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第一部 街角パン屋の訳あり娘
男の正体 1
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ヴァルヴァラが男衆とともに邸を去ると、ウォレスが「窓を開けてくれ」と言った。
ヴァルヴァラの香水だろうか、甘くて少し刺激的な香りが、どうもウォレスは受け付けないらしい。
部屋の残り香を窓の外に追いやりたいようだ。
「あの香りを嗅いでいると、なんだか頭がぼーっとしてくる」
するとリジーが「ああ!」と手をポンと叩いた。
「姐さんの高級娼館では、男の人をその気にさせる香を焚いているらしいから、その香りが姐さんにもしみついているのかもしれないですね」
その瞬間、ウォレスとマルセルの行動は早かった。
開いた窓まで駆けていくと、頭を突っ込むようにして深呼吸を繰り返す。
主従揃ってそっくりな行動を取る二人に唖然としていると、ベレニスがこめかみを抑えて嘆息した。
「気分はどうですか?」
「たぶん大丈夫だ」
「たぶんでは困りますが……。まあ、残り香ですから影響は少ないと思いますけど」
こんなところで――こんなところでなくとも、妙な気を起こされては困るが、様子を見る限り香りの影響はほとんど受けていないようである。
慌てふためく二人の様子にリジーはくすくすと楽しそうに笑い出し、サーラはやれやれとため息だ。
窓を開けたことで部屋に漂っていた香りはわからなくなったが、それでも落ち着かないらしいウォレスは「部屋を変えよう」と言った。マルセルも深く同意したので、急遽ダイニングに場を移すことにする。
ダイニングに移ると、ベレニスがお茶を入れなおしてくれた。
ウォレスは、まだヴァルヴァラの残り香が気になるのか、湯気を立てるティーカップを引き寄せて、その香りを胸いっぱい吸い込んだ。
「そこまでしますか?」
「当たり前だ。こんなところで醜態はさらしたくない」
どんな醜態なのかは訊かないでおいてあげるのが親切だろう。
ウォレスはティーカップを両手で抱え持って鼻先に近づけたまま、「何の話だったか」ととぼけたことを言い出した。
香りのことで頭がいっぱいになって、他のことは脳の隅っこに追いやってしまったのだろうか。
「レジスさんのことですよ」
あきれ顔で言うと、ウォレスは「ああ」と少し顔を上げた。
そしてちらりとリジーを見たが、ここで帰れと言えば余計に気になって首を突っ込もうとするのがリジーである。ウォレスも薄々それを感じたのか、頭ごなしに彼女に帰れとは言わなかった。
「リジー、今から私が言うことは他言無用だぞ。それが無理なら悪いが帰ってもらうことになる」
噂好きのリジーにとって「他言無用」ほど嫌な単語はないだろう。
リジーは一瞬うっと言葉に詰まって、でも一人だけのけ者にされるのが渋々頷いた。
「わかりました。あたしは口が堅いので絶対に言いません!」
(……どの口が言うんだか)
サーラは苦笑したが、リジーは約束事は守る方だ。おそらく大丈夫だろう。
「では話すが、少し前の、南京錠が増えたり減ったりすると言っていた倉庫を覚えているか?」
「贋金のやり取りにつかわれた倉庫ですか?」
「ああ、そうだ。実はその倉庫を借りていた男の足取りがまだつかめていなかったんだ。前金で数か月分の賃金が支払われていて、倉庫の持ち主も金をもらえば文句はなかったのだろう、名前しかわかっていなかった。その名前が、レジスだったんだ」
「同じ名前なだけの可能性は?」
「もちろんそれもあるが、気にならないか? レジスが大量の銅貨を持っているという点が」
「……なるほど」
サーラが頷けば、リジーがきょとんと首をひねる。
「ねえねえサーラ、どういうこと?」
「えっとね、出回っていた精巧な贋金は銀貨だったでしょ? 銀貨を使うという仕事を請け負った男は、偽の銀貨で商品を買って、おつりをポケットに入れていた。それと同じことを、倉庫を借りたレジスって男もしている可能性があったってことよ」
「そういうことだ。銀貨で安いものを買って、釣りの銅貨をため込んでいたとすれば、大量の銅貨を所持していたのも頷ける」
「あとは、カリヤさんのところにどれだけの銅貨が置かれているかにもよりますけど、これまでの支払いがすべて銅貨で、そして部屋にも大量の銅貨が置いてあるのであれば、十中八九そうでしょうね。ということは……」
「地下室で死んでいた男の、雇い主がレジスだった可能性が高い、と言うことになる。……ようやくつながったか」
ウォレスが紅茶を嗅ぐのをやめてティーカップを置くと、天井に向かってはーっと息を吐き出した。
「でもそうなると、今度はまた新しい謎が生まれますけど」
サーラが言うと、ウォレスが顔をしかめて正面を向いた。
「……言うなよ」
「言わないわけにもいかないでしょう?」
ウォレスだってわかっているはずだ。ずっと探していた「雇い主」を見つけて悦に入っている場合ではないのである。
「新しい謎って?」
リジーがわくわくした顔で訊ねてきた。
「リジーが『白熊さん』から聞いた、レジスさんの恨み言のことよ」
『話が違う』『このままだ身の破滅だちくしょう』『絶対許さねえ』。そのようなことを、レジスが白熊亭でぼやいていたと、店主が聞いたとリジーは言った。
「つまり、レジスさんが何者かを恨んでいたとして、もしそれが贋金の件と関係があると仮定した場合、レジスさんのほかにもまだ贋金事件に関係している人がいるってことになるのよ」
「そして、レジスが死亡する前の行動から照らし合わせると……、パレードの関係者の中にレジスが恨んでいた人間、すなわち贋金事件の関係者がいるという推理になる」
「もちろん、贋金とは関係ないことで恨んでいたとも考えられるけど、どちらにしても、ナイフを持って乱入するほどレジスさんが腹を立てていた人間が、パレードの関係者の中にいたってことになるのよ」
サーラが締めくくると、ふむふむと頷いて聞いていたリジーが、ぴっと人差し指を立てた。
「その人って、レジスさんを刺し殺した人じゃない? ほら、下手なことを口走られないうちに、始末してしまおう、とか?」
「だったら簡単なんだけど……」
ちらりとウォレスを見ると、彼は首を横に振った。
「それはない。レジスを殺したのは第一王子の妃レナエルの専属護衛騎士で、ディエリア国の人間だ。彼はレナエル妃とともにヴォワトール国へやってきて、それはパレードの二日前のことだった。その間レナエル妃の側を離れていない。本人も、レナエル妃の身の安全のためにレジスを刺したと言っており、過剰防衛だったことも認めて、一週間の謹慎処分になっている」
相手が罪人とはいえ人を一人殺しておいて一週間の謹慎処分とは処分が甘い気もするが、ディエリア国からやって来た妃の護衛騎士と考えると妥当なのだろうか。結婚早々、妃の専属護衛に対して強くも出られまい。
うっかり護衛騎士の処分のことまで話してしまったウォレスが、言い過ぎたかと眉を寄せたが、リジーは疑問には思わなかったようだ。これも、お金持ちには特別な情報源があるのだとでも思っているのだろうか。
ウォレスがはーっと息を吐き出した。
「結局、一つの謎が解けても新しい謎が生まれただけか。……一歩前進したと思えばまだいいのか、どうなのか」
「パレードの関係者と言っても、警護に当たっていた人間まで入れると相当な人数ですからね。パレードを見に来ていた人たちまで含めた場合、とてもじゃないけど全員に確認は取れませんね」
「ああ、そうだな。確かにパレードを見に来た人間も対象に入るのか。パレードに乱入したのではなく、反対側で見ていた人間の中に憎悪を向ける相手がいて、咄嗟にパレードを邪魔する形で突っ込んだとも考えられる……」
「確実に確認が取れそうなのは、騎士と警護にあたっていた市民警察、あと御者くらいでしょうか」
「だろうな。……マルセル、頼む」
「わかりました」
ウォレスはがしがしと頭をかいて、ぐったりと呟く。
「……疲れたから、ポルポルのブリオッシュが食べたい」
それを聞いたサーラは、つい、ぷっと噴き出してしまった。
どうやらウォレスは、ブリオッシュがお好きらしい。
ヴァルヴァラの香水だろうか、甘くて少し刺激的な香りが、どうもウォレスは受け付けないらしい。
部屋の残り香を窓の外に追いやりたいようだ。
「あの香りを嗅いでいると、なんだか頭がぼーっとしてくる」
するとリジーが「ああ!」と手をポンと叩いた。
「姐さんの高級娼館では、男の人をその気にさせる香を焚いているらしいから、その香りが姐さんにもしみついているのかもしれないですね」
その瞬間、ウォレスとマルセルの行動は早かった。
開いた窓まで駆けていくと、頭を突っ込むようにして深呼吸を繰り返す。
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「気分はどうですか?」
「たぶん大丈夫だ」
「たぶんでは困りますが……。まあ、残り香ですから影響は少ないと思いますけど」
こんなところで――こんなところでなくとも、妙な気を起こされては困るが、様子を見る限り香りの影響はほとんど受けていないようである。
慌てふためく二人の様子にリジーはくすくすと楽しそうに笑い出し、サーラはやれやれとため息だ。
窓を開けたことで部屋に漂っていた香りはわからなくなったが、それでも落ち着かないらしいウォレスは「部屋を変えよう」と言った。マルセルも深く同意したので、急遽ダイニングに場を移すことにする。
ダイニングに移ると、ベレニスがお茶を入れなおしてくれた。
ウォレスは、まだヴァルヴァラの残り香が気になるのか、湯気を立てるティーカップを引き寄せて、その香りを胸いっぱい吸い込んだ。
「そこまでしますか?」
「当たり前だ。こんなところで醜態はさらしたくない」
どんな醜態なのかは訊かないでおいてあげるのが親切だろう。
ウォレスはティーカップを両手で抱え持って鼻先に近づけたまま、「何の話だったか」ととぼけたことを言い出した。
香りのことで頭がいっぱいになって、他のことは脳の隅っこに追いやってしまったのだろうか。
「レジスさんのことですよ」
あきれ顔で言うと、ウォレスは「ああ」と少し顔を上げた。
そしてちらりとリジーを見たが、ここで帰れと言えば余計に気になって首を突っ込もうとするのがリジーである。ウォレスも薄々それを感じたのか、頭ごなしに彼女に帰れとは言わなかった。
「リジー、今から私が言うことは他言無用だぞ。それが無理なら悪いが帰ってもらうことになる」
噂好きのリジーにとって「他言無用」ほど嫌な単語はないだろう。
リジーは一瞬うっと言葉に詰まって、でも一人だけのけ者にされるのが渋々頷いた。
「わかりました。あたしは口が堅いので絶対に言いません!」
(……どの口が言うんだか)
サーラは苦笑したが、リジーは約束事は守る方だ。おそらく大丈夫だろう。
「では話すが、少し前の、南京錠が増えたり減ったりすると言っていた倉庫を覚えているか?」
「贋金のやり取りにつかわれた倉庫ですか?」
「ああ、そうだ。実はその倉庫を借りていた男の足取りがまだつかめていなかったんだ。前金で数か月分の賃金が支払われていて、倉庫の持ち主も金をもらえば文句はなかったのだろう、名前しかわかっていなかった。その名前が、レジスだったんだ」
「同じ名前なだけの可能性は?」
「もちろんそれもあるが、気にならないか? レジスが大量の銅貨を持っているという点が」
「……なるほど」
サーラが頷けば、リジーがきょとんと首をひねる。
「ねえねえサーラ、どういうこと?」
「えっとね、出回っていた精巧な贋金は銀貨だったでしょ? 銀貨を使うという仕事を請け負った男は、偽の銀貨で商品を買って、おつりをポケットに入れていた。それと同じことを、倉庫を借りたレジスって男もしている可能性があったってことよ」
「そういうことだ。銀貨で安いものを買って、釣りの銅貨をため込んでいたとすれば、大量の銅貨を所持していたのも頷ける」
