104 / 145
嫉妬
8
しおりを挟む
――どうしてこんなことになっているのだろう。
翌週、藤倉商事に出社した遥香は、昼休憩に高梨に捕まった。
お弁当を食べているところへ高梨がやってきて、フロア内に誰もいないのをいいことに、つかつかと遥香のそばに歩み寄ってくると、開口一番にこう言った。
「わたし、八城係長が好きなんです」
遥香は箸を止めて、ぽかんと高梨を見上げた。
高梨が弘貴を好きなのは態度で充分わかる。それをわざわざ遥香に宣言しに来る必要がどこにあるのだろう。
遥香が何も言えずにいると、高梨はイライラした様子でまくしたてるように言った。
「秋月さんは八城係長のグループですけど、ちょっと近づきすぎじゃないですか? 先週の飲み会だって、八城係長がわざわざ秋月さんを送って帰る必要なんてないですよね。上司と部下の距離感を保ってほしいです」
高梨はすらりとした腕を組んで、睨むように遥香を見た。
「八城係長に近づかないでください」
遥香はパチパチと瞬きをくり返した。
(……なに、言ってるの?)
ものすごく自分勝手なことを言われている気がする。だが、言い分があまりに勝手すぎて、逆に怒りがわいてこなかった。あきれてものも言えないとはこういうことを言うのかと、どこか冷静に考えていると、高梨がカツンとヒールを鳴らした。
「聞いてますか!?」
どうやら激情型の性格のようだ。どうにかしてなだめようと思うのだが、かといって「弘貴に近づかない」とは言えない。困っていると、フロアの入口からのんびりとした声が聞こえてきた。
「ずいぶんと子供みたいなことを言うね。ここは学校じゃなくて会社なんだけどなぁ」
遥香がびっくりして首を巡らせると、フロアの入口から坂上の彼氏の同僚の、経理部の橘が入ってくるところだった。
高梨は一瞬バツの悪そうな顔をしたが、相手が知らない顔だったからか、すぐに怪訝そうな表情を作った。
「どちらさまですか?」
「経理部の橘です。経費の件で確認してほしい書類を持ってきたんだけど、ちょうど君たちが話してたから、なかなか入れませんでしたー。さてと、学生の女子トイレ的な会話はまだ続けるのかな?」
飄々とした態度で橘が笑えば、高梨はぷいっと顔を背けて、そのままヒールを鳴らしてフロアを出て行った。
高梨がフロアの外に消えると、橘が苦笑を浮かべて遥香を見た。
「うわ、おっかないねー。秋月さん大丈夫だった?」
遥香はホッとして橘に頭を下げた。
「大丈夫です。ありがとうございました。正直、どうしていいのかわからなくて困っていたので、すごく助かりました」
「いえいえ。女ってすげーってちょっとびっくりして面白かったよ。それにしても八城係長は罪づくりだねぇ。噂だと彼女もいるらしいし、無駄なのにね」
「え? 噂?」
遥香はぎくりとした。
橘はそんな遥香の様子には気づいていないようで、持ってきたクリアファイルに入った書類でポンポンと肩を叩いた。
「うん、何でも先月くらいに女性連れで駅を歩いているのを総務部の誰かが見たらしいよ。女の子の顔まではわからなかったらしいけど、すごく親密そうだったってさ」
「……、そ、そうですか」
おそらく、その相手は遥香だ。顔を見られていないのは助かったが、気をつけておかないと危険かもしれない。
冷や汗をかいていると、橘が遥香の手元のお弁当を覗き込んだ。
「秋月さんってお弁当派なんだね。うちの会社では珍しいかも。家庭的でいいね。うまそー」
「え、か、簡単なものしか入れてないですよ……」
