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パーティーの再会 3
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「エイミー、知り合いか?」
ウィリアムが怪訝そうに訊ねたけれど、エイジェリンはすぐに反応できなかった。
中肉中背の茶色の髪に同色の瞳の青年と、金髪にラピスラズリのように濃い青色の瞳の、胸の大きな女性が、一度止めた足を再び動かして、こちらへ近づいてくる。
ドッドッドッ、と、エイジェリンの心臓が壊れそうなほどに大きく鼓動を打っていた。
胸の谷間を強調するような、ざっくりと胸元の開いた派手な緋色のドレスには、真珠がたくさん縫い付けられていて、一目で高価なものだとわかった。
彼女の胸元に輝く大粒のサファイアのネックレスを見つけたエイジェリンは、無意識にきゅっと唇をかむ。
(……お母様の)
隣にウィリアムがいなければ、踵を返して逃げ出していただろう。
エイジェリンの目の前までやってきた男女――エイジェリンの元婚約者ロバート・ダントン(今はロバート・ハーパー伯爵か)と、エイジェリンの義姉のグレイス・ハーパーは、二人そろって、唇に嘲笑を浮かべていた。
グレイスは、エイジェリンの母が死んで、父の再婚相手が連れてきた連れ子で、エイジェリンより一つ年上の、ロバートと同じ二十一歳。
本来、ハーパー伯爵家の正当な後継者だったエイジェリンを騙して、伯爵家を乗っ取った元婚約者と義姉に、エイジェリンは唇を噛んで俯いた。
(どうして想像つかなかったのかしら。今日のパーティーは伯爵家以上に招待状が出されているのだから……二人に招待状が届いていても、不思議ではないのに)
エイジェリンの中に、忘れたくても忘れられない過去が蘇ってきて、エイジェリンは白くなるまで手を握りしめた。
「エイミー? なるほど、エイミーか! 今はそう名乗っているんだな、エイジェリン。どこかの路地裏でのたれ死んでいるんじゃないかと心配していたが、偽名を使って男を漁ったのか。よかったな、エイジェリン。それなりに裕福そうな男が見つかって」
心配と言うくせにちっとも心配していなさそうな口調で言って、ロバートは大げさに肩をすくめた。
ロバートに続き、グレイスが不躾にエイジェリンのドレスに視線を這わせて、鼻に皺を寄せる。
「あら本当。いいドレスを着せてもらっちゃって。伯爵家を追い出された不出来なエイジェリンも、ようやく幸せになれるのねえ。姉として嬉しいわ。ねえ、どこの誰だかわかりませんけれど、もちろん彼女がエイジェリンだってご存知ですわよねえ? こんな子を連れ歩いたら世間の笑いものでしょうけれど、それがわかっていてそばに置いているなんて、よほどお優しい方なのね。ああ、ご挨拶がまだでしたわね、わたくし、グレイス・ハーパー伯爵夫人ですわ。この場にいらっしゃるのですから伯爵家以上の方ですわよね。仲良くしていただけると嬉しいですわ」
ころころと笑うグレイスに、ウィリアムはぐっと眉を寄せた。
エイジェリンは自分のせいでウィリアムまで笑いものにされているのが悔しくて、深呼吸を一つすると、顔をあげてキッと二人を睨みつける。
(もう五年も前のことよ。いつまでも引きずってどうするの)
エイジェリンの立場はブラッド家の使用人で、この場ではウィリアムのパートナーだ。パートナーが馬鹿にされるのを黙って見ていることはできない。
言い返そうとエイジェリンが口を開きかけたとき、ウィリアムが彼女の肩をぐっと引き寄せた。
「もちろん、彼女がエイジェリンだと知っているとも。彼女は素晴らしい女性だ。少なくとも、ええっと、ハーパー伯爵夫人だったかな、君のように、品のない笑い方はしない、淑女の鏡のような人だよ。俺にはもったいない人だ」
(え?)
驚いたエイジェリンがぱちぱち目をしばたたいていると、馬鹿にされたグレイスがカッと顔を赤く染めた。
「なんですって? 名前を名乗りなさい! 見たこともない顔ですもの、どうせ田舎のどこかの伯爵でしょう! 我が家は由緒あるハーパー伯爵家ですわよ! 無礼にもほどが――」
「ブラッドだ」
グレイスの甲高い怒鳴り声に気分を害したウィリアムが、彼女の言葉を遮るようにして言った。
「ウィリアム・ブラッド。そう言えばわかるだろう」
すると、グレイスとロバートの顔に狼狽が広がった。
「ウィリアム・ブラッド? ブラッド辺境伯の? ……口をきけば呪われるという、あの?」
「グレイス、目を合わせるな。石にされるという噂だぞ」
(え?)
先ほどとは違う驚きにエイジェリンは目を丸くする。
口をきけば呪われるとか、目を合わせると石にされるとか、いったいその妙な噂の出所はどこだろう。
ウィリアムはその噂を知っていたようで、特に気にした様子もなく、口元に薄い微笑を浮かべた。それどころか――
「俺のパートナーに無礼な口をきいたんだ。もちろん、わかっているよね?」
まるで脅すようなことを言う。
(ちょ、まずいんじゃ……?)
ただでさえウィリアムには不名誉な噂が多いのに、それをさらに増長するような発言は危険だった。特にこの二人は、人の悪口を大げさに吹聴する傾向にある。このままではウィリアムにさらに不名誉な噂が付きまとうことになるだろう。
「ち、違うわ、伯爵様は――」
慌ててかばおうとしたエイジェリンだったが、思いもよらぬ第三者が現れたことで、それも叶わなくなった。
「ああ、ウィリアム、ここにいたのか。ちょっと付き合え」
気さくに声をかけながら廊下に出てきた人物に、エイジェリンは驚愕した。
赤いマントを翻してこちらに歩いてきながら、にこりと微笑んだのは、国王陛下その人だった。
ウィリアムが怪訝そうに訊ねたけれど、エイジェリンはすぐに反応できなかった。
中肉中背の茶色の髪に同色の瞳の青年と、金髪にラピスラズリのように濃い青色の瞳の、胸の大きな女性が、一度止めた足を再び動かして、こちらへ近づいてくる。
ドッドッドッ、と、エイジェリンの心臓が壊れそうなほどに大きく鼓動を打っていた。
胸の谷間を強調するような、ざっくりと胸元の開いた派手な緋色のドレスには、真珠がたくさん縫い付けられていて、一目で高価なものだとわかった。
彼女の胸元に輝く大粒のサファイアのネックレスを見つけたエイジェリンは、無意識にきゅっと唇をかむ。
(……お母様の)
隣にウィリアムがいなければ、踵を返して逃げ出していただろう。
エイジェリンの目の前までやってきた男女――エイジェリンの元婚約者ロバート・ダントン(今はロバート・ハーパー伯爵か)と、エイジェリンの義姉のグレイス・ハーパーは、二人そろって、唇に嘲笑を浮かべていた。
グレイスは、エイジェリンの母が死んで、父の再婚相手が連れてきた連れ子で、エイジェリンより一つ年上の、ロバートと同じ二十一歳。
本来、ハーパー伯爵家の正当な後継者だったエイジェリンを騙して、伯爵家を乗っ取った元婚約者と義姉に、エイジェリンは唇を噛んで俯いた。
(どうして想像つかなかったのかしら。今日のパーティーは伯爵家以上に招待状が出されているのだから……二人に招待状が届いていても、不思議ではないのに)
エイジェリンの中に、忘れたくても忘れられない過去が蘇ってきて、エイジェリンは白くなるまで手を握りしめた。
「エイミー? なるほど、エイミーか! 今はそう名乗っているんだな、エイジェリン。どこかの路地裏でのたれ死んでいるんじゃないかと心配していたが、偽名を使って男を漁ったのか。よかったな、エイジェリン。それなりに裕福そうな男が見つかって」
心配と言うくせにちっとも心配していなさそうな口調で言って、ロバートは大げさに肩をすくめた。
ロバートに続き、グレイスが不躾にエイジェリンのドレスに視線を這わせて、鼻に皺を寄せる。
「あら本当。いいドレスを着せてもらっちゃって。伯爵家を追い出された不出来なエイジェリンも、ようやく幸せになれるのねえ。姉として嬉しいわ。ねえ、どこの誰だかわかりませんけれど、もちろん彼女がエイジェリンだってご存知ですわよねえ? こんな子を連れ歩いたら世間の笑いものでしょうけれど、それがわかっていてそばに置いているなんて、よほどお優しい方なのね。ああ、ご挨拶がまだでしたわね、わたくし、グレイス・ハーパー伯爵夫人ですわ。この場にいらっしゃるのですから伯爵家以上の方ですわよね。仲良くしていただけると嬉しいですわ」
ころころと笑うグレイスに、ウィリアムはぐっと眉を寄せた。
エイジェリンは自分のせいでウィリアムまで笑いものにされているのが悔しくて、深呼吸を一つすると、顔をあげてキッと二人を睨みつける。
(もう五年も前のことよ。いつまでも引きずってどうするの)
エイジェリンの立場はブラッド家の使用人で、この場ではウィリアムのパートナーだ。パートナーが馬鹿にされるのを黙って見ていることはできない。
言い返そうとエイジェリンが口を開きかけたとき、ウィリアムが彼女の肩をぐっと引き寄せた。
「もちろん、彼女がエイジェリンだと知っているとも。彼女は素晴らしい女性だ。少なくとも、ええっと、ハーパー伯爵夫人だったかな、君のように、品のない笑い方はしない、淑女の鏡のような人だよ。俺にはもったいない人だ」
(え?)
驚いたエイジェリンがぱちぱち目をしばたたいていると、馬鹿にされたグレイスがカッと顔を赤く染めた。
「なんですって? 名前を名乗りなさい! 見たこともない顔ですもの、どうせ田舎のどこかの伯爵でしょう! 我が家は由緒あるハーパー伯爵家ですわよ! 無礼にもほどが――」
「ブラッドだ」
グレイスの甲高い怒鳴り声に気分を害したウィリアムが、彼女の言葉を遮るようにして言った。
「ウィリアム・ブラッド。そう言えばわかるだろう」
すると、グレイスとロバートの顔に狼狽が広がった。
「ウィリアム・ブラッド? ブラッド辺境伯の? ……口をきけば呪われるという、あの?」
「グレイス、目を合わせるな。石にされるという噂だぞ」
(え?)
先ほどとは違う驚きにエイジェリンは目を丸くする。
口をきけば呪われるとか、目を合わせると石にされるとか、いったいその妙な噂の出所はどこだろう。
ウィリアムはその噂を知っていたようで、特に気にした様子もなく、口元に薄い微笑を浮かべた。それどころか――
「俺のパートナーに無礼な口をきいたんだ。もちろん、わかっているよね?」
まるで脅すようなことを言う。
(ちょ、まずいんじゃ……?)
ただでさえウィリアムには不名誉な噂が多いのに、それをさらに増長するような発言は危険だった。特にこの二人は、人の悪口を大げさに吹聴する傾向にある。このままではウィリアムにさらに不名誉な噂が付きまとうことになるだろう。
「ち、違うわ、伯爵様は――」
慌ててかばおうとしたエイジェリンだったが、思いもよらぬ第三者が現れたことで、それも叶わなくなった。
「ああ、ウィリアム、ここにいたのか。ちょっと付き合え」
気さくに声をかけながら廊下に出てきた人物に、エイジェリンは驚愕した。
赤いマントを翻してこちらに歩いてきながら、にこりと微笑んだのは、国王陛下その人だった。
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