「あとは、カリヤさんのところにどれだけの銅貨が置かれているかにもよりますけど、これまでの支払いがすべて銅貨で、そして部屋にも大量の銅貨が置いてあるのであれば、十中八九そうでしょうね。ということは……」
「地下室で死んでいた男の、雇い主がレジスだった可能性が高い、と言うことになる。……ようやくつながったか」
ウォレスが紅茶を嗅ぐのをやめてティーカップを置くと、天井に向かってはーっと息を吐き出した。
「でもそうなると、今度はまた新しい謎が生まれますけど」
サーラが言うと、ウォレスが顔をしかめて正面を向いた。
「……言うなよ」
「言わないわけにもいかないでしょう?」
ウォレスだってわかっているはずだ。ずっと探していた「雇い主」を見つけて悦に入っている場合ではないのである。
「新しい謎って?」
リジーがわくわくした顔で訊ねてきた。
「リジーが『白熊さん』から聞いた、レジスさんの恨み言のことよ」
『話が違う』『このままだ身の破滅だちくしょう』『絶対許さねえ』。そのようなことを、レジスが白熊亭でぼやいていたと、店主が聞いたとリジーは言った。
「つまり、レジスさんが何者かを恨んでいたとして、もしそれが贋金の件と関係があると仮定した場合、レジスさんのほかにもまだ贋金事件に関係している人がいるってことになるのよ」
「そして、レジスが死亡する前の行動から照らし合わせると……、パレードの関係者の中にレジスが恨んでいた人間、すなわち贋金事件の関係者がいるという推理になる」
「もちろん、贋金とは関係ないことで恨んでいたとも考えられるけど、どちらにしても、ナイフを持って乱入するほどレジスさんが腹を立てていた人間が、パレードの関係者の中にいたってことになるのよ」
サーラが締めくくると、ふむふむと頷いて聞いていたリジーが、ぴっと人差し指を立てた。
「その人って、レジスさんを刺し殺した人じゃない? ほら、下手なことを口走られないうちに、始末してしまおう、とか?」
「だったら簡単なんだけど……」
ちらりとウォレスを見ると、彼は首を横に振った。
「それはない。レジスを殺したのは第一王子の妃レナエルの専属護衛騎士で、ディエリア国の人間だ。彼はレナエル妃とともにヴォワトール国へやってきて、それはパレードの二日前のことだった。その間レナエル妃の側を離れていない。本人も、レナエル妃の身の安全のためにレジスを刺したと言っており、過剰防衛だったことも認めて、一週間の謹慎処分になっている」
相手が罪人とはいえ人を一人殺しておいて一週間の謹慎処分とは処分が甘い気もするが、ディエリア国からやって来た妃の護衛騎士と考えると妥当なのだろうか。結婚早々、妃の専属護衛に対して強くも出られまい。
うっかり護衛騎士の処分のことまで話してしまったウォレスが、言い過ぎたかと眉を寄せたが、リジーは疑問には思わなかったようだ。これも、お金持ちには特別な情報源があるのだとでも思っているのだろうか。
ウォレスがはーっと息を吐き出した。
「結局、一つの謎が解けても新しい謎が生まれただけか。……一歩前進したと思えばまだいいのか、どうなのか」
「パレードの関係者と言っても、警護に当たっていた人間まで入れると相当な人数ですからね。パレードを見に来ていた人たちまで含めた場合、とてもじゃないけど全員に確認は取れませんね」
「ああ、そうだな。確かにパレードを見に来た人間も対象に入るのか。パレードに乱入したのではなく、反対側で見ていた人間の中に憎悪を向ける相手がいて、咄嗟にパレードを邪魔する形で突っ込んだとも考えられる……」
「確実に確認が取れそうなのは、騎士と警護にあたっていた市民警察、あと御者くらいでしょうか」
「だろうな。……マルセル、頼む」
「わかりました」
ウォレスはがしがしと頭をかいて、ぐったりと呟く。
「……疲れたから、ポルポルのブリオッシュが食べたい」
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