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第5章 祐藤の野望編

06.祐信の乱(1)

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祐信らの兵は祐藤の居城である志天城に到着した。
これより全軍で一気に夜襲をかけようとしていた。

・祐信の乱
志太祐信軍 対 志太家正規軍

・志太祐信軍(総兵数3,000人)
総大将「志太祐信」
参謀「東浦政景」
計 3,000人

・志太家正規軍(総兵数800人)
総大将「志太祐藤」
軍師「口羽崇数」
計 800人

祐信
「よし、まずは城門を突破するのじゃ。皆の者よ、かかれ。」

祐信の軍は城門を前にし、破壊活動を開始した。
やがて志天城が騒々しいことに気付いた祐藤は天守から祐信軍の灯した篝火に映っている旗印を確認し、この騒ぎが祐信による謀反であることを素早く理解した。

祐藤
「祐信殿が謀反とな。崇数殿よ、戦況ではこちらが不利である故、心して戦うのじゃ。負けを恐れるでないぞ。」

祐藤は毅然とした態度で軍師である崇数に言った。

兵数ではざっと3倍以上の差があり、志天城の軍は圧倒的に不利である。
それでも築城したばかりの志天城は難攻不落と呼ばれるほどの完成度の高い城であり、正攻法でいっても簡単には落城しないであろう。

しかし、志天城の築城を施工した政景は抜穴という脆弱性をあえて造ることにより、容易に攻め込むことができるように仕組んである。
この抜穴をいかに利用するかで祐信軍の勝敗が大きく左右されることに繋がる。

崇数
「我らの寝込みを襲うとはまことに卑怯な作戦なり。祐信よ、祐村様の兄弟であろうとも貴様だけは許せぬ。」

怒り狂った崇数は、侵入を試みようとする祐信らの兵を次々となぎ倒していった。
しかし、兵数で勝る祐信の軍勢を前に崇数による猛攻もそう長くは続かなかった。

祐藤
「崇数殿よ、この状況で討って出てはそなたの命は幾つあっても足りぬ。ここは一旦退いて籠城するのじゃ。」

これ以上の迎撃は危険と感じた祐藤は崇数に退却を命じ、本格的に籠城戦を行うこととなる。
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