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第7章 天下分け目の大決戦編
17.国米の戦い(9)
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大月長包率いる軍勢の攻撃を受け、志太連合軍は壊滅の危機に瀕していた。
しかし、かつて志太家が柳条攻めで死闘を繰り広げた木内政豊率いる軍勢が突如として参戦。
これにより、長包の軍勢は混乱状態に陥っていた。
★現在の戦況
志太・口羽連合軍(総兵数 9,000人)
志太軍
計 4,000人
口羽軍
計 4,000人
木内軍
木内家総大将「木内 政豊」
計 1,000人
堀内・幕府・鳥居・大月連合軍(総兵数 14,000人)
堀内軍
計 3,000人
幕府軍
計 4,500人
鳥居軍
計 4,500人
大月軍
計 2,000人
継晴
「長包の兵どもの動きが何やらおかしいようじゃな…」
継晴は長包の軍勢が騒々しい様子に異変を感じていた。
義成
「継晴様、どうやら木内政豊と申す者が志太軍と合流した模様にございますぞ。」
義成は、継晴に慌てながら報告していた。
継晴
「なに、木内政豊といえば志太家と敵対しておった柳家方の武将!何故に政豊が志太家の助太刀に参ったというのじゃ?」
継晴は困惑している様子であった。
敵方の大名家の武将が突如として現れ、助太刀するというこの状況が理解できなかったようである。
長包の軍勢を前に政豊は凛々しい表情をしていた。
政豊
「さぁて、一気に仕留めるといくか。長包殿よ、覚悟はできておるかの?者ども、かかれっ!」
政豊の号令によって木内軍は一斉に大月軍に襲いかかった。
兵力差では半数と劣る木内軍ではあったが、大月軍は依然として混乱状態が続いており、戦況としては木内軍が有利であった。
長包
「ひいっ!これはたまらん!お前たち、しっかりするのじゃ!」
長包の悲鳴が戦場に響き渡った。
同時に兵を立て直そうと鼓舞を試みるもことごとく失敗。
どうやら政豊による猛攻を受け、大月軍は更に深い混乱状態に陥っているようである。
その様子に見かねた継晴が怒号の声をあげる。
継晴
「ええぃ、何をうろたえておる長包よ!この戦いで志太家を滅ぼした暁には、お主に副将軍の座を授けてやることを忘れたのか?分かったらぐずぐずするでない!」
継晴は、この戦いで功績をあげた暁には「副将軍」という名誉ある地位を授けるという約束を確認させていた。
長包
「はっ、そうでございました!継晴様、申し訳ございませぬ!お前たち、当家の副将軍への道をここで断たせてならぬ!何としてでも踏ん張るのじゃ!」
継晴の言葉に長包は我に返り、背筋をぴんと伸ばして兵たちに大声でそう言った。
しかし混乱状態の根が深かった事もあり、長包の言葉は兵たちには届かなかったようである。
大月軍の兵を立て直す事は最早不可能な状態であった。
そうして大月軍は木内軍による攻撃を一方的に受け続け、軍勢は次第に疲弊していった。
先刻前までは祐藤を始めとする者たちを追い込むまでに至った大月軍ではあったが、その立場は瞬く間に見るも無残な状態にまで逆転してしまった。
そして、その様子を素早く察知した政豊が声をあげた。
政豊
「よし、これで大月軍に隙ができたぞ!祐藤殿らは急いで逃げよ!この機を逃すでない!さぁ、早ういたせ!」
政豊は祐藤らに対して急かすようにそう言った。
祐藤
「うむ、正に好機であるな。よし、政豊殿の好意を無駄にいたすな!全軍、儂と共に退却するのじゃ!」
祐藤はそう言うと自国に向けて軍勢の退却を開始した。
志太連合軍の武将たちもこれに続いて動き始めた。
崇数
「全く、こたびは命拾いしましたな。政豊殿に感謝せねばなりませぬな。」
崇冬
「木内政豊、実に天晴な男である。戦人とは、かくあるものでありたいのぅ。」
祐宗
「父上、どうやら我らは天に愛されておるようにございますな。」
祐永
「我が志太家こそ、正に天下を取るには相応しき存在でありますな。真に誇りに思いまする。」
義道
「うむ、全くもってその通りじゃな。む…兄者、どうした?」
祐藤
「政豊殿!死ぬなよ!死ぬでないぞ!」
祐藤は涙をこらえながら何度もそう言っていた。
しかし、かつて志太家が柳条攻めで死闘を繰り広げた木内政豊率いる軍勢が突如として参戦。
これにより、長包の軍勢は混乱状態に陥っていた。
★現在の戦況
志太・口羽連合軍(総兵数 9,000人)
志太軍
計 4,000人
口羽軍
計 4,000人
木内軍
木内家総大将「木内 政豊」
計 1,000人
堀内・幕府・鳥居・大月連合軍(総兵数 14,000人)
堀内軍
計 3,000人
幕府軍
計 4,500人
鳥居軍
計 4,500人
大月軍
計 2,000人
継晴
「長包の兵どもの動きが何やらおかしいようじゃな…」
継晴は長包の軍勢が騒々しい様子に異変を感じていた。
義成
「継晴様、どうやら木内政豊と申す者が志太軍と合流した模様にございますぞ。」
義成は、継晴に慌てながら報告していた。
継晴
「なに、木内政豊といえば志太家と敵対しておった柳家方の武将!何故に政豊が志太家の助太刀に参ったというのじゃ?」
継晴は困惑している様子であった。
敵方の大名家の武将が突如として現れ、助太刀するというこの状況が理解できなかったようである。
長包の軍勢を前に政豊は凛々しい表情をしていた。
政豊
「さぁて、一気に仕留めるといくか。長包殿よ、覚悟はできておるかの?者ども、かかれっ!」
政豊の号令によって木内軍は一斉に大月軍に襲いかかった。
兵力差では半数と劣る木内軍ではあったが、大月軍は依然として混乱状態が続いており、戦況としては木内軍が有利であった。
長包
「ひいっ!これはたまらん!お前たち、しっかりするのじゃ!」
長包の悲鳴が戦場に響き渡った。
同時に兵を立て直そうと鼓舞を試みるもことごとく失敗。
どうやら政豊による猛攻を受け、大月軍は更に深い混乱状態に陥っているようである。
その様子に見かねた継晴が怒号の声をあげる。
継晴
「ええぃ、何をうろたえておる長包よ!この戦いで志太家を滅ぼした暁には、お主に副将軍の座を授けてやることを忘れたのか?分かったらぐずぐずするでない!」
継晴は、この戦いで功績をあげた暁には「副将軍」という名誉ある地位を授けるという約束を確認させていた。
長包
「はっ、そうでございました!継晴様、申し訳ございませぬ!お前たち、当家の副将軍への道をここで断たせてならぬ!何としてでも踏ん張るのじゃ!」
継晴の言葉に長包は我に返り、背筋をぴんと伸ばして兵たちに大声でそう言った。
しかし混乱状態の根が深かった事もあり、長包の言葉は兵たちには届かなかったようである。
大月軍の兵を立て直す事は最早不可能な状態であった。
そうして大月軍は木内軍による攻撃を一方的に受け続け、軍勢は次第に疲弊していった。
先刻前までは祐藤を始めとする者たちを追い込むまでに至った大月軍ではあったが、その立場は瞬く間に見るも無残な状態にまで逆転してしまった。
そして、その様子を素早く察知した政豊が声をあげた。
政豊
「よし、これで大月軍に隙ができたぞ!祐藤殿らは急いで逃げよ!この機を逃すでない!さぁ、早ういたせ!」
政豊は祐藤らに対して急かすようにそう言った。
祐藤
「うむ、正に好機であるな。よし、政豊殿の好意を無駄にいたすな!全軍、儂と共に退却するのじゃ!」
祐藤はそう言うと自国に向けて軍勢の退却を開始した。
志太連合軍の武将たちもこれに続いて動き始めた。
崇数
「全く、こたびは命拾いしましたな。政豊殿に感謝せねばなりませぬな。」
崇冬
「木内政豊、実に天晴な男である。戦人とは、かくあるものでありたいのぅ。」
祐宗
「父上、どうやら我らは天に愛されておるようにございますな。」
祐永
「我が志太家こそ、正に天下を取るには相応しき存在でありますな。真に誇りに思いまする。」
義道
「うむ、全くもってその通りじゃな。む…兄者、どうした?」
祐藤
「政豊殿!死ぬなよ!死ぬでないぞ!」
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