26 / 92
濫觴の四月[April of Beginning]
Mission26 神速の刃
しおりを挟む
速水沙々はマチェットを片手に俺たちへと迫ってくる。
その速度はとても人間とは思えない。
「速い……!」
「ホラホラ、どこ見てンだっ。オレはこっちだぜっ!」
彼女の移動速度を例えるならば自動車やバイクだろう。
ただの人間では到底不可能な速度だ。
彼女は俺たち2人を囲む様にして疾走し、翻弄してくる。
森さんは狙いを定めると引き金を引いた。
「オラ、外してンじゃねえよ!」
しかし銃弾は駐車場の看板に被弾し、穴を1つ穿っただけだった。
彼女の移動速度は下手をすれば車やバイク以上だ。
とても捉えきれるものではない。
「……アイドルやってる人間の身体能力じゃないな……」
「うん……あいどる?ってなんだかはよく判らないけど人間じゃまず不可能な身体能力だよ……」
「ああ。オレはただの人間じゃねえからな」
彼女は疾走を止め、勢いよく俺にマチェットを振り下ろす。
脇差で受け止めたが疾走によって勢いのついたその刃は非常に重い。
「っ……!」
「──オレは、サイボーグだ。戦闘用のな」
「サイボーグだって……!?」
まさか実在するなんて思いもしなかった。
確かに彼女の高速移動は生身の人間ができる様な業ではない。
〈オイオイ、サイボーグアイドルだって……!?……いいじゃねえか〉
「ちょっと直巳は黙って!」
緊張感のない彼のセリフに俺は怒りを孕んだ声でそう言った。
「……確かにそのジャンルはなかったな。今度からそれでいくか」
「……マジで?」
「冗談だよ」
敵だがジョークを飛ばすとは思わなかった。
……意外とノリがいい?
俺はマチェットを受け止めた状態で押し切らずにあえて一歩退いた。
「!」
いきなり退いたので速水沙々はバランスを崩す。
俺はその隙に彼女の脚を払った。
女子だから殴れない蹴れないなどと言っている場合ではない。
俺は地面に前から倒れた彼女の手首を掴む。
(うわ……細い手首……)
──って、言ってる場合じゃない。
俺は懐中から手錠を取り出して右手首に嵌める。
しかし──
「オラァっ!」
「っ!」
彼女は両手首を掴む俺の手を無理やり離させると地面に落ちた再びマチェットを握る。
凄まじい力だ。彼女の膂力もサイボーグ化の結果なのだろうか。
俺は彼女から距離をとって脇差を構える。
「勝ったつもりになってたか?残念だったな」
「……大人しく捕まってくれればいいのにとは思ってたけどね」
「そいつぁ無理だな。大人しく捕まるほどザコくねえよ」
彼女は左手に持つマチェットを右手首へと振った。
──正確には右手首に嵌められた手錠に対して、だ。
バキリという音と共に手錠が地面に落ちる。
落ちた手錠を見てみるとマチェットで斬られた跡が残っている。
どうやらあのマチェットも俺の脇差やレイの刀と同様に鉄を斬れるらしい。
〈冗談はそろそろ抜きにして……〉
直巳はそう言った。
冗談を抜くタイミングが遅くはないだろうか。
〈──確かに俺はファンだ。CDもグッズも全て買い揃えた……だが、彼女がアイドルの仮面を被ったテロリストだ。遠慮なくやれ〉
「勿論」
〈……そんでもって捕まえたらそのまま帰って来てくれ。色紙にサインを書いてもらう〉
「…………赤城くん?」
清楚な文学少女であり、常に穏やかな森さんがそう氷点下の声で言った。
流石に森さんも怒るだろう。辺りの温度が2、3度下がった様に感じた。
その冷ややかな声を聞いて「判った判った」と言った。
〈なんかアドバイスが欲しかったら教えてくれよ。千秋チャンほどじゃねえけどアドバイスすっから〉
「判った」
直巳は基本的にふざけてはいるがやる時はやる男だ。
まともなアドバイスをくれることを祈る。
「話は終わったか?そんじゃ、いかせてもらうぜっ!」
速水沙々は俺へとマチェットを振るう。
(軌道はなんとなく読める様になってきた……!)
脇差で受け止めることも避けることもある程度はできるだろう。
俺は脇差を出して受け止めようと思ったが──
ニヤッ
「!……っ?」
彼女が口元を緩ませ、笑ったのが見えた。
瞬間マチェットの軌道が俺から森さんへと変わる。
「え──」
森さんの瞳は自身の懐へと滑り込んでいる殺意の刃を捉えられていない。
あれだけ速ければ当然だろう。
俺はこのままではまずいと思い、自身の持つ脇差で速水沙々へと刺突する。
「!……っぶね……」
切っ先が彼女の胸に当たる前に彼女は咄嗟にマチェットの側面でそれを受け止める。
受け止めた際にそう呟いていたことから彼女もギリギリ俺の攻撃を防げたのだろう。
「……やるじゃねえか!けど、残念だったな!」
(オレの胸を……しかも心臓を狙ってた。未熟な戦闘員っぽいけど一撃で殺せる箇所を狙うなんてな……。草食系っぽいカオしてンのにゾッとするヤツだ……)
「これで仕留めてやるよッ!」
彼女はそう言うとパーカーのポケットからなにかを取り出した。
──細長い筒状で掌ほどの大きさ、その筒の外観は黒く塗装されている。
手榴弾だ。彼女はそのピンを引き抜くと俺たちに向けて投げる。
「ッ!」
手榴弾の威力は知らないがなんとなく高威力なものではあると判っていた俺は身構える。
それと同時に手榴弾が炸裂──せずにその筒からは白い煙が噴き出す。
「……煙?」
「気を付けて……来るよ」
森さんはその煙の中で銃を構えたままそう冷静に言った。
彼女は俺に背を向ける様な形で銃を構えたまま180度を見回している。
凄まじい濃度の白煙だ。自分の足元さえもそれに遮られて全く見えない。
けれどそんな煙の中で静かになにかが動く気配があった。それも高速で。
(さっきから俺たちの周りを動く気配がある……速水沙々だ)
俺たちの視界を奪ってから確実に殺すつもりなのだろう。
しかしこの白煙の中でも動けるとはやはり人間業ではない。
〈白くてなんも見えねぇな……〉
「ああ……そのせいでどこから攻めてくるか判らない……」
〈ちょっと待ってろ。どうにかすっから〉
直巳はそう言った。
どうにか、だって?ヘリで俺たちを支援している彼にどうにかできるものだろうか。
しかし彼は『どうにか』できないことに対して『する』とは言わないだろう。
「待っててって……どうするつもりなんだろう?」
「さぁ……?でも──」
言いかけて、それは遮られた。
突然俺の目の前に速水沙々が現れたからだ。
彼女は現れるや否や、俺に対して切りかかってきた。
「くっ……!」
すぐに反応できたおかげで脇差でそれを防げた。
彼女は飛び退いて再び煙の中に姿を隠す。
俺と森さんは背中合わせの状態でそれぞれ180度を見回す。
敵はいつ、どこから来るか判らない。
「直巳はやる時はやるさ。……普段はやる気なさそうだけど」
「……昔以上に互いに信頼してるね」
「……昔?」
そう問うたがそれさえも遮られた。
煙の中から現れた速水沙々が今度は森さんに切りかかってきたのだ。
森さんは構えていた拳銃を彼女に放つと彼女は銃弾をマチェットで弾いて煙に潜る。
「……とりあえず直巳がどうにかしてくれるまで耐え抜こう!」
「判った」
俺たちは互いに180度、合わせて360度を注意深く見回す。
そして目の前に速水沙々が現れたらその攻撃を受け止めたり、中断させたりして攻撃から身を守った。
「……やるなァ!ここまで生き延びられたヤツは久し振りだよ!」
速水沙々はそう煙の中で嬉しそうに叫ぶ。
確かにここまで生き延びられただけでも対テロ戦闘員になって間もない俺からしてみればありえないものだ。
俺1人で360度を見回せ、と言われていたら今頃死角から切られて死んでいただろう。
俺が生きているのは森さんと仲間のお陰だ。
彼女たちのためにも俺は死ぬわけにはいかない。
ある程度攻撃に耐えていると煙が自然と消えそうになる。
「追加の煙だぜっ!」
しかし彼女はそう言って手榴弾のピンを抜く。
そのせいで消えかけていた煙で再び視界全体が塞がれる。
「直巳……そろそろ来てくれ……!」
「キツくなってきたか?安心しろよ──苦しまずに殺してやっからよっ!」
速水沙々が煙から出て、切りかかってくる。
それを脇差で防ぎ、彼女は煙に潜る。
これをあと何サイクル繰り返すのか判らない。
ずっと繰り返していたらこちらが負けるだろう。
〈ンなこと、させるかよッ!〉
直巳がそう叫んだのに合わせてバタバタと上から音が聞こえる。
煙でなにも見えないがそれがヘリのローター音であると判った。
突然現れたヘリに俺たちと速水沙々は動きを止める。
〈遅くなった……!〉
「直巳っ!」
〈これからその煙をどうにかするっ!〉
彼がそう言うとローター音が近くなる。
それと同時に凄まじい風が煙を俺たちの周りから消し去る。
「チッ……まさかプロペラで風を発生させて払うなんてな……!」
〈そんじゃ、俺たちは上で待機してる。健闘を祈らせて貰うぜ〉
彼はそう言うと一気にヘリの高度を上げて、空中で静止する。
「さて、仕切り直しといこうか。もう煙も無駄だ」
「……フッ、いいぜ。正々堂々やるとするか!」
その速度はとても人間とは思えない。
「速い……!」
「ホラホラ、どこ見てンだっ。オレはこっちだぜっ!」
彼女の移動速度を例えるならば自動車やバイクだろう。
ただの人間では到底不可能な速度だ。
彼女は俺たち2人を囲む様にして疾走し、翻弄してくる。
森さんは狙いを定めると引き金を引いた。
「オラ、外してンじゃねえよ!」
しかし銃弾は駐車場の看板に被弾し、穴を1つ穿っただけだった。
彼女の移動速度は下手をすれば車やバイク以上だ。
とても捉えきれるものではない。
「……アイドルやってる人間の身体能力じゃないな……」
「うん……あいどる?ってなんだかはよく判らないけど人間じゃまず不可能な身体能力だよ……」
「ああ。オレはただの人間じゃねえからな」
彼女は疾走を止め、勢いよく俺にマチェットを振り下ろす。
脇差で受け止めたが疾走によって勢いのついたその刃は非常に重い。
「っ……!」
「──オレは、サイボーグだ。戦闘用のな」
「サイボーグだって……!?」
まさか実在するなんて思いもしなかった。
確かに彼女の高速移動は生身の人間ができる様な業ではない。
〈オイオイ、サイボーグアイドルだって……!?……いいじゃねえか〉
「ちょっと直巳は黙って!」
緊張感のない彼のセリフに俺は怒りを孕んだ声でそう言った。
「……確かにそのジャンルはなかったな。今度からそれでいくか」
「……マジで?」
「冗談だよ」
敵だがジョークを飛ばすとは思わなかった。
……意外とノリがいい?
俺はマチェットを受け止めた状態で押し切らずにあえて一歩退いた。
「!」
いきなり退いたので速水沙々はバランスを崩す。
俺はその隙に彼女の脚を払った。
女子だから殴れない蹴れないなどと言っている場合ではない。
俺は地面に前から倒れた彼女の手首を掴む。
(うわ……細い手首……)
──って、言ってる場合じゃない。
俺は懐中から手錠を取り出して右手首に嵌める。
しかし──
「オラァっ!」
「っ!」
彼女は両手首を掴む俺の手を無理やり離させると地面に落ちた再びマチェットを握る。
凄まじい力だ。彼女の膂力もサイボーグ化の結果なのだろうか。
俺は彼女から距離をとって脇差を構える。
「勝ったつもりになってたか?残念だったな」
「……大人しく捕まってくれればいいのにとは思ってたけどね」
「そいつぁ無理だな。大人しく捕まるほどザコくねえよ」
彼女は左手に持つマチェットを右手首へと振った。
──正確には右手首に嵌められた手錠に対して、だ。
バキリという音と共に手錠が地面に落ちる。
落ちた手錠を見てみるとマチェットで斬られた跡が残っている。
どうやらあのマチェットも俺の脇差やレイの刀と同様に鉄を斬れるらしい。
〈冗談はそろそろ抜きにして……〉
直巳はそう言った。
冗談を抜くタイミングが遅くはないだろうか。
〈──確かに俺はファンだ。CDもグッズも全て買い揃えた……だが、彼女がアイドルの仮面を被ったテロリストだ。遠慮なくやれ〉
「勿論」
〈……そんでもって捕まえたらそのまま帰って来てくれ。色紙にサインを書いてもらう〉
「…………赤城くん?」
清楚な文学少女であり、常に穏やかな森さんがそう氷点下の声で言った。
流石に森さんも怒るだろう。辺りの温度が2、3度下がった様に感じた。
その冷ややかな声を聞いて「判った判った」と言った。
〈なんかアドバイスが欲しかったら教えてくれよ。千秋チャンほどじゃねえけどアドバイスすっから〉
「判った」
直巳は基本的にふざけてはいるがやる時はやる男だ。
まともなアドバイスをくれることを祈る。
「話は終わったか?そんじゃ、いかせてもらうぜっ!」
速水沙々は俺へとマチェットを振るう。
(軌道はなんとなく読める様になってきた……!)
脇差で受け止めることも避けることもある程度はできるだろう。
俺は脇差を出して受け止めようと思ったが──
ニヤッ
「!……っ?」
彼女が口元を緩ませ、笑ったのが見えた。
瞬間マチェットの軌道が俺から森さんへと変わる。
「え──」
森さんの瞳は自身の懐へと滑り込んでいる殺意の刃を捉えられていない。
あれだけ速ければ当然だろう。
俺はこのままではまずいと思い、自身の持つ脇差で速水沙々へと刺突する。
「!……っぶね……」
切っ先が彼女の胸に当たる前に彼女は咄嗟にマチェットの側面でそれを受け止める。
受け止めた際にそう呟いていたことから彼女もギリギリ俺の攻撃を防げたのだろう。
「……やるじゃねえか!けど、残念だったな!」
(オレの胸を……しかも心臓を狙ってた。未熟な戦闘員っぽいけど一撃で殺せる箇所を狙うなんてな……。草食系っぽいカオしてンのにゾッとするヤツだ……)
「これで仕留めてやるよッ!」
彼女はそう言うとパーカーのポケットからなにかを取り出した。
──細長い筒状で掌ほどの大きさ、その筒の外観は黒く塗装されている。
手榴弾だ。彼女はそのピンを引き抜くと俺たちに向けて投げる。
「ッ!」
手榴弾の威力は知らないがなんとなく高威力なものではあると判っていた俺は身構える。
それと同時に手榴弾が炸裂──せずにその筒からは白い煙が噴き出す。
「……煙?」
「気を付けて……来るよ」
森さんはその煙の中で銃を構えたままそう冷静に言った。
彼女は俺に背を向ける様な形で銃を構えたまま180度を見回している。
凄まじい濃度の白煙だ。自分の足元さえもそれに遮られて全く見えない。
けれどそんな煙の中で静かになにかが動く気配があった。それも高速で。
(さっきから俺たちの周りを動く気配がある……速水沙々だ)
俺たちの視界を奪ってから確実に殺すつもりなのだろう。
しかしこの白煙の中でも動けるとはやはり人間業ではない。
〈白くてなんも見えねぇな……〉
「ああ……そのせいでどこから攻めてくるか判らない……」
〈ちょっと待ってろ。どうにかすっから〉
直巳はそう言った。
どうにか、だって?ヘリで俺たちを支援している彼にどうにかできるものだろうか。
しかし彼は『どうにか』できないことに対して『する』とは言わないだろう。
「待っててって……どうするつもりなんだろう?」
「さぁ……?でも──」
言いかけて、それは遮られた。
突然俺の目の前に速水沙々が現れたからだ。
彼女は現れるや否や、俺に対して切りかかってきた。
「くっ……!」
すぐに反応できたおかげで脇差でそれを防げた。
彼女は飛び退いて再び煙の中に姿を隠す。
俺と森さんは背中合わせの状態でそれぞれ180度を見回す。
敵はいつ、どこから来るか判らない。
「直巳はやる時はやるさ。……普段はやる気なさそうだけど」
「……昔以上に互いに信頼してるね」
「……昔?」
そう問うたがそれさえも遮られた。
煙の中から現れた速水沙々が今度は森さんに切りかかってきたのだ。
森さんは構えていた拳銃を彼女に放つと彼女は銃弾をマチェットで弾いて煙に潜る。
「……とりあえず直巳がどうにかしてくれるまで耐え抜こう!」
「判った」
俺たちは互いに180度、合わせて360度を注意深く見回す。
そして目の前に速水沙々が現れたらその攻撃を受け止めたり、中断させたりして攻撃から身を守った。
「……やるなァ!ここまで生き延びられたヤツは久し振りだよ!」
速水沙々はそう煙の中で嬉しそうに叫ぶ。
確かにここまで生き延びられただけでも対テロ戦闘員になって間もない俺からしてみればありえないものだ。
俺1人で360度を見回せ、と言われていたら今頃死角から切られて死んでいただろう。
俺が生きているのは森さんと仲間のお陰だ。
彼女たちのためにも俺は死ぬわけにはいかない。
ある程度攻撃に耐えていると煙が自然と消えそうになる。
「追加の煙だぜっ!」
しかし彼女はそう言って手榴弾のピンを抜く。
そのせいで消えかけていた煙で再び視界全体が塞がれる。
「直巳……そろそろ来てくれ……!」
「キツくなってきたか?安心しろよ──苦しまずに殺してやっからよっ!」
速水沙々が煙から出て、切りかかってくる。
それを脇差で防ぎ、彼女は煙に潜る。
これをあと何サイクル繰り返すのか判らない。
ずっと繰り返していたらこちらが負けるだろう。
〈ンなこと、させるかよッ!〉
直巳がそう叫んだのに合わせてバタバタと上から音が聞こえる。
煙でなにも見えないがそれがヘリのローター音であると判った。
突然現れたヘリに俺たちと速水沙々は動きを止める。
〈遅くなった……!〉
「直巳っ!」
〈これからその煙をどうにかするっ!〉
彼がそう言うとローター音が近くなる。
それと同時に凄まじい風が煙を俺たちの周りから消し去る。
「チッ……まさかプロペラで風を発生させて払うなんてな……!」
〈そんじゃ、俺たちは上で待機してる。健闘を祈らせて貰うぜ〉
彼はそう言うと一気にヘリの高度を上げて、空中で静止する。
「さて、仕切り直しといこうか。もう煙も無駄だ」
「……フッ、いいぜ。正々堂々やるとするか!」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】
一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。
しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。
ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。
以前投稿した短編
【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて
の連載版です。
連載するにあたり、短編は削除しました。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる