架空戦国伝

佐村孫千(サムラ マゴセン)

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第5章 祐藤の野望編

03.池山城改築

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池山城の改築を命ぜられた政景は、早々に家臣たちを集めて施工に取り掛かった。
表向きは、天下統一を目指す志太家の為に難攻不落の居城を造ることであったが、謀反時に極秘で造った抜穴を使用して祐藤を討つことが本来の目的である。
改修作業は、流石は城造りの名手との異名を持つ政景だけあって非常に効率良く進められて行ったと言われている。

そうして当初の期限であっった3ヶ月よりも早い2ヶ月半で全ての施工が完了したのである。

政景
「皆の者、本当によく働いてくれた。儂からも礼を言うぞ。期限までは最終の改築確認を儂と祐信様とのみで行う。ご苦労であったな。」

工人たちに感謝の言葉を述べた政景は、祐信と期限まで残り半月の期間を使って抜穴を極秘で作成した。
この抜穴については、施工時に携わったとされる数名の工人を施工完了時に口封じの為に事故に見せかけて暗殺するという念の入れようであった。

祐信
「これで池山城の抜穴について知っている者は儂と政景殿だけじゃな。あとは祐藤が居城を移して油断したところを儂等の兵が攻めるのみじゃな。」

政景
「いよいよですな。祐藤の絶望した表情を見るのが楽しみですわい。」

二人はまたしても不敵な笑みを浮かべていた。
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