10 / 158
第一部 街角パン屋の訳あり娘
十七歳の誕生日 2
しおりを挟む
ハッと振り返った男が、顔から二、三十センチ下に視線を落として落胆した顔になるのを見ると腹が立つ。
(どうせぺたんこですよ!)
腹が立ったせいか、歩く速度も速く勇ましくなって、ずんずんと肩を怒らせながら菓子屋「パレット」の扉を開けたサーラに、びっくりした顔を向けたのは友人のリジーである。
「いらっしゃ――ってサーラ! どうしたの、そんなにむすっとして」
ぱちくりと大きな茶色の目をしばたたいて、リジーが店のカウンターの奥から出てくる。
菓子屋パレットは、サーラの両親が営むパン屋ポルポルよりもずっと大きな店だが、リジーのほかに彼女の母も姉も手伝っているので、それほど忙しそうな感じはしない。
けれども人気店なのは間違いなく、夕方にもなれば、陳列に並べられていた焼き菓子のほとんどが売り切れている。
数人の客が菓子を物色しているのを横目に、サーラは肩をすくませた。
「何でもないわ。注文していたケーキを取りに来たんだけど、できてる?」
「ちょっと待ってね。あ! 昼前も言ったけど、改めてお誕生日おめでとう、サーラ!」
「ありがとう」
今日はサーラの十七歳の誕生日だ。
事前に注文していた誕生日ケーキを受け取りに来たのである。
「でも、サーラのところって面白いよね。自分の誕生日に自分でケーキを注文するんだもん」
サプライズで家族が注文する人が多いのに、とリジーがケーキを準備しながら言う。
サーラは確かにそうだなと笑った。
「うちは、誕生日の人が、自分が一番食べたいケーキを注文することにしてるから」
本人でなければわからないから、本人が行けと言われるのだ。
これは、昔、兄のシャルの誕生日のときに起こったひと騒動が原因だった。
母グレースが買って来たケーキにシャルがケチをつけたのだ。
あの時グレースが買って来たケーキは当時流行していたザッハトルテで、甘くて濃厚なチョコレートの味のケーキがシャルには受けなかったのである。
だったら自分で買って来ればいいだろうと、ちょっと不機嫌になったグレースがその時に決めたルールなのだ。
「なるほどねー。確かに誕生日だもん、一番食べたいケーキがいいよねえ」
リジーがそう言いながら包んでくれたのは、イチゴのたくさん載ったフルーツタルトである。載っているフルーツが口の中をさっぱりさせてくれるので、甘すぎるものが嫌いなシャルにも受けのいいケーキだ。
もちろん、サーラも大好きなケーキである。
サーラがケーキを受け取り、リジーに見送られて店を出ようとしたとき、ちょうど同じ年くらいの少年が店に入って来た。
蜂蜜色の髪に、そばかす顔の少年である。
「あ、いらっしゃい、ルイス」
リジーの知り合いらしい。「ああ」と気さくに笑ったルイスは、ふとサーラに視線を向けて、目を大きく見開いた。
何に驚いているのだろうと首を傾げたサーラだったが、ルイスの視線がそのまま下に滑って行ったのを見て、忘れかけていた苛立ちがまた蘇ってくる。
(どいつもこいつも……!)
そんなに胸が大事か!
ただの脂肪の塊だろう!
ぴきっとサーラの額に青筋が立ったのを見て、リジーがうへっと首をすくめたが、ルイスはサーラの機嫌が悪くなったのには気がつかなかったようだ。
「ちょっとルイス」
リジーの呼びかけに、ルイスは我に返ったように顔を上げる。
「あ、ああ……。これ、注文。明後日の朝取りに来る」
ルイスが小さな紙きれをリジーに渡す。
「了解。いつもありがとうございます」
リジーが笑顔で受け取ると、ルイスは店を出て行こうとして足を止めると、そっと店の扉を開いて振り返った。
「……どうぞ」
少し目を泳がせながら、ほんのりと頬を赤く染めて言う。
「……どうも」
親切を無視するのも失礼なので、サーラはぺこりと頭を下げて、扉をくぐる。
「じゃーねー」
店の中から手を振るリジーに手を振り返して歩き出すと、何故かルイスが後をついてきた。
「あ、あのっ」
「はい?」
足を止めずに振り返ると、ルイスはさっきよりも赤い顔をして横に並ぶ。
「お、俺、いや、ボク、ルイスって言います。お名前を伺ってもいいですか?」
名前ならリジーが呼んでいたから知っているが、と思いつつ、「サーラ」ですと答えるとルイスがにこにこと笑いながら「可愛らしい名前ですね」と言う。
サーラも別にそれほど鈍感ではないので、なんとなくルイスから好意を向けられていると感じたには感じたが、初対面で好意を寄せられた理由まではわからなかった。
(さっき胸を確認してたけど……あ)
そこで、サーラはふと、以前リジーから言われたことを思い出した。
――ぺったんこが好きな男もいるから大丈夫だよ!
なるほど、目の前の男がリジーの言うところの奇特な男かもしれない。
(つまり、この絶壁に惹かれ……なんか虚しくなってきた……)
胸元を見て残念そうな顔をする男たちにも腹が立つが、ぺたんこが好きだと言われても、それはそれで嬉しくない。
実際目の前のルイスに言われたわけではないけれど、想像だけで傷つくのはどうしてだろう。
サーラは自分が盛大な勘違いをしていることには気がつかず、初対面のルイスを頭の中で勝手に「貧乳好きの変わり者」と分類した。
そんな失礼な評価をされているとは露とも気づいていなさそうなルイスは、笑顔のまま一生懸命サーラに話しかけている。
「どこに住んでいるんですか?」
「大通りの、南門から三つ目のブロックの角のパン屋です」
「パン屋さんなんですね! ボクは西の二番通りに近いところに住んでいるんです」
ルイスはこのあたりでは見ないし、いい身なりをしているので、貴族街に近いところに住んでいるのだと思っていたが、案の定だった。
リジーの父は腕のいい菓子職人なので金持ちの客も何人も抱えているが、普通のパン屋であるポルポルには金持ちがわざわざやってくることはない。
パン屋ならば、下町の北側にも数店存在するから、南に近いポルポルまでやってくる必要はないのである。
(……まあ、先日、奇特な金持ちは一人来たには来たけど……)
黒髪に神秘的な青銀色の瞳を持つ美丈夫を思い出しかけて、サーラはふるふると首を振った。
下手に思い出すと、ふらりとまたやってきそうな嫌な予感がするからだ。
(もうあんな男には金輪際関わりたくないわ)
権力者。特に貴族とは、極力関わりたくないのである。
「家までお荷物をお持ちしましょうか?」
「重くないので大丈夫ですよ」
持っているものはケーキである。軽いとは言わないが、別に重くもない。
「いやいや、華奢で綺麗な手が痛くなったら大変ですから!」
指は細い方だが、普段からそこそこ重たいものを持っているので、そんなに気を使ってもらう必要はない。
しかしルイスは押しの強いところがあるのか、ここで断られてなるものかという意地でもあるのか、サーラが断る前にさっさとケーキの箱を奪い取ってしまった。
道の往来でケーキの箱の取り合いなんてすれば目立つので、こうなれば諦めるしかない。
人懐こい犬のように、こちらの顔をちらちらと伺いながら隣を歩くルイスは、自分が何代も続く、そこそこ大きな商会の跡取り息子であること、店は家具類を扱っていることなどを、訊いてもいないのに丁寧に説明してくれた。
サーラには家具を買う予定などないのに、今度店に遊びに来てほしいと言われて困ってしまう。
先ほどリジーの店に注文していた菓子は、商談する客に出す菓子なのだそうだ。
事前にアポイントが取られるような大きな商談があるときは、ああして注文しに行くという。
適当に相槌を打ちながら聞いていたサーラは、パン屋ポルポルに近づいたところでぎくりとした。
(…………なんかいる)
店の前に、どこかで見たような男が二人。
サーラは表情を取り繕うことも忘れて顔を引きつらせた。
「どうかしました?」
「い、いえ……、あ、あの、用事を思い出したのでここでいいです。ちょっと……」
ルイスからケーキの箱を受け取り、くるりと踵を返して逃げようとしたそのとき、サーラに気がついた男が「やあ!」と声をかけてきて、サーラはかくりとうなだれる。
艶やかな黒髪に神秘的な青銀色の瞳の背の高い男は、きらきらと光輝くような笑みを浮かべて、サーラに向かって軽く手を上げた。
その横で、灰色の髪の騎士のように体躯のいい男が、ぺこりと会釈をする。
「……知り合い?」
老若問わず道行く女性が全員振り返るほどの異常な美貌の男に、ルイスがギョッとしたような顔をして、サーラと男を交互に見た。
「の、ようですね……」
否定できればどんなによかったか。
(なんだってまた…………)
二度と関わり合いになりたくなかった男――ウォレスは、もしかしなくても暇人なのだろうかと、サーラは忌々しく思った。
(どうせぺたんこですよ!)
腹が立ったせいか、歩く速度も速く勇ましくなって、ずんずんと肩を怒らせながら菓子屋「パレット」の扉を開けたサーラに、びっくりした顔を向けたのは友人のリジーである。
「いらっしゃ――ってサーラ! どうしたの、そんなにむすっとして」
ぱちくりと大きな茶色の目をしばたたいて、リジーが店のカウンターの奥から出てくる。
菓子屋パレットは、サーラの両親が営むパン屋ポルポルよりもずっと大きな店だが、リジーのほかに彼女の母も姉も手伝っているので、それほど忙しそうな感じはしない。
けれども人気店なのは間違いなく、夕方にもなれば、陳列に並べられていた焼き菓子のほとんどが売り切れている。
数人の客が菓子を物色しているのを横目に、サーラは肩をすくませた。
「何でもないわ。注文していたケーキを取りに来たんだけど、できてる?」
「ちょっと待ってね。あ! 昼前も言ったけど、改めてお誕生日おめでとう、サーラ!」
「ありがとう」
今日はサーラの十七歳の誕生日だ。
事前に注文していた誕生日ケーキを受け取りに来たのである。
「でも、サーラのところって面白いよね。自分の誕生日に自分でケーキを注文するんだもん」
サプライズで家族が注文する人が多いのに、とリジーがケーキを準備しながら言う。
サーラは確かにそうだなと笑った。
「うちは、誕生日の人が、自分が一番食べたいケーキを注文することにしてるから」
本人でなければわからないから、本人が行けと言われるのだ。
これは、昔、兄のシャルの誕生日のときに起こったひと騒動が原因だった。
母グレースが買って来たケーキにシャルがケチをつけたのだ。
あの時グレースが買って来たケーキは当時流行していたザッハトルテで、甘くて濃厚なチョコレートの味のケーキがシャルには受けなかったのである。
だったら自分で買って来ればいいだろうと、ちょっと不機嫌になったグレースがその時に決めたルールなのだ。
「なるほどねー。確かに誕生日だもん、一番食べたいケーキがいいよねえ」
リジーがそう言いながら包んでくれたのは、イチゴのたくさん載ったフルーツタルトである。載っているフルーツが口の中をさっぱりさせてくれるので、甘すぎるものが嫌いなシャルにも受けのいいケーキだ。
もちろん、サーラも大好きなケーキである。
サーラがケーキを受け取り、リジーに見送られて店を出ようとしたとき、ちょうど同じ年くらいの少年が店に入って来た。
蜂蜜色の髪に、そばかす顔の少年である。
「あ、いらっしゃい、ルイス」
リジーの知り合いらしい。「ああ」と気さくに笑ったルイスは、ふとサーラに視線を向けて、目を大きく見開いた。
何に驚いているのだろうと首を傾げたサーラだったが、ルイスの視線がそのまま下に滑って行ったのを見て、忘れかけていた苛立ちがまた蘇ってくる。
(どいつもこいつも……!)
そんなに胸が大事か!
ただの脂肪の塊だろう!
ぴきっとサーラの額に青筋が立ったのを見て、リジーがうへっと首をすくめたが、ルイスはサーラの機嫌が悪くなったのには気がつかなかったようだ。
「ちょっとルイス」
リジーの呼びかけに、ルイスは我に返ったように顔を上げる。
「あ、ああ……。これ、注文。明後日の朝取りに来る」
ルイスが小さな紙きれをリジーに渡す。
「了解。いつもありがとうございます」
リジーが笑顔で受け取ると、ルイスは店を出て行こうとして足を止めると、そっと店の扉を開いて振り返った。
「……どうぞ」
少し目を泳がせながら、ほんのりと頬を赤く染めて言う。
「……どうも」
親切を無視するのも失礼なので、サーラはぺこりと頭を下げて、扉をくぐる。
「じゃーねー」
店の中から手を振るリジーに手を振り返して歩き出すと、何故かルイスが後をついてきた。
「あ、あのっ」
「はい?」
足を止めずに振り返ると、ルイスはさっきよりも赤い顔をして横に並ぶ。
「お、俺、いや、ボク、ルイスって言います。お名前を伺ってもいいですか?」
名前ならリジーが呼んでいたから知っているが、と思いつつ、「サーラ」ですと答えるとルイスがにこにこと笑いながら「可愛らしい名前ですね」と言う。
サーラも別にそれほど鈍感ではないので、なんとなくルイスから好意を向けられていると感じたには感じたが、初対面で好意を寄せられた理由まではわからなかった。
(さっき胸を確認してたけど……あ)
そこで、サーラはふと、以前リジーから言われたことを思い出した。
――ぺったんこが好きな男もいるから大丈夫だよ!
なるほど、目の前の男がリジーの言うところの奇特な男かもしれない。
(つまり、この絶壁に惹かれ……なんか虚しくなってきた……)
胸元を見て残念そうな顔をする男たちにも腹が立つが、ぺたんこが好きだと言われても、それはそれで嬉しくない。
実際目の前のルイスに言われたわけではないけれど、想像だけで傷つくのはどうしてだろう。
サーラは自分が盛大な勘違いをしていることには気がつかず、初対面のルイスを頭の中で勝手に「貧乳好きの変わり者」と分類した。
そんな失礼な評価をされているとは露とも気づいていなさそうなルイスは、笑顔のまま一生懸命サーラに話しかけている。
「どこに住んでいるんですか?」
「大通りの、南門から三つ目のブロックの角のパン屋です」
「パン屋さんなんですね! ボクは西の二番通りに近いところに住んでいるんです」
ルイスはこのあたりでは見ないし、いい身なりをしているので、貴族街に近いところに住んでいるのだと思っていたが、案の定だった。
リジーの父は腕のいい菓子職人なので金持ちの客も何人も抱えているが、普通のパン屋であるポルポルには金持ちがわざわざやってくることはない。
パン屋ならば、下町の北側にも数店存在するから、南に近いポルポルまでやってくる必要はないのである。
(……まあ、先日、奇特な金持ちは一人来たには来たけど……)
黒髪に神秘的な青銀色の瞳を持つ美丈夫を思い出しかけて、サーラはふるふると首を振った。
下手に思い出すと、ふらりとまたやってきそうな嫌な予感がするからだ。
(もうあんな男には金輪際関わりたくないわ)
権力者。特に貴族とは、極力関わりたくないのである。
「家までお荷物をお持ちしましょうか?」
「重くないので大丈夫ですよ」
持っているものはケーキである。軽いとは言わないが、別に重くもない。
「いやいや、華奢で綺麗な手が痛くなったら大変ですから!」
指は細い方だが、普段からそこそこ重たいものを持っているので、そんなに気を使ってもらう必要はない。
しかしルイスは押しの強いところがあるのか、ここで断られてなるものかという意地でもあるのか、サーラが断る前にさっさとケーキの箱を奪い取ってしまった。
道の往来でケーキの箱の取り合いなんてすれば目立つので、こうなれば諦めるしかない。
人懐こい犬のように、こちらの顔をちらちらと伺いながら隣を歩くルイスは、自分が何代も続く、そこそこ大きな商会の跡取り息子であること、店は家具類を扱っていることなどを、訊いてもいないのに丁寧に説明してくれた。
サーラには家具を買う予定などないのに、今度店に遊びに来てほしいと言われて困ってしまう。
先ほどリジーの店に注文していた菓子は、商談する客に出す菓子なのだそうだ。
事前にアポイントが取られるような大きな商談があるときは、ああして注文しに行くという。
適当に相槌を打ちながら聞いていたサーラは、パン屋ポルポルに近づいたところでぎくりとした。
(…………なんかいる)
店の前に、どこかで見たような男が二人。
サーラは表情を取り繕うことも忘れて顔を引きつらせた。
「どうかしました?」
「い、いえ……、あ、あの、用事を思い出したのでここでいいです。ちょっと……」
ルイスからケーキの箱を受け取り、くるりと踵を返して逃げようとしたそのとき、サーラに気がついた男が「やあ!」と声をかけてきて、サーラはかくりとうなだれる。
艶やかな黒髪に神秘的な青銀色の瞳の背の高い男は、きらきらと光輝くような笑みを浮かべて、サーラに向かって軽く手を上げた。
その横で、灰色の髪の騎士のように体躯のいい男が、ぺこりと会釈をする。
「……知り合い?」
老若問わず道行く女性が全員振り返るほどの異常な美貌の男に、ルイスがギョッとしたような顔をして、サーラと男を交互に見た。
「の、ようですね……」
否定できればどんなによかったか。
(なんだってまた…………)
二度と関わり合いになりたくなかった男――ウォレスは、もしかしなくても暇人なのだろうかと、サーラは忌々しく思った。
162
お気に入りに追加
717
あなたにおすすめの小説

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。


【短編】お姉さまは愚弟を赦さない
宇水涼麻
恋愛
この国の第1王子であるザリアートが学園のダンスパーティーの席で、婚約者であるエレノアを声高に呼びつけた。
そして、テンプレのように婚約破棄を言い渡した。
すぐに了承し会場を出ようとするエレノアをザリアートが引き止める。
そこへ颯爽と3人の淑女が現れた。美しく気高く凛々しい彼女たちは何者なのか?
短編にしては長めになってしまいました。
西洋ヨーロッパ風学園ラブストーリーです。

王女殿下の秘密の恋人である騎士と結婚することになりました
鳴哉
恋愛
王女殿下の侍女と
王女殿下の騎士 の話
短いので、サクッと読んでもらえると思います。
読みやすいように、3話に分けました。
毎日1回、予約投稿します。

【完結】私、四女なんですけど…?〜四女ってもう少しお気楽だと思ったのに〜
まりぃべる
恋愛
ルジェナ=カフリークは、上に三人の姉と、弟がいる十六歳の女の子。
ルジェナが小さな頃は、三人の姉に囲まれて好きな事を好きな時に好きなだけ学んでいた。
父ヘルベルト伯爵も母アレンカ伯爵夫人も、そんな好奇心旺盛なルジェナに甘く好きな事を好きなようにさせ、良く言えば自主性を尊重させていた。
それが、成長し、上の姉達が思わぬ結婚などで家から出て行くと、ルジェナはだんだんとこの家の行く末が心配となってくる。
両親は、貴族ではあるが貴族らしくなく領地で育てているブドウの事しか考えていないように見える為、ルジェナはこのカフリーク家の未来をどうにかしなければ、と思い立ち年頃の男女の交流会に出席する事を決める。
そして、そこで皆のルジェナを想う気持ちも相まって、無事に幸せを見つける。
そんなお話。
☆まりぃべるの世界観です。現実とは似ていても違う世界です。
☆現実世界と似たような名前、土地などありますが現実世界とは関係ありません。
☆現実世界でも使うような単語や言葉を使っていますが、現実世界とは違う場合もあります。
楽しんでいただけると幸いです。

傷付いた騎士なんて要らないと妹は言った~残念ながら、変わってしまった関係は元には戻りません~
キョウキョウ
恋愛
ディアヌ・モリエールの妹であるエレーヌ・モリエールは、とてもワガママな性格だった。
両親もエレーヌの意見や行動を第一に優先して、姉であるディアヌのことは雑に扱った。
ある日、エレーヌの婚約者だったジョセフ・ラングロワという騎士が仕事中に大怪我を負った。
全身を包帯で巻き、1人では歩けないほどの重症だという。
エレーヌは婚約者であるジョセフのことを少しも心配せず、要らなくなったと姉のディアヌに看病を押し付けた。
ついでに、婚約関係まで押し付けようと両親に頼み込む。
こうして、出会うことになったディアヌとジョセフの物語。

醜い傷ありと蔑まれてきた私の顔に刻まれていたのは、選ばれし者の証である聖痕でした。今更、態度を改められても許せません。
木山楽斗
恋愛
エルーナの顔には、生まれつき大きな痣がある。
その痣のせいで、彼女は醜い傷ありと蔑まれて生きてきた。父親や姉達から嫌われて、婚約者からは婚約破棄されて、彼女は、痣のせいで色々と辛い人生を送っていたのである。
ある時、彼女の痣に関してとある事実が判明した。
彼女の痣は、聖痕と呼ばれる選ばれし者の証だったのだ。
その事実が判明して、彼女の周囲の人々の態度は変わった。父親や姉達からは媚を売られて、元婚約者からは復縁を迫られて、今までの態度とは正反対の態度を取ってきたのだ。
流石に、エルーナもその態度は頭にきた。
今更、態度を改めても許せない。それが彼女の素直な気持ちだったのだ。
※5話目の投稿で、間違って別の作品の5話を投稿してしまいました。申し訳ありませんでした。既に修正済みです。

(完結)夫と姉(継母の連れ子)に罪を着せられた侯爵令嬢の二度目の人生ー『復讐』よりも『長生き』したい!
青空一夏
恋愛
私はカッシング侯爵家のアナスターシア。カッシング侯爵家の跡継ぎ娘であり、お母様の実家マッキンタイヤー公爵家の跡継ぎでもある立場なの。なんでって? 亡きお母様のお兄様(マッキンタイヤー公爵)が将軍職をまっとうするため、独身を貫いてきたからよ。ちなみにマッキンタイヤー公爵の初代はユーフェミア王女で聖女様でもあったのよ。私はその血も引いているわ。
お母様は私が5歳の頃に病で亡くなったわ。でも、まもなくお父様はサリナお母様と再婚したの。最初は嫌な気持ちがしたけれど、サリナお母様はとても優しかったからすぐに仲良くなれた。サリナお母様には娘がいて、私より年上だった。ローズリンお姉様のことよ。ローズリンお姉様も良い方で、私はとても幸せだった。
チェルシー王妃主催のお茶会で知り合ったハーランド第二王子殿下も優しくて、私を甘やかしてくれる味方なの。でも、お母様のお兄様であるマッキンタイヤー公爵は厳しくて、会うたびにお説教を言ってくるから嫌い。なるべく、伯父様(マッキンタイヤー公爵)に関わらないようにしていたいわ。そうすれば、私は幸せに気楽に生きることができる。ところが・・・・・・
この物語は夫となったハーランド第二王子の裏切りとローズリンの嘘で罪を着せられたアナスターシアが、毒杯を飲ませられるところで奇跡を起こし、二度目の人生をやり直すお話しです。アナスターシアが積極的に復讐していくお話ではなく、ハーランド第二王子やローズリンが自業自得で自滅していくお話しです。アナスターシアの恋もちりばめた恋愛小説になっています。
※この物語は現実ではない異世界のお話しですから、歴史的や時代背景的におかしな部分が多々あると思いますので、ご了承ください。誤字・脱字多いかもしれませんが、脳内で変換していただけるか、教えていただけると嬉しいです💦
聖女や聖獣などのファンタジー要素あり。
※完結保証。すでに執筆が終わっておりますので、途中で連載がとまることはありません。安心してお読みくださいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる