35 / 93
第二章 新たな出会い
#33 準備(1)
しおりを挟む
(ノアルside)
朝起きると、ショーマが土下座していた。
それも、ベッドの上ではなく床の上でだ。
なんで謝っているのだろう?
むしろ起きたら怒られるものかと思っていたのだが。
昨日の夜、1人のベッドで眠ろうとして眼を閉じると、眠気の代わりに不安や恐怖といった負の感情が襲いかかってきた。
村に戻った時に、家族や村人がいなくなっていたらどうしよう。
どこかに移動したのならまだしも……
……死んでしまったりしていたら、と言うような考えがどうしても頭をよぎる。
一度そういった考えが湧いてくると、とてもじゃないが寝る気分にはなれずに、寝ていたベッドから体を起こした。
それから横のベッドを見ると、そこには昨日と同じように彼、ショーマが寝ていた。
この人は、不思議な人だ。
いや、お人好しと言った方が正しいか。
ただ、決して悪い意味ではない。
一昨日も同じような負の感情に襲われ、一瞬眠りにはつけたのだが、酷い悪夢を見てしまった。
悪夢の内容が最悪なものになる直前に飛び起き、そのまま反射的に彼のベッドに入ってしまった。
誰かの温もりを感じていないと、自分が1人で取り残されたように思えてしょうがなかった。
それに、同じベッドで寝ている彼の近くはひどく安心してしまった。
そして、そのまま彼の横で彼の温かさを感じながら眠りについた。
その温かさを覚えている以上、昨日も彼のベッドにお邪魔するのに大した時間は掛からなかった。
朝起きたら怒られるかもしれないが、その時はちゃんと事情も説明して謝ろう。
と、思っていたのだが、なぜか自分が謝られている。
「……なにしてる?」
「ごめん、ノアル……」
「……?? ……なにに対して?」
事情を聞くと、どうやら自分の魔力を回復させる方法を実は持っていて、それに先程気づいたそうだ。
「本当にごめん!」
「……頭を上げて」
「え?」
「……怒ってもないし、気にしてもない」
そもそも、自分は彼がいなかったら死んでいた身で、故郷に戻るなんて選択肢を選ぶ事は出来なかっただろう。
「……もちろん、早く故郷に戻りたいって思わないわけじゃない。 ……でも、しっかり準備しないと、今回はノアルだけじゃなくてショーマもいる。 ……だから、結果的にはこれで良かった」
「でも……」
「……ショーマがいなかったら、ノアルはここにはいない。 本当に感謝してる。 ……だから、謝る必要はない」
「……そっか」
そう言ってみたものの、彼の顔はまだ納得していないような、そんな表情だ。
……ちょっとイライラしてきた。
こちらは許すと言っているのに、いつまで自己嫌悪してるんだろう。
そんな所が、彼をお人好しと言わせる要因なんだけれども。
「……なんで、そんな悔やんでるの?」
「ノアルの家族が危ない目に遭っているなら、早く行くに越したことはないと思う。 ……家族は大事にするべきだよ」
そんな事を言う彼の顔は、とても悲しそうで寂しそうだった。
「……そんな顔、しないで?」
「……! ……ごめん」
「……ショーマが自分を許せないなら、1つお願いを聞いて欲しい」
「お願い? うん、いいよ。 僕に出来る事ならなんだってする」
よし、言質は取った。
「……これから寝る時は、ショーマの隣がいい」
「えぇっ!?」
「……なんでもするって言った」
「い、言ったけど……」
「……ダメ?」
「うっ」
彼はとても悩んでいるみたいだ。
このお願いは彼のためにも自分のためにもなる。
彼はこのお願いを聞く事で自分に対する罪悪感が薄れ、自分は彼の近くで寝ても怒られる事が無くなる。
こちら側にしか利がないように見えるのは気のせいである。
「……分かったよ、ノアルがそれを望むなら、そうしよう」
「……ん、お願い聞いてくれたから、もう後悔しなくていい」
「そっか、ありがとうノアル」
彼は少し申し訳なさそうにしながらも笑いながらそう言ってくれた。
本当に、彼はお人好しだ。
優しくて、実力もあって、それに…… とてもカッコいい。
そんな彼の事を、自分は…………
*
なんだか妙な事になってしまったが、結果的にはノアルには許してもらえた。
最初から気にしていなかったようにも思えるが。
そんな僕達は、部屋から出て食堂で食事をしている。
ちなみに、ゲイルさんも一緒だ。
「ゲイルさん、遠出するために必要なものが売っている店ってありますか?」
「ん? あぁ、獣人国に行くんだっけか? それなら道具屋に行けば色々と便利なもの売ってると思うぜ?」
「道具屋ですか?」
