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第5章 祐藤の野望編
59.康虎の訃報
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康虎が謀叛の疑いをかけられた後に処刑されたという情報が志太家にも入ってきた。
祐藤
「どうやら長継殿はまことのうつけのようじゃな。康虎殿抜きで我らに勝てると思っておるのか。」
知らせを聞いた祐藤は呆れた表情であった。
米村山の戦いにおいて唯一志太軍の本陣まで斬り込みを行った康虎を祐藤は高く評価していた。
祐藤は、間もなく行うであろう村上城攻めで康虎と戦って勝利を収めた後に再び彼を説得し、志太家の家臣として取り入れることを計画していた。
さらに家老の役職での採用を考えていたようであり、祐藤の康虎に対する期待は相当な物と言えよう。
しかし、そんな優秀な武将と言っても過言では無い存在の康虎を長継は簡単に処断したのである。
この行動により、村上家では家臣たちがさらなる不満を募らせる原因を作ってしまった。
そして祐藤は、何かを思い出したかのように
言った。
祐藤
「そういえば康虎殿の子は康虎殿が処刑を受けてから気の毒なことになっておるそうじゃな。」
米村山の戦い後に志太家は康虎について調査をすべく密偵を送り込んでいた。
その中で康虎には幸龍丸という幼少の嫡男が存在していることが明らかとなっていた。
・杉 幸龍丸(すぎ こうりゅうまる)
康虎の嫡男として生まれる。
米村山の戦い後に父である康虎が謀叛の疑いによって処刑されるが、幼少ということもあり温情を受けて処刑を免れる。
しかし、杉家の信用が失墜したこともあってか長継の命令によって村上城の地下牢に幽閉されてしまう。
祐藤
「温情があったとは言え、年端も行かぬ童を牢屋に押し込むなど長継殿は余りにも酷い仕打ちをするものじゃのう。」
祐藤は今回の長継の対応について嘆き、また彼を厳しく非難していた。
祐藤
「生前は敵同士ではござったがこうなった以上、康虎殿の無念は我ら志太家が晴らして見せようぞ。」
こうして志太家による打倒村上家へのより一層の闘志を抱くのであった。
祐藤
「どうやら長継殿はまことのうつけのようじゃな。康虎殿抜きで我らに勝てると思っておるのか。」
知らせを聞いた祐藤は呆れた表情であった。
米村山の戦いにおいて唯一志太軍の本陣まで斬り込みを行った康虎を祐藤は高く評価していた。
祐藤は、間もなく行うであろう村上城攻めで康虎と戦って勝利を収めた後に再び彼を説得し、志太家の家臣として取り入れることを計画していた。
さらに家老の役職での採用を考えていたようであり、祐藤の康虎に対する期待は相当な物と言えよう。
しかし、そんな優秀な武将と言っても過言では無い存在の康虎を長継は簡単に処断したのである。
この行動により、村上家では家臣たちがさらなる不満を募らせる原因を作ってしまった。
そして祐藤は、何かを思い出したかのように
言った。
祐藤
「そういえば康虎殿の子は康虎殿が処刑を受けてから気の毒なことになっておるそうじゃな。」
米村山の戦い後に志太家は康虎について調査をすべく密偵を送り込んでいた。
その中で康虎には幸龍丸という幼少の嫡男が存在していることが明らかとなっていた。
・杉 幸龍丸(すぎ こうりゅうまる)
康虎の嫡男として生まれる。
米村山の戦い後に父である康虎が謀叛の疑いによって処刑されるが、幼少ということもあり温情を受けて処刑を免れる。
しかし、杉家の信用が失墜したこともあってか長継の命令によって村上城の地下牢に幽閉されてしまう。
祐藤
「温情があったとは言え、年端も行かぬ童を牢屋に押し込むなど長継殿は余りにも酷い仕打ちをするものじゃのう。」
祐藤は今回の長継の対応について嘆き、また彼を厳しく非難していた。
祐藤
「生前は敵同士ではござったがこうなった以上、康虎殿の無念は我ら志太家が晴らして見せようぞ。」
こうして志太家による打倒村上家へのより一層の闘志を抱くのであった。
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