架空戦国伝

第５章 祐藤の野望編

23.新兵器誕生

忍が情報を持ち帰ってから数日後、信常の発明品が完成した。

今回の発明品は兵器、鉄砲である。
過去に発明した鉄砲を遥かに上回る破壊力を出すことに成功したのである。
その威力は城の石垣をも粉々に砕き、城壁にも軽く穴を開けてしまうほど強力なものである。
また、破壊力だけでなく飛距離も従来の鉄砲とは比べ物にならないほどの長距離を記録した。

こうして完成した鉄砲は、地獄式鉄砲（じごくしきてっぽう）と名付けられた。

信常
「この鉄砲を船上の離れた場所から砲撃すれば村上軍も恐れをなして士気を下げることができましょうぞ。」

自信満々な表情で信常は祐藤に言った。

祐藤
「確かに、これほどの破壊力を誇る鉄砲を前にすれば兵どもの戦意はがた落ちじゃろうな。よし、後はこの鉄砲を大量に造るのじゃ。準備が整い次第、村上家を攻めるぞ。」

信常
「ははっ、承知いたしました。それでは急いで生産を進めて参りますのでしばしの間お待ちくださいませ。」

そう言うと信常は志天城を飛び出して鉄砲の大量生産に取り掛かるのであった。

祐藤
「しかし、村上島は忍の情報によると本城を含めて四つの城が存在していると聞く。どの城から攻めかけるべきであろうか。」

祐藤は来るべき村上家との戦いを前に悩んでいた。