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第二章 新たな出会い
#21 パーティー結成
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「ごめんくださーい、誰かいませんかー?」
「はーい! 今行くよー!」
良かった、フーリヤさんいるみたいだ。
「お待たせしましたー……って、ショーマじゃないか。 いらっしゃい!」
「おはようございます、フーリヤさん」
「今日は何用? 新しい服が欲しくなったの?」
「僕の服は買うか分からないんですけど、この子の服をお願いしていいですか?」
「……猫?」
フーリヤさんは訝しそうに僕とノアルを見ている。
「この子、獣人なんです。 今は猫の姿なんですけど、獣化を解くと服を着てない状態なので、その子の服を見繕ってあげてくれませんか?」
「ああ、なるほど、そういうことかい。 流石に猫の服は置いてないから戸惑ったよ」
「突然すいません。 あ、予算は金貨3枚程なのでその範囲でお願いします」
「そんなしないから安心しな。 前にも言ったろ? サービスするって!」
「ありがとうございます」
本当にサービスしてくれるんだな。
正直ありがたい。
(……だれ?)
(ゲイルさんの知り合い。 いい人だから付いていって服見繕ってもらいな)
(……ショーマは来ないの?)
(行くわけないでしょ)
(……来てもいいのに)
あんまり、心臓に悪い事を言わないで欲しい……
その後も少し粘られたが、諦めたのかノアルはフーリヤさんの足下に飛び降りてその後を追いかけていく。
なついてくれるのは嬉しいんだが、羞恥心をどこかへ放り投げるのはやめて欲しいな……
ノアルの事を待つ間、僕も服を色々と見て回る。
そう言えば、今着ている服もそろそろ洗濯したい。
ジャケットはまだしも、シャツとズボンはもう何着か持っといた方がいいだろう。
ノアルの服を買って余裕があったら買おうかな。
それか、身の回りを綺麗にする魔法とかないかな?
ここまでの経験上ある気がするし、今度スキルポイントで取れないか探してみよう。
15分くらい店内を見て回っていたら、フーリヤさんが声をかけてきた。
何回も店内の服を持っていっては戻ってきたりしていたけど、ノアルはどうなったんだろう?
試着室の所に戻ってきてみるとノアルが本来の獣人の姿で立っていた。
朝は裸を見るわけにもいかなかったのであまりその姿を見てはいなかったが、身長は155センチくらいと小柄で、全体的にかなり細くしなやかな引き締まった体をしていた。
髪は肩に届かないくらいのショートカットにしていて、小顔でどこか眠そうなジト目っぽい目元が特徴的であり、お世辞抜きにめちゃくちゃ可愛く魅力的な女の子だと思う。
そんなノアルが選んだ服装は、黒色のショートパンツにへそが出ている半袖シャツ、その上に茶色のベストという、僕と似たような色味の服装だった。
「もうっ…… ノアルったら、色々勧めたのに全部「……暑い」って言って取り合ってくれなかったわ……」
「……暑いのは嫌」
「せっかく素材はいいのに…… もったいない」
「……フーの勧める服、暑いし動きにくい。 これくらいで丁度いい」
おや、なんか仲良くなってる。
フーリヤさんの事フーって呼んでるし、僕が見てない間に色々話したのかな?
「フーリヤさん、ありがとうございました」
「いいのよ! また今度来た時にノアルが着たくなる涼しくておしゃれな服作っておくわ!」
「お手数かけたみたいで、すいません」
「ああ、いいんだよ! この子が着たくなる服を作るっていう新しい目標が出来たからね!」
「はは、そうですか。 それで、お代はいくらですか?」
「銀貨5枚でいいよ! 本当は8枚くらいだけどサービスだ!」
ほぼ40%オフなんだが、いいんだろうか?
「いいんですか?」
「いいよ! この前貰った服から色々と着想を得て、いいものが作れそうだから、ショーマには感謝してるんだ! 足りないならもっとサービスしようか?」
「いやいや! これ以上はいいです!」
「そう言うと思ったから銀貨5枚なんだよ。 あんまり下げすぎるとあんた遠慮するだろう?」
う、見抜かれているな。
「分かりました…… はい、銀貨5枚です。 サービスしてくれてありがとうございます」
「……ありがと」
「いいよいいよ! その代わり、また来ておくれよ?」
「もちろんです」
「……またね」
フーリヤさんにお礼を言い、店を後にした。
店を出たと同時に、周りにいた住民の視線が獣人のノアルに少し集まった。
が、少し物珍しそうにしただけで皆、自分の事に戻っていったみたいだ。
「大丈夫そうだね」
「……ん、良かった」
「これから僕は冒険者ギルドに行くけど、ノアルはどうする?」
「……ショーマに付いてく」
「本当に? これから僕、依頼受けてみようと思ってるんだけど、大丈夫なの?」
「……平気。 ……それに、ノアルも戦える」
「ノアルはどれくらい戦えるの?」
「……そこそこできる。 ……それに、戦うなら人間の姿の方がいい。 ……ノアルの獣化はスピードは上がるけど、戦闘向きじゃない」
あー、確かにあの姿じゃ、戦闘は無理だろうな。
「それじゃあ、ノアルも冒険者登録だけしちゃう? 身分証にもなるし、作っておいて損は無いと思うんだけど」
「……そうする」
「……よし、じゃあギルドに行こうか」
*
ギルドに着くと、やはりノアルは注目されるみたいだ。
ゲイルさんに言われた事もあり、また絡まれたりするかと思ったが、今日はそういった人達は出なかった。
ただ、ノアルもそうだが、同じくらい僕にも注目が集まってる。
こちらは比較的友好的な態度で、昨日の事が広まったのだろうか?
「おう! 昨日の兄ちゃんじゃねえか! おっ、なんだ~? 可愛い女の子連れてるじゃねえか!」
「どうも。 この子とは昨日会ったばかりなんですけど、これも何かの縁と思ったので、しばらく行動を共にしようと思ってます」
「昨日の今日でもうパーティー組んじまったのか! せっかくこれから依頼どうか誘おうと思ったのに!」
「その気持ちだけ受け取っておきます。 機会があればお願いしますね」
「そうか! 俺らはいつでもウェルカムだぜ! じゃあ、依頼行ってくるわ!」
「お気をつけて」
昨日の騒ぎの時にもいたパーティーが声をかけてきてくれた。
その後も何組かのパーティーに誘われたが、やんわりと断っておく。
「……ショーマ人気ある」
「あはは…… 昨日良くも悪くも目立っちゃったからね」
「……ところで、パーティーってなに?」
「パーティーっていうのは、冒険者同士で協力して依頼に当たる人たちのことだよ」
「……じゃあ、ノアルとショーマはパーティー?」
「あー、2人だけだけど、一応そうなるのかな? って、ノアルは僕と一緒でいいの?」
「……?? ……当然」
「そっか、じゃあ冒険者登録とパーティー申請も一緒にしようか」
「……ん、了解」
まさかこんなに早くパーティーを組む事になるとは。
当分1人でやっていこうと思ってたけど、こんな形で仲間が増えるとは思ってなかった。
ノアルの冒険者登録をするため、受付に向かう。
そこには前と同じようにリムさんがいた。
「ようこそ、冒険者ギルドへ……って、ショ、ショーマさん!?」
「は、はい。 おはようございますリムさん」
「お、おはようございます…… ど、どうかしましたか?」
「リムさんこそ、どうしました? 顔が赤いですよ?」
「へ?! な、なんでもないですよ!? えぇ! 私はいっつもこんな感じの顔ですから!」
リムさんの様子がおかしい。
どうしたんだろうか?
「体調が悪いなら無理しないでくださいね?」
「し、心配してくれるんですか?」
「そりゃあ、しますよ。 リムさんには色々と助けられましたから、倒れたりされたら困っちゃいます」
「そ、そうですか」
「それで、今日はこの子の冒険者登録に来たんですけどお願いしていいですか?」
「え? お、女の子、ですか?」
「……ん、ノアルは女」
獣人って事には驚かないんだな?
ギルド職員だし、見慣れてるのかな?
「……ショーマさん、この子は?」
「昨日、ちらっと話した黒猫がこの子だったんです。 今日の朝、獣人だって事に気付いて、戦えるみたいなのでしばらく一緒のパーティーを組もうかと思ってます」
「そう、ですか……」
「リムさん?」
「あ、なんでもないですよ! 冒険者登録ですね? えーっとノアルさんで大丈夫ですか?」
「……大丈夫」
「分かりました。 それじゃあ、冒険者登録する上で色々と質問させてもらいますね」
ノアルは僕も聞かれたような事を聞かれて問題は無かったようで、すんなりギルドカードを発行してもらえた。
「これがノアルさんのギルドカードになります。 身分証にもなるので大切に保管しておいてください。 それともし、失くしてしまうと再発行料がかかってしまうので注意してください」
「……分かった」
「あ、リムさん? パーティー登録ってどこで出来ますか?」
「ここで出来ますよ。 すぐ登録しちゃいますか?」
「お願いします」
「じゃあ、軽くパーティーについて説明しちゃいますね。 パーティーは冒険者同士で協力して依頼に当たる人達のことで、上限は5人までです。 パーティーランクはパーティー内の個人ランクを平均したランクになるので、ショーマさんとノアルさんのランクはそれぞれ青と白なのでパーティーランクは緑となります。 なのでパーティーで受けられる依頼は一つ上の青までとなります」
「なるほど、分かりやすい説明ありがとうございます」
「いえいえ。 そ、それで、2人でのパーティー登録という事ですよね……?」
「はい、それでお願いします」
「……分かりました」
やっぱり、リムさんの様子がおかしい気がする……
無理してるんじゃないかな?
「リムさん本当に大丈夫ですか? 体がしんどいなら休むべきですよ」
「い、いえ大丈夫ですから! 体はいたって健康です! ただ……」
「ただ?」
「と、とにかく! 私は大丈夫ですから! 気にしないでいいです!」
「そ、そうですか。 とりあえず今日はありがとうございました。 これから依頼受けてきますね」
「あ、はい! お気をつけて!」
本人は大丈夫だと言ってるし、あんまりしつこくするのもどうかと思うので、これ以上聞くのはやめておこう。
戻ってきた時に、まだ様子がおかしかったら回復魔法とか使ってもいいかもな。
「はーい! 今行くよー!」
良かった、フーリヤさんいるみたいだ。
「お待たせしましたー……って、ショーマじゃないか。 いらっしゃい!」
「おはようございます、フーリヤさん」
「今日は何用? 新しい服が欲しくなったの?」
「僕の服は買うか分からないんですけど、この子の服をお願いしていいですか?」
「……猫?」
フーリヤさんは訝しそうに僕とノアルを見ている。
「この子、獣人なんです。 今は猫の姿なんですけど、獣化を解くと服を着てない状態なので、その子の服を見繕ってあげてくれませんか?」
「ああ、なるほど、そういうことかい。 流石に猫の服は置いてないから戸惑ったよ」
「突然すいません。 あ、予算は金貨3枚程なのでその範囲でお願いします」
「そんなしないから安心しな。 前にも言ったろ? サービスするって!」
「ありがとうございます」
本当にサービスしてくれるんだな。
正直ありがたい。
(……だれ?)
(ゲイルさんの知り合い。 いい人だから付いていって服見繕ってもらいな)
(……ショーマは来ないの?)
(行くわけないでしょ)
(……来てもいいのに)
あんまり、心臓に悪い事を言わないで欲しい……
その後も少し粘られたが、諦めたのかノアルはフーリヤさんの足下に飛び降りてその後を追いかけていく。
なついてくれるのは嬉しいんだが、羞恥心をどこかへ放り投げるのはやめて欲しいな……
ノアルの事を待つ間、僕も服を色々と見て回る。
そう言えば、今着ている服もそろそろ洗濯したい。
ジャケットはまだしも、シャツとズボンはもう何着か持っといた方がいいだろう。
ノアルの服を買って余裕があったら買おうかな。
それか、身の回りを綺麗にする魔法とかないかな?
ここまでの経験上ある気がするし、今度スキルポイントで取れないか探してみよう。
15分くらい店内を見て回っていたら、フーリヤさんが声をかけてきた。
何回も店内の服を持っていっては戻ってきたりしていたけど、ノアルはどうなったんだろう?
試着室の所に戻ってきてみるとノアルが本来の獣人の姿で立っていた。
朝は裸を見るわけにもいかなかったのであまりその姿を見てはいなかったが、身長は155センチくらいと小柄で、全体的にかなり細くしなやかな引き締まった体をしていた。
髪は肩に届かないくらいのショートカットにしていて、小顔でどこか眠そうなジト目っぽい目元が特徴的であり、お世辞抜きにめちゃくちゃ可愛く魅力的な女の子だと思う。
そんなノアルが選んだ服装は、黒色のショートパンツにへそが出ている半袖シャツ、その上に茶色のベストという、僕と似たような色味の服装だった。
「もうっ…… ノアルったら、色々勧めたのに全部「……暑い」って言って取り合ってくれなかったわ……」
「……暑いのは嫌」
「せっかく素材はいいのに…… もったいない」
「……フーの勧める服、暑いし動きにくい。 これくらいで丁度いい」
おや、なんか仲良くなってる。
フーリヤさんの事フーって呼んでるし、僕が見てない間に色々話したのかな?
「フーリヤさん、ありがとうございました」
「いいのよ! また今度来た時にノアルが着たくなる涼しくておしゃれな服作っておくわ!」
「お手数かけたみたいで、すいません」
「ああ、いいんだよ! この子が着たくなる服を作るっていう新しい目標が出来たからね!」
「はは、そうですか。 それで、お代はいくらですか?」
「銀貨5枚でいいよ! 本当は8枚くらいだけどサービスだ!」
ほぼ40%オフなんだが、いいんだろうか?
「いいんですか?」
「いいよ! この前貰った服から色々と着想を得て、いいものが作れそうだから、ショーマには感謝してるんだ! 足りないならもっとサービスしようか?」
「いやいや! これ以上はいいです!」
「そう言うと思ったから銀貨5枚なんだよ。 あんまり下げすぎるとあんた遠慮するだろう?」
う、見抜かれているな。
「分かりました…… はい、銀貨5枚です。 サービスしてくれてありがとうございます」
「……ありがと」
「いいよいいよ! その代わり、また来ておくれよ?」
「もちろんです」
「……またね」
フーリヤさんにお礼を言い、店を後にした。
店を出たと同時に、周りにいた住民の視線が獣人のノアルに少し集まった。
が、少し物珍しそうにしただけで皆、自分の事に戻っていったみたいだ。
「大丈夫そうだね」
「……ん、良かった」
「これから僕は冒険者ギルドに行くけど、ノアルはどうする?」
「……ショーマに付いてく」
「本当に? これから僕、依頼受けてみようと思ってるんだけど、大丈夫なの?」
「……平気。 ……それに、ノアルも戦える」
「ノアルはどれくらい戦えるの?」
「……そこそこできる。 ……それに、戦うなら人間の姿の方がいい。 ……ノアルの獣化はスピードは上がるけど、戦闘向きじゃない」
あー、確かにあの姿じゃ、戦闘は無理だろうな。
「それじゃあ、ノアルも冒険者登録だけしちゃう? 身分証にもなるし、作っておいて損は無いと思うんだけど」
「……そうする」
「……よし、じゃあギルドに行こうか」
*
ギルドに着くと、やはりノアルは注目されるみたいだ。
ゲイルさんに言われた事もあり、また絡まれたりするかと思ったが、今日はそういった人達は出なかった。
ただ、ノアルもそうだが、同じくらい僕にも注目が集まってる。
こちらは比較的友好的な態度で、昨日の事が広まったのだろうか?
「おう! 昨日の兄ちゃんじゃねえか! おっ、なんだ~? 可愛い女の子連れてるじゃねえか!」
「どうも。 この子とは昨日会ったばかりなんですけど、これも何かの縁と思ったので、しばらく行動を共にしようと思ってます」
「昨日の今日でもうパーティー組んじまったのか! せっかくこれから依頼どうか誘おうと思ったのに!」
「その気持ちだけ受け取っておきます。 機会があればお願いしますね」
「そうか! 俺らはいつでもウェルカムだぜ! じゃあ、依頼行ってくるわ!」
「お気をつけて」
昨日の騒ぎの時にもいたパーティーが声をかけてきてくれた。
その後も何組かのパーティーに誘われたが、やんわりと断っておく。
「……ショーマ人気ある」
「あはは…… 昨日良くも悪くも目立っちゃったからね」
「……ところで、パーティーってなに?」
「パーティーっていうのは、冒険者同士で協力して依頼に当たる人たちのことだよ」
「……じゃあ、ノアルとショーマはパーティー?」
「あー、2人だけだけど、一応そうなるのかな? って、ノアルは僕と一緒でいいの?」
「……?? ……当然」
「そっか、じゃあ冒険者登録とパーティー申請も一緒にしようか」
「……ん、了解」
まさかこんなに早くパーティーを組む事になるとは。
当分1人でやっていこうと思ってたけど、こんな形で仲間が増えるとは思ってなかった。
ノアルの冒険者登録をするため、受付に向かう。
そこには前と同じようにリムさんがいた。
「ようこそ、冒険者ギルドへ……って、ショ、ショーマさん!?」
「は、はい。 おはようございますリムさん」
「お、おはようございます…… ど、どうかしましたか?」
「リムさんこそ、どうしました? 顔が赤いですよ?」
「へ?! な、なんでもないですよ!? えぇ! 私はいっつもこんな感じの顔ですから!」
リムさんの様子がおかしい。
どうしたんだろうか?
「体調が悪いなら無理しないでくださいね?」
「し、心配してくれるんですか?」
「そりゃあ、しますよ。 リムさんには色々と助けられましたから、倒れたりされたら困っちゃいます」
「そ、そうですか」
「それで、今日はこの子の冒険者登録に来たんですけどお願いしていいですか?」
「え? お、女の子、ですか?」
「……ん、ノアルは女」
獣人って事には驚かないんだな?
ギルド職員だし、見慣れてるのかな?
「……ショーマさん、この子は?」
「昨日、ちらっと話した黒猫がこの子だったんです。 今日の朝、獣人だって事に気付いて、戦えるみたいなのでしばらく一緒のパーティーを組もうかと思ってます」
「そう、ですか……」
「リムさん?」
「あ、なんでもないですよ! 冒険者登録ですね? えーっとノアルさんで大丈夫ですか?」
「……大丈夫」
「分かりました。 それじゃあ、冒険者登録する上で色々と質問させてもらいますね」
ノアルは僕も聞かれたような事を聞かれて問題は無かったようで、すんなりギルドカードを発行してもらえた。
「これがノアルさんのギルドカードになります。 身分証にもなるので大切に保管しておいてください。 それともし、失くしてしまうと再発行料がかかってしまうので注意してください」
「……分かった」
「あ、リムさん? パーティー登録ってどこで出来ますか?」
「ここで出来ますよ。 すぐ登録しちゃいますか?」
「お願いします」
「じゃあ、軽くパーティーについて説明しちゃいますね。 パーティーは冒険者同士で協力して依頼に当たる人達のことで、上限は5人までです。 パーティーランクはパーティー内の個人ランクを平均したランクになるので、ショーマさんとノアルさんのランクはそれぞれ青と白なのでパーティーランクは緑となります。 なのでパーティーで受けられる依頼は一つ上の青までとなります」
「なるほど、分かりやすい説明ありがとうございます」
「いえいえ。 そ、それで、2人でのパーティー登録という事ですよね……?」
「はい、それでお願いします」
「……分かりました」
やっぱり、リムさんの様子がおかしい気がする……
無理してるんじゃないかな?
「リムさん本当に大丈夫ですか? 体がしんどいなら休むべきですよ」
「い、いえ大丈夫ですから! 体はいたって健康です! ただ……」
「ただ?」
「と、とにかく! 私は大丈夫ですから! 気にしないでいいです!」
「そ、そうですか。 とりあえず今日はありがとうございました。 これから依頼受けてきますね」
「あ、はい! お気をつけて!」
本人は大丈夫だと言ってるし、あんまりしつこくするのもどうかと思うので、これ以上聞くのはやめておこう。
戻ってきた時に、まだ様子がおかしかったら回復魔法とか使ってもいいかもな。
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