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第三章 獣人国へ
#44 族長の治療
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今、僕達は村の集会所と呼ばれる場所に来ている。
ここまで来る間に、ノアルはブランと呼ばれた獣人の人や、その他にも一緒に戦っていた獣人達とちらほらと声をかけられていた。
皆、ノアルの無事を喜んでいるようだったが、ノアルの顔はどこか浮かないものだった。
多分、この先の状況を聞いたからだろうな……
「ここが集会所だ。 早速入ろう」
「はい」
案内された集会所は村の中心部にあって、それなりに大きい建物だった。
例えるならば、学校の体育館くらいだろうか。
その中に入ると、そこはひどい有様だった。
床には毛布や布が敷き詰められていて、その上に怪我人が所狭しと寝ており、それを看病するべく、非戦闘員と思しき人達が走り回っている。
体育館の端の方のスペースには、子供や老人が気休め程度の仕切りで隔離されており、怪我人を気遣ってか分からないが、固まって静かにしている。
「皆、聞いてくれ! 襲ってきた魔物は救援に来てくれたこの人達のおかげで倒せた! もう残党はいないから安心していいぞ!」
ここまで案内してくれた男の人がそう声を張り上げた。
それを聞いて、集会所の空気が少しだけ良くなった。
が、まだまだその表情は暗めである。
「ショーマと申します! 僕は回復魔法が使えるので、今からでき得る限り治していきます! 重傷の方から診ていくので案内してください!」
僕も同じように大きな声でそう呼びかけた。
そんな僕の言葉を聞いて、今度は明らかに空気が良くなった。
皆が期待のこもった眼差しで僕の方を見てくる。
すると、獣人の1人が慌ててこちらに近づいてきた。
「族長から診てくれ! あの人が1番重傷だ!」
その声を聞いて周りの獣人の人、更には冒険者達も口々に次々に族長の名前をあげてきた。
「分かりました! 案内してください!」
「あぁ! こっちだ!」
獣人の青年の案内で、集会所の入り口とは反対側の場所に案内された。
そこには、かなり大柄な男の獣人が寝ていて、その周りには看病しているであろう女の人が数人いた。
この人が、族長。
そして、ノアルの父親か。
「お父さん!!」
その有様を見たノアルが、悲痛な声を上げながら自らの親に走り寄った。
それにしても、これは酷いな……
無事な部分を探す方が難しいような大小様々な傷の数。
そして何より目立つのは、欠損し、包帯でグルグル巻きに止血された左腕。
生きているのが不思議なくらいだ。
「ノアル? ノアルなの……?」
と、その時、族長さんの近くで看病をしていた1人の女性が慌ててこちらに近づいてくると、掠れるような声でノアルの名前を呼んだ。
「っ! お母さん!」
「ノアル! あぁ、本当にノアルなのね……! 無事で良かった……」
族長さん程の怪我ではないが、腕や頭に包帯を巻いた銀髪の女性の獣人…… 確かアルジェさんと呼ばれていた人とノアルが感極まったように抱き合う。
だが、ノアルがハッとしたように顔を上げ、自らの母親に気になっていたことを尋ねる。
「……お父さんは?」
「……体の傷も酷いのだけれど、1番は体に毒が回ってしまっているのよ」
「……そんな。 解毒薬は?」
「試したけど、ダメだったわ…… ブラッドサーペントの毒を回復させる解毒薬なんて貴重すぎるもの、この村にはないの……」
アルジェさんは、大きな悲しみを感じさせる表情でそう言って俯いた。
「……ショーマ、お願いがある」
「うん、分かってるよ。 絶対に治すから安心して」
「……! 本当に……?」
「当たり前だよ。 ……ノアルには、家族を失って欲しくないんだ」
絶対に、この人を助ける。
家族を突然失う悲しみなど、ノアルに味わって欲しくない。
「皆さん、今から回復魔法を使うので、族長さんの包帯などを取ってもらえますか? 包帯があると、傷口の治りと同時に体内に入ってしまうかもしれないので。 あと、それが終わったら少し離れていてください」
「あなたは……?」
「……お母さん、ショーマを信じて? ……ノアルもショーマに命を救われた」
「そうなの……!?」
「……ん、そう」
「……分かったわ。 ショーマさん、お願いです。 この人を…… 夫を助けてください」
「分かりました。 全力を尽くします」
包帯を手早く外してもらったので僕が近づくと、族長さんの看病をしていた人達や、アルジェさんが族長さんから離れ、代わりに僕の方をじっと見てきた。
そんな周りの人達の事はあまり気にしないようにし、大きく息を吐いて魔力を高める事に集中する。
失敗はしない。
絶対に助けるんだ。
「いきます…… 『ディスポイズン』」
光魔法で、世間では回復魔法と言われる魔法の一つである解毒魔法を唱えた。
その発動と同時に、僕の魔力がごっそり持っていかれた感覚と目眩に襲われ、危うく意識を手放しそうになった。
この魔法は確か、解毒する毒の強さによって消費魔力が変わる魔法だったと思うが、それだけブラッドサーペントと呼ばれる魔物の毒は強いものだったのだろう。
それでもなんとか意識を保ち続け、解毒が完了した。
族長を包んでいた光が消えたことで、周りの人達も解毒が終わった事に気付いたのか近寄ってくる。
「……ショーマ! 大丈夫……!?」
「あ…… ノアル。 ふぅ…… うん、解毒は終わったよ。 ただ、ごめん…… 傷を治すまでの魔力がもう残ってないみたい……」
「無理しないで……! ……そうだ、これ着けて! ……ちょっと使ったけど、まだまだ残ってるはず」
ノアルは自分の指に着けていた指輪を外し、僕の指に着けて魔力を流した。
すると、指輪に付与されたマジックファーが発動し、魔力が流れ込んでくるのが分かる。
「……ノアルの魔力も、少しだけどあげる」
指輪のの魔力に混ざって、ノアル自身の魔力も僕の中に流れ込んでくる。
魔力には人によってなにかしらの差がある事は分かっていたが、他人の魔力が入ってくると少し違和感がある。
ただ、決して悪い気はしない。
誰の魔力でもそうなのかな?
それとも、ノアルのだから?
……考えても分からないか。
それから少しして、指輪とノアルのおかげで大分気分が良くなってきた。
乱れていた呼吸を元に戻し、顔を上げると、ノアルが僕の顔を覗き込んでいた。
「……大丈夫?」
「うん、まだ少しクラクラするけど、さっきよりは全然マシになったよ。 ありがとう、ノアル」
「……良かった」
「じゃあ、治療の続きをしなきゃね」
「……無理しないで。 ……もう十分やってくれたから」
「こんな中途半端じゃ終われないよ。 族長さん以外にも治療しなきゃいけない人が沢山いるんだ」
もし、この集会所の怪我人の誰かを死なせてしまったら、その人の帰りを待っていた人達が悲しむ。
そう考えれば、僕が魔力欠乏で倒れるくらい安いものだ。
「ショーマさん、夫はどうなりましたか……? それに…… ショーマさんも少し調子が悪そうですけど、大丈夫でしょうか……?」
「解毒は成功しました。 今から傷も回復させます。 それと、僕のことは気にしないでください。 魔力を使いすぎて少し調子が悪くなっただけです。 それも、もう回復したので」
「回復って…… どうやったんですか?」
「これはノアルにあげた指輪なんですけど、簡単に言うと、この指輪に貯めておいた魔力を引き出して回復する事ができるというものです。 これを使って指輪の魔力とノアルの魔力も少しもらいました」
「そんな事が出来るんですか…… ショーマさん、それって私の魔力でも受け取る事が出来ますか?」
「恐らく出来ますが…… いいんですか?」
「なにを言っているんですか。 この人を助けてくれる人のためならなんだってします。 その指輪に魔力を込めればいいんですね?」
「あ、はい、そうです」
僕は着けていた指輪を外して、アルジェさんに渡す。
アルジェさんは、指輪を両手でしっかりと包み込んで魔力を流し始めた。
30秒程でその作業は終わり、指輪を返してもらうと、かなりの量の魔力が指輪に込められていた。
「かなりの量ですね…こんなに込めてアルジェさんは大丈夫ですか?」
「私、獣人の割には魔力量が多いんです。 まぁ、身体強化以外の魔法は使えないんですけど……」
「そうなんですか。 なにはともあれ、ありがとうございます。 これだけ回復できれば十分です」
「お安い御用です。 ……夫をよろしくお願いします」
「任せてください」
僕は再び、族長さんに魔法を発動させる。
「『メガヒール』」
本当はメガヒールの一つ上の魔法を使えればいいのだが、その魔法を使うには僕が全快だったとしても魔力が足りないので、今回はメガヒールを使う。
恐らく、傷を塞ぐくらいなら十分可能だろう。
魔法の発動と共に、族長さんの傷がみるみる内に塞がっていき、5分程して魔法の光が収まると、そこには左腕以外は無傷の族長さんがいた。
良かった。 ちゃんと息をしているし、もう大丈夫だろう。
「治療は終わりました。 もう大丈夫です」
そんな僕の言葉を聞いて、いつの間にか周りにいた沢山の人達が喜びの歓声を上げた。
本当に、助けられて良かったなぁ……
ここまで来る間に、ノアルはブランと呼ばれた獣人の人や、その他にも一緒に戦っていた獣人達とちらほらと声をかけられていた。
皆、ノアルの無事を喜んでいるようだったが、ノアルの顔はどこか浮かないものだった。
多分、この先の状況を聞いたからだろうな……
「ここが集会所だ。 早速入ろう」
「はい」
案内された集会所は村の中心部にあって、それなりに大きい建物だった。
例えるならば、学校の体育館くらいだろうか。
その中に入ると、そこはひどい有様だった。
床には毛布や布が敷き詰められていて、その上に怪我人が所狭しと寝ており、それを看病するべく、非戦闘員と思しき人達が走り回っている。
体育館の端の方のスペースには、子供や老人が気休め程度の仕切りで隔離されており、怪我人を気遣ってか分からないが、固まって静かにしている。
「皆、聞いてくれ! 襲ってきた魔物は救援に来てくれたこの人達のおかげで倒せた! もう残党はいないから安心していいぞ!」
ここまで案内してくれた男の人がそう声を張り上げた。
それを聞いて、集会所の空気が少しだけ良くなった。
が、まだまだその表情は暗めである。
「ショーマと申します! 僕は回復魔法が使えるので、今からでき得る限り治していきます! 重傷の方から診ていくので案内してください!」
僕も同じように大きな声でそう呼びかけた。
そんな僕の言葉を聞いて、今度は明らかに空気が良くなった。
皆が期待のこもった眼差しで僕の方を見てくる。
すると、獣人の1人が慌ててこちらに近づいてきた。
「族長から診てくれ! あの人が1番重傷だ!」
その声を聞いて周りの獣人の人、更には冒険者達も口々に次々に族長の名前をあげてきた。
「分かりました! 案内してください!」
「あぁ! こっちだ!」
獣人の青年の案内で、集会所の入り口とは反対側の場所に案内された。
そこには、かなり大柄な男の獣人が寝ていて、その周りには看病しているであろう女の人が数人いた。
この人が、族長。
そして、ノアルの父親か。
「お父さん!!」
その有様を見たノアルが、悲痛な声を上げながら自らの親に走り寄った。
それにしても、これは酷いな……
無事な部分を探す方が難しいような大小様々な傷の数。
そして何より目立つのは、欠損し、包帯でグルグル巻きに止血された左腕。
生きているのが不思議なくらいだ。
「ノアル? ノアルなの……?」
と、その時、族長さんの近くで看病をしていた1人の女性が慌ててこちらに近づいてくると、掠れるような声でノアルの名前を呼んだ。
「っ! お母さん!」
「ノアル! あぁ、本当にノアルなのね……! 無事で良かった……」
族長さん程の怪我ではないが、腕や頭に包帯を巻いた銀髪の女性の獣人…… 確かアルジェさんと呼ばれていた人とノアルが感極まったように抱き合う。
だが、ノアルがハッとしたように顔を上げ、自らの母親に気になっていたことを尋ねる。
「……お父さんは?」
「……体の傷も酷いのだけれど、1番は体に毒が回ってしまっているのよ」
「……そんな。 解毒薬は?」
「試したけど、ダメだったわ…… ブラッドサーペントの毒を回復させる解毒薬なんて貴重すぎるもの、この村にはないの……」
アルジェさんは、大きな悲しみを感じさせる表情でそう言って俯いた。
「……ショーマ、お願いがある」
「うん、分かってるよ。 絶対に治すから安心して」
「……! 本当に……?」
「当たり前だよ。 ……ノアルには、家族を失って欲しくないんだ」
絶対に、この人を助ける。
家族を突然失う悲しみなど、ノアルに味わって欲しくない。
「皆さん、今から回復魔法を使うので、族長さんの包帯などを取ってもらえますか? 包帯があると、傷口の治りと同時に体内に入ってしまうかもしれないので。 あと、それが終わったら少し離れていてください」
「あなたは……?」
「……お母さん、ショーマを信じて? ……ノアルもショーマに命を救われた」
「そうなの……!?」
「……ん、そう」
「……分かったわ。 ショーマさん、お願いです。 この人を…… 夫を助けてください」
「分かりました。 全力を尽くします」
包帯を手早く外してもらったので僕が近づくと、族長さんの看病をしていた人達や、アルジェさんが族長さんから離れ、代わりに僕の方をじっと見てきた。
そんな周りの人達の事はあまり気にしないようにし、大きく息を吐いて魔力を高める事に集中する。
失敗はしない。
絶対に助けるんだ。
「いきます…… 『ディスポイズン』」
光魔法で、世間では回復魔法と言われる魔法の一つである解毒魔法を唱えた。
その発動と同時に、僕の魔力がごっそり持っていかれた感覚と目眩に襲われ、危うく意識を手放しそうになった。
この魔法は確か、解毒する毒の強さによって消費魔力が変わる魔法だったと思うが、それだけブラッドサーペントと呼ばれる魔物の毒は強いものだったのだろう。
それでもなんとか意識を保ち続け、解毒が完了した。
族長を包んでいた光が消えたことで、周りの人達も解毒が終わった事に気付いたのか近寄ってくる。
「……ショーマ! 大丈夫……!?」
「あ…… ノアル。 ふぅ…… うん、解毒は終わったよ。 ただ、ごめん…… 傷を治すまでの魔力がもう残ってないみたい……」
「無理しないで……! ……そうだ、これ着けて! ……ちょっと使ったけど、まだまだ残ってるはず」
ノアルは自分の指に着けていた指輪を外し、僕の指に着けて魔力を流した。
すると、指輪に付与されたマジックファーが発動し、魔力が流れ込んでくるのが分かる。
「……ノアルの魔力も、少しだけどあげる」
指輪のの魔力に混ざって、ノアル自身の魔力も僕の中に流れ込んでくる。
魔力には人によってなにかしらの差がある事は分かっていたが、他人の魔力が入ってくると少し違和感がある。
ただ、決して悪い気はしない。
誰の魔力でもそうなのかな?
それとも、ノアルのだから?
……考えても分からないか。
それから少しして、指輪とノアルのおかげで大分気分が良くなってきた。
乱れていた呼吸を元に戻し、顔を上げると、ノアルが僕の顔を覗き込んでいた。
「……大丈夫?」
「うん、まだ少しクラクラするけど、さっきよりは全然マシになったよ。 ありがとう、ノアル」
「……良かった」
「じゃあ、治療の続きをしなきゃね」
「……無理しないで。 ……もう十分やってくれたから」
「こんな中途半端じゃ終われないよ。 族長さん以外にも治療しなきゃいけない人が沢山いるんだ」
もし、この集会所の怪我人の誰かを死なせてしまったら、その人の帰りを待っていた人達が悲しむ。
そう考えれば、僕が魔力欠乏で倒れるくらい安いものだ。
「ショーマさん、夫はどうなりましたか……? それに…… ショーマさんも少し調子が悪そうですけど、大丈夫でしょうか……?」
「解毒は成功しました。 今から傷も回復させます。 それと、僕のことは気にしないでください。 魔力を使いすぎて少し調子が悪くなっただけです。 それも、もう回復したので」
「回復って…… どうやったんですか?」
「これはノアルにあげた指輪なんですけど、簡単に言うと、この指輪に貯めておいた魔力を引き出して回復する事ができるというものです。 これを使って指輪の魔力とノアルの魔力も少しもらいました」
「そんな事が出来るんですか…… ショーマさん、それって私の魔力でも受け取る事が出来ますか?」
「恐らく出来ますが…… いいんですか?」
「なにを言っているんですか。 この人を助けてくれる人のためならなんだってします。 その指輪に魔力を込めればいいんですね?」
「あ、はい、そうです」
僕は着けていた指輪を外して、アルジェさんに渡す。
アルジェさんは、指輪を両手でしっかりと包み込んで魔力を流し始めた。
30秒程でその作業は終わり、指輪を返してもらうと、かなりの量の魔力が指輪に込められていた。
「かなりの量ですね…こんなに込めてアルジェさんは大丈夫ですか?」
「私、獣人の割には魔力量が多いんです。 まぁ、身体強化以外の魔法は使えないんですけど……」
「そうなんですか。 なにはともあれ、ありがとうございます。 これだけ回復できれば十分です」
「お安い御用です。 ……夫をよろしくお願いします」
「任せてください」
僕は再び、族長さんに魔法を発動させる。
「『メガヒール』」
本当はメガヒールの一つ上の魔法を使えればいいのだが、その魔法を使うには僕が全快だったとしても魔力が足りないので、今回はメガヒールを使う。
恐らく、傷を塞ぐくらいなら十分可能だろう。
魔法の発動と共に、族長さんの傷がみるみる内に塞がっていき、5分程して魔法の光が収まると、そこには左腕以外は無傷の族長さんがいた。
良かった。 ちゃんと息をしているし、もう大丈夫だろう。
「治療は終わりました。 もう大丈夫です」
そんな僕の言葉を聞いて、いつの間にか周りにいた沢山の人達が喜びの歓声を上げた。
本当に、助けられて良かったなぁ……
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