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第9章 創天国の魂編
35.同盟締結
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幕府の者たちはセビカ国王であるアルド・セリアーとの謁見を果たす。
その中でアルドから改めて今回の用件である、セビカ国の危機を救って欲しいという旨の内容を口にする。
そしてセリアー一族で彼の弟でもあるドヴェルクは深々と頭を下げて懇願していた。
貞広
「分かり申した、アルド殿にドヴェルク殿よ。貴殿らの願い、我ら幕府の者たちで何としても叶えさせていただきましょう。」
アルドやドヴェルクによる必死の懇願を見た貞広がたまらずそう答えていた。
そして宗重も貞広に続けて言う。
宗重
「セビカと創天国はたった今より盟友となり申した故、遠慮は無用。共に戦いましょうぞ!」
今回、幕府の者たちがセビカに訪れた理由。
それはセビカ国王のアルド・セリアーに謁見し、創天国志太幕府とセビカ国との間で同盟を締結する事である。
幕府とは何の関わりも無い異国の地セビカに対して何故に手厚い対応を施そうとしているのか。
先刻に彼らが見たセビカの塔が創天杖と酷似していた事や創天国から落ち延びた長継がセビカに流れ着いた事を思い出し、ただならぬ縁を感じていたのであろう。
長継
「貞広殿に宗重殿、感謝いたしますぞ!それにしても真に不可思議な縁、なのでございすな。」
貞広らの言葉を聞いた長継が感謝の言葉を真っ先に返していた。
同時に、創天国とセビカとの間に存在しているであろう「縁」について不思議な感情を抱いていた。
ドヴェルク
「あ、ありがとうございます!ありがとうございます!」
ドヴェルクは貞広らに対して何度も何度も頭を深々と下げていた。
そして貞広らの言っていた事をアルドに伝えた瞬間、座っていた玉座からすくと立ち上がる。
アルド
「創天国 志太幕府の御方たちよ。我が国セビカの危機を共に救っていただけること、心より礼を申し上げます。」
アルドはドヴェルクと同じく頭を深々と下げながら感謝の言葉を述べていた。
彼の目には、今にも溢れんばかりの涙が浮かんでいた。
すると政武があくびをした後にぶっきらぼうな口調で言う。
政武
「戦、か…まあ退屈しのぎにはちょうど良かろう。俺も手を貸してやるとするかな。」
どうやら政武も今回の件に賛同する事に少しは納得しているような様子であった。
そして首を傾げながらアルドたちに対して問いかける。
政武
「ところであんたらの申しておる敵は、一体どこに構えておるんじゃ?」
その問い掛けにドヴェルクが答え始める。
ドヴェルク
「ヘルト独立勢力のカルロスは、セビカ本島の隣に位置するワニア島という所を拠点としております。」
・ワニア島
セラージュの東部に位置する島。
一年を通して比較的温暖な気候であり、農業・商業共に非常に栄えた地区が多いという。
中央にはセビカで最も高いとされているワニア山がある。
・ヘルト城
ワニア山の山腹に構える城。
ワニア島の先住民族が築いたとされており、かつてはワニア城と呼ばれていた。
山という地形に築城されている事から非常に堅牢性も高く、それ故に未だ敵の手に落ちた事は無いという。
後にセビカの支配下(交渉による無血開城)となり、この地をセリアー一族の腹心であったヘルト一族が統治し始める。
それから数百年後、ヘルト一族の現当主であったカルロス・ヘルトがこの地で独立勢力を旗揚げした際にヘルト城へと改称した。
※ 紫丸がヘルト城
宗重
「山に築かれた城、にござるか…これは真に厄介なこととなろうな…」
宗重は難しげな表情を見せていた。
その中でアルドから改めて今回の用件である、セビカ国の危機を救って欲しいという旨の内容を口にする。
そしてセリアー一族で彼の弟でもあるドヴェルクは深々と頭を下げて懇願していた。
貞広
「分かり申した、アルド殿にドヴェルク殿よ。貴殿らの願い、我ら幕府の者たちで何としても叶えさせていただきましょう。」
アルドやドヴェルクによる必死の懇願を見た貞広がたまらずそう答えていた。
そして宗重も貞広に続けて言う。
宗重
「セビカと創天国はたった今より盟友となり申した故、遠慮は無用。共に戦いましょうぞ!」
今回、幕府の者たちがセビカに訪れた理由。
それはセビカ国王のアルド・セリアーに謁見し、創天国志太幕府とセビカ国との間で同盟を締結する事である。
幕府とは何の関わりも無い異国の地セビカに対して何故に手厚い対応を施そうとしているのか。
先刻に彼らが見たセビカの塔が創天杖と酷似していた事や創天国から落ち延びた長継がセビカに流れ着いた事を思い出し、ただならぬ縁を感じていたのであろう。
長継
「貞広殿に宗重殿、感謝いたしますぞ!それにしても真に不可思議な縁、なのでございすな。」
貞広らの言葉を聞いた長継が感謝の言葉を真っ先に返していた。
同時に、創天国とセビカとの間に存在しているであろう「縁」について不思議な感情を抱いていた。
ドヴェルク
「あ、ありがとうございます!ありがとうございます!」
ドヴェルクは貞広らに対して何度も何度も頭を深々と下げていた。
そして貞広らの言っていた事をアルドに伝えた瞬間、座っていた玉座からすくと立ち上がる。
アルド
「創天国 志太幕府の御方たちよ。我が国セビカの危機を共に救っていただけること、心より礼を申し上げます。」
アルドはドヴェルクと同じく頭を深々と下げながら感謝の言葉を述べていた。
彼の目には、今にも溢れんばかりの涙が浮かんでいた。
すると政武があくびをした後にぶっきらぼうな口調で言う。
政武
「戦、か…まあ退屈しのぎにはちょうど良かろう。俺も手を貸してやるとするかな。」
どうやら政武も今回の件に賛同する事に少しは納得しているような様子であった。
そして首を傾げながらアルドたちに対して問いかける。
政武
「ところであんたらの申しておる敵は、一体どこに構えておるんじゃ?」
その問い掛けにドヴェルクが答え始める。
ドヴェルク
「ヘルト独立勢力のカルロスは、セビカ本島の隣に位置するワニア島という所を拠点としております。」
・ワニア島
セラージュの東部に位置する島。
一年を通して比較的温暖な気候であり、農業・商業共に非常に栄えた地区が多いという。
中央にはセビカで最も高いとされているワニア山がある。
・ヘルト城
ワニア山の山腹に構える城。
ワニア島の先住民族が築いたとされており、かつてはワニア城と呼ばれていた。
山という地形に築城されている事から非常に堅牢性も高く、それ故に未だ敵の手に落ちた事は無いという。
後にセビカの支配下(交渉による無血開城)となり、この地をセリアー一族の腹心であったヘルト一族が統治し始める。
それから数百年後、ヘルト一族の現当主であったカルロス・ヘルトがこの地で独立勢力を旗揚げした際にヘルト城へと改称した。
※ 紫丸がヘルト城
宗重
「山に築かれた城、にござるか…これは真に厄介なこととなろうな…」
宗重は難しげな表情を見せていた。
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