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神聖デメテール国編
第29話 あなたの幸せを願う
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蘇生する腐敗竜は一片の塵も残さず、その姿を消した。
魔剣の最大解放という必殺の一撃が超高速の再生能力を上回った結果だ。
その威力は半径30メートル、深さ24キロという大穴を開けた。
そんな大穴を開けた男は現在――自分のあけた穴に向かって落下中である。
「ふぅ~……勝ったな」
落下中であっても能天気なのはさすがであった。
と、そこに飛来する影が一つ現れる。
「――全く、飛び上がるなら着地方法も考えろ」
その影――タマコはタローの手を掴む。
「お、サンクス」
タマコに連れられそのまま地面に着地する。
辺りに壁はなくなり更地のようになっているが、蘇生する腐敗竜が居ないのを確認するとひとまず安心する。
「倒したか……さすがは主殿じゃな♪」
「なんとかなった――けどもう少し早く来てほしかったな」
タローが苦言を申すとタマコもため息つきながら「やれやれ」と手を広げた
「少々手こずってな。こっちもこっちで大変だったのじゃよ」
何にせよ倒したからよいではないか、と話はすぐに終わった。
なぜなら二人にはまだ、最後の戦いが残っているのだから。
「さて……では行くか」
「……りょ」
二人はカイエンのいる場所へ歩き出す。
***
君を失った時から、よく同じ夢を見るんだ。
君が私に気持ちを伝えてくれた、あの日のことを――
『わたくしはカイエン様をお慕いしております』
私の中にずっと残っている言葉。
君が私に伝えてくれた言葉。
神に仕える私が、色恋とは……。
そう思ったが、不思議と嫌ではなかった。
『私も……君を……』
けれど教会に身を置く私はそのようなことに慣れていなかった。
なんだか恥ずかしくて、その先は言えなかった。
そんな私を、君はただ笑ってくれた。
この幸せが、関係が、規律違反というのはわかっていた。
だが、主は許してくれると思っていた。
私たちは共に慕っている。
主はきっと認めてくださると。
――そう思っていた――
『シスター・マーサ。お前がカイエンを謀ったということで良いのだな?』
私は耳を疑った。
なぜ全てがマーサ一人の責任になっているのか。
私は驚いて声も出なかった。
誰かが密告をしたのか分からないが、私たちの関係はバレていた。
そして、なぜかその責任はマーサ一人のものとなっていたのだ。
『シスター・マーサ。お前を断罪する!』
待ってくれ!
彼女は悪くないのだ。
裁くというのなら、私も一緒に裁いてくれ!
私は声を上げようと前に出ようとした。
その一瞬、私はマーサと目が合った。
小さな声だったが、私にはそれが不思議とはっきり聞こえた。
『――愛しています』
マーサは笑っていた。
私の頬をつたう熱い雫が地面で弾ける。
私の目の前で、君は命を落とした。
何度も命を絶とうとした。
その度に君の言葉が頭をよぎり、それを止めた。
マーサ。
君にもう一度会いたいんだ。
少しだけでもいい。
ほんの数分、数秒でもいい
私は君に
――伝えたいのだ――
***
二人は口を出さず、手も出さなかった。
突風により舞い上がった多量の砂、石。
それらからマーサを守るように覆いかぶさる姿勢のカイエン。
背には打撲痕、石の破片がいくつも突き刺さっていた。
腹部も岩で抉れ出血がひどかった。
「……マーサ」
心臓の鼓動は動くのをやめようとしている。
その中でカイエンは愛する人の名前を呼んだ。
「もう一度君に――」
カイエンが意識を手放そうとした時だった。
突然、マーサを復活させるための魔方陣が光りだす。
その光は段々明るさを増していった。
「タマコ……これって」
「あぁ……奇跡じゃ」
光はマーサの遺体に囲むように集まった。
頭蓋骨、背骨、肩甲骨、肋骨、腕、足と人の形を成していく。
最後に一層強く光が強まった。
光が止むとそこにいたのは――美しい女性だった。
「あれって、リッチってやつなのか?」タローが問う。
「間違いなく人間ではない。気配はモンスターのそれじゃ」タマコがその問いに答える。
その女性――マーサは倒れるカイエンの前に跪くと、その頭を膝に乗せた。
「――カイエン様」
マーサが名前を呼ぶと、先ほどまで死にかけていたカイエンの意識が少しだけ戻った。
「……マーサ」
カイエンも彼女の名を呼ぶと、涙を流し共に抱きしめあう。
「マーサ……君に伝えたかったんだ」
意識は戻ったが、もう命は着きかけていた。
カイエンは最後の力で、手で彼女の頬を撫でる。
視界がぼやけてマーサの顔も見えなくなり、声も小さくなる。
だがその一言だけは、不思議とはっきり聞こえた。
「私も君を……愛しているよ……――」
顔に本物の笑みを浮かべ、言葉を伝えた。
マーサの頬にあてていた手が、力なく落ちていく。
それがカイエンの最期であった。
***
カイエンの最期を見届けた二人。
二人はその後も手を出そうとはしなかった。
リッチは自我と記憶を引き継ぐだけで、人を襲う残虐さは他のモンスターと変わらない。
にもかかわらず、マーサはリッチになったはずなのに、カイエンを愛おしそうに抱きしめ襲う気配が全くなかった。
それが、何よりの証拠であった。
彼女が――マーサが理性ももった完全なリッチとして蘇生した証拠――
成功確率0.3%
カイエンの愛ゆえなのか、神の気まぐれなのかはわからない。
けれど確かにカイエンは、奇跡を起こしたのだ。
二人が無言で見つめる中、マーサがこちらに視線を向け深々と頭を下げた。
「――ごめんなさい。本当にご迷惑をおかけしました」
「驚いたな……本当に理性を保っていられるのか?」
タマコが尋ねるとマーサは頷く。
「私は死んだ後も、ずっと彼のことが気になっていました」
マーサはカイエンの遺体を抱きしめる。
「肉体を失おうと、魂だけの存在になっても彼を見守り続けました――彼に幸せになってほしかったから」
ただ、彼に幸せになってほしかった。
だから全ての罪を背負った。
けれど、そのせいで彼は自分の手を汚した。
その光景はマーサもショックだったという。
誰でもいいから、彼を止めて欲しかった。
もうこれ以上、自分のために手を汚さないように
「彼をを止めてくれて、本当にありがとうございました」
マーサは涙を流し、二人に感謝をした。
「最後に一つだけ、私のわがままを聴いてくれませんか」
「……なんだ?」
タマコが訊くとマーサは空を見上げながら答えた。
「送ってくださいませんか。私の――愛する人と一緒に」
マーサは現世にとどまるつもりは無かった。
きっとカイエンが生きていたとしても、一緒に罪を償ったであろう。
ただ一緒に、愛する人と共にいたいのだ。
「わかった。その願い私が叶えよう」
そう言うとタマコは魔方陣に手を入れる。
取り出したのはいつもの峰の部分が弦になっている刀。
もう一つは、黒いバイオリンだった。
手慣れた様子でバイオリンを持つと、音を奏で始める。
美しい音色が 墓地へと 響き渡る。
聴いていてとても心地よい。
いつまでも聞いていられそうなその曲。
すると、不思議な光景が目に入る。
現在は深夜。
日が昇るのもまだ先のはず。
だが、空から一筋の光が差し込んでいた。
光は一直線にカイエンとマーサを照らす。
まるで彼女たちを祝福するかのように……
「安らかに眠れ」
曲が終盤に差し掛かるとマーサとカイエンの体が次第に消えていく。
痛みはなかった。
それがこの曲の能力であるから。
身体が消える寸前、マーサは二人を見つめた。
タローとタマコにそれぞれ笑顔を向け、最期に言葉を残した。
――ありがとう――
その笑顔は、光の中でも輝いて見えた。
カイエンとマーサがそこから消えると、天からの光も消えていった。
タローとタマコは二人が消えた後も、しばらく空を見上げた。
死が二人を引き裂いても、決して変わらなかった二人の愛。
そんな二人にささげた曲の名は
天使祝曲
相手に一切の苦痛を与えずに天へと還す曲。
――幸せを願い、天へと送る曲――
魔剣の最大解放という必殺の一撃が超高速の再生能力を上回った結果だ。
その威力は半径30メートル、深さ24キロという大穴を開けた。
そんな大穴を開けた男は現在――自分のあけた穴に向かって落下中である。
「ふぅ~……勝ったな」
落下中であっても能天気なのはさすがであった。
と、そこに飛来する影が一つ現れる。
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その影――タマコはタローの手を掴む。
「お、サンクス」
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「少々手こずってな。こっちもこっちで大変だったのじゃよ」
何にせよ倒したからよいではないか、と話はすぐに終わった。
なぜなら二人にはまだ、最後の戦いが残っているのだから。
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「……りょ」
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君が私に気持ちを伝えてくれた、あの日のことを――
『わたくしはカイエン様をお慕いしております』
私の中にずっと残っている言葉。
君が私に伝えてくれた言葉。
神に仕える私が、色恋とは……。
そう思ったが、不思議と嫌ではなかった。
『私も……君を……』
けれど教会に身を置く私はそのようなことに慣れていなかった。
なんだか恥ずかしくて、その先は言えなかった。
そんな私を、君はただ笑ってくれた。
この幸せが、関係が、規律違反というのはわかっていた。
だが、主は許してくれると思っていた。
私たちは共に慕っている。
主はきっと認めてくださると。
――そう思っていた――
『シスター・マーサ。お前がカイエンを謀ったということで良いのだな?』
私は耳を疑った。
なぜ全てがマーサ一人の責任になっているのか。
私は驚いて声も出なかった。
誰かが密告をしたのか分からないが、私たちの関係はバレていた。
そして、なぜかその責任はマーサ一人のものとなっていたのだ。
『シスター・マーサ。お前を断罪する!』
待ってくれ!
彼女は悪くないのだ。
裁くというのなら、私も一緒に裁いてくれ!
私は声を上げようと前に出ようとした。
その一瞬、私はマーサと目が合った。
小さな声だったが、私にはそれが不思議とはっきり聞こえた。
『――愛しています』
マーサは笑っていた。
私の頬をつたう熱い雫が地面で弾ける。
私の目の前で、君は命を落とした。
何度も命を絶とうとした。
その度に君の言葉が頭をよぎり、それを止めた。
マーサ。
君にもう一度会いたいんだ。
少しだけでもいい。
ほんの数分、数秒でもいい
私は君に
――伝えたいのだ――
***
二人は口を出さず、手も出さなかった。
突風により舞い上がった多量の砂、石。
それらからマーサを守るように覆いかぶさる姿勢のカイエン。
背には打撲痕、石の破片がいくつも突き刺さっていた。
腹部も岩で抉れ出血がひどかった。
「……マーサ」
心臓の鼓動は動くのをやめようとしている。
その中でカイエンは愛する人の名前を呼んだ。
「もう一度君に――」
カイエンが意識を手放そうとした時だった。
突然、マーサを復活させるための魔方陣が光りだす。
その光は段々明るさを増していった。
「タマコ……これって」
「あぁ……奇跡じゃ」
光はマーサの遺体に囲むように集まった。
頭蓋骨、背骨、肩甲骨、肋骨、腕、足と人の形を成していく。
最後に一層強く光が強まった。
光が止むとそこにいたのは――美しい女性だった。
「あれって、リッチってやつなのか?」タローが問う。
「間違いなく人間ではない。気配はモンスターのそれじゃ」タマコがその問いに答える。
その女性――マーサは倒れるカイエンの前に跪くと、その頭を膝に乗せた。
「――カイエン様」
マーサが名前を呼ぶと、先ほどまで死にかけていたカイエンの意識が少しだけ戻った。
「……マーサ」
カイエンも彼女の名を呼ぶと、涙を流し共に抱きしめあう。
「マーサ……君に伝えたかったんだ」
意識は戻ったが、もう命は着きかけていた。
カイエンは最後の力で、手で彼女の頬を撫でる。
視界がぼやけてマーサの顔も見えなくなり、声も小さくなる。
だがその一言だけは、不思議とはっきり聞こえた。
「私も君を……愛しているよ……――」
顔に本物の笑みを浮かべ、言葉を伝えた。
マーサの頬にあてていた手が、力なく落ちていく。
それがカイエンの最期であった。
***
カイエンの最期を見届けた二人。
二人はその後も手を出そうとはしなかった。
リッチは自我と記憶を引き継ぐだけで、人を襲う残虐さは他のモンスターと変わらない。
にもかかわらず、マーサはリッチになったはずなのに、カイエンを愛おしそうに抱きしめ襲う気配が全くなかった。
それが、何よりの証拠であった。
彼女が――マーサが理性ももった完全なリッチとして蘇生した証拠――
成功確率0.3%
カイエンの愛ゆえなのか、神の気まぐれなのかはわからない。
けれど確かにカイエンは、奇跡を起こしたのだ。
二人が無言で見つめる中、マーサがこちらに視線を向け深々と頭を下げた。
「――ごめんなさい。本当にご迷惑をおかけしました」
「驚いたな……本当に理性を保っていられるのか?」
タマコが尋ねるとマーサは頷く。
「私は死んだ後も、ずっと彼のことが気になっていました」
マーサはカイエンの遺体を抱きしめる。
「肉体を失おうと、魂だけの存在になっても彼を見守り続けました――彼に幸せになってほしかったから」
ただ、彼に幸せになってほしかった。
だから全ての罪を背負った。
けれど、そのせいで彼は自分の手を汚した。
その光景はマーサもショックだったという。
誰でもいいから、彼を止めて欲しかった。
もうこれ以上、自分のために手を汚さないように
「彼をを止めてくれて、本当にありがとうございました」
マーサは涙を流し、二人に感謝をした。
「最後に一つだけ、私のわがままを聴いてくれませんか」
「……なんだ?」
タマコが訊くとマーサは空を見上げながら答えた。
「送ってくださいませんか。私の――愛する人と一緒に」
マーサは現世にとどまるつもりは無かった。
きっとカイエンが生きていたとしても、一緒に罪を償ったであろう。
ただ一緒に、愛する人と共にいたいのだ。
「わかった。その願い私が叶えよう」
そう言うとタマコは魔方陣に手を入れる。
取り出したのはいつもの峰の部分が弦になっている刀。
もう一つは、黒いバイオリンだった。
手慣れた様子でバイオリンを持つと、音を奏で始める。
美しい音色が 墓地へと 響き渡る。
聴いていてとても心地よい。
いつまでも聞いていられそうなその曲。
すると、不思議な光景が目に入る。
現在は深夜。
日が昇るのもまだ先のはず。
だが、空から一筋の光が差し込んでいた。
光は一直線にカイエンとマーサを照らす。
まるで彼女たちを祝福するかのように……
「安らかに眠れ」
曲が終盤に差し掛かるとマーサとカイエンの体が次第に消えていく。
痛みはなかった。
それがこの曲の能力であるから。
身体が消える寸前、マーサは二人を見つめた。
タローとタマコにそれぞれ笑顔を向け、最期に言葉を残した。
――ありがとう――
その笑顔は、光の中でも輝いて見えた。
カイエンとマーサがそこから消えると、天からの光も消えていった。
タローとタマコは二人が消えた後も、しばらく空を見上げた。
死が二人を引き裂いても、決して変わらなかった二人の愛。
そんな二人にささげた曲の名は
天使祝曲
相手に一切の苦痛を与えずに天へと還す曲。
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