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第四章 帝都動乱
#80 玉座の間の戦い(1)
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(どうして、こんなことに……)
メリエは自分の置かれている状況を鑑みて、心の中でそう呟いた。
いつものように愛する夫の帰りを家で待っていたら突然拐われ、気がつくとこの国の王城に囚われていた。
それからというもの、あの魔術師の男、アカードから自分が人質であることを告げられ、夫は自分の身を案じてその身に呪いをかけられたという。
情けなかった。
夫を支える立場でありながら、夫を害する存在に捕らえられ、終いには夫の足枷になってしまっている自分が。
それなのに、久しぶりに会った夫は自分のことを本気で心配し、アカードに対して夫婦生活では見たこともない怒りの表情を見せていた。
その事に対して少し嬉しいと思ってしまった自分もいるが、より自分が足手まといであることを自覚する事にもなった。
(このままでは、ダメだ……)
自分のせいであの人が命を落とすなんて事になったら、悔やんでも悔やみきれない。
——少なくとも自分よりあの人の方が生きている価値がある。
——もし、自分のせいであの人に危機が訪れたらその時は……
フワッ……
「えっ?」
決意を新たにしたメリエに突然、浮遊感のようなものが襲いかかり、それと同時に、見ていた景色が一瞬にして切り替わった。
ドサッ
「あいたっ……」
突然の事だったため、メリエはもろにお尻から地面に着地してしまう。
「よしっ! 成功したみたい!」
「……ん、さすがショーマ。 ……それじゃ、アリシャはこの人をお願い」
「えぇ! 任せて!」
そこにいたのは先程まで自分を捕らえていた男たちではなく、若い青年に黒髪の獣人の少女と耳の長いエルフの少女。
状況が判断できない中、獣人の少女はこの場から猛スピードで駆けて行ってしまった。
「あ、あなた達は……?」
メリエは自分の体を縛り付けていたロープを解いているエルフの少女に、このわけの分からない状況はなんなのかを尋ねた。
「安心して、あなたを助けに来たのよ。 私はアリシャって言うの。 えーっと、あなたは確かゲラルト?ってギルドマスターの奥さんよね?」
「夫を知っているんですか!?」
「会ったことはないけどね。 話は聞いているわ。 ところで、怪我とかはない?」
「は、はい…… 大丈夫だと思います」
「そう、それじゃあ私の後ろに隠れてて?」
アリシャはメリエを後ろに庇い、ショーマからもらった杖を構えた。 少しでも隙があれば、近くで戦っているノアルとショーマのサポートをするために。
*
「……っち! ゲラルトはまだか!? いい加減待ちわびたぞ」
アカードは一向に姿を見せないゲラルトに対して苛立ちを覚えていた。
とは言っても、まだ地下牢のやり取りから5分と少し経ったくらいであり、アカード達のように影移動などで来れば別だが、普通の方法で来ようとしたらこの帝城の広さからして10分くらいはかかるだろう。
アカードはせっかちな男であった。
「くっくっくっ、あいつが来た時はどうしてやるかなぁ…… そうだ、折角なら愛する女に傷でも付けておくか。 いつもスカしているあいつの取り乱した表情を拝ませてもらうと……」
そう言ってアカードは足元に転がっているメリエに手を伸ばしていき……
「そんな事させないよ」
驚きに目を見開いた。
そこに転がっていたはずのメリエが、いつの間にか見知らぬ青年に変わっていたのだ。
今回、ショーマが使ったのは転送魔法と呼ばれる魔法で、これは物体と物体の位置を入れ替えたり、50メートルくらいの範囲であれば一瞬で移動できるという魔法だ。
ただ、欠点もあり、発動に数秒のタメが必要であったり、入れ替えは対象が大きく動いたりしていると発動できないので、戦闘に組み込む事は難しいだろう。
ただ、今回のような場面では大いに役立った。
「とりあえず……『ライト・強』!」
「ぐわっ!? 目がぁー!!」
ショーマが放った通常より多く魔力を使って放ったライトの魔法によって視覚に大きなダメージを負い、思わず目を抑えながら後ろに退がってしまった。
その隙にショーマはアイテムボックスからロングソードを取り出し、アカードに斬りかかっていく。
ガキィン!!
だが、その刃は隣に立っていた黒づくめの人物が剣の軌道上に割り込み、短剣をクロスさせて受け止めた事で届く事は無かった。
(早い……! あっという間に割り込んできた! それに、小柄の割にはパワーもあるな!)
ギリギリと音を立てて鍔迫り合いをするショーマと黒づくめの人物だが、流石に体格差と得物の差もあり、少しずつだがショーマが押していった。
このまま押し切ろうと力を込めたところで、不意にゾクッとした嫌な予感がショーマを襲った。
「ショーマ! 危ない!!」
嫌な予感とほぼ同時に聞こえたノアルの警告が示す先に、ショーマは咄嗟にシールドを張った。
バキィィィン! ドゴォッッ!!
「なっ!? ……うぐっ!」
だがしかし、シールドを張った次の瞬間、ショーマは横からのとてつもない衝撃によって吹き飛ばされてしまった。
吹き飛ばされる過程で、ショーマはその衝撃の発生源の方へ目を向けると、そこには拳を真っ直ぐに振り抜いた筋骨隆々の男が立っていた。
——あの男が何かしたのか……!?
吹き飛ばされながらそんな事を考えていたショーマは、地面を数回バウンドした後、柱に背中から強くぶつかった事でようやく止まった。
「……かはっ! ……ゴホッゴホッ!」
背中からぶつかったことで肺の中の空気が一気に外へと出てしまう。
そのため、一瞬呼吸が困難になったショーマは勢いよく咳き込み、その度に衝撃が加わった横腹付近に鈍い痛みが走った。
「……ショーマ!! ……くっ!」
ノアルが慌ててショーマの元へ行こうとするが、その行く手を筋骨隆々の男がニタァ…… とした笑みを浮かべて阻んだ。
「……邪魔っ!!」
「ふんっっ!!」
無理やり突破しようとしたノアルの剣は、男が着けている金属製の籠手によって防がれてしまい、ノアルはその場に拘束されてしまった。
一方のショーマの元へは黒づくめの人物が近づいていき、その短剣を振るった。
「くっ!」
「……………………」
咄嗟に片手に持ったロングソードで受け止めるが、ショーマの現状だと上手く力が入らない。
先程とは逆の立場になり、押されていくショーマは、不意に目の前の人物が何かを言っている事に気付いた。
「…………ごめん………なさい」
「!?」
鍔迫り合いの最中、改めて目の前の人物を観察してみると、小柄な身長は150cmも無く、微かに発した声は、小さいながらよく響いて聞こえる高音であった。
それに、服装でよく分からなかったが、近くで見たその人物の体は、今自分と互角に鍔迫り合いをしているにしてはあまりにも華奢で、さらには僅かな曲線を描いていることが見て取れた。
そこからショーマは一つの結論を出した。
「君は…… 女の子……なのか?」
メリエは自分の置かれている状況を鑑みて、心の中でそう呟いた。
いつものように愛する夫の帰りを家で待っていたら突然拐われ、気がつくとこの国の王城に囚われていた。
それからというもの、あの魔術師の男、アカードから自分が人質であることを告げられ、夫は自分の身を案じてその身に呪いをかけられたという。
情けなかった。
夫を支える立場でありながら、夫を害する存在に捕らえられ、終いには夫の足枷になってしまっている自分が。
それなのに、久しぶりに会った夫は自分のことを本気で心配し、アカードに対して夫婦生活では見たこともない怒りの表情を見せていた。
その事に対して少し嬉しいと思ってしまった自分もいるが、より自分が足手まといであることを自覚する事にもなった。
(このままでは、ダメだ……)
自分のせいであの人が命を落とすなんて事になったら、悔やんでも悔やみきれない。
——少なくとも自分よりあの人の方が生きている価値がある。
——もし、自分のせいであの人に危機が訪れたらその時は……
フワッ……
「えっ?」
決意を新たにしたメリエに突然、浮遊感のようなものが襲いかかり、それと同時に、見ていた景色が一瞬にして切り替わった。
ドサッ
「あいたっ……」
突然の事だったため、メリエはもろにお尻から地面に着地してしまう。
「よしっ! 成功したみたい!」
「……ん、さすがショーマ。 ……それじゃ、アリシャはこの人をお願い」
「えぇ! 任せて!」
そこにいたのは先程まで自分を捕らえていた男たちではなく、若い青年に黒髪の獣人の少女と耳の長いエルフの少女。
状況が判断できない中、獣人の少女はこの場から猛スピードで駆けて行ってしまった。
「あ、あなた達は……?」
メリエは自分の体を縛り付けていたロープを解いているエルフの少女に、このわけの分からない状況はなんなのかを尋ねた。
「安心して、あなたを助けに来たのよ。 私はアリシャって言うの。 えーっと、あなたは確かゲラルト?ってギルドマスターの奥さんよね?」
「夫を知っているんですか!?」
「会ったことはないけどね。 話は聞いているわ。 ところで、怪我とかはない?」
「は、はい…… 大丈夫だと思います」
「そう、それじゃあ私の後ろに隠れてて?」
アリシャはメリエを後ろに庇い、ショーマからもらった杖を構えた。 少しでも隙があれば、近くで戦っているノアルとショーマのサポートをするために。
*
「……っち! ゲラルトはまだか!? いい加減待ちわびたぞ」
アカードは一向に姿を見せないゲラルトに対して苛立ちを覚えていた。
とは言っても、まだ地下牢のやり取りから5分と少し経ったくらいであり、アカード達のように影移動などで来れば別だが、普通の方法で来ようとしたらこの帝城の広さからして10分くらいはかかるだろう。
アカードはせっかちな男であった。
「くっくっくっ、あいつが来た時はどうしてやるかなぁ…… そうだ、折角なら愛する女に傷でも付けておくか。 いつもスカしているあいつの取り乱した表情を拝ませてもらうと……」
そう言ってアカードは足元に転がっているメリエに手を伸ばしていき……
「そんな事させないよ」
驚きに目を見開いた。
そこに転がっていたはずのメリエが、いつの間にか見知らぬ青年に変わっていたのだ。
今回、ショーマが使ったのは転送魔法と呼ばれる魔法で、これは物体と物体の位置を入れ替えたり、50メートルくらいの範囲であれば一瞬で移動できるという魔法だ。
ただ、欠点もあり、発動に数秒のタメが必要であったり、入れ替えは対象が大きく動いたりしていると発動できないので、戦闘に組み込む事は難しいだろう。
ただ、今回のような場面では大いに役立った。
「とりあえず……『ライト・強』!」
「ぐわっ!? 目がぁー!!」
ショーマが放った通常より多く魔力を使って放ったライトの魔法によって視覚に大きなダメージを負い、思わず目を抑えながら後ろに退がってしまった。
その隙にショーマはアイテムボックスからロングソードを取り出し、アカードに斬りかかっていく。
ガキィン!!
だが、その刃は隣に立っていた黒づくめの人物が剣の軌道上に割り込み、短剣をクロスさせて受け止めた事で届く事は無かった。
(早い……! あっという間に割り込んできた! それに、小柄の割にはパワーもあるな!)
ギリギリと音を立てて鍔迫り合いをするショーマと黒づくめの人物だが、流石に体格差と得物の差もあり、少しずつだがショーマが押していった。
このまま押し切ろうと力を込めたところで、不意にゾクッとした嫌な予感がショーマを襲った。
「ショーマ! 危ない!!」
嫌な予感とほぼ同時に聞こえたノアルの警告が示す先に、ショーマは咄嗟にシールドを張った。
バキィィィン! ドゴォッッ!!
「なっ!? ……うぐっ!」
だがしかし、シールドを張った次の瞬間、ショーマは横からのとてつもない衝撃によって吹き飛ばされてしまった。
吹き飛ばされる過程で、ショーマはその衝撃の発生源の方へ目を向けると、そこには拳を真っ直ぐに振り抜いた筋骨隆々の男が立っていた。
——あの男が何かしたのか……!?
吹き飛ばされながらそんな事を考えていたショーマは、地面を数回バウンドした後、柱に背中から強くぶつかった事でようやく止まった。
「……かはっ! ……ゴホッゴホッ!」
背中からぶつかったことで肺の中の空気が一気に外へと出てしまう。
そのため、一瞬呼吸が困難になったショーマは勢いよく咳き込み、その度に衝撃が加わった横腹付近に鈍い痛みが走った。
「……ショーマ!! ……くっ!」
ノアルが慌ててショーマの元へ行こうとするが、その行く手を筋骨隆々の男がニタァ…… とした笑みを浮かべて阻んだ。
「……邪魔っ!!」
「ふんっっ!!」
無理やり突破しようとしたノアルの剣は、男が着けている金属製の籠手によって防がれてしまい、ノアルはその場に拘束されてしまった。
一方のショーマの元へは黒づくめの人物が近づいていき、その短剣を振るった。
「くっ!」
「……………………」
咄嗟に片手に持ったロングソードで受け止めるが、ショーマの現状だと上手く力が入らない。
先程とは逆の立場になり、押されていくショーマは、不意に目の前の人物が何かを言っている事に気付いた。
「…………ごめん………なさい」
「!?」
鍔迫り合いの最中、改めて目の前の人物を観察してみると、小柄な身長は150cmも無く、微かに発した声は、小さいながらよく響いて聞こえる高音であった。
それに、服装でよく分からなかったが、近くで見たその人物の体は、今自分と互角に鍔迫り合いをしているにしてはあまりにも華奢で、さらには僅かな曲線を描いていることが見て取れた。
そこからショーマは一つの結論を出した。
「君は…… 女の子……なのか?」
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