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第4章 家督相続編

08.黒子の戦い(3)

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志太軍の志太九条式小型連射鉄砲の威力により、鳥居軍の兵力を大幅に減らす事に成功。
士気の低下を恐れた鳥居軍は居城の黒子城への退却を行い、籠城戦が開始された。

・現在の状況
志太・白河・大月連合軍(総兵数13,000人)

鳥居軍(総兵数3,000人)

祐村
「本来ならばここでは兵糧攻めであろう。しかし黒子城には兵糧が山ほどある。兵力を見ると我らが有利。よって力攻めをもって黒子城を落とす。」

確かに兵数を見る限りでは連合軍が鳥居軍をも上回る数だ。
力攻めを行う事で速やかに黒子城を落として連合軍の勝利に持ち込んでいきたいところである。

その時、黒子城では景望の号令が響いた。

景望
「よし、皆の者よ。今じゃ、一斉に発射せよ。」

そう言うと城内の狭間から無数の鉄砲が顔を出し、連合軍を一斉射撃した。

・狭間(さま)
おもに日本の城の天守や櫓の壁面、塀などに開けてある防御用の穴や窓のこと。
銃眼、砲門とも。
内側から外側に向かって円形・三角形・正角形・長方形などの穴が開けられており、戦闘の際はそこから弓矢や鉄砲などで攻撃した。
※ Wikipediaの内容を転載させていただきました。

黒子城は狭間の量が他の城に比べて非常に多く、籠城戦の際に有利になるように施工がされていたのである。

祐村
「いっ、いかん。これでは全軍やられてしまうぞ。」

祐村は混乱した様子であった。

鳥居軍の次々と放つ銃弾を前にして連合軍は混乱を招いた。
連合軍は士気が著しく低下したことにより、一旦全軍引き上げることとなった。

鳥居軍は、黒子城を守り抜いた。
黒子の戦いは鳥居軍の勝利に終わったのである。
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