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第10章 異国の大決戦編
01.出陣を前に
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創天国より海を越えて遥か遠くに有るというセビカ国。
ここではヘルトによって樹立された独立勢力により、国内は混乱状態に陥っていた。
セビカの領土は、度重なるヘルトの侵攻によって徐々に失われつつあった。
最早自国の力だけではこの内乱を鎮圧する事は困難と考えたセビカ国は創天国に使者を送った。
事情を知った時の将軍 志太祐宗は、セビカ国と共にヘルトと戦う為に同盟を締結する。
やがて幕府軍を編成し、援軍としてセビカ国への派兵を行っていた。
セビカに到着した幕府軍は早々にセビカ国と共に軍議を開く。
そうして軍略の方針が決定し、両軍は三日後に出撃を行う事となった。
それから二日が過ぎ、セビカ軍と志太幕府軍はヘルトとの戦いに向けて備えていた。
皆が揃った中で長継が口を開き始める。
長継
「いよいよ明日、ヘルトの本拠地ワニア島を攻めることとなった。各々方、くれぐれも抜かりのないようにお願い申す。」
それに対して祐永が声を上げる。
祐永
「はっ!我が幕府の力、とくとお見せいたしましょうぞ!」
我ら志太幕府の力をヘルトの者たちに見せつけてやるは今。
祐永は戦いを前にして闘志を燃やしていた。
ドヴェルク
「決戦の時はもうすぐ…我が兄、アルドが治めるセビカに再び光を取り戻さんとす。」
ドヴェルクは明日に控えたヘルトとの戦いに少し緊張している様子だ。
元来武勇に優れているわけでも無かった彼ではあったが、セビカ国の為に戦うという強い想いから今回の出陣を志願したという。
国王であり自身の兄でもあるアルドを支え、何としてでもセビカに平和を取り戻すのだ。
ドヴェルクはそう言っていた。
崇房
「我が志太幕府の…そして口羽家の名に恥じぬ戦いを心掛けて参りまする。」
自身は志太幕府ならびに口羽家の代表として今回の戦いに参戦するのだ。
故に、その名に恥じぬような戦い方をせねばならぬ。
過去の戦いにおいて数々の功績を挙げた父 崇冬に追いつくべく崇房は獅子奮迅の勢いを見せていた。
宗重
「儂は兵たちの命を預かりし軍団長であることを忘れるなかれ…参る!」
前線で戦う兵たちの命は軍団長が預かっていると言っても良い。
自身の判断一つで彼らを死の危機にさらす事も充分に有り得る話である故に、気を引き締めて挑まねばならない。
今回の編成で幕府軍として軍団長に任命された宗重は、その責務を全うする覚悟を見せていた。
政武
「へへっ、待ってなヘルトの奴らよ。俺が全員残らず蹴散らしてやるぜ!」
ヘルトの軍勢など自身にかかれば赤子同然である。
政武は相も変わらず粗暴な口調でそう言い放っていた。
それを聞いた宗重が真剣な表情を彼に向け始める。
宗重
「政武よ、これはお前一人の戦では無きことを忘れるでないぞ。分かってはおろうな?」
最前線の兵たちの指揮をとる役目を担う立場を忘れ、一人勝手な振る舞いを決して行うべからず。
宗重は戦いを前に気持ちが昂ぶっていた政武に対し、釘を刺すようにそう言っていた。
政武
「あぁ、分かってるぜ。俺たちの率いる兵どもを守ってこその軍団長と副軍団長じゃからな!」
政武は、先程に宗重が言っていた事を自身なりにではあるが少なからずの理解はしているようである。
長継
「これで、相手にとって不足無し…必ずや勝利を収めましょうぞ!」
皆が思い思いの言葉を発する様子に長継は意気揚々としていた。
ここではヘルトによって樹立された独立勢力により、国内は混乱状態に陥っていた。
セビカの領土は、度重なるヘルトの侵攻によって徐々に失われつつあった。
最早自国の力だけではこの内乱を鎮圧する事は困難と考えたセビカ国は創天国に使者を送った。
事情を知った時の将軍 志太祐宗は、セビカ国と共にヘルトと戦う為に同盟を締結する。
やがて幕府軍を編成し、援軍としてセビカ国への派兵を行っていた。
セビカに到着した幕府軍は早々にセビカ国と共に軍議を開く。
そうして軍略の方針が決定し、両軍は三日後に出撃を行う事となった。
それから二日が過ぎ、セビカ軍と志太幕府軍はヘルトとの戦いに向けて備えていた。
皆が揃った中で長継が口を開き始める。
長継
「いよいよ明日、ヘルトの本拠地ワニア島を攻めることとなった。各々方、くれぐれも抜かりのないようにお願い申す。」
それに対して祐永が声を上げる。
祐永
「はっ!我が幕府の力、とくとお見せいたしましょうぞ!」
我ら志太幕府の力をヘルトの者たちに見せつけてやるは今。
祐永は戦いを前にして闘志を燃やしていた。
ドヴェルク
「決戦の時はもうすぐ…我が兄、アルドが治めるセビカに再び光を取り戻さんとす。」
ドヴェルクは明日に控えたヘルトとの戦いに少し緊張している様子だ。
元来武勇に優れているわけでも無かった彼ではあったが、セビカ国の為に戦うという強い想いから今回の出陣を志願したという。
国王であり自身の兄でもあるアルドを支え、何としてでもセビカに平和を取り戻すのだ。
ドヴェルクはそう言っていた。
崇房
「我が志太幕府の…そして口羽家の名に恥じぬ戦いを心掛けて参りまする。」
自身は志太幕府ならびに口羽家の代表として今回の戦いに参戦するのだ。
故に、その名に恥じぬような戦い方をせねばならぬ。
過去の戦いにおいて数々の功績を挙げた父 崇冬に追いつくべく崇房は獅子奮迅の勢いを見せていた。
宗重
「儂は兵たちの命を預かりし軍団長であることを忘れるなかれ…参る!」
前線で戦う兵たちの命は軍団長が預かっていると言っても良い。
自身の判断一つで彼らを死の危機にさらす事も充分に有り得る話である故に、気を引き締めて挑まねばならない。
今回の編成で幕府軍として軍団長に任命された宗重は、その責務を全うする覚悟を見せていた。
政武
「へへっ、待ってなヘルトの奴らよ。俺が全員残らず蹴散らしてやるぜ!」
ヘルトの軍勢など自身にかかれば赤子同然である。
政武は相も変わらず粗暴な口調でそう言い放っていた。
それを聞いた宗重が真剣な表情を彼に向け始める。
宗重
「政武よ、これはお前一人の戦では無きことを忘れるでないぞ。分かってはおろうな?」
最前線の兵たちの指揮をとる役目を担う立場を忘れ、一人勝手な振る舞いを決して行うべからず。
宗重は戦いを前に気持ちが昂ぶっていた政武に対し、釘を刺すようにそう言っていた。
政武
「あぁ、分かってるぜ。俺たちの率いる兵どもを守ってこその軍団長と副軍団長じゃからな!」
政武は、先程に宗重が言っていた事を自身なりにではあるが少なからずの理解はしているようである。
長継
「これで、相手にとって不足無し…必ずや勝利を収めましょうぞ!」
皆が思い思いの言葉を発する様子に長継は意気揚々としていた。
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