今日は弘貴のマンションから出社したので、朝ごはんに作った卵焼きとウインナー、ブロッコリーとカリフラワーをゆでてサラダにしたものの残りを詰め、足りないところは前日の夜に弘貴の酒の肴にと作り置きした金平ごぼうを少し入れてきただけだ。自分用のお弁当なので見た目はまったく気にしておらず、ただ詰めただけなので、正直少し恥ずかしい。
「いや、充分でしょ。一人暮らしだと外食ばっかりで、こういうお弁当に憧れるわ」
「そうですか……?」
物欲しそうな目で見つめられるので、遥香はおずおずと弁当箱を差し出した。
「少し、食べます……? 卵焼きとか、まだ箸をつけてないんで」
「まじで? ラッキー! それじゃ、一ついただきます」
ぱっと顔を輝かせた橘が、遥香の弁当箱から卵焼きを一つつまんで口に入れる。
「うまっ。秋月さんの卵焼きって少し甘めなんだね。俺、この味好きだなー」
「お口にあってよかったです」
「ご馳走様でした。あ、俺もうそろそろ行かなきゃいけないんだけど、この書類課長に渡しておいてもらってもいい? あの人少し抜けててさー、押印忘れてんだよ。ここ」
この前も忘れてたんだよね、とブツブツ文句を言いながら、橘が遥香の机の端に書類をおく。
今度やったら経費認めてやらないぞって脅しといてと片目をつむって橘がフロアから出て行くと、遥香は微苦笑を浮かべながら弁当の続きを食べはじめた。だが――
「何話してたの?」
「ひゃあ!」
突然背後から話しかけられて、遥香は飛び上がりそうになった。
後ろを振り返るといつの間にか弘貴が立っていて、どこどなく不機嫌そうな雰囲気を醸し出している。
「ひ……、八城係長、驚かさないでください」
音もなく背後に回るなんてと少し文句を言ったが、弘貴はそれには答えず、ムッとした顔のまま遥香の弁当箱を覗き込んだ。
「……卵焼き」
「え? 食べたいんですか?」
「うん」
「どうぞ……?」
なぜ弘貴が不機嫌なのかわからないまま、遥香は弁当箱を弘貴に差し出す。
彼は二つ残っていた卵焼きを全部食べてしまうと、ぼそりと言った。
「……ほかのやつに食べさせるなよ」
ぷいっと横を向いた耳が赤い。
(え? もしかして、やきもち……?)
目を丸くしていると、顔をそむけたまま、弘貴がちらりと横目で遥香を見た。
「あんまり無防備なままでいると、金曜みたいにお仕置きするから」
拗ねたような口調で金曜日の夜のことを言われて、遥香の顔が真っ赤になる。
「な、な……」
会社でなんてことを言うのだと思ったが、遥香が動揺したのを見て機嫌を直したらしい弘貴は、そのまま自分のデスクに歩いて行く。
金曜日の夜に弘貴に執拗に求められたことを思い出して、遥香は午後から、しばらくの間まともに仕事が手につかなかったのだった。
翌週、藤倉商事に出社した遥香は、昼休憩に高梨に捕まった。
お弁当を食べているところへ高梨がやってきて、フロア内に誰もいないのをいいことに、つかつかと遥香のそばに歩み寄ってくると、開口一番にこう言った。
「わたし、八城係長が好きなんです」
遥香は箸を止めて、ぽかんと高梨を見上げた。
高梨が弘貴を好きなのは態度で充分わかる。それをわざわざ遥香に宣言しに来る必要がどこにあるのだろう。
遥香が何も言えずにいると、高梨はイライラした様子でまくしたてるように言った。
「秋月さんは八城係長のグループですけど、ちょっと近づきすぎじゃないですか? 先週の飲み会だって、八城係長がわざわざ秋月さんを送って帰る必要なんてないですよね。上司と部下の距離感を保ってほしいです」
高梨はすらりとした腕を組んで、睨むように遥香を見た。
「八城係長に近づかないでください」
遥香はパチパチと瞬きをくり返した。
(……なに、言ってるの?)
ものすごく自分勝手なことを言われている気がする。だが、言い分があまりに勝手すぎて、逆に怒りがわいてこなかった。あきれてものも言えないとはこういうことを言うのかと、どこか冷静に考えていると、高梨がカツンとヒールを鳴らした。
「聞いてますか!?」
どうやら激情型の性格のようだ。どうにかしてなだめようと思うのだが、かといって「弘貴に近づかない」とは言えない。困っていると、フロアの入口からのんびりとした声が聞こえてきた。
「ずいぶんと子供みたいなことを言うね。ここは学校じゃなくて会社なんだけどなぁ」
遥香がびっくりして首を巡らせると、フロアの入口から坂上の彼氏の同僚の、経理部の橘が入ってくるところだった。
高梨は一瞬バツの悪そうな顔をしたが、相手が知らない顔だったからか、すぐに怪訝そうな表情を作った。
「どちらさまですか?」
「経理部の橘です。経費の件で確認してほしい書類を持ってきたんだけど、ちょうど君たちが話してたから、なかなか入れませんでしたー。さてと、学生の女子トイレ的な会話はまだ続けるのかな?」
飄々とした態度で橘が笑えば、高梨はぷいっと顔を背けて、そのままヒールを鳴らしてフロアを出て行った。
高梨がフロアの外に消えると、橘が苦笑を浮かべて遥香を見た。
「うわ、おっかないねー。秋月さん大丈夫だった?」
遥香はホッとして橘に頭を下げた。
「大丈夫です。ありがとうございました。正直、どうしていいのかわからなくて困っていたので、すごく助かりました」
「いえいえ。女ってすげーってちょっとびっくりして面白かったよ。それにしても八城係長は罪づくりだねぇ。噂だと彼女もいるらしいし、無駄なのにね」
「え? 噂?」
遥香はぎくりとした。
橘はそんな遥香の様子には気づいていないようで、持ってきたクリアファイルに入った書類でポンポンと肩を叩いた。
「うん、何でも先月くらいに女性連れで駅を歩いているのを総務部の誰かが見たらしいよ。女の子の顔まではわからなかったらしいけど、すごく親密そうだったってさ」
「……、そ、そうですか」
おそらく、その相手は遥香だ。顔を見られていないのは助かったが、気をつけておかないと危険かもしれない。
冷や汗をかいていると、橘が遥香の手元のお弁当を覗き込んだ。
「秋月さんってお弁当派なんだね。うちの会社では珍しいかも。家庭的でいいね。うまそー」
「え、か、簡単なものしか入れてないですよ……」
今日は弘貴のマンションから出社したので、朝ごはんに作った卵焼きとウインナー、ブロッコリーとカリフラワーをゆでてサラダにしたものの残りを詰め、足りないところは前日の夜に弘貴の酒の肴にと作り置きした金平ごぼうを少し入れてきただけだ。自分用のお弁当なので見た目はまったく気にしておらず、ただ詰めただけなので、正直少し恥ずかしい。
「いや、充分でしょ。一人暮らしだと外食ばっかりで、こういうお弁当に憧れるわ」
「そうですか……?」
物欲しそうな目で見つめられるので、遥香はおずおずと弁当箱を差し出した。
「少し、食べます……? 卵焼きとか、まだ箸をつけてないんで」
「まじで? ラッキー! それじゃ、一ついただきます」
ぱっと顔を輝かせた橘が、遥香の弁当箱から卵焼きを一つつまんで口に入れる。
「うまっ。秋月さんの卵焼きって少し甘めなんだね。俺、この味好きだなー」
「お口にあってよかったです」
「ご馳走様でした。あ、俺もうそろそろ行かなきゃいけないんだけど、この書類課長に渡しておいてもらってもいい? あの人少し抜けててさー、押印忘れてんだよ。ここ」
この前も忘れてたんだよね、とブツブツ文句を言いながら、橘が遥香の机の端に書類をおく。
今度やったら経費認めてやらないぞって脅しといてと片目をつむって橘がフロアから出て行くと、遥香は微苦笑を浮かべながら弁当の続きを食べはじめた。だが――
「何話してたの?」
「ひゃあ!」
突然背後から話しかけられて、遥香は飛び上がりそうになった。
後ろを振り返るといつの間にか弘貴が立っていて、どこどなく不機嫌そうな雰囲気を醸し出している。
「ひ……、八城係長、驚かさないでください」
音もなく背後に回るなんてと少し文句を言ったが、弘貴はそれには答えず、ムッとした顔のまま遥香の弁当箱を覗き込んだ。
「……卵焼き」
「え? 食べたいんですか?」
「うん」
「どうぞ……?」
なぜ弘貴が不機嫌なのかわからないまま、遥香は弁当箱を弘貴に差し出す。
彼は二つ残っていた卵焼きを全部食べてしまうと、ぼそりと言った。
「……ほかのやつに食べさせるなよ」
ぷいっと横を向いた耳が赤い。
(え? もしかして、やきもち……?)
目を丸くしていると、顔をそむけたまま、弘貴がちらりと横目で遥香を見た。
「あんまり無防備なままでいると、金曜みたいにお仕置きするから」
拗ねたような口調で金曜日の夜のことを言われて、遥香の顔が真っ赤になる。
「な、な……」
会社でなんてことを言うのだと思ったが、遥香が動揺したのを見て機嫌を直したらしい弘貴は、そのまま自分のデスクに歩いて行く。
金曜日の夜に弘貴に執拗に求められたことを思い出して、遥香は午後から、しばらくの間まともに仕事が手につかなかったのだった。
10
お気に入りに追加
514
あなたにおすすめの小説
1年後に離縁してほしいと言った旦那さまが離してくれません
水川サキ
恋愛
「僕には他に愛する人がいるんだ。だから、君を愛することはできない」
伯爵令嬢アリアは政略結婚で結ばれた侯爵に1年だけでいいから妻のふりをしてほしいと頼まれる。
そのあいだ、何でも好きなものを与えてくれるし、いくらでも贅沢していいと言う。
アリアは喜んでその条件を受け入れる。
たった1年だけど、美味しいものを食べて素敵なドレスや宝石を身につけて、いっぱい楽しいことしちゃおっ!
などと気楽に考えていたのに、なぜか侯爵さまが夜の生活を求めてきて……。
いやいや、あなた私のこと好きじゃないですよね?
ふりですよね? ふり!!
なぜか侯爵さまが離してくれません。
※設定ゆるゆるご都合主義
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
〈完結〉八年間、音沙汰のなかった貴方はどちら様ですか?
詩海猫
恋愛
私の家は子爵家だった。
高位貴族ではなかったけれど、ちゃんと裕福な貴族としての暮らしは約束されていた。
泣き虫だった私に「リーアを守りたいんだ」と婚約してくれた侯爵家の彼は、私に黙って戦争に言ってしまい、いなくなった。
私も泣き虫の子爵令嬢をやめた。
八年後帰国した彼は、もういない私を探してるらしい。
*文字数的に「短編か?」という量になりましたが10万文字以下なので短編です。この後各自のアフターストーリーとか書けたら書きます。そしたら10万文字超えちゃうかもしれないけど短編です。こんなにかかると思わず、「転生王子〜」が大幅に滞ってしまいましたが、次はあちらに集中予定(あくまで予定)です、あちらもよろしくお願いします*
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
婚約者が実は私を嫌っていたので、全て忘れる事にしました
Kouei
恋愛
私セイシェル・メルハーフェンは、
あこがれていたルパート・プレトリア伯爵令息と婚約できて幸せだった。
ルパート様も私に歩み寄ろうとして下さっている。
けれど私は聞いてしまった。ルパート様の本音を。
『我慢するしかない』
『彼女といると疲れる』
私はルパート様に嫌われていたの?
本当は厭わしく思っていたの?
だから私は決めました。
あなたを忘れようと…
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる