乱
#84 決着
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「た、例え素手でも大丈夫です! 戦います!」
「ちょ、ちょっと待って」
微妙な空気に耐えきれなかったのか、少女は拳を握りファイティングポーズのようなものを取った。
それを僕は慌てて止める。
「武器のことなら大丈夫だから! えーっと、短剣でいいのかな?」
先ほど彼女が使っていた武器は探検だったので、アイテムボックスから短剣を取り出した。
「それは、収納魔法……? あ、えっと……」
「あれ、この短剣じゃダメかな?」
「あ、いや、そういうことじゃなくて!」
そう言う少女の目線はショーマがアイテムボックスから取り出した短剣ではなく、ショーマが持っている大剣へと注がれる。
「……あれ、もしかしてこっちがいいの?」
「!! は、はい。 あ、でも、あなたが使っているので……」
「あぁ、いや、こっちがいいのなら大丈夫だよ。 僕はロングソードも持ってるから。 けどこれ、かなり重いし大きいけど、使えるかな?」
そう言ってショーマは少女に大剣を手渡した。
少女はそれをしっかりと受け取ると、少し離れて一振り二振りブンブンと軽々振ってみせた。
「わぁぁ…… これすごいです!」
「おぉ…… そんな軽々振るんだね」
ドガァァァァン! ……ガラガラガラガラ
その場にいる全員が身の丈に合わない武器を振り回している少女を見て驚いていると、人魔獣とゴーレムが戦っているところから大きな音がした。
それはゴーレムが人魔獣にやられ、その体が崩れ落ちる音だった。
「くっ、私のゴーレムがやられたようだ」
「ちょっとのんびりしすぎたねぇ。 ゲラルト、追加のゴーレムは出せるのかい?」
「すまないが無理だ。 あの化け物を止めれるレベルのゴーレムを一体作るのには私の魔力では一回が限界だ。 あとは中級クラス以下の魔法での支援が手一杯だな」
「そうかい、じゃああんたは嫁さんとエルフの嬢ちゃんを守ってな」
「了解した」
「よし、それじゃあアタシたち4人は今度こそアイツを倒すよ。 アンタ、中々パワーがあるみたいだから、アタシらで隙を作ったところにアンタはでかいのを叩き込みな」
「は、はいっ!」
「よし、いくよっ!」
ユレーナさんの号令と共に、再び僕達は動き出した。
先程までタンクをしていたゴーレムがいなくなったので,今回はユレーナさんが前線に立った。
アカードも1番ユレーナさんを警戒しているようで、口から魔力弾をいくつも放ってユレーナさんの接近を防いでいく。
「『アイスアロー』!」
「『アースジャベリン』」
そこへ後方からアリシャとゲラルトさんの魔法が飛来した。
「ガァァァ!!」
だが、その魔法はアカードの大きな腕の一振りで叩き落とされてしまう。
「……モード『風炎』! ……んっ!」
「グオオッ!?」
しかし、その大きな動きの隙に合わせ、ノアルがここまで見せてこなかった風炎モードの双剣による一撃をアカードの背中に叩き込んだ。
警戒していなかったところからの大きな一撃に、アカードは大きくバランスを崩した。
「おおおっ!」
それを確認した僕は、飛び上がってロングソードでアカードの首を両断する勢いで攻撃を仕掛けようとした。
「グ…… オォォォォォッ!!」
「うわっ!」
だがそれは,アカードの体から放たれた衝撃波によって防がれてしまう。
「くっ…… けど、その後は隙だらけだねっ」
シュッシュッ…… トスッ……
吹き飛ばされながらも僕は、空中でアイテムボックスからエクスプロージョンの魔法が付与された爆発クナイを取り出してアカードの足元に複数投げ込んだ。
ドガァァァァン!!!
「ガァァァッ!?」
そのクナイは地面との衝撃を感じた瞬間、凄まじい爆発を起こしてアカードに少なく無いダメージを与えた。
「グ……」
地面が爆発したことによる煙の奥では、アカードが何とか体勢を整えようともがいている。
「ふっ!」
「ギャアアアアアッ!?」
しかし、その頑張りも虚しく、隙を見逃さないユレーナさんの斬撃によって、アカードは片足を根本から斬り飛ばされ、再びバランスを大きく崩し、膝をついた。
「はぁぁぁぁぁーーっ!!」
そして、先程の爆発クナイによって生まれた煙の外側から、小さな影がボッと飛び出していった。
それは、アカードに長年こき使われてきた奴隷の少女。
少女はその手に持った身の丈ほどあろうかという大剣を大きく振りかぶり、フルパワーでかち上げるようにアカードの腹部に向けて大剣を振り抜いていった。
ズドォッ!! バキベキボキィッ!!
「グギャァァァァァァァァァァァ!!?」
「と、ん、でっ…… けぇぇぇぇっ!!」
その一撃は、アカードの硬い体の内部を粉砕しながら大きく陥没させ、玉座の間の10メートル以上はあろうかという高い天井まで、凄まじい勢いでアカードの巨体を吹き飛ばした。
ドガァァァァンと大きな音を立てて天井に激突したアカードは、その目から光を失った状態で、凄まじい音を立てながら地面に落ちてきた。
「はぁっ…… はぁっ……」
「ひゅーっ、やるねアンタ?」
「すごい一撃だったね?」
「……馬鹿力?」
「あ、ありがとうございます……」
「さて、と。 ……うん、今の一撃で心臓がぺちゃんこになったみたいだね。 アタシ達の勝利だ」
改めてアカードを見てみると、くっきりと大剣で攻撃された上半身の部分が陥没していて、背中側から変形した骨が皮膚を突き破って飛び出したりもしており、先程の一撃の破壊力を物語っていた。
「《カッカッカ…… 流石にここまでの実力者揃いでは、こんなものか》」
アカードを倒したことに安堵したのも束の間、先程聞いた耳障りなしゃがれた声が玉座近くで転がった杖の方からした。
「貴様、何者だ? 口振り的に、貴様が黒幕のようだが」
「《カカ…… 良いものを見せてもらった礼に名乗りぐらいはしてやろう。 我はフォルノス。 この世界を破滅に導くルイーナ教の教祖なり》」
「この世界を破滅にだって……?」
「《むっ……!? お、お主のその神気は……! カカカ…… なるほどなるほど…… そういうことか》」
えっ、こいつ今、僕の方を見て神気って……?
「《これは思わぬ収穫…… いずれお主とはまた会うことになるだろう》」
「どういうことだ!?」
「《カカカ…… いずれ分かる。 ……ではな》」
最後にそう言い残すと、杖の先に付いていた髑髏から光が消えた。
「ショーマ、アンタあいつと知り合いなのかい?」
「まさかですよ…… 全く知らないです」
「そうなのかい?」
本当に知らないものは知らない……
が、あいつは確かに神気と口にした。
僕の神気を感じ取れるとなると、神にかなりの忠誠を誓っている…… それこそマイヤさんレベルの僧侶とかじゃ無いといけないはずだ。
だが、あいつは明らかに悪の存在。
となると、あいつは神に近しい存在なのか……?
……だめだ、考えても分からない。
こういう時は素直にフォルティに聞こう。
彼女なら教えてくれるだろう。
「謎は残ったが、まだ後始末があるな。 皆、悪いがもう一働き頼む。 まずは帝都内に残った魔物の掃討、それが終わったら冒険者達も協力して生き残りの捜索だ」
「やれやれ、そっちの方が骨が折れそうだねぇ」
「あの…… すみません、僕は……?」
「むっ…… お前はアカードの奴隷だったそうだな」
「はい……」
「ひとまず、先程の戦闘での活躍、見事だった」
「いえそんな……」
「お前が過去にしたことは知らないが、今は人手が欲しい。 我々に害をなすつもりはまだあるか?」
「そ、そんなの微塵も無いですっ」
「なら、復興作業に協力を頼む。 落ち着いたら君の話を聞き、処遇を決めよう。 まぁ、奴隷の時の不本意な行動については、諸国連合で情状酌量の余地があるとされているから、悪いようにはならない。 そこは安心するといい」
「分かりました……」
「そう言えば、君は名前はなんていうの?」
「あっ、えっと、セフィって言います…… 長らく呼ばれていませんでしたが……」
「……セフィ、とりあえず私達と来る?」
「えっ?」
「あら、なら私もいいかしら?」
「アリシャ、体は平気なの?」
「余裕という訳では無いけど、人手足りないんでしょ? 大丈夫、足は引っ張らないから」
「そっか、分かった」
「じゃあ、アンタ達は4人で行動しな。 その方が確実だろう」
「分かりました」
「よし、では各自行動を開始してくれ」
「ちょ、ちょっと待って」
微妙な空気に耐えきれなかったのか、少女は拳を握りファイティングポーズのようなものを取った。
それを僕は慌てて止める。
「武器のことなら大丈夫だから! えーっと、短剣でいいのかな?」
先ほど彼女が使っていた武器は探検だったので、アイテムボックスから短剣を取り出した。
「それは、収納魔法……? あ、えっと……」
「あれ、この短剣じゃダメかな?」
「あ、いや、そういうことじゃなくて!」
そう言う少女の目線はショーマがアイテムボックスから取り出した短剣ではなく、ショーマが持っている大剣へと注がれる。
「……あれ、もしかしてこっちがいいの?」
「!! は、はい。 あ、でも、あなたが使っているので……」
「あぁ、いや、こっちがいいのなら大丈夫だよ。 僕はロングソードも持ってるから。 けどこれ、かなり重いし大きいけど、使えるかな?」
そう言ってショーマは少女に大剣を手渡した。
少女はそれをしっかりと受け取ると、少し離れて一振り二振りブンブンと軽々振ってみせた。
「わぁぁ…… これすごいです!」
「おぉ…… そんな軽々振るんだね」
ドガァァァァン! ……ガラガラガラガラ
その場にいる全員が身の丈に合わない武器を振り回している少女を見て驚いていると、人魔獣とゴーレムが戦っているところから大きな音がした。
それはゴーレムが人魔獣にやられ、その体が崩れ落ちる音だった。
「くっ、私のゴーレムがやられたようだ」
「ちょっとのんびりしすぎたねぇ。 ゲラルト、追加のゴーレムは出せるのかい?」
「すまないが無理だ。 あの化け物を止めれるレベルのゴーレムを一体作るのには私の魔力では一回が限界だ。 あとは中級クラス以下の魔法での支援が手一杯だな」
「そうかい、じゃああんたは嫁さんとエルフの嬢ちゃんを守ってな」
「了解した」
「よし、それじゃあアタシたち4人は今度こそアイツを倒すよ。 アンタ、中々パワーがあるみたいだから、アタシらで隙を作ったところにアンタはでかいのを叩き込みな」
「は、はいっ!」
「よし、いくよっ!」
ユレーナさんの号令と共に、再び僕達は動き出した。
先程までタンクをしていたゴーレムがいなくなったので,今回はユレーナさんが前線に立った。
アカードも1番ユレーナさんを警戒しているようで、口から魔力弾をいくつも放ってユレーナさんの接近を防いでいく。
「『アイスアロー』!」
「『アースジャベリン』」
そこへ後方からアリシャとゲラルトさんの魔法が飛来した。
「ガァァァ!!」
だが、その魔法はアカードの大きな腕の一振りで叩き落とされてしまう。
「……モード『風炎』! ……んっ!」
「グオオッ!?」
しかし、その大きな動きの隙に合わせ、ノアルがここまで見せてこなかった風炎モードの双剣による一撃をアカードの背中に叩き込んだ。
警戒していなかったところからの大きな一撃に、アカードは大きくバランスを崩した。
「おおおっ!」
それを確認した僕は、飛び上がってロングソードでアカードの首を両断する勢いで攻撃を仕掛けようとした。
「グ…… オォォォォォッ!!」
「うわっ!」
だがそれは,アカードの体から放たれた衝撃波によって防がれてしまう。
「くっ…… けど、その後は隙だらけだねっ」
シュッシュッ…… トスッ……
吹き飛ばされながらも僕は、空中でアイテムボックスからエクスプロージョンの魔法が付与された爆発クナイを取り出してアカードの足元に複数投げ込んだ。
ドガァァァァン!!!
「ガァァァッ!?」
そのクナイは地面との衝撃を感じた瞬間、凄まじい爆発を起こしてアカードに少なく無いダメージを与えた。
「グ……」
地面が爆発したことによる煙の奥では、アカードが何とか体勢を整えようともがいている。
「ふっ!」
「ギャアアアアアッ!?」
しかし、その頑張りも虚しく、隙を見逃さないユレーナさんの斬撃によって、アカードは片足を根本から斬り飛ばされ、再びバランスを大きく崩し、膝をついた。
「はぁぁぁぁぁーーっ!!」
そして、先程の爆発クナイによって生まれた煙の外側から、小さな影がボッと飛び出していった。
それは、アカードに長年こき使われてきた奴隷の少女。
少女はその手に持った身の丈ほどあろうかという大剣を大きく振りかぶり、フルパワーでかち上げるようにアカードの腹部に向けて大剣を振り抜いていった。
ズドォッ!! バキベキボキィッ!!
「グギャァァァァァァァァァァァ!!?」
「と、ん、でっ…… けぇぇぇぇっ!!」
その一撃は、アカードの硬い体の内部を粉砕しながら大きく陥没させ、玉座の間の10メートル以上はあろうかという高い天井まで、凄まじい勢いでアカードの巨体を吹き飛ばした。
ドガァァァァンと大きな音を立てて天井に激突したアカードは、その目から光を失った状態で、凄まじい音を立てながら地面に落ちてきた。
「はぁっ…… はぁっ……」
「ひゅーっ、やるねアンタ?」
「すごい一撃だったね?」
「……馬鹿力?」
「あ、ありがとうございます……」
「さて、と。 ……うん、今の一撃で心臓がぺちゃんこになったみたいだね。 アタシ達の勝利だ」
改めてアカードを見てみると、くっきりと大剣で攻撃された上半身の部分が陥没していて、背中側から変形した骨が皮膚を突き破って飛び出したりもしており、先程の一撃の破壊力を物語っていた。
「《カッカッカ…… 流石にここまでの実力者揃いでは、こんなものか》」
アカードを倒したことに安堵したのも束の間、先程聞いた耳障りなしゃがれた声が玉座近くで転がった杖の方からした。
「貴様、何者だ? 口振り的に、貴様が黒幕のようだが」
「《カカ…… 良いものを見せてもらった礼に名乗りぐらいはしてやろう。 我はフォルノス。 この世界を破滅に導くルイーナ教の教祖なり》」
「この世界を破滅にだって……?」
「《むっ……!? お、お主のその神気は……! カカカ…… なるほどなるほど…… そういうことか》」
えっ、こいつ今、僕の方を見て神気って……?
「《これは思わぬ収穫…… いずれお主とはまた会うことになるだろう》」
「どういうことだ!?」
「《カカカ…… いずれ分かる。 ……ではな》」
最後にそう言い残すと、杖の先に付いていた髑髏から光が消えた。
「ショーマ、アンタあいつと知り合いなのかい?」
「まさかですよ…… 全く知らないです」
「そうなのかい?」
本当に知らないものは知らない……
が、あいつは確かに神気と口にした。
僕の神気を感じ取れるとなると、神にかなりの忠誠を誓っている…… それこそマイヤさんレベルの僧侶とかじゃ無いといけないはずだ。
だが、あいつは明らかに悪の存在。
となると、あいつは神に近しい存在なのか……?
……だめだ、考えても分からない。
こういう時は素直にフォルティに聞こう。
彼女なら教えてくれるだろう。
「謎は残ったが、まだ後始末があるな。 皆、悪いがもう一働き頼む。 まずは帝都内に残った魔物の掃討、それが終わったら冒険者達も協力して生き残りの捜索だ」
「やれやれ、そっちの方が骨が折れそうだねぇ」
「あの…… すみません、僕は……?」
「むっ…… お前はアカードの奴隷だったそうだな」
「はい……」
「ひとまず、先程の戦闘での活躍、見事だった」
「いえそんな……」
「お前が過去にしたことは知らないが、今は人手が欲しい。 我々に害をなすつもりはまだあるか?」
「そ、そんなの微塵も無いですっ」
「なら、復興作業に協力を頼む。 落ち着いたら君の話を聞き、処遇を決めよう。 まぁ、奴隷の時の不本意な行動については、諸国連合で情状酌量の余地があるとされているから、悪いようにはならない。 そこは安心するといい」
「分かりました……」
「そう言えば、君は名前はなんていうの?」
「あっ、えっと、セフィって言います…… 長らく呼ばれていませんでしたが……」
「……セフィ、とりあえず私達と来る?」
「えっ?」
「あら、なら私もいいかしら?」
「アリシャ、体は平気なの?」
「余裕という訳では無いけど、人手足りないんでしょ? 大丈夫、足は引っ張らないから」
「そっか、分かった」
「じゃあ、アンタ達は4人で行動しな。 その方が確実だろう」
「分かりました」
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