架空戦国伝

佐村孫千(サムラ マゴセン)

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第5章 祐藤の野望編

02.政景の策略

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政景は扇山城の祐藤の元を訪ねた。
先日、祐信と密談を交わした謀反を起こすにあたっての前準備として祐藤に居城の移転を勧める提案を行う為である。

政景
「祐藤様、扇山城から居城を池山城に移してはいかがでしょうか。池山城は拙者が調査を行った結果、改築を行えば難攻不落の城になります故に天下を目指されるのであればなおさらでございます。」

政景は、池山城が今後の天下統一に重要な存在の拠点に成り得る存在であることを祐藤に語った。
池山城は周囲を山に囲まれているいわば天然の要塞であり、実際に志太家が侵攻した際に苦戦を強いられている。
しかしそこにも脆弱な部分が幾つかあった為、落城を許してしまう状態に陥ってしまったのではあるが。
今回はその脆弱な部分を城造りに関して長けている政景が改築を行い、難攻不落の城に強化しようというものである。

祐藤
「実は儂もこれを機に新しい城を居城にしようと考えておったのじゃ。良かろう、政景殿に改築を任せようではないか。」

祐藤は政景の提案に納得した様子であった。

政景
「承知致しました。では早速本日より着手致します故、完成は3ヶ月ほどお待ち下され。必ずや池山城を難攻不落の城にして見せましょう。」

こうして政景は池山城の改築業務に着手するのであった。
同時に、政景と祐信のみが知り得る抜穴の設計も極秘で進められようとしていた。

この時、祐藤は祐信や政景が叛意を抱いていることを知る由も無かった。
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