「あぁ。 冒険に役立つもんとか、割となんでも置いてあるぜ。 ……ただ、お前なら自分で作れるんじゃないか?」
最後の方は周りに聞こえないよう小声で話してくれた。
「自分で、ですか?」
「あぁ、道具屋には魔道具も置いてあって、例えば、魔物に見つかりにくくなる結界を張る石とか、それ使って寝るだけで体力回復する寝袋とかあるんだが、寝袋はともかく、結界石ならお前でも作れるんじゃないか? 確かあれも効果付与されたもんだったと思うぜ」
「なるほど、もしかしたら作れるかもしれませんね。 とりあえず、道具屋に行ってみて色々と見てこようと思います」
「それがいいな。 あとは食料とかもしっかり準備していった方がいいぞ。 うちのパーティーで遠出する時はミリーが収納魔法使えるから、あらかじめ作っておいた食べ物をミリーが保管して、必要になったらその都度出すっていう感じでやってるな。 ショーマも収納魔法使えるし、やってみたらどうだ?」
「それはいいですね。 教えて下さりありがとうございます。 僕達も同じようにやってみます」
「相変わらず硬ぇなぁー。 気にすんなって! 帰って来たら向こうで何があったのかとか教えてくれや!」
「もちろんです」
その後、僕達は朝食を食べ終え、宿を出た。
今向かっているのは、ゲイルさんに場所を教えてもらった道具屋だ。
「馬車使って行ったらどれくらいで着くだろう?」
「……何もなく行けば、2日くらいだと思う。 ……ノアルがあっちこっち行きながら走って3日4日くらいだったから、真っ直ぐ向かえば2日掛からないかも」
という事は、少なくとも確実に1日は野宿する事になるのか。
一応、手持ちは金貨20枚近くあるから、十分必要なものは揃えられると思う。
けど、少しは残しておきたいから、なるべく必要なものだけ買うようにしよう。
「あ、ノアル? 道具屋に行く前に、少し寄りたいところがあるんだけど、そっちに行っていいかな?」
「……もちろん」
「ありがとう」
寄りたい場所というのは、この前少し立ち寄った市場だ。
あそこに行って食料を買いたいのと、酸化鉄を売っていた鉱石屋がもしかしたらいるんじゃないかという希望もあるので足を運んでみようと思ったのだ。
道具屋に行く通り道でもあるし、一石二鳥だろう。
それから少し歩いてこの前の市場に着いた。
相変わらず活気があって、とても良い雰囲気の市場だ。
「……ここは?」
「市場だよ。 ここで食材とか買って後で使おうかなって思ってるんだけど、どうかな?」
「……後で使うって?」
「ん? ああ、僕が今から買う食材使って料理作るんだよ。 朝出る時に、ララさんに厨房借りる許可はもらっておいたから」
「……! ショーマ、料理出来るの?」
「ララさん程ではないけどね。 家族に出せる程度の料理は作れるよ」
「……そうなんだ。 ……ショーマの料理、楽しみ」
あんまり期待されると、好みに合わなかった時に困るからやめて欲しいんだけど……
美味しいって言ってもらえるよう、頑張らなきゃな。
食材を売っている店に行き、色々と食材を買いまくる。
食材に使える金貨は5枚くらいなのだが、この市場で売っているものは結構安いものが多く、普通に1週間、節約すれば2週間分くらいの食材を買う事ができた。
買ったものとしては、野菜や果物は見たことのあるものを中心に、少し見たこともないものも買ってみた。
それと肉は家畜の肉も買ったのだが、店の人に勧められた魔物の肉も同じくらい買った。
なんでも、家畜の肉よりも普通に美味しいんだそうだ。
後はパンを買い、乳製品を買い、他には意外にもパスタの乾麺が粉物を売っている店に売っていたので、ある程度買って、同じ店で小麦粉とか片栗粉も売っていたのでそれらもまとめて購入した。
最後に、調味料として、砂糖、塩、酢、醤油、味噌のいわゆる、さしすせそと呼ばれる主だった調味料に加えて、油や料理酒、香辛料にハーブも少しずつ買っておいた。
うん、結構買って満足した。
久しぶりにこういう買い物をして、少し夢中になってしまった。
珍しい食材も沢山あったし、安かったのも原因だろう。
結局、金貨3枚くらいしか使わなかったし。
「ごめんね、ノアル。 時間かかっちゃって」
「……大丈夫、ノアルも楽しかった」
ノアルにも意見を聞きながら買い物をしたので、退屈はしてなかったみたいだ。
さて、食材以外にも準備しなければいけないものは沢山ある。
今日中に準備終えるためにも色々と見て回らないとな。
朝起きると、ショーマが土下座していた。
それも、ベッドの上ではなく床の上でだ。
なんで謝っているのだろう?
むしろ起きたら怒られるものかと思っていたのだが。
昨日の夜、1人のベッドで眠ろうとして眼を閉じると、眠気の代わりに不安や恐怖といった負の感情が襲いかかってきた。
村に戻った時に、家族や村人がいなくなっていたらどうしよう。
どこかに移動したのならまだしも……
……死んでしまったりしていたら、と言うような考えがどうしても頭をよぎる。
一度そういった考えが湧いてくると、とてもじゃないが寝る気分にはなれずに、寝ていたベッドから体を起こした。
それから横のベッドを見ると、そこには昨日と同じように彼、ショーマが寝ていた。
この人は、不思議な人だ。
いや、お人好しと言った方が正しいか。
ただ、決して悪い意味ではない。
一昨日も同じような負の感情に襲われ、一瞬眠りにはつけたのだが、酷い悪夢を見てしまった。
悪夢の内容が最悪なものになる直前に飛び起き、そのまま反射的に彼のベッドに入ってしまった。
誰かの温もりを感じていないと、自分が1人で取り残されたように思えてしょうがなかった。
それに、同じベッドで寝ている彼の近くはひどく安心してしまった。
そして、そのまま彼の横で彼の温かさを感じながら眠りについた。
その温かさを覚えている以上、昨日も彼のベッドにお邪魔するのに大した時間は掛からなかった。
朝起きたら怒られるかもしれないが、その時はちゃんと事情も説明して謝ろう。
と、思っていたのだが、なぜか自分が謝られている。
「……なにしてる?」
「ごめん、ノアル……」
「……?? ……なにに対して?」
事情を聞くと、どうやら自分の魔力を回復させる方法を実は持っていて、それに先程気づいたそうだ。
「本当にごめん!」
「……頭を上げて」
「え?」
「……怒ってもないし、気にしてもない」
そもそも、自分は彼がいなかったら死んでいた身で、故郷に戻るなんて選択肢を選ぶ事は出来なかっただろう。
「……もちろん、早く故郷に戻りたいって思わないわけじゃない。 ……でも、しっかり準備しないと、今回はノアルだけじゃなくてショーマもいる。 ……だから、結果的にはこれで良かった」
「でも……」
「……ショーマがいなかったら、ノアルはここにはいない。 本当に感謝してる。 ……だから、謝る必要はない」
「……そっか」
そう言ってみたものの、彼の顔はまだ納得していないような、そんな表情だ。
……ちょっとイライラしてきた。
こちらは許すと言っているのに、いつまで自己嫌悪してるんだろう。
そんな所が、彼をお人好しと言わせる要因なんだけれども。
「……なんで、そんな悔やんでるの?」
「ノアルの家族が危ない目に遭っているなら、早く行くに越したことはないと思う。 ……家族は大事にするべきだよ」
そんな事を言う彼の顔は、とても悲しそうで寂しそうだった。
「……そんな顔、しないで?」
「……! ……ごめん」
「……ショーマが自分を許せないなら、1つお願いを聞いて欲しい」
「お願い? うん、いいよ。 僕に出来る事ならなんだってする」
よし、言質は取った。
「……これから寝る時は、ショーマの隣がいい」
「えぇっ!?」
「……なんでもするって言った」
「い、言ったけど……」
「……ダメ?」
「うっ」
彼はとても悩んでいるみたいだ。
このお願いは彼のためにも自分のためにもなる。
彼はこのお願いを聞く事で自分に対する罪悪感が薄れ、自分は彼の近くで寝ても怒られる事が無くなる。
こちら側にしか利がないように見えるのは気のせいである。
「……分かったよ、ノアルがそれを望むなら、そうしよう」
「……ん、お願い聞いてくれたから、もう後悔しなくていい」
「そっか、ありがとうノアル」
彼は少し申し訳なさそうにしながらも笑いながらそう言ってくれた。
本当に、彼はお人好しだ。
優しくて、実力もあって、それに…… とてもカッコいい。
そんな彼の事を、自分は…………
*
なんだか妙な事になってしまったが、結果的にはノアルには許してもらえた。
最初から気にしていなかったようにも思えるが。
そんな僕達は、部屋から出て食堂で食事をしている。
ちなみに、ゲイルさんも一緒だ。
「ゲイルさん、遠出するために必要なものが売っている店ってありますか?」
「ん? あぁ、獣人国に行くんだっけか? それなら道具屋に行けば色々と便利なもの売ってると思うぜ?」
「道具屋ですか?」
「あぁ。 冒険に役立つもんとか、割となんでも置いてあるぜ。 ……ただ、お前なら自分で作れるんじゃないか?」
最後の方は周りに聞こえないよう小声で話してくれた。
「自分で、ですか?」
「あぁ、道具屋には魔道具も置いてあって、例えば、魔物に見つかりにくくなる結界を張る石とか、それ使って寝るだけで体力回復する寝袋とかあるんだが、寝袋はともかく、結界石ならお前でも作れるんじゃないか? 確かあれも効果付与されたもんだったと思うぜ」
「なるほど、もしかしたら作れるかもしれませんね。 とりあえず、道具屋に行ってみて色々と見てこようと思います」
「それがいいな。 あとは食料とかもしっかり準備していった方がいいぞ。 うちのパーティーで遠出する時はミリーが収納魔法使えるから、あらかじめ作っておいた食べ物をミリーが保管して、必要になったらその都度出すっていう感じでやってるな。 ショーマも収納魔法使えるし、やってみたらどうだ?」
「それはいいですね。 教えて下さりありがとうございます。 僕達も同じようにやってみます」
「相変わらず硬ぇなぁー。 気にすんなって! 帰って来たら向こうで何があったのかとか教えてくれや!」
「もちろんです」
その後、僕達は朝食を食べ終え、宿を出た。
今向かっているのは、ゲイルさんに場所を教えてもらった道具屋だ。
「馬車使って行ったらどれくらいで着くだろう?」
「……何もなく行けば、2日くらいだと思う。 ……ノアルがあっちこっち行きながら走って3日4日くらいだったから、真っ直ぐ向かえば2日掛からないかも」
という事は、少なくとも確実に1日は野宿する事になるのか。
一応、手持ちは金貨20枚近くあるから、十分必要なものは揃えられると思う。
けど、少しは残しておきたいから、なるべく必要なものだけ買うようにしよう。
「あ、ノアル? 道具屋に行く前に、少し寄りたいところがあるんだけど、そっちに行っていいかな?」
「……もちろん」
「ありがとう」
寄りたい場所というのは、この前少し立ち寄った市場だ。
あそこに行って食料を買いたいのと、酸化鉄を売っていた鉱石屋がもしかしたらいるんじゃないかという希望もあるので足を運んでみようと思ったのだ。
道具屋に行く通り道でもあるし、一石二鳥だろう。
それから少し歩いてこの前の市場に着いた。
相変わらず活気があって、とても良い雰囲気の市場だ。
「……ここは?」
「市場だよ。 ここで食材とか買って後で使おうかなって思ってるんだけど、どうかな?」
「……後で使うって?」
「ん? ああ、僕が今から買う食材使って料理作るんだよ。 朝出る時に、ララさんに厨房借りる許可はもらっておいたから」
「……! ショーマ、料理出来るの?」
「ララさん程ではないけどね。 家族に出せる程度の料理は作れるよ」
「……そうなんだ。 ……ショーマの料理、楽しみ」
あんまり期待されると、好みに合わなかった時に困るからやめて欲しいんだけど……
美味しいって言ってもらえるよう、頑張らなきゃな。
食材を売っている店に行き、色々と食材を買いまくる。
食材に使える金貨は5枚くらいなのだが、この市場で売っているものは結構安いものが多く、普通に1週間、節約すれば2週間分くらいの食材を買う事ができた。
買ったものとしては、野菜や果物は見たことのあるものを中心に、少し見たこともないものも買ってみた。
それと肉は家畜の肉も買ったのだが、店の人に勧められた魔物の肉も同じくらい買った。
なんでも、家畜の肉よりも普通に美味しいんだそうだ。
後はパンを買い、乳製品を買い、他には意外にもパスタの乾麺が粉物を売っている店に売っていたので、ある程度買って、同じ店で小麦粉とか片栗粉も売っていたのでそれらもまとめて購入した。
最後に、調味料として、砂糖、塩、酢、醤油、味噌のいわゆる、さしすせそと呼ばれる主だった調味料に加えて、油や料理酒、香辛料にハーブも少しずつ買っておいた。
うん、結構買って満足した。
久しぶりにこういう買い物をして、少し夢中になってしまった。
珍しい食材も沢山あったし、安かったのも原因だろう。
結局、金貨3枚くらいしか使わなかったし。
「ごめんね、ノアル。 時間かかっちゃって」
「……大丈夫、ノアルも楽しかった」
ノアルにも意見を聞きながら買い物をしたので、退屈はしてなかったみたいだ。
さて、食材以外にも準備しなければいけないものは沢山ある。
今日中に準備終えるためにも色々と見て回らないとな。
908
お気に入りに追加
2,311
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

ド底辺から始める下克上! 〜神に嫌われ無能力となった男。街を追放された末、理を外れた【超越】魔法に覚醒し、一大領主へ成り上がる。
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
この世界では、18の歳になると、創造神・ミーネより皆に魔力が授けられる。
捨て子だったハイネは教会に拾われたこともあり、どれだけ辛いことがあっても、ミーネを信奉し日々拝んできたが………
魔力付与式当日。
なぜかハイネにだけ、魔力が与えられることはなかった。日々の努力や信仰は全く報われなかったのだ。
ハイネは、大人たちの都合により、身体に『悪魔』を封印された忌み子でもあった。
そのため、
「能力を与えられなかったのは、呪われているからだ」
と決めつけられ、領主であるマルテ伯爵に街を追放されてしまう。
その夜、山で魔物に襲われ死にかけるハイネ。
そのとき、『悪魔』を封印していた首輪が切れ、身体に眠る力が目覚めた。
実は、封印されていたのは悪魔ではなく、別世界を司る女神だったのだ。
今は、ハイネと完全に同化していると言う。
ハイネはその女神の力を使い、この世には本来存在しない魔法・『超越』魔法で窮地を切り抜ける。
さらに、この『超越』魔法の規格外っぷりは恐ろしく……
戦闘で並外れた魔法を発動できるのはもちろん、生産面でも、この世の常識を飛び越えたアイテムを量産できるのだ。
この力を使い、まずは小さな村を悪徳代官たちから救うハイネ。
本人は気づくよしもない。
それが、元底辺聖職者の一大両者は成り上がる第一歩だとは。
◇
一方、そんなハイネを追放した街では……。
領主であるマルテ伯爵が、窮地に追い込まれていた。
彼は、ハイネを『呪われた底辺聖職者』と厄介者扱いしていたが、実はそのハイネの作る護符により街は魔物の侵略を免れていたのだ。
また、マルテ伯爵の娘は、ハイネに密かな思いを寄せており……
父に愛想を尽かし、家を出奔し、ハイネを探す旅に出てしまう。
そうして、民や娘からの信頼を失い続けた伯爵は、人生崩壊の一途を辿るのであった。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる