88 / 92
六月
Mission12 bloody past 4
しおりを挟む
「あば……ッ」
気付くと彼らの目の前まで駆け出して、右の拳を放っていた。
拳は取り巻きの一人の頬を打ち付け、彼は後ろにあるハードルの規則正しい列へと突っ込んだ。
「テメエ……!」
「やりやがったな、東条ッ!」
鉄パイプを持った一人が早速それを振り下ろそうとかかってきた。
仲間がやられたことに対して激昂しているのだろう。
「ぅぐぅ……!?」
鈍器を手にして強くなった気でいたらしい。
振り上げた際にガラ空きになった腹に三日月蹴りを叩き込む。
その身躯は近くの壁に叩き付けられ、手からパイプを放す。
「…………」
ゆっくりと木刀を手にした取り巻きに近付く。
すると彼はまるで俺を気味の悪いものでも見るかの如く表情を浮かべ、その切っ先を向ける。
「く、来るんじゃねえ……!」
先端を向けてそう近寄らない様にしようとする。
けれど俺が彼らの制止を聞いてやる筋合いは一つもありはしない。
何故なら向こうが先にその約束を反故にしたのだから。
その顔面に手を伸ばし、潰さんばかりに掴む。
「べぶァっ!」
その状態でちょうど近くにあった壁に後頭部を打ち付ける。
彼はその場で地面に倒れながら頭の後ろを押さえて転げ回り始める。
そんな少年の腹に勢いよくつま先での蹴りを叩き込むと更に苦しそうにし出す。
「な、なーにそんなに怒ってんだよ……」
「そーそー……傷付けるフリをしただけじゃねーか……東条クン」
先ほど見せた害意はまるで冗談だとでも言う様な笑いを顔に貼り付けて、山下と取り巻きの一人が俺に近寄ってくる。
「悪かったよ、仲直りしようぜ。な?」
そう言って手を差し出してくる。
それに身構えていた俺は、その警戒を解いた──
「──なんて言うワケねえだろがッ!」
「死ねェ!」
──瞬間に背後に隠していたナイフで切り掛かってきた。
本来ならば避けられない和平の申し入れからの攻撃だ。
しかし俺は得物を持つ二人の手首を、自分の身体に当たる前に掴んだ。
「っ!?」
不可避の騙し討ちをなんで受け止めることができたか。
それは俺が彼らの言葉の一つひとつを信用していないからである。
故に二人の攻撃を受け止められた。
「ぎゃああっ……!」
「痛てぇ!?」
掴んだ手首にありったけの力を込めて、握り締める。
それに彼らは苦痛を顔に浮かべ、思わずナイフを手放す。
武器を失った二人の腕を引っ張り、地面にその身体を叩き付ける。
「ぐあッ」
「ぁぐ……っ」
背を打ち、痛みに顔を顰める二人。
そんな彼らの腹を踏み付けると顔中から脂汗を滲み出させながら苦悶する。
「へっ……くたばれェ!」
突如視界が大きく揺れた。まるで神が世界を左右に揺さぶっている様だ。
それと同時に頭頂部に走った鈍い痛みを感じる。
くるりと後ろを振り向いてみる。
「じ、冗談だろ……」
そこには先ほど三日月蹴りを叩き込んでやった少年が鉄パイプを手に立っていた。
俺が殴られてすぐに倒れないことに驚愕しているのだろう。
仰天のあまり動くことを忘れている彼の面を裏拳で打つ。
「へぶァっ!?」
これは威力はパンチに比べると威力は劣るが顔面を叩けば脳を揺らして気絶させることができる。
彼はその場に倒れて意識を手放した。
「な……なんだよっ、この化け物……ッ!」
背後で一人の少年が恐怖で身体を震わせてそう言った。
山下だ。彼は両目から涙を流し、俺から逃げようとしている。
──次のターゲットはあいつだ。
この場から一人逃げ出そうとしている彼へとゆらりと接近していく。
彼は逃げようとはしているものの腰が抜けているらしく、立てない。
「や、やめろ……ッ!来るんじゃねぇ!」
立てない彼はその場で足をじたばたとさせて、なんとか俺との距離を離そうとする。
けれど足をばたつかせてもただ虚しく空を蹴るだけで逃げることはできなかった。
「やめろッ!やめ──」
精一杯懇願する。接近してこない様に。
しかしそんな彼の願いを聞き入れない代わりに顔面に拳を叩き付けた。
ゴリ、と鈍いなにかが壊れる音が響いた。恐らく鼻の折れた音だ。
「やめッ──お、れが……悪か……っ……」
鼻が折れて相当な痛みが走っているにも関わらず彼は謝罪の言葉を紡ごうとする。
けれど俺は関係なしに山下に馬乗りになるとその面に拳骨を喰らわした。
「へぶっ……や、め……でく……っ」
殴られている時も遠慮なく顔面への殴打を止める様に言ってくる。
それでもありったけの力で殴り続けたので彼の人中が切れて血が湧出してきた。
俺の拳は彼を殴る度に湧き出た鮮血によって赤く染まっていく。
「…………」
ある程度殴ると彼は意識を手放した。
関係ない。俺は殴り続けた。
そんな作業がしばらく続いて、手に鈍い痛みを感じて殴ることを止めた。
手の甲を見てみると擦り切れ、出血していたのだ。当然だろう。力の限り山下の顔面を打ち付けていたのだから。
彼の血と俺の血が拳で混ざり合って、生臭い匂いを放つ。
──けれど関係ない。
再び殴ろうと拳を振り上げると突然視界がぐらりと歪んだ。
先ほど鉄パイプで殴られた衝撃が今脳に到達したのだろう。
これ以上殴れないな、と薄れゆく意識の中で思う。
──その時、偶然置いてあるスポーツミラーに映った自分の顔が目に入った。
その顔は……悪魔の如く笑みを浮かべていた。
そして保てなくなった意識を手放し、そこいらに血の散った惨憺たる空間の中に倒れる。
「大丈夫か!なにがあっ──」
突然倉庫の扉が乱暴に開かれる。
開いたのはジャージに身を包んだ体育教師だ。
そして彼は開けた瞬間に視界に映る異常な光景に、後ろに倒れて尻を地面に打ち付けた。
「な、なんだ……これは……!?」
「どうしました──……」
新たに教師が二、三人駆け込んでくるが全員がその血塗れた空気に驚きを隠せずにいた。
しかし両手を縛られた鶫を見て、
「と……東条さん……一体なにが……」
教師は説明を求める。
鶫は震えながらもこの狂った状況の説明をしようとするが、
「そんなことより……た、担架っ!担架だ!運ぶぞ!」
怪我人をすぐに処置することが重要だと考えた別の教師はそう叫ぶ。
そうして血に染まった俺と山下、そしてその取り巻きたちは運び出された。
気付くと彼らの目の前まで駆け出して、右の拳を放っていた。
拳は取り巻きの一人の頬を打ち付け、彼は後ろにあるハードルの規則正しい列へと突っ込んだ。
「テメエ……!」
「やりやがったな、東条ッ!」
鉄パイプを持った一人が早速それを振り下ろそうとかかってきた。
仲間がやられたことに対して激昂しているのだろう。
「ぅぐぅ……!?」
鈍器を手にして強くなった気でいたらしい。
振り上げた際にガラ空きになった腹に三日月蹴りを叩き込む。
その身躯は近くの壁に叩き付けられ、手からパイプを放す。
「…………」
ゆっくりと木刀を手にした取り巻きに近付く。
すると彼はまるで俺を気味の悪いものでも見るかの如く表情を浮かべ、その切っ先を向ける。
「く、来るんじゃねえ……!」
先端を向けてそう近寄らない様にしようとする。
けれど俺が彼らの制止を聞いてやる筋合いは一つもありはしない。
何故なら向こうが先にその約束を反故にしたのだから。
その顔面に手を伸ばし、潰さんばかりに掴む。
「べぶァっ!」
その状態でちょうど近くにあった壁に後頭部を打ち付ける。
彼はその場で地面に倒れながら頭の後ろを押さえて転げ回り始める。
そんな少年の腹に勢いよくつま先での蹴りを叩き込むと更に苦しそうにし出す。
「な、なーにそんなに怒ってんだよ……」
「そーそー……傷付けるフリをしただけじゃねーか……東条クン」
先ほど見せた害意はまるで冗談だとでも言う様な笑いを顔に貼り付けて、山下と取り巻きの一人が俺に近寄ってくる。
「悪かったよ、仲直りしようぜ。な?」
そう言って手を差し出してくる。
それに身構えていた俺は、その警戒を解いた──
「──なんて言うワケねえだろがッ!」
「死ねェ!」
──瞬間に背後に隠していたナイフで切り掛かってきた。
本来ならば避けられない和平の申し入れからの攻撃だ。
しかし俺は得物を持つ二人の手首を、自分の身体に当たる前に掴んだ。
「っ!?」
不可避の騙し討ちをなんで受け止めることができたか。
それは俺が彼らの言葉の一つひとつを信用していないからである。
故に二人の攻撃を受け止められた。
「ぎゃああっ……!」
「痛てぇ!?」
掴んだ手首にありったけの力を込めて、握り締める。
それに彼らは苦痛を顔に浮かべ、思わずナイフを手放す。
武器を失った二人の腕を引っ張り、地面にその身体を叩き付ける。
「ぐあッ」
「ぁぐ……っ」
背を打ち、痛みに顔を顰める二人。
そんな彼らの腹を踏み付けると顔中から脂汗を滲み出させながら苦悶する。
「へっ……くたばれェ!」
突如視界が大きく揺れた。まるで神が世界を左右に揺さぶっている様だ。
それと同時に頭頂部に走った鈍い痛みを感じる。
くるりと後ろを振り向いてみる。
「じ、冗談だろ……」
そこには先ほど三日月蹴りを叩き込んでやった少年が鉄パイプを手に立っていた。
俺が殴られてすぐに倒れないことに驚愕しているのだろう。
仰天のあまり動くことを忘れている彼の面を裏拳で打つ。
「へぶァっ!?」
これは威力はパンチに比べると威力は劣るが顔面を叩けば脳を揺らして気絶させることができる。
彼はその場に倒れて意識を手放した。
「な……なんだよっ、この化け物……ッ!」
背後で一人の少年が恐怖で身体を震わせてそう言った。
山下だ。彼は両目から涙を流し、俺から逃げようとしている。
──次のターゲットはあいつだ。
この場から一人逃げ出そうとしている彼へとゆらりと接近していく。
彼は逃げようとはしているものの腰が抜けているらしく、立てない。
「や、やめろ……ッ!来るんじゃねぇ!」
立てない彼はその場で足をじたばたとさせて、なんとか俺との距離を離そうとする。
けれど足をばたつかせてもただ虚しく空を蹴るだけで逃げることはできなかった。
「やめろッ!やめ──」
精一杯懇願する。接近してこない様に。
しかしそんな彼の願いを聞き入れない代わりに顔面に拳を叩き付けた。
ゴリ、と鈍いなにかが壊れる音が響いた。恐らく鼻の折れた音だ。
「やめッ──お、れが……悪か……っ……」
鼻が折れて相当な痛みが走っているにも関わらず彼は謝罪の言葉を紡ごうとする。
けれど俺は関係なしに山下に馬乗りになるとその面に拳骨を喰らわした。
「へぶっ……や、め……でく……っ」
殴られている時も遠慮なく顔面への殴打を止める様に言ってくる。
それでもありったけの力で殴り続けたので彼の人中が切れて血が湧出してきた。
俺の拳は彼を殴る度に湧き出た鮮血によって赤く染まっていく。
「…………」
ある程度殴ると彼は意識を手放した。
関係ない。俺は殴り続けた。
そんな作業がしばらく続いて、手に鈍い痛みを感じて殴ることを止めた。
手の甲を見てみると擦り切れ、出血していたのだ。当然だろう。力の限り山下の顔面を打ち付けていたのだから。
彼の血と俺の血が拳で混ざり合って、生臭い匂いを放つ。
──けれど関係ない。
再び殴ろうと拳を振り上げると突然視界がぐらりと歪んだ。
先ほど鉄パイプで殴られた衝撃が今脳に到達したのだろう。
これ以上殴れないな、と薄れゆく意識の中で思う。
──その時、偶然置いてあるスポーツミラーに映った自分の顔が目に入った。
その顔は……悪魔の如く笑みを浮かべていた。
そして保てなくなった意識を手放し、そこいらに血の散った惨憺たる空間の中に倒れる。
「大丈夫か!なにがあっ──」
突然倉庫の扉が乱暴に開かれる。
開いたのはジャージに身を包んだ体育教師だ。
そして彼は開けた瞬間に視界に映る異常な光景に、後ろに倒れて尻を地面に打ち付けた。
「な、なんだ……これは……!?」
「どうしました──……」
新たに教師が二、三人駆け込んでくるが全員がその血塗れた空気に驚きを隠せずにいた。
しかし両手を縛られた鶫を見て、
「と……東条さん……一体なにが……」
教師は説明を求める。
鶫は震えながらもこの狂った状況の説明をしようとするが、
「そんなことより……た、担架っ!担架だ!運ぶぞ!」
怪我人をすぐに処置することが重要だと考えた別の教師はそう叫ぶ。
そうして血に染まった俺と山下、そしてその取り巻きたちは運び出された。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】
一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。
しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。
ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。
以前投稿した短編
【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて
の連載版です。
連載するにあたり、短編は削除しました。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
お騒がせ銀河婦警セラとミーチャ♡百合の華咲く捜査線
YHQ337IC
SF
―絶対正義を振りかざす者は己の窮地など夢想だにしないか、敢えて無視することでゆるぎなく力を行使するのであろう。
それは、信仰と呼び換えてもいい。だから、イオナ・フローレンスは人を殺すことにした。
超長距離移民船団に悪役宣教師令嬢が爆誕した。彼女は己の正義を実行すべく移民政策の破壊を企てる。巻き添えも厭わない大胆不敵な女刑事セラは狂信的テロ教団を追う。
十万トン級の航空戦艦を使役する女捜査官たちの事件簿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる