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第8章 将軍への道程編
102.泰平の訪れ
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墨山での戦いは志太軍の勝利に終わり、外河家及び十部家は志太家に完全降伏し、新たに傘下に加わった。
これによって志太家は、創天国全土を統一した。
そして、時の大神である創栄大神によって将軍職任命を受け、志太家は将軍の地位に就く事となった。
誰もが待ち望んでいた「泰平の世」がこうして訪れたのである…
八光御所では、志太家の将軍就任を受けて各国の幕臣たちが祐宗の元に集まっていた。
祐宗が家臣たちの前で堂々たる態度をして口を開く。
祐宗
「我が、志太幕府将軍 志太祐宗である。」
初代志太幕府将軍として就任したことを家臣たちに改めてそう言っていた。
すると祐永がすかさず声を出す。
祐永
「兄者いや、将軍殿…誠におめでたきことにございます。」
祐宗と祐永は兄弟ではあったが今は将軍と臣下という関係となった為、畏まった表情を見せながら祐永がそう言っていた。
どうやらまだ言葉遣いにはぎこちなさが感じられてはいるが。
崇冬
「我が父上も望まれておった泰平の世がようやく訪れましたな…」
泰平の世の為に。
崇数はその言葉を常に口にしながら志太家で軍師として戦い続けて来た。
だが、泰平の世が訪れる前にこの世を去ってしまう。
父である崇数の遺志を引き継いだ崇冬は、逆境にも困難にも負けずに前へ前へと足を進めて行った。
その結果、今日という日を迎える事が出来たのだ。
崇冬は感無量の様子でそう言っていた。
康龍
「もう、醜き争いを見ることはござらぬでしょう。良きことにござる。」
康龍は、実の父親がいわれの無い疑いをかけられた挙げ句、主君に殺されるという悲劇に遭わされていた。
そして、さらには自身もまたその責任を問われて幽閉されるという壮絶な人生を歩んで来た。
このように、醜い争いが生み出す負の出来事は嫌というほど見せられまた苦しめられて来た。
それ故に天下が統一されて泰平の世が訪れる事に大して康龍は、非常に安堵した表情を見せていた。
貞道
「義道殿よ、見ておられるか…我ら志太家は、ついに天下を手にしたぞ!じゃが、できればお主と共に喜びの声をあげたかった…」
貞道は亡き義道を想いながらそう言っていた。
泰平の世を築いた事による達成感や、喜び。
そうした物を共に生きて分かち合えられなかった事を貞道は非常に残念がっている様子であった。
玄名
「悪しき時代は終わり、新たな泰平の時代がこれより訪れることにございましょう。」
戦乱の世は終わりを告げた。
そしてこれからは誰もが笑って暮らせる泰平の世が間違いなく訪れる事であろう。
玄名は、そう確信していると言った。
幕臣たちは皆、希望に満ち溢れた表情を浮かべながら想い想いの言葉を述べていた。
やがて祐宗が幕臣たちの前で口を開き始める。
祐宗
「幾多もの犠牲のうえで我が幕府が成り立っておるということを皆も忘れるでないぞ。」
今回の幕府を新設するにあたっては、様々な犠牲を払ってきた。
犠牲を恐れていてはいつまで経っても泰平の世は来ない。
それ故に、我ら志太家はここまで走り続けて来た。
その結果もあり、天下統一の事業を成し遂げられたのである。
そして、それまでに生じた幾多もの犠牲のお陰でもあると言えよう。
決してその事を我らは忘れてはならない。
二度と同じ過ちを犯さない為にも…
祐宗はそう語っていた。
すると頼隆が真剣な表情をして答え始める。
頼隆
「祐宗様…肝に銘じておりまする…」
それに続いて義継も声を上げる。
義継
「我ら幕臣一同、泰平の世の為にこの身をお捧げいたす覚悟にございます!」
そう言うと、他の幕臣の者たちも祐宗に対して頭を深々と下げて決意を新たにしていた。
かくして、長く続いた戦乱の世は志太幕府の成立によって終わりを告げた。
これより創天国の者たち全員が幸せに暮らせる「泰平の世」が訪れる事となったのである。
だがしばらくの時を置いた後に、幕府に新たなる試練が待ち受けているという事を彼らはまだ知る良しも無かった…
これによって志太家は、創天国全土を統一した。
そして、時の大神である創栄大神によって将軍職任命を受け、志太家は将軍の地位に就く事となった。
誰もが待ち望んでいた「泰平の世」がこうして訪れたのである…
八光御所では、志太家の将軍就任を受けて各国の幕臣たちが祐宗の元に集まっていた。
祐宗が家臣たちの前で堂々たる態度をして口を開く。
祐宗
「我が、志太幕府将軍 志太祐宗である。」
初代志太幕府将軍として就任したことを家臣たちに改めてそう言っていた。
すると祐永がすかさず声を出す。
祐永
「兄者いや、将軍殿…誠におめでたきことにございます。」
祐宗と祐永は兄弟ではあったが今は将軍と臣下という関係となった為、畏まった表情を見せながら祐永がそう言っていた。
どうやらまだ言葉遣いにはぎこちなさが感じられてはいるが。
崇冬
「我が父上も望まれておった泰平の世がようやく訪れましたな…」
泰平の世の為に。
崇数はその言葉を常に口にしながら志太家で軍師として戦い続けて来た。
だが、泰平の世が訪れる前にこの世を去ってしまう。
父である崇数の遺志を引き継いだ崇冬は、逆境にも困難にも負けずに前へ前へと足を進めて行った。
その結果、今日という日を迎える事が出来たのだ。
崇冬は感無量の様子でそう言っていた。
康龍
「もう、醜き争いを見ることはござらぬでしょう。良きことにござる。」
康龍は、実の父親がいわれの無い疑いをかけられた挙げ句、主君に殺されるという悲劇に遭わされていた。
そして、さらには自身もまたその責任を問われて幽閉されるという壮絶な人生を歩んで来た。
このように、醜い争いが生み出す負の出来事は嫌というほど見せられまた苦しめられて来た。
それ故に天下が統一されて泰平の世が訪れる事に大して康龍は、非常に安堵した表情を見せていた。
貞道
「義道殿よ、見ておられるか…我ら志太家は、ついに天下を手にしたぞ!じゃが、できればお主と共に喜びの声をあげたかった…」
貞道は亡き義道を想いながらそう言っていた。
泰平の世を築いた事による達成感や、喜び。
そうした物を共に生きて分かち合えられなかった事を貞道は非常に残念がっている様子であった。
玄名
「悪しき時代は終わり、新たな泰平の時代がこれより訪れることにございましょう。」
戦乱の世は終わりを告げた。
そしてこれからは誰もが笑って暮らせる泰平の世が間違いなく訪れる事であろう。
玄名は、そう確信していると言った。
幕臣たちは皆、希望に満ち溢れた表情を浮かべながら想い想いの言葉を述べていた。
やがて祐宗が幕臣たちの前で口を開き始める。
祐宗
「幾多もの犠牲のうえで我が幕府が成り立っておるということを皆も忘れるでないぞ。」
今回の幕府を新設するにあたっては、様々な犠牲を払ってきた。
犠牲を恐れていてはいつまで経っても泰平の世は来ない。
それ故に、我ら志太家はここまで走り続けて来た。
その結果もあり、天下統一の事業を成し遂げられたのである。
そして、それまでに生じた幾多もの犠牲のお陰でもあると言えよう。
決してその事を我らは忘れてはならない。
二度と同じ過ちを犯さない為にも…
祐宗はそう語っていた。
すると頼隆が真剣な表情をして答え始める。
頼隆
「祐宗様…肝に銘じておりまする…」
それに続いて義継も声を上げる。
義継
「我ら幕臣一同、泰平の世の為にこの身をお捧げいたす覚悟にございます!」
そう言うと、他の幕臣の者たちも祐宗に対して頭を深々と下げて決意を新たにしていた。
かくして、長く続いた戦乱の世は志太幕府の成立によって終わりを告げた。
これより創天国の者たち全員が幸せに暮らせる「泰平の世」が訪れる事となったのである